不動産投資にも“パッシブ”運用がある
【11月15日終値ベース運用状況速報】
・投資元本総額 46,964千円
・評価損益 ▲4,241千円
(分配金込み)
・損益率 ▲9.0%
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投資信託の商品はアクティブ投信とパッシブ(インデックス)投信の2つに大別されるとありますが、不動産投資においても“アクティブ”運用と“パッシブ”運用に分けられるのではないかと考えます。
ここでWATANKOが考えるそれぞれの定義は以下です。
【アクティブ運用】
自ら自己資金及び借入金で他者の土地・物件を購入し、賃料収入を利回りととらえて、不動産物件をあくまで単なる金融商品のひとつとして所有する。不要になれば売却する(ずっと維持するケースもあり)。個々の物件に思い入れもない。自らが不動産の購入、賃貸、売却など一連の行動について詳しく学び、空室リスクや物件減耗リスクと向き合いながら収益を獲得しようとする。
巷にて色々と喧伝されたり、本屋の資産運用コーナーにてノウハウ本が積まれているのは、上記のようなアクティブ運用を対象としているケースが多いようです。
【パッシブ運用】
自らが既にもつ土地・物件を賃貸して収入を得る。既に特定の不動産をもっていることが前提であり、その取得費用はほぼ無視できる。建物を自らが建てて賃貸することもある。賃料収入の目的は相続税対策というスポット事情であったり、せめて当該不動産にかかる固定資産税の回収だけでも良いという志向であったりする。賃貸ビジネスそのものについては、全くの素人感覚で賃貸先と直接取引してたり、あるいは仲介する不動産業者に全く任せっぱなしというケースが多い。
一言でいえば、既に不動産を持っているから、それを活かすという範囲内で、賃貸ビジネスを(少し大げさに言えば)「仕方なく、ほどほどに」手がけているということです。
アクティブ運用者は縁もゆかりもない不動産を、金儲けをためのビークルとして取得し、回転させ、頃合いをみて売却する。取得時には多額の資金が必要。回転(賃貸)が思うようにいかない展開、売却時期や金額が思惑通りにすすまない等、WATANKOからみればリスクがビッグマックのように何層も積み重なっているように思えます。
アクティブ運用がうまくいく要件は、
*魅力的な物件をいかに探し出すか。
*それをなるべく安価に取得できるか。
*稼働率の維持や損耗の抑制に対する打ち手をいかに講じるか
*最後は希望水準以上でいかに売り抜けるか。
となっており、これらを全て実現させるためには金融商品による運用や、そのために必要な知識の取得などよりもはるかに大変なマンパワーがかかると思います。
これに対してパッシブ運用者はもっと気楽なスタンスです。
繰り返しますが既に所有している土地・物件に限定しているため、取得にかかる費用はありません。ただし賃貸用建物を自分で建てれば割高ともいえる初期投資がかかり、土地+建物(一定の減価償却済みで割安ケースが多いか)で購入するアクティブ運用よりも不利な場合がありますが。
また売却についてもいつまでに必ず実施しなければならないというプレッシャーはありません。
よってもってパッシブ運用は不動産賃貸ビジネスといっても比較的のんびりと余裕をもって、寛容な面持ちですすめられることができます。
さて、当のWATANKOもまたパッシブ運用者のひとりであります。もしアクティブ運用であれば、それをもとにしたブログを開設していたかもしれませんが、所詮パッシブですから、独立した別ブログにするほどもないと考えて、このブログにてついでに記事を掲載しています。
勿論、アクティブ運用同様、稼働率の維持や、損耗率の抑制に気をつける必要はありますし、時には契約トラブルも発生するでしょう。パッシブ運用でもそれら課題のために一定のマンパワーがかかってきます。WATANKO自身もこれを経験しており、一定の勉強は必要でしょう。(特に賃貸契約関連)
本ブログにおける不動産賃貸ビジネスの記事がたとえ失敗談・苦労話が連続する内容であっても、私と同様、不動産のパッシブ運用をされる(余儀なくされている)方々にとって、少しでも参考となれば幸いです。
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