所有地、更地にしたあと→④駐車場
さて、旬の運動会ネタ記事を1本差し込みましたが、戻りまして遊休土地の活用事例を続けます。
3.駐車場
遊休土地がフラットな更地の場合、手っ取り早い活用としては駐車場があります。とはいえ一口に駐車場といっても仕様はまちまちです。ブロックで敷地を囲い、敷地にはアスファルトを敷いて、駐車位置は白線で区切り、コンクリートの車止めを設置して...といった本格的なものから、敷地の境界部分は放置、敷地にはでこぼこを埋めるために砂利を多少いれる程度、白線の代わりに縄を張り、車止めは単管パイプを並べて済ませるといったほとんど更地をそのまんま駐車場にしました、というような仕様まであります。
これはひとえに駐車場の貸し方のスタイル次第です。個人による個別契約でも法人によるまとまった台数の契約でもコスト重視であれば砂利引き+単管パイプです。一方比較的大手の借り主で、お客様のお車を停める用途などではアスファルト敷設することもあります。
逆に造成・整地費用をそれなりにかけてしまうケースなら、投資額の回収からみてもすこし高めのリターンを得る必要があります。そのためにはまとまった台数を長期にわたって借りてくれる法人がよいでしょう。
収益ですが地方なら例えば300㎡の敷地で15台駐車。1台あたり月5,000円。(ローコスト市様ならもっと低いかも)年間90万円。ここから当該土地の固定資産税を差し引く必要ありますがバラつきあるのでここでは割愛します。
それと忘れてならなのが遊休土地の暫定的な利用方法として駐車場は適当だということです。とりあえず2年~3年駐車場にして、その間に住居用建物の計画をじっくり練ったり、事業用地としての借り手を探すという展開もありでしょう。
★WATANKOの遊休土地の活用
さてここまで住居用建物、店舗・施設、駐車場と取り上げてきましたが、WATANKOの目の前にある遊休土地について具体的事例として考えてみます。
先ずは土地の広さに見合ったアパートですが、遊休土地の広さをフル活用するとなれば最大で8部屋棟と6部屋棟がそれぞれ1棟ずつ建てられます。しかしながら合計10部屋以上のアパートを建築する場合、WATANKOの住む街では事前協議にかける必要があり、その時間と手間がかかるだけでなく、先の記事で述べたとおり色々なインフラ整備を要求される公算が大きいです。そして何より大変なのは1億円を軽く超える膨大な資金が必要となることです。
事前協議をギリギリかわし、かつ建築費用を抑えようとすれば8部屋棟を1棟建てるのが精一杯です。これとて建物だけで5,000~6,000万円の投資額になります。加えて当該土地は隣地や道路との間に高低差があり排水ルートの確保や、地盤の強度などで時間・手間、コストが嵩みそうです。
次に店舗・施設ですが、当該土地は住宅街の一角にあるという立地上、コンビニや飲食店舗向けに貸し出すというのは難しそうです。せめてトランクルームとかの用地に使ってくれるとよいのですが、なかなかそのような借り手も聞こえてきません。
駐車場の場合なら最低限の整地工事や車止めを設置した比較的簡易、ローコストな駐車場として利用する考えです。遊休土地からは歩いて5分のところに延床面積10万㎡クラスの大型商業施設があり、そこに入っているテナントが従業員向けの駐車場として一括で使ってくれないかとひそかに期待しています。ツテのある地元不動産業者を介して売り込みをしてもらっていますが、現在のところは要望がでてきません。
やはり立地を考えると住居用建物が無難です。しかし一定規模のアパートでは建築費用負担が大きいので、投資金額を抑制するため駐車場2台付の戸建て物件を2、3軒建てるあたりに落ち着く感じです。近くに大型商業施設があるので魅力的だとは思いますが、具体的な検討に入るのであればアパート業者と入念な相談が必要でしょう。開始時期は今のところ全くの未定です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
さて話は一般論に戻り、最後の選択肢は売却ですが、これは実は最初に考えるべき選択肢なのかもしれません。
(つづく。次回で完結です。)
« 運動会見学のベスト・ポジション | トップページ | 所有地、更地にしたあと→⑤売却 »
「不動産投資」カテゴリの記事
- 不動産投資家が賃貸駐車場の屋根にあがって修繕した話(2019.09.17)
- 台風のあと、あなたの不動産は大丈夫?(2019.09.10)
- 賃貸派がアパート経営をするときのひとつの矛盾(2019.07.27)
- 不動産投資の実質利回りの速算公式(2019.07.23)
- 新規募集、ただし告知事項あります その3-部屋の清掃・修繕費用にビックリ(2019.07.21)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント