SBI証券の投信積み立てキャンペーンはペイできているのか
【11月13日終値ベース運用状況速報】
・投資元本総額 53,254千円
・評価損益 ▲177千円
(分配金込み)
・損益率 ▲0.3%
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さて今回も素人個人投資家っ気バリバリの記事で1発行きます。
ネット証券各社では、しばしば投資信託の販促キャンペーンを実施しています。直近の事例をあげますと、私が利用しているSBI証券では先月にSMTシリーズの積立キャンペーンを実施していました。これはキャンペーン期間中に対象となるSMTシリーズ商品を積立購入設定すると金額に応じてSBIポイントが付加されるという特典がつきます。SBI証券にとっては特典について外部調達するわけではありませんし、お手軽に展開できるキャンペーンといえるでしょう。
インデックス投資を行っている個人投資家ブロガーの方々の中にもこのキャンペーンを利用してSBIポイントをゲットしようとされる方々を何人か見かけます。
彼らがよくとる手法としては日本債券インデックス連動商品など値動きの比較的少ない投資信託を積立購入して、ポイント付加条件を満たしたところで解約するというものです。
かくいうWATANKOも上記と同様にSMT国内債券インデックス・オープンを購入しました。WATANKOとしては現在、日本債券クラスは積立購入の対象外ですので一時的な保有にすぎず、ポイント付加条件を満たしたところで解約予定です。
信託報酬がアセットクラス最安値ないし2番手のグローバル債券インデックス・オープンや新興国債券インデックス・オープンを対象としてもよかったのですが基準価額が露骨に上昇中なのであまりそそられませんでした。
さて今回のポイント付加という特典を満たす条件は乱暴に言っていまえば数週間~1カ月程度の間、積み立て設定を維持することです。積立して最初の月次購入が約定すれば、その直後に解約してもポイントは後日、ちゃんと付加されます。(キャンペーン内容を見る限り、そう理解できます。)
はたしてこの場合、SBI証券にとってキャンペーンの効果がどれだけあがるのでしょうか。
簡単な試算をしてみます。
*キャンペーン対象商品の中で一番信託報酬が高いSBI資産設計オープン<すご6>(信託報酬0.714%)を選ぶ。
*保有期間は1カ月。
*SBIポイントは獲得後、現金として還元取得する。
*積立設定金額は1,000円とする。(ポイント還元率が一番高い。)
⇒SBI証券が得られる信託報酬は1,000円×0.714%÷12=0.595円①
⇒一方で購入者が得られるSBIポイント現金還元は50p×85%=42.5円②
①-②は▲41.905円であります。
アレアレ、SBI証券の持ち出しという図式になります。
実際には信託報酬の中に運用会社の取り分が含まれている、SBIポイントの還元時にはには手数料として800ポイントが控除されることを勘案すると①、②ともに減額となりますが、①と②のギャップはそう変わらないと思います。
・・・・上記のような収支でSBI証券はハッピーなのでしょうか。
それとも実際にはキャンペーンで獲得した新規積立設定分の多くは、その後長期にわたって積立保有され続け、顧客の平均値としてほぼ必ず①>②となる構図が過去のキャンペーン実績から判明しているのでしょうか。
もしそうであれば所詮、外部の素人による詮索など無用のものだと思いますが、ネット証券でこの手のキャンペーンを申し込む顧客ってはしっこいイメージの人ばかりにも思えます。必要最低限の積み立て設定を行い、条件成立となったら即解約というテクニックを講じる人が多く、ネット証券側からみて簡単には儲けさせてくれないかなと想像したりもします。
勝手な憶測と言われてしまえばそれまでですが。
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