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2013年4月24日 (水)

従業員の活用を阻害する曖昧な規程

(前回からの続きです)

【注】
本稿はあくまでWATANKOの勤務先ならびに顧客や取引先、子会社・関連会社、投資先その他から見聞・体験してきた話をベースとしていることをあらかじめ断りをいれておきます。でも結構同じ組織風土にある日本企業も多いのではとも推察しますが。

皆さんが働く勤務先では、各人の職務範囲が明確に規定され、あわせてその遂行のための権限が十分に付与され、権限の大きさに見合った責任が問われつつも、一方で責任の大きさに見合った報酬が備わっているでしょうか。

左様なことは当たり前ではないか、という貴方は正しい。しかし現実には各人の職務範囲は曖昧。上司によっては部下の職務範囲を拡大解釈して、規定されていない業務でもアレやれコレやれと指示する始末。部下の権限は小さく、しかし責任は大きい。係長の権限で部長級の責任を当の部長に代わって背負わされている例もある。

またプロジェクト型の集団でもお偉いPMが本来すべき提案・判断・調整といったアクティビティについて、集団の横に添えられたただの事務局に過ぎない存在が全てPMに成り代わって実質的に行っていると言ったケースが生じている。

これら事象の背景には前回あげた「ムラ社会にも似た男社会、構成員の以心伝心・阿吽の呼吸などのハイコンテクストな集団風土」が関連しています。組織構成員の役割分担、権限、責任は曖昧であり、お偉い方の自己基準でなんとなく規定されており明文化されていない暗黙ルールによって業務が進められているわけです。

加えてこの風土を助長する特徴として実用に値するJob Description(職務記述書)の規定が不十分、さらにはその運用も徹底されていない点があげられます。

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皆さんは日常の業務でもこんな疑問に直面することはありませんか。

・・・自分の業務について報告をあげるべき相手は誰か。指示をうけるべき相手は誰か。

「直属上司の課長に報告したのに、その上の部長や、本部長、はたまた役員に対してなぜ平社員の私が報告をあげるのか。さらには報告内容に対して上役からの質疑や今後対応についてなぜ私が返答しなければならないのか。」

・・・自分の業務は一体どこまでなのか。上司の思い付きだけで際限なく広がっていないか。

「いくら関連する事項だからといって、対処した事象について関連する問題について尾ヒレをつけられて際限なく仕事をさせられる。気が付けばそれは明らかに他部の所掌の仕事であったりする。」

・・・自部署と他部署との調整は誰の仕事なのか。

「上役になるほど他部署との調整をしない。それは本来、その役割も責任もないはずの部下の仕事の一部になっている。他部署の部長は自部署に対するクレームを自部署の部長ではなく、平社員の自分に対しておこしてくる。対外部署との折衝ひとつしない部署長の仕事とは一体何か。」

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Job Description(職務記述書)によって権限・責任・報酬がしっかりとリンクし、各社員の権限・責任について誰がみても客観的に把握ができ、それがそのとおりにしっかりと運用されているのではあれば、Job Descriptionを順守して部長は部長の仕事を、係長は係長の仕事を遂行することに集中します。部長は部長の仕事を係長にふれません。ましてや明文化されていない業務上の行動規範などに支配されるケースは減るでしょう。

日本企業の多くがこのような欧米型のスキームの特徴(注1)を備えており、その運用がある程度徹底していれば、日本人男性の新卒正規従業員以外の存在、つまり女性、中途採用者、外国人にとっても企業が当人に求めるものと自らのギャップを把握しやすく、それを埋める努力に取り組みやすいです。また目標管理も評価ももっと明確になっていくでしょう。

しかしながら実際には日本企業の多くはなんとも曖昧な職務職務・権限・責任の割り当てをしているところも少なくなく(日本の企業の大半を占める中小企業なら尚更)、上司からみれば何でもこなしてくれる使い勝手の良い部下であれば快適であります。なにせその上司自身が、さらにその上司からそう求められることが多いのですから。

女性をもっと活用するためには、男性ムラ社会でしか通用しない有形無形のルールに代わって、Job Descriptionをしっかりと整備して運用することです。そこでは会社の業務について漏れなくカバーし、各階層ごとに役割を規定することです。(注2)

こうして仕事内容を見える化して、女性だけでなく全社員に対してそれぞれの職務範囲・権限・責任を明示する。そして求められていることを明確にしてそれを達成するように動機づけること、目標管理していくことが必要です。

(注1)
一方で実は欧米企業であっても、個人の好き嫌いとかコネが横行する風土があると伝聞することがありますので、欧米企業だからといってどこもかしこもJob Descriptionの規定と運用だけが全てではなさそうであることは申し添えます。

(注2)
日本の企業ではJob Descriptionに類するものとして一般的には業務分掌規程と職務権限規程がありますが果たしてどれだけ実用的でしょうか。形骸化していませんでしょうか。そもそも貴方は自社の、自部署の、自分に関わりのある業務分掌規程と職務権限規程をどれだけ読み込んだことがありますか。自らあるいは自部署の職務について果たしてそこに書かれている内容と実態が一致していますでしょうか。

(つづく)

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