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« (続)不動産投資に安直に手を出さないこと | トップページ | Intermission 2012/10/24 »

2012年10月22日 (月)

(続々)不動産投資に安直に手を出さないこと

(前回からの続きです)

ひきつづき全国紙朝刊に掲載されていたマンション経営をすすめる広告を具体例にとりあげてみたいと思います。

◆購入価格 1,990万円

購入価額とは一体、支出のどこまでをカバーしているのか怪しく、付帯費用が入っていない可能性が極めて大きいと思います。案の定、広告の下方にある小文字のただし書きの塊を丹念に読むと色々と以下のとおり書いてありました。

「管理基金13~28万円」

⇒管理費は入居者負担とありますが、別の名目費用がかかる模様。管理運営上の損失引当目的でしょうか。

「金融機関事務手数料10.5万円から、○○ローン事務手数料5.3万円」

⇒これはローン利用の場合ですが、いやあ各社手数料ハネまくりですね。

上記の他に不動産所得税(取得価格の4%)や上下水道負担金(所有面積×自治体毎に設定された単価)もかかります。これらを反映すると購入時の支出は2,000万円代前半の水準に膨れ上がるでしょう。

<年間収益>80万円-XX万円(各種税金等) ÷ <総支払額>1,990万円+諸経費で2,000万円前半程度

この物件の年間実質リタ―ンは一体どれくらいでしょうか。仮に収益手取りが40万円、総支払額が諸経費が購入価格10%で済んだとして2,200万円とすればわずか1.8%です。これは2,200万円ものキャッシュ負担を強いられて、かつ将来の収益下振れリスク反映前の水準です。

◆月々の家賃収入 69,200円
◆月々の支出(提携ローンでご購入の場合) 64,563円

これまでの検討は借入金の返済資金を考慮していませんでしたが、提携ローンを利用した場合(ローン金額1,790万円)の支出が上記に明示されています。

上記によると月々の家賃収入69.200円―支出64,563円=4,637円となります。・・・えっ!?

月額わずか4,637円、年額55,644円のために1,790万円のローンを組むことになります。仮に総支払額が2,200万円とすれば年間利回りはわずか0.3%です。

しかもこれは年額55,644円とは固定資産税や所得税その他支出を控除前、将来の収益下振れリスク反映前の金額です。

広告のこの部分をみただけでローンを組んだら収支がまわらないと読めます。広告主である不動産業者もよくもまあこんな数字をデカデカとのせるものだなあと呆気にとられました。

「不動産業者や金融機関の利益のために資金負担と空室リスクをかぶってくれる方、募集しています。」と読めて仕方はないのはWATANKOだけでしょうか。

この駄ブログにお越しの皆様は、よもやこのような勧誘に引っかかりはしないと思いますが親類縁者友人知人がこの手の甘言にひっかからないようにご注意ください。

(おまけ)

もしWATANKOが気が付いていない収益の要因があるのならご指摘いただけるとうれしいです。

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