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2013年3月28日 (木)

マイカー回顧録その10 BMW325iMスポーツ(E90)

P11


自動車テーマとして月一ペースでWATANKO家のマイカーについての思い出を取り上げています。当時の世相やその車から学んだことなどにもふれたいと思います。

WATANKOは2000年12月からシトロエン・エグザンティアを愛用してきましたが、一般人は生涯で自動車を保有できる年月には限りがある中で、自動車好きとしてはやはり色々な車のオーナーになってみたいという欲求は捨てがたく、ついに2007年5月、エグザンティアを6年半保有したところで手放すに至りました。

次の愛車は40代の長い期間をともにすごす相棒(←ホントか?)となるために、流行りモノの車種や飛び道具の技術だけが売りの車種、過渡的なコンセプトの車種は避けて、エバーグリーンな魅力をもつ車種を選定することにしました。

また子供たちの年齢(当時11歳と4歳)を考慮するとミニバンなど子供受けしそうな車種を選ぶ最後の機会ともなったわけですが、オーナードライブを第一に考えるWATANKOとしてはほとんど躊躇なくミニバンは対象外となりました。

要件としては家族4人が荷物を載せて旅行に行けるボディタイプ、重い車両重量を避けたいという運動性能面の要求、ボディの取り回しと妻も運転することを考慮してDセグメント以下のサイズ、そしてここが大事ですが後輪を駆動することです。(全輪駆動でも可。)
それとモデルライフサイクルやデザインも重要です。理詰めで良い車だとわかっていても購入後1年以内にFMCする車種やデザインの気に入らない車種には大枚払えません。

上記の条件に合致しそうな車は実はかなり少なく、国産車では皆無でした。結局、輸入車のDセグメントセダンという方向性になり、当時FMCしたばかりのMB Cクラス(W204)、半年後あたりにFMCするAUDI A4(B8。但しクワトロ。FFならVWで十分)、FMCして3年目のBMW3シリーズ(E90)かというところに絞られ、結局BMWにしたわけです。

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■あの当時

2007年頃、リーマンショックの前年、日本は結構景気がよかったのか車は売れていました。中国はじめアジア各国で日本車の販売台数はどんどん伸びて、北米市場と併せて日本車の大躍進が続いていました。輸入車もまた日本で販売台数を伸ばしておりWATANKOもそれに貢献したわけです。

■プロファイル

選んだグレードは定番の6気筒、バランス重視でNAということで当初323にする予定でしたが、丁度良い在庫が無くそれならばということで土壇場で325に変更しました。当時325はMスポーツモデルしかなく、ただでさえスポーティな味付けのBMW3シリーズに対してさらにスポーツドライブ仕様を選んでしまったわけですが、そういえばユーノスロードスター以来、スポーツモデルに乗っていなかったなということでちょっと若返しを志向してもよいかと意味付けしました。

BMW3シリーズはDセグメントセダンの世界トップモデルといっても差し支えないくらい良く仕上がったモデルといわれます。E90はシャシーが先代E46から一新され新世代化。伝統の6気筒エンジンのパワー、トルクは十分。後席空間、トランクスペースは必要十分。家族4人のファミリーカーの要件は満たしています。またE90からは外装に樹脂パーツは使われなくなりオールペイントパーツになりました。(樹脂パーツの経年劣化の心配無し)WATANKOの愛車は2007年式のE90の前期型です。

参照サイトはこちらです。

■インプレッション

笑ってしまいました。乗り出して500mもしないうちになんと運転しやすく意のままに加速し、曲がり、止まることができるのだろうと感心を通り越して笑うしかなくなったからです。

エンジンについて、BMWの6気筒は大変スムーズだと自動車雑誌で長らく評判でした。確かに高回転までスムーズに回りますが、そこにあるのは回転の軽快さというよりも、湧き出てくるトルクとともにひたすら精緻に回るという印象です。2,500回転を超えたあたりからトルクがモリモリでますが、所詮NAで218psですからトップエンドまで回しても御せないパワーではありません。

ハンドリングについて、ロードスター以降、FFに13年間乗り続けてきた身としてはFRとはいえオーバーステアが過剰な気がします。FRだけでなく前後重量配分50:50、履いているタイヤのスペックが寄与しているとはいえアンダーステアはほぼ皆無、ファミリーカーの範疇に入る車種をよくここまでよく曲がる車に仕立てたものだと感心しました。ハンドルの切りすぎに注意ですが、次のコーナーが楽しみになる曲がりの良さです。

この車にのれば10人、9人は自分の運転が上達したと錯覚してしまうでしょう。
それくらい扱いやすく、ストレスなく運転できる車種です。

誤解無きよう補足しますが、扱いやすいといっても車のタッチが軽いわけではありません。むしろその逆です。ボディやドライバーとのインターフェイスはとても堅い車です。ガッチリと作り込まれたボディとシャシーなのか様々な入力に対して曖昧な反応はなく、ソリッドでわかりやすい反応が返ってきます。

■カーライフ

2007年春にムーブカスタムのひと月遅れで我が家にやってきたE90は再来月で丸6年を迎えます。累計走行距離は6年で42,000km。年間7,000kmに過ぎません。運転はほとんどWATANKO。たまに妻。長男が中学、高校と進学してためか、エグザンティアを保有していた時よりも家族全員で出かける機会は減りました。たまに夜分に一人でドライブに行きたくなることもしばしば。

しかしこの車、それまで所有していたフランス車のようなホスピタリティやリラックスな部分はなく、毎回ガッチリというか真面目に走ることを要請される演出が見た目にも中身にも施されています。まるでモビルスーツにでも乗るかのように(乗ったことありませんが)、スポーツシートを調整してガッチリと身体を固定して「WATANKO E90、行きまーす!」です。

■あとがきにかえて

ムーブ同様、E90も購入後、そろそろ丸6年になります。屋根付き車庫に保管していることもあってか内外装のヤレはほとんど全く感じません。性能、質感ともにファミリーカーとしてはもう十二分です。これ以上を求めることはもう完全に趣味の範疇です。

・・・BMWだって十分にオーバークオリティだ。趣味の範疇に入る贅沢品だという人も少なからずいるかもしれません。しかしスムーズなエンジンとすぐれたパッケージを備えたFR車を保有するということが自動車オーナーとしてのひとつの王道です。自動車なんて運転してもつまらないし疲れるだけ、維持費ばかり気にかかるといってその所有に見切りをつけようとしている方がいたら、その前に王道の車選びをされることをお勧めします。

あ、2ドアでも良いという方はトヨタ86かスバルBRZ、さらにオープンでも良い方ならロードスターという選択肢も選べます。(←結局それかい)


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コメント

読んでいるだけで、
車に対する愛情や、BMWの素晴らしさが実に良く伝わってきますよ。
(≧∇≦)ъ ナイス!

私もリタイアすることなく、
未だに働いているようであれば、
プジョー406の後は、
同じく、BMWの3シリーズか、MB Cクラス、AUDI A4、
この内のどれかにしてただろうなあ・・・・・・。
(プジョー406を買ったときも、これらが候補でした)

まあ、今は車を保有すらしていませんが。
ψ(`∇´)ψ アヒャヒャヒャ

mushoku2006さん

コメントありがとうございます。

不思議なもので同じ2.5LのFRでもマークX等とは全く違います。車全体がすごく締まっています。割高感は否めませんが、半値の車を5年で乗り換えるよりも、こいつを10年乗った方がきっと満足度は高いでしょう。

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