店子の退去-③店子を振り返って
(前回からのつづきです)
家賃支払い延滞が続くAさんとの間で、やっと退去についての合意が整い、期限である7月末を迎えました。私自身も所有物の撤去作業を手伝い、なんとか概ね撤去作業を終えました。
8月1日の朝に賃借屋に行くと、軽トラック2台分程度の荷物が家にだされてビニールなどで覆われていました。Aさんに聞くと、これはあとで取りに来るから置いておいてほしいとのこと。勘弁してほしかったのですが、1か月経って残っていたら強制撤去しますよと約束を交わさざるを得ませんでした。
こうして8月1日にAさんは、合意どおり出ていきました。行き先はあえて聞いていません。連絡を取る必要もありませんし、聞いてAさんのその先にまっている暮らしを想像するのはごめん被りたいからです。
(なお退去から数日後、賃借屋前でAさんと再会した際、外に出していた荷物のほぼ全部は「やはり捨てて下さい」と依頼をうけ、先週末に再び清掃工場に搬入してきました。)
さようなら、Aさん...
このエピソード、もう少しいろいろとキャストが絡んでくるのですが、書いているうちに気が滅入ってくると思うので、退去日の様子以外は極力内容を絞って書かせていただきました。
例えば、
実はAさんの元奥さん(現在26歳→ということは18歳の頃、Aさんと知り合って結婚、出産したということ!)が凶暴で、同居していた頃には夜中に大声で夫婦喧嘩(といってもAさんが元妻に一方的に殴られている)をおこして近所迷惑をかけたり、あげくの果ては刃物まで持ち出して、警察を呼ぶ羽目になったりと散々なサイドエピソードもあるのですが...。
ところでこのAさん、耳にピアスはしているけれど、見た目はふつうの大人しそうな30代です。
でも就業につながるスキルや学識には乏しそうですし(聞けば高校中退で、その後職を転々としていた)、蓄えも少なく、頼れる周囲の人間もあまりいなさそうです。
総じてAさんには有形無形の資産というものが少なくて、いったい今までなにやってきたの?これからどうするの?と他人事ながら聞きたくなってしまいます。
まるで子供がただ年をとったような印象であり、いまだに誰かの加護のもとでないと生きていけないのでないかと思えるほど「たくましくない」人間に見えます。
こんな子供もどきの大人(大人もどきの子供と言った方が正確か)が結婚して子供をもち、車を乗り回して、たばこを吸い酒をくらって生活していたわけです。
それを経済面からそれを可能にせしめてきた要因のひとつが、安価で何の保証もなく入居できた私の賃借屋であったわけです。
(つづく。次回完結です)
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