幸せな人生が語られた会葬礼状を出せるだろうか
WATANAKO が住んでいる地元の名士というか長老というか、顔役みたいな御仁が5月半ばに急逝されました。同じアパート業者と取引をしていたので、その業者経由で聞いたのですが、相続対策にとアパート建築を計画していたものの、実現が間に合わず現在、現在相続手続き中なので、アパート建築計画も宙に浮いてしまったとのことです。
御仁はWATANKOの亡き父とも親交があった模様で、父の葬儀時の香典帳を確認すると5ケタの香典を頂戴していました。既にその御方の葬儀は終わっていたのですが、おくらばせながら香典を持ってご自宅を弔問しました。
御仁の香典返しに入っていたご会葬礼状(喪主はご子息)をみて、この方はさぞかし充実した老後を送られてきたことがしのばれます。以下一部引用させていただきます。
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「いい人生だった 心からそう思います」
いくら年を重ねようとも、父の働く姿はおとろえることなく、目に映る姿はいつの時も生き生きとしておりました。
米作りに始まり、好景気の後押しもあって宅地造成、テニスクラブやアパート・マンションの経営・・・。多岐に渡ってその手腕を発揮してたものです。
生涯現役を貫き通し、我が親ながらただただ脱帽するばかりでした。
全力投球で仕事をこなし、合間にはテニスやゴルフ、そして古代の営みを伝えるマチュピチュ、爽やかな潮風に身をゆだねたカリブ海クルーズなどの海外旅行。十分過ぎるほど、謳歌した人生に必ずや満足していると信じてやみません。
(以下略)
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件の亡くなった御仁と同年代は戦前生まれで、終戦直後の日本で働きっぱなしの貧しく苦労を重ねた時代を生き抜いてきた御方も多いでしょう。そういった方々の中には人生は働くことばかりに費やされ、娯楽や趣味などがあまりなく、余生の過ごし方に不器用になってしまう方も少なくないかもしれません。
しかしながら、今回とりあげた御仁はシニアライフを大分エンジョイしていた様子が礼状からみてとれます。正直、ここまで人生を楽しんだ故人を謳った礼状は初めてみたので、軽いショックですらありました。
なんだか将来、私が亡くなった際には、息子たちはどのような会葬礼状を用意するのか知る由もありませんが、会葬礼状の文面はともかく、私の生き様を少しは息子たちに知っておいてもらいたいという気持ちを持つようになりました。
そして、同様に亡き父の生き様をもっと知る機会があったらよかったなと、自宅の敷地内の隣に建ち残っていて、今は誰も住んでおらず、灯もない真っ暗な母屋(私の生家)をみて後悔とも懺悔ともいえない気持ちのまま、ため息をはく夜長でした。
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