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2013年6月20日 (木)

土地のかたち、境界のかたち

【6月18日終値ベース運用状況速報】

■投資元本+待機資金総額
 55,315千円

■評価損益
(分配金・確定損益・税還付込み)
 14,450千円

■損益率
 26.1%

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土地を所有している御仁にお尋ねしますが、ご自身の所有地と隣地との境界線は明示され、それは隣地の所有者と間で合意ができているでしょうか。

もともとキッチリと区画整理された土地を購入、保有する場合ならば、所有地の境界については杭が打たれているなどで明確に示されており、測量図面、法的書類一式もまた整っていることでしょう。

しかし古く先代より引き継いだ土地などの場合、隣地との境界線が曖昧であるケースは少なくありません。

そうした傾向はとりわけ都市部よりも地方、田舎でみられます。人口密度が低いため多くある境界すべてに関心が向かないこと、野山や田畑の利用が多く境界にナーバスになりにくいことなどが推察されます。

そんな中、個人が所有する土地の広さ、形状はどのようなものか、隣地との境界線がどこにあるのか。ひとたびこれを把握しようとすれば法務局にて不動産登記を調べるのが先ず第一です。

ところがここで最終的に頼りになる法的な根拠がある資料として、よくでてくるのは明治時代に作成された公図です。公図とはひとことで言えば、明治の新政府によって作成された租税徴収のための土地測量資料です。しかしながら、なにせ明治時代の代物でありますから、公図の中できちんと測量されたものは一部にとどまり、あとは測量された土地から類推されて適当に作成されたものが多いです。

かような公図は実物をみるとわかるのですが、例えばAさんの土地は平行四辺形のような形状でBさんの土地に隣接している、くらいしかわかりません。また公図上の記録ではCさんの土地は100㎡、Dさんの土地は60㎡と記録がありますが、現状のCさん、Dさんの土地(と思われる場所)を測ってみると二人の所有地は同じくらいの面積であったりします。それではDさんの土地の現況あと40㎡分は公図上では他のだれの土地なのでしょうか。Dさんは誰かの土地を40㎡分違法?に占有しているのでしょうか?などと考え始めるとキリがなくなってしまいます。

ビバ!公図!これでは土地の売買に使える資料どころではありません。

時は流れて昭和35年の不動産登記法の改正によって土地の表示は登記簿に記載されることになり、公図はその存在意義を失いますが、法改正に伴い公的に作成された土地図面では全国をカバーするにはとうてい足りず、したがい公図もこの図面に準じた取り扱いをされることになりました。

つまりは子供のお絵かき並のラフな土地図面が未だに一定の法的な証明力を有しているわけです。

さてWATAMKOがおよそ10年前に実家の敷地内の母屋の隣に別棟として注文住宅を建てようとしたとき、ハウスメーカーの調べによると実家及びその周辺土地について各筆(土地)の形状、大きさ、境界線が現況のそれとあちらこちらで異なっているということが判明しました。

より正確にいえば公図上のそれぞれの筆(土地)が現況のどこにあてはまるのか、どうみてもあわない箇所が山ほどでてきたということです。形状も面積も全く不一致。一筆に見える土地も公図上では3筆の集合のように見えて、かつその境界目印もありません。現況からみて分筆(土地を区分して別の番地をつけること)してると思われそうな2つの土地(現況の利用者がそれぞれ異なる)が一筆であったりしています。

かろうじて合致しそうなのは土地の配列くらいです。例えばWATANKO家の土地の東側の隣地はEさんの土地であることだけは公図も現況も一致しているというわけです。

しかしそこは田舎のコミュニティ、お互い顔見知りであったりして、無用ないざこざは避ける力学が働きます。つまりは公図上がどうであれ、通常これまでどおりお互い現況を優先して認め合い、所有をつづければ良いという合意形成が暗黙のうちに出来できやすいというのが現実です。お互い今更、数㎡の面積差にしかすぎない土地の境界をめぐって返り血をあびるような係争を好むわけでありません。

また年月が経ち、相続が発生した場合においても、これまで大抵は親の土地を子が引き継ぐケースですので、そのまま波風立たずに現況の土地利用が継続されるケースが多いです。

しかしながら土地が売買されて所有者が全くの別人に変わったり、所有者が変わらずともその土地に何か建物・構築物を建てたり、造成をするなど法的な手続きを伴う場合には、隣地との境界トラブルが勃発するおそれがあるため気を付けたいところです。

(つづく)

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コメント

土地の境界線とは難しいものですね。

そういえば小生の父は土地を借りてそこに駐車場を設けておりますが、借用者の張り紙(看板?)は隣の敷地に張り付けてあったりします。
文句が言われてないのでそのまま放置ですが、本来ならばいけないのでしょうね。

アフロさん

コメントありがとうございます。

>文句が言われてないのでそのまま放置ですが、本来ならばいけないのでしょうね。

何か言われそうな時には先手を打って、菓子折りでも持って挨拶にいっておけばよいのではないでしょうか。

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