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2011年10月 4日 (火)

介護にかかる費用と手間の引き当て

今回は介護について取り上げます。つまらないけど、ほぼ確実に訪れる、多くの人にとって大変な苦労が待っているテーマです。資産運用においてもその影響は座視できないと思います。

**************************

WATANKOは両親が40代になってから生まれた息子でしたので、他の方々とくらべて比較的早く親の老後問題に直面することになりました。

父は77歳を過ぎたあたりで認知症を発症し始めました。そこから約2年半後に亡くなるまでにたどった道は以下です。

①軽度な認知症/アルツハイマー?のため通院
②デイサービスに週2日通い始める。
③介護用品を購入またはレンタルで利用。
④デイケアサービス利用。身のまわりの世話をしてもらう。
⑤寝たきりとなり老人保健施設入居
⑥胃瘻が必要となり病院に入院。のちに肺炎で亡くなる。

母の場合は80歳頃からケアが必要となり始め、以下の経緯をたどっています。途中の期間、WATANKOが家族とともに海外赴任してしまった時期もあり大変でした。存命していますが、意思疎通はできない程認知症が進んでいます。(要介護4)

①介護用品を購入またはレンタル利用
②デイサービスに週2日通い始める。
③デイケアサービス利用。身のまわりの世話をしてもらう。
④自宅入口に大きな段差があったため、出入りしやすくするために改装。
⑤2か所の特別養護老人ホームに交互に連続ショートステイ。(実質的に施設入居状態)
⑥有料老人ホームに入所。衛性用品をWATANKOが調達し、ほぼ毎週届けている。
⑦入所中も風邪や骨折で病院に入退院を繰り返す。

と以上のように両親あわせて介護用品の利用、自宅改装、通うサービス、来てもらうサービス、施設入所、傷病など介護にまつわる対応をほぼフルコース経験しています。

それも当初からここまで想定していたわけではなく、都度、ケアマネージャーや入所施設の担当者を話し合いながら、その都度で必要な対策を講じ続けてきた結果、ここまでかかってしまいました。例えば母の場合、どうせ近い将来、施設に入所するなら自宅入口の改装などしなくてもよかったです。

しかし親の介護の対応などは、後々までの有用性(いつまでその対策が役に立つか)が見えない中で行うため、どうしてもその場その場での場当たり的なことしかできません。「とりあえずコレをやって当面様子みてみるか」という感じです。

子供を育てる時、その成長にあわせて身のまわりのものを買い換えていくのと同様、親についても介護負担の増加にあわせて都度、物品購入やサービスを考えていかねばなりません。しかし子供の場合とちがって、そのスピード、物量、内容は事前予想が困難です。

WATANKOは一人っ子なので、両親の介護を代わりにみてくれる人はいません。配偶者は協力してはくれますが、子育ての最中であり時間的制約もあります。また何より(突発事象含めた)介護に関するサービス選択、対応の判断などは自分自身で行わなければなりません。

お金(入所施設の職員に委託)で大分代替えできる部分もありますが、それでも限界があります。

父の場合は認知症の発症から2年半で亡くなり、かつ後半期は病院に入院して胃瘻による存命状態であったため、私がやるべき(できる)ことは一時期大分減りました。一方で父の死後、母の方は体力衰弱、認知症発症となり現在6年超を経過し、いまだ息子としてケアが必要な状態が続いています。

こうして土日や、時には平日も親の介護に時間を割かねばならない状態が8年以上も続いています。

(つづく)

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