親の介護と終末にかけるお金
【11月19日終値ベース運用状況速報】
・投資元本総額 53,304千円
・評価損益 1,011千円
(分配金込み)
・損益率 1.9%
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このブログをご覧の皆さんの親御さんはお元気でしょうか。御自身が30歳代の場合、親御さんは60歳~65歳くらいなのではないかと推察します。そのくらいであればまだまだ元気であるといえるでしょう。
しかしながら早ければ5年後、遅くとも15年後くらいには心身ともに老化がすすみ、やがて自立生活できる状態ではなくなり、親族や施設等のお世話になりながら終末を迎えることになるでしょう。
その際に留意すべきは親の介護にかかるお金のマネジメントです。
1) 親の財産について把握しておく。
子供は親が突然の事故や急病にあったり、予想外に早く認知症が進んでしまった時に備えて、親の資産についての情報を収集・整理し、把握しておく必要があります。
とくに不動産についての権利書、賃貸契約などかわしている書類、その他債権債務にかかわるものは遺漏なきようにしなければなりません。
(WATANKOは父が認知症にかかって以降、実家の資産について全容把握と証憑集めにおいて不明点が多々あり困った経験があります。)
2) 親の財産の使い方について協議しておく。
子供は、親の介護関連でいざお金が必要になったときに親の財産についてどのように取り扱っていく方針なのか、あらかじめ親と話しておく必要があります。
ヘルパーによる家事手伝いや施設への定期的な通所・ショートステイなどの介護サービス、そしていよいよ自宅で自立生活できなくなった場合の入居施設についても事前の調査・検討をしておくべきです。
上記1)と2)は換言すればそれぞれ収入と支出にかかわる内容ともいえます。親が持つ資産を、親の意向を考慮しながら費消していく。それは親の資産を的確に利用することと同時に子供に経済的な負担が及ばないように注意しながらすすめていくというお金のマネジメントであります。
しかしそうは言っても親がそれなりに元気なうちは1)については正面切って確認することにためらいがあるやもしれません。元気な親に向かって「金いくら持っているんだ」と懐を探るわけですからたとえ親子の間でもイヤな気分になるのもわかります。
また2)についても「そのうちなんとかなるさ」と先送りにしたくなる心理が働くものもっともです。なにせ楽しいことではありませんし、お金の問題以外にも子供にとってはプライベートな時間を削り取られたり、手間暇がかかるという負担があります。
しかしながら、例えば親がいつの間にか認知症が進んでしまい、どこにいくら現金・預貯金・証券があるのかすらもわからない。したがい親を介護施設に入所させようにも資金繰りがたてられなくて身動きがとれない等という事態は避けたいところです。
さらに過酷なケースとしては、親が自立生活ができなくなったときに、有料老人介護施設に入居できるほどの資産を持っていなかったからどうするのかということです。
近所に頼る親類もない、費用が安くなる特別養護老人ホームは数百人の空き待ち状態である、という時には子供の世帯に対して経済的負担と労力が相当かかってくる可能性は大きいです。
親の介護のための費用を子供が持ち出す結果となり、その挙句子供の世帯は孫の教育費などの未来にかけるべきお金が圧迫され、貯蓄もできず子供自身の老後への備えすらも蝕まれていくことになる。それは悲劇です。
そうならないためには子供は自身の核家族の未来のため、年老いた親に対する経済的な支援はミニマムとせざるを得ないかもしれません。その代わりにせめて親の資産を把握し、それとのバランスをみながら親の介護と終末にかかわるマネジメントを行うことが現代の親への最後の孝行といえるのではないでしょうか。
「年老いた親の面倒を子供がみるのは当然だ」という昔ながらのウェットな親子論に引きずられることなく、年老いた親の資産の把握や使い方、介護と終末における方針については、親子間でキッチリと話をしておくべきでしょう。
(つづく)
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