MEMEXが実現した現代
今夏、終戦記念日に地元の友達と呑んでいたら携帯電話が壊れかけてしまいました。
ここ数年は通常2年過ぎるとバッテリーも弱くなり、「最低2年」の買い換え制限期間がすぎるとさっさと機種交換していたのですが、たまたま現在の機種は丸3年を過ぎてまだ使っていました。そのせいか、ボディはボロボロになり、ついに外装部品が取れ始めてしまったわけです。(一体どんな使い方をしてきたんだ?と突っ込まれそうですが)
そこで急遽、ソフトバンクショップに駆け込み、シェアも高いし、アプリも豊富ということで、iPhone4を購入しました。はじめてのスマートフォンです。
MACもiPadも持っていない、アップル知らずのWATANKOがいきなりスティーブ・ジョブズ(もう引退しちゃうけど)の世界に引きずり込まれた感であります。
最初はSMS/MMSのメールの取り扱いに戸惑い、次はブラウザSafariの使用に悪戦苦闘し(もうこの時点で金融リテラシーだけでなく、ITリテラシーもかなり低いことが露呈したオジサンでありますが)、先日やっとiTunesをつかったアプリのダウンロードを成功させるところまでこぎつけました。早速40近い無料アプリを入手したので、これから楽しむつもりです。
その次はiPod機能を使い、手持ちの音楽をガンガンいれる予定です。その次は写真かな...(もうデジカメいらないかもしれません)
オンラインで情報検索・記録・伝達をこなす端末機器としてスマートフォンというのは本当に便利です。情報端末もここまできたかと感慨深いです。
そんな時、ふとMEMEXのことを思い出しました。
WATANAKOは大学時代、情報学を専攻していました。(専攻のことを詳しく書くと出身大学がバレそうですが)その情報学の授業では実践授業として、電話モデム回線をつかって米国UCLAの図書館レファンレンスデータにアクセスし、文献検索をしてその抄録を入手する演習などをやっていたりしました。(1980年代後半ですね。)
その時、情報学の授業にて米国から戦後提唱された情報端末の概念としてMEMEXというものが紹介されました。くわしくはこちらをどうぞ。
簡単に言えばMEMEXとは世界中の図書館の文献情報(含むキーワード)をオンライン検索でき、それを劣化しない記録媒体へと保存することが好きな時に好きなだけ可能であるという(当時)夢の情報検索・保存・活用端末の概念でした。
WATANKOが大学生の頃は、まだ世の中の情報のデジタルな流通は一部でしかなく、情報資源の地域格差(日本と世界、また日本国内でも都会と田舎における格差)が大きい時代でした。地域、国境を超えて情報が簡単に入手、保存、活用できる世界が21世紀になればくるものなのかと想像していたものです。
それがWATANKOが就職して数年であっという間にやってきました。ご存じのとおりの1990年代中盤のWindows95登場+インターネットの民生活用です。今思えば、これによりMEMEXが事実上実現されたと考えてよいでしょう。
それからさらに10年余り経て、いまやそれが場所を選ばないハンディ端末(スマートフォン)となり、先進国の国民に普及してきています。Windows95+インターネットの時には思い出さなかったMEMEXのことが、スマートフォンの利便性に触れた時に、突如脳裏に浮かんできました。
WATANKOは長距離通勤ですが、車内で見かける人々が手にしているものは一昔前は携帯かDSかPSPか、メイキャップグッズ、まれにノートPCでした。いまはそれらのアイテムがそれぞれ減ってスマートフォンに切り替わったように見えます。特にPSPが随分減り、ノートPCはほとんど見かけなくなったといいう感じです。
会社の技術系のスタッフも競うようにスマートフォンやタブレットを買い換えています。中には呑み会タイムの後半にかならずiPadをひっぱり出してきてチコチコいじり、出席者の関心をひいたりしていている者もいます。別に君のFacebook仲間なぞ知りたくもないのだけれど、と皮肉を言ってみたくもなるのですが。
まあそういうWATANKOもスマートフォンという場所を選ばない総合情報端末の利便性にはさすがに魅了されました。デジタルなことはもうスマートフォンさえあれば十分、自宅のPCはワープロ+プリント機能のためだけに存在する家電へと成り下がってしまいそうです。
« (続)家電選びはスマートにすすめたい | トップページ | 自分の投資ポリシーを整理してみる »
「家計の管理と支出」カテゴリの記事
- 消費増税、襲来 2019(2019.08.16)
- 景気によってふれてくる大学選び(2019.08.10)
- 自分にあった節約方法はどれですか(2019.08.06)
- これから始まる教育費のピーク(2019.03.14)
- 2018確定申告(2019.02.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント