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2013年3月 7日 (木)

教育資金の贈与非課税-誰が使うのだろうか

【3月5日終値ベース運用状況速報】
・投資元本+待機資金総額   55,227千円
・評価損益               12,996千円
(分配金・確定損益・税還付込み)
・損益率                  23.5%

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2013年度税制改革大綱の目玉のひとつに教育資金を一括して子供や孫に贈与した場合に非課税にする案があるそうです。

祖父母・両親が金融機関へ預金を信託し、子・孫は学費など教育費の支払証明書を金融機関へ提示すれば、その教育支出は贈与税の対象外となる制度です。期限は子・孫が30歳になるまでです。30歳を越えれば信託した金銭の残高には贈与税がかかります。

かわいい子・孫のために教育費を援助したい両親・祖父母は多く、相続対策にも効果があることから高齢者の間で関心が高まっていると先日の日経記事で紹介されていました。

WATANKOはこの制度をみて、果たしてこれを利用する人が一体世の中にどれだけいるのだろうかと首をかしげてしまいました。

1.両親・祖父母から子・孫への教育資金の贈与は、この制度を使わずとも現実には贈与税の申告などお構いなしに頻繁に行われているのではないでしょうか。

援助する経済的余裕がある祖父母・両親ならば子・孫のために従前より教育資金の援助をしているのが実態ではないかと思われます。

家計が大変な息子夫婦に対して、その父母が息子夫婦に金銭供与する形態を通じて孫の教育資金を援助するなど珍しい話でもないでしょう。

また記事の内容からは親が子の教育資金を援助するのにも適用できるように読みとれますが、そもそも親が子の教育資金を出すのはこのような制度を持ち出さなくても当たり前の話ではないでしょうか。(WATANKOの解釈が誤っている?)

2.相続税対策に実質的になり得るのか、または火種のもとになりはしないか。

記事によるとこの制度は相続税対策にも効果があるとのことです。それはこの制度を使うことにより、高齢で老い先短い祖父母がただちにまとまった現預金を減らして、相続対象資産を減らすことができることを言っていると思われます。

しかしこのようなまどろっこしいやり方をせずとも、上記1にあげたとおり教育資金の援助(贈与)は頻繁におこなわれているではないでしょうか。結果、相続対象となる資産は既に減っているという状態と思われます。

またこれは後に法定相続人が複数いる場合、本制度をつかった教育資金の援助についても法定相続人全員に公平になるように手筈を整えなければ後々のトラブルのもとになりかねません。

例えば長男の息子と次男の息子への教育資金援助額が異なっていたり、孫がいない三男には、教育資金の援助が無い分、遺産相続において不公平が生じたりといったケースです。

3.実務が大変であり、うまくまわる制度かどうかあやしい。

贈与税の非課税対象となる教育費についてどこまで認められるのか判断が明確にできるでしょうか。例えば新聞記事でも触れられていましたが、留学費用や習い事などはどこまで認められるでしょうか。その他にもグレーなケースがでてきそうです。

またこのスキームは長年にわたって継続しますので、途中で支払い証明書を紛失して非課税の申告ができない等の事務トラブルにも気をつけなければなりません。教育費の支出があるたびに手続きすることにも留意が必要です。

4.この制度が効果を発揮するために必要なこと

(1)実態として頻繁に行われているかもしれない祖父母・両親から子・孫への贈与について税金申告がなされていない現状を先ず変えることが必要です。しかしこれは容易ではありません。全国の祖父母・両親に対して教育資金の贈与がアンダーグランドにおこなわれていること(ひらたく言えば脱税)を暴かなければなりません。

教育資金の贈与について非課税の制度を普及させるのであれば、その前提としてアンダーグランドに贈与を行えば脱税として罰せられるようになっていることが必要です。

そのような税務調査を全国的に展開するとしたら、税務署の職員が何人必要になるでしょうか。

(2)祖父母・両親(教育費を贈与する側)に本制度を活用するインセンティブがなければ大規模な利用は進みません。

WATANKOが考えるインセンティブはズバリ教育資金の一部または全額が、祖父母・両親の所得税申告において損金として控除できるようになることです。高齢者のキャシュを本気で若者に付け替えさせたいとおもうならばそのくらいのインセンティブを与えないと進みません。

(あとがきにかえて)

この制度がピタリはまるケースというのは、後先短い祖父母が孫の教育資金の援助を急いで行いたい時などに限られると思います。(亡くなる数年前~直前に多額の「こっそり贈与」をやっているとあとで調査が入った時にバレやすい恐れがあるため。)しかしそのような該当者がどれだけいるのでしょうか。この制度の潜在的なニーズがどれだけ広くあるのでしょうか。そしてこの制度を発案した役人様は、祖父母・両親から子・孫への教育資金援助の実態をどれだけわかっているのでしょうか。

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