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2013年4月13日 (土)

インデックス投資はアクティブ投資と競争する投資ではない

【4月12日終値ベース運用状況速報】

■投資元本+待機資金総額
 55,245千円

■評価損益
(分配金・確定損益・税還付込み)
 17,004千円

■損益率
 30.8%

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WATANKOがインデックス投資を始めたころからずっと抱いていた違和感があります。
それはインデックス投資がアクティブ投資と比較され、その成果の優劣が論じられることに対しての違和感です。

インデックス投資とは、そもそもはたして他のアクティブ投資と成績を比較する性質の投資手法なのでしょうか。インデックス(投資)は成果のモノサシのような存在であり、とあるアクティブ投資がこれに勝つとか負けるとかを論じてもそれは本当の勝ち負けなのでしょうか。

例えば企業Aの業績の良し悪しを判断する際に、その企業が属する業界・業種における平均業績に対する上振れ、あるいは下振れにて判断することがあってとしても、その平均業績そのものをライバル視することは妥当なのでしょうか。ホンダが自社のEBITDAの良し悪しを判断する際には国内9社の平均EBITDAではなく、トヨタに対して、あるいは日産に対してEBITDAが高いか低いかという見方をする方が自然です。

アクティブ投資の成果として、ベンチマークのインデックスを○%上回りましたなどと喧伝されることがありますが、これはアクティブ投資がいかに凄い結果を出したことを喧伝したいがゆえにインデックス(市場平均)を引き合いにした表現をしているにすぎません。

またインデックス投資とアクティブ投資のふたつの投資手法を並べて比較をする記事をよくみかけます。これは投資方法の違いを説明することで、各々の投資手法をより正しく理解するための表記方法と捉えることができます。

インデックス投資をやっている身としては、あるアクティブ投資に負けても悔しいとは思えてこないし、勝っても嬉しいとは思えません。なぜならインデックス投資とはアクティブ投資と勝負しようなど最初から思っていない投資手法だからです。

とあるアクティブ投資家がインデックス投資家のWATANKOに対して、「ホレ、おれは○○に集中投資するアクティブ投資でお前さんよりも××%も多く儲かったぞ。」と言われても、WATANKOとしては以下の面持ちです。

「はあ、貴方はそれだけ投資リスクをとられたのだから、良いリターンを獲得する資格があります。よろしいのではないでしょうか。あなたはその儲かった投資先を事前に選ぶことができてすごいですね。(ただし、とられたリスクに対して果たして見合ったリタ―ンかどうかはともかくですが)」

ここでアクティブ投資が競うべき相手は、自動車メーカーの名前を使い説明したとおり、インデックス投資ではなく他のアクティブ投資ではないでしょうか。

アクティブ投資は、それぞれ自由意志のもとに儲かる投資対象を自らの知見と判断により絞り込み、そこに投資した結果を競い合うものです。ですからアクティブ投資αとアクティブ投資βのアクティブ投資同士でいくらでもしのぎを削ってください。そして自らが相手よりもより儲けることをどん欲に目指してください。インデックス投資のWATANKOよりも儲かったか減ったかという点を気にしても、無味乾燥で物差しのような存在と己の自己努力の成果を比べても、そこにほとんど意味はありません。

(あとがきにかえて)

WATANKOはそれらアクティブな皆さんの平均結果に沿った結果だけ享受させていただきます。せいぜい気をつけているのはコストをセーブすることぐらいですね。
それが市井の、凡人の、そして投資の他に自らの人生の多くの時間を費やしたい人にとってコストパフォーマンス抜群の投資手法です。


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資産運用」カテゴリの記事

コメント

>トヨタに対して、あるいは日産に対してEBITDAが高いか低いかという見方をする方が自然です。

自動車メーカー勤務ではないのですが、ここはちょっと違和感ありです。
別業界で日本で売上上位の企業勤務ですが、個別企業との比較はあまりやりません。同水準の企業の平均を良く見ますし、使います。
アメリカ本社側でも開発費の割合などの妥当性を見る時にに個別企業との比較というよりはやはり同ランクの企業たちの水準と比較しています。で、特定分野の支出の割合が高すぎると削減策を講じます。

もちろん、社員1人の会社から社員何十万人という企業まで含めた業種の平均なんてことはやりませんが、同水準の企業群との比較というのは結構一般的なように思えます。

追加、というかこちらこそが本題ですが、目標が違う投資では勝ち負けではないという本論の趣旨に賛成です。

吊られた男さん

いやー自分でも書いていてちょっとどうかなと自問していたところを、見事につかれました。

ご指摘のとおり業界平均を引き合いに出すケースは一般的、Yesです。でもあえて言えば日経記事で特定企業の業績を取り上げる際や、業績比較業界シェアが比較的寡占状態の場合は、競合他社の数値を直接引き合いに出されることが少なくないように思えます。

余談ですが、吊られた男さんの勤務先の業界はなべて収益率が高い業界と推察します。そこでへたに特定企業を引き合いに出すと、中にはとんでもなく儲けている企業もあったりするので自社との比較がしんどくなったりして...。

吊られて男さん

この駄ブログにわざわざ夜・朝の連投ありがとうございます。

>「目標が違う投資では勝ち負けではない」

そうそう、このフレーズも本稿にいれるべきでした。全くご指摘のとおりです。つい同じような言回しをしてしまい、多角度な視点からの説明が不十分でした。

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