【補稿】消費税は早く増税してくれ
前回表題の記事を投稿したところ、真逆のキャッチコピーがついたトラックバックを頂戴しました。うーん(微笑)これもまたひとつのポジショントークということで残しておきたいと思います。
で、今回は前回の記事でakohyamaさんからいただきましたレスに沿って、ちょっと言いたりなかったことを追記したいと思います。
@「調べていくと、金持ちほどお金を使わないですよ。案外低所得者の方がお金を大事にしないひとが多いです」
★これは私も感じることが多々あります。リボ払いなんかしている人はその最たるものでしょう。しかしながら消費税増税が家計を見直す機会になってくれたらよいと思います。
@「小金持ちは、一生ケチケチしながら老後に備えています。」
★前回指摘したとおり、小金持ちでも大金持ちでも、お金を使わなければ物質的には豊かではなく、その点では貧乏人と同じです。(心理的な安心感は別として)
@「低所得者で親からの遺産が多い人がもっともふさわしくない資産をもっている」
★所得の多寡と相続遺産の多寡を同じどんぶりに入れて考えるのはちょっと違うかなと思います。例えばご指摘の人は高所得者+少額の相続遺産の組み合わせの人と担税力は同等ではないでしょうか。もっといえば高所所得者+高い相続遺産の人が一番担税力が高いです。
どんぶりで考えるというならば、上記二者に該当する人から徴収する税金が低所得+高い相続遺産の人よりも少なくてよいというのは納得感が薄いです。
それに低所得=楽ちん生活とも言い切れず、一頃はやった言葉を借りればワーキングプアという場合もあるでしょう。
繰り返しますが、どちらの資産からであっても使わなければ貧乏人、使えばお金持ち(=所有費税を沢山払っていただく)という結果に帰結すると思います。
それに遺産相続は3代続けばゼロになると巷では言われております。それほど極端でもなく、やりようはあるのですが、現行の税制でも相続を繰り返す度に資産は先細りしていく傾向は否めないでしょう。
@「生きるのに最低限のものには低税率で、贅沢品には重税にすべきでしょう」
★これは賛成です。例えばイギリスでは食品などの生活必需品には非課税であったり、低所得者には軽減措置が取られています。また見識だなあと感心したのは書籍も非課税だとのことです。消費税をかけるべきものとそうでないものをしっかりと区別しています。
日本でも同じようにすべきだと思います。消費税の課税/非課税を区別することによって消費税をとる側、とられる側双方に事務コストが膨らんだり、グレーゾーンに該当する商品についての判断が難しいかもしれませんが、そのようなことは消費税の逆進性を是正するという大目的の前には些細なことかもしれません。
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コメント
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消費税でもなんでも一気に増税して国民が本格的に議論するようなきっかけになると面白いですね。そういう意味では資産課税の方がインパクトが大きくて面白いとは思いますが、その度胸は政治家には無さそうです。
ちょっと本題と外れますが、「複数税率」は理念は立派でも実効性はかなり怪しい制度です。
http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/1184176.html
過去に書いた自分のエントリーですが、複数税率にすることでいろいろややこしくなります。
M&Sのお菓子がチョコレートかビスケットか、宅配ピザはぜいたく品で大々的に裁判になったりと大変です。(裁判費用分は当然価格に転嫁されるわけで・・・)
そして、そのような非課税枠のせいで最終的に消費者の負担が増えているという研究もあるそうです。
投稿: 吊られた男 | 2011年7月 7日 (木) 21時08分
吊られた男さん
レスありがとうございます。
複数税率の話、参考になりました。私も補稿を書くにあたってイギリスにおける事例(ビスケットは非課税だが、チョコレートがかかると課税)などをいくつかしらべましたが、吊られた男さんの記事どおり、コトは複雑怪奇になりそうですね。
・・・でも資産課税はやめてくれ~。
投稿: WATANKO | 2011年7月 7日 (木) 21時35分