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2011年7月10日 (日)

過年度分配金へ支払った税金は戻ってこない

若干自信がありませんが、懲りずに今日も素人個人投資家の拙文を投稿したいと思います。

投資信託による資産運用におけるコストですが、販売手数料や信託報酬についてだけでなく、税金についてもよく注意する必要があります。

で、今回の着目点なのですが、分配金を出す投信の場合、複数年度にわたって分配金をもらったとしましょう。分配落ちの基準価額が購入時元本と同額以上であれば、その分配金は普通分配金となり、そこには(現在は)10%課税されます。やがてX年後にその投信をすべて売却したとしましょう。そのときこれまでもらった分配金累計+売却額が、購入時元本を下回っていれば、結果として、それまでもらっていた普通分配金は非課税の特別分配金と同じ意味合いをもつことになります。

しかしながら売却当年度の分配金課税分は売却損失と損益通算できるとしても、過年度に支払った当時の普通分配金にかけられた税金は取り戻すことができません。実質的に購入元本の取り崩しと同じ性質であった特別分配金でしかなかったと後から判明するのですが、もう後の祭りです。

例えば基準価額が10,000円の時に10,000円分、投信を購入します。

<ケース①>
分配金は毎月50円、年間600円です。1年後、基準価額は10,000円を維持。この時点で600円の分配金は普通分配金となり、60円課税されます。さらに1年経ち、今度は基準価額がXYZショック発生で8000円に下落しました。ここで売却したとします。分配金の受け取り総額が2年で1,200円。これに売却額8000円を足して9,200円です。これに対する税金は2年目の分配金に課税された60円は損益通算され非課税となりますが、1年目に支払った60円は取り戻せません。

元本+2年間の分配金合計は9,200円と購入元本を割り込んでいるにもかかわらず、過年度(1年目)に支払った税金分は取り戻せません。つまり手取りは9,200円-60円=9,140円となります。

<ケース②>
もしこの投信が無分配であれば2年分の分配金相当額1,200円+売却額8,000円で9,200円となります。つまり個別元本を割り込んでいますから課税は一切されません。手取りは9,200円と①より60円高いです。

つまりは過年度の分配金が大きいほど、取り戻せない税金が発生するという理解になります。

ところが、上記①と②のその後の展開をさらに想定してみます。場合によっては悩ましいです。

今度はケース①も②も、上記とは別の投信を同額を買い、1年後に売却して、売却益が1,940円出たとします。①のケースでは繰越欠損が1,940円(以前の売却損2,000円-2年目の分配金課税60円)あるので、それとぶつけて課税ゼロ。②のケースでは繰越欠損は800円(10,000円-9,200円)なので、1,940円-800円=1,140円となり、その分には課税され114円の税金を払うことになります。

さてケース①とケース②、2つの投信を購入・売却して払った税金は①は60円、②は114円となり、今度は税額が逆転していまいます。うーん...悩ましいですね。

もちろん、上記はある仮定を積み重ねたケースです。

?)分配型投信を何年間保有して、分配落ち基準価額がどう変動するかわかりません。分配落ち後でも最終的に素晴らしい運用結果により売却益がでるかもしれません。
⇒そうすれば結局①も②も同じです。

?)また一方で、1本目の投信の売却によって生じた繰越欠損が3年間以内に消し込めるほど、別商品で利益を出すことができるどうかもわかりません。
⇒別商品で利益が出なければ①の方が損する可能性があります。

?)2本目に購入した商品が分配型であった場合、話しはさらに複雑になります。
⇒ケースが複雑に分岐するので省略

そしてそもそも特別分配金や繰越欠損がでてしまうこと自体が悲しい話でしょう。

でも過年度の普通分配金にかけられて支払った税金は戻ってこないことは事実です。最終決着がついていないうちに分配金をもらって、途中下手に儲かっているからといって税金を支払わされて、最後閉めたら、あら元本たこ足食いでしたね。でも昔支払った税金は返ってこないという悲劇は避けたいです(ただし繰越欠損に使い将来利益への課税を相殺できるという可能性は残りますが)

やっぱり分配型の投信は買いたくないですね。

この考えを推し進めていくと、たとえ無分配型投信であっても複数の商品を複数年度にて売却するとき、その順番に気をつけないと、いらぬ税金を払うことになります。

評価益がでている投信Aと評価損を抱える投信Bを売却しようとする場合、投信Aのみを先に売却することは避けねばなりません。株式等の譲渡損失の繰り越し制度はあくまで損失が先です。投信Bを先に売却すれば、その損失は繰り越しできて翌年投信Aを売却する時に税金軽減に寄与できますが、逆に先に投信Aの売却し、売却益に課税された分は、翌年投信Bの売却損失と相殺できません。過年度分の支払い済み税金はどうやっても戻ってこないのですから。

さらにこの考えをすすめていくと、複数の商品を保有し、評価益のある商品と評価損のある商品が混在する場合、いくつか組み合わせて売却してもかまいませんが、税金負担が発生しないように組み合わせる必要があります。

さらにいえば、余計な税金を負担しないためには、究極的には保有する投資信託は、資産運用完了時にはすべて同時売却してしまうことでしょう。

よく巷の毎月分配金型投信の解説においては、普通分配金とは異なり特別分配金は非課税ですよという安心トークが書かれていますが、留意すべきは普通分配金に課けられた税金の未回収なのです。最終決着がついていない商品からでてくる普通分配金にかけられた税金、最終的には余計な税金支払いになるかもしれない懸念があるのではないでしょうか。

以上のようにWATANKOは考えたのですが、間違っているでしょうか?もし間違っていないとしたら、特別分配金と普通分配金の巷に出回っている解説は、とても実践的とはいえません。教科書的解説しか乗せていないことを、素人個人投資家としてはちょっと残念に思います。

(もし、この内容が誤りであったなら、また恥をかきそうですがね。ははは。)

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コメント

こんにちは。
認識、合っていると思います。「課税は出来るだけ繰り延べる」が原則ですよね。


分配金の話とは逸れますが、仮に現金が必要になった場合、(全体の配分は考慮しますが)含み損から出ているものを売りますね。

確定申告をして3年間繰り延べることで、
当年~3年後までの株式現物の配当と通算も出来るし、含み益分の税額によっては、わざと含み益を確定させて通算するなんてことも出来ると思っています。(その後買い直す。売買手数料と税額について、有利な方を選択)

当然、売らずに保有し続けるのが一番コストが低いとは思うのですが...

PETさん

レスありがとうございます。

本件だけでなく、例えばリバランスなどの説明についても実務的な部分が欠けるものが多く、そのようなたぐいの説明は読んだだけでは、リバランスのメリットが十分に伝わりません。

話は戻って分配金課税ですが、税率が近い将来20%になれば、より真剣に通算の税金額を試算して節税できるものは実行したいですね。

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