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2013年11月26日 (火)

事業用不動産の賃貸契約期間は何年がよいか

WATANKOのインデックス投資はここ1年、追加積み立て投資はサッパリ御無沙汰していますが、一方で不動産賃貸業の方は所有する遊休土地については色々と新しい賃貸話が浮かんでは消えてきています。その大抵は有象無象の話であり、これまでブログではあまり記事にしてきませんでしたが、ここへきてまとまりそうな賃貸契約が進んでいます。詳細は契約締結・賃貸開始後に記事にあげるとして、ここでは賃貸契約期間にフォーカスした話をひとつ。

とある日曜日の午後、WATANKOは新しい借り主との賃貸契約の条件について、仲介する不動産業者と詰めていました。

借り主、貸し主双方にとって最も関心が大きい条件は賃料ですが、その次に大きいのが契約期間です。今回は契約の借り主、貸し主双方の権利義務を明確にするために賃貸契約は事業用定期借地契約にする予定ですが、その契約期間を何年に設定するか。

プランとしては10年以上から10年刻みで50年未満までありますが、余程の借り主でもない限りは現実的には30年未満がMAXではないでしょうか。では10年と30年で比較するとどうでしょう。

<10年(短期)の場合>
(借り主)
●メリット :事業について見直し(撤退)、賃料の値下げ改定交渉の機会が短期で訪れる。
◆デメリット:貸し主からの契約終了、賃料の値上げ改定交渉の脅威が短期に訪れる。

(貸し主)
●メリット:契約を短期終了させて契約先を切り替えることができる。賃料の値上げ改定交渉の機会が短期で訪れる。
◆デメリット:借り主の事業見直し(撤退)、賃料の値下げ改定交渉の脅威が短期で訪れる。

<30年(長期)の場合>
(借り主)
●メリット:用地を長期確保でき、安定的に事業を進めることができる。賃料についても長期見通しが立つ。
◆デメリット:事業について見直し(撤退)を実施しにくい。賃料の値下げ改定交渉の機会が長期にわたり得られない。

(貸し主)
●メリット:長期にわたり安定的な賃料を得ることができる。賃料の値下げ改定交渉の脅威にさらされることがない。
◆デメリット:もっとよい契約先があっても短期で切り替えることができない。賃料の値上げ改定交渉の機会が長期にわたり得られない。

以上、くどくどと書きましたがおかげで一目でわかるとおり、借り主と貸し主のメリット/デメリット、10年と30年のメリット/デメリットはそれぞれ表裏一体です。

契約期間が10年(短期)の場合、借り手、貸し手双方にとってその時々の事情や環境の変化に対応した打ち手が取れます。典型例では借り主なら事業が儲からないから撤退する、貸し主ならインフレにあわせて賃料を値上げする等でしょう。しかし一方で相手の要求の変化にさらされる脅威が早期に訪れます。

逆に30年(長期)の場合、借り手、貸し手双方とも良くも悪くも安定的な運用を志向することになります。借り主なら事業がうまくいけば長期にわたり安定収益の基盤となりますし、貸し主なら長期にわたって賃料の心配が無用となるでしょう。しかし一方で契約の変更が長期にわたってできず縛られる恐れもあります。

したがい契約期間は10年(短期)と30年(長期)とでどちらかが優れているというわけではありません。それぞれが持つメリットのうち、どちらを志向するのか。どちらのデメリットを回避したいのという契約当事者の思惑により契約期間を決めていくことになるでしょう。変化への対応可能か長期安定が優先か。リスクの甘受か機会損失の認容か。

貸し主からみれば対象となる土地の市場価値を見極め、高い収益が見込めそうな物件であれば、より良い条件をもとめて短期契約で廻した方がよいかもしれません。逆に収益があまり見込みにくい物件であれば、現れた借り手を逃さずに長期安定的に賃貸する方がよいでしょう。そういったそれぞれの賃貸方針に基づいて契約期間を設定すべきです。

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さて、それではWATANKOはどうしたか。

結論からいえば20年を相手先に提案することにしました。「なんだ、中間かよ。」というご指摘があるやもしれませんが、ちょっと事情があります。

不動産賃貸の契約更改は何かとチャンスでありますが、一方で手間もかかるため煩わしい面も少なくありません。それにWATANKOは“パッシブ不動産投資家”ですからひとつひとつの物件の収益を貪欲に追い求めるよりも、収益の安定的な確保を優先しています。

その意味から言えば、契約期間は長期が望ましいところではありますが、仮に30年とした場合、WATANKOは76歳になってふたたび契約更改を検討・実施していかなければなりません。それはもうすぐ古希を迎えようかという好々爺(自分で言うなよ...)にとっておそらく荷が重い話でしょう。

そこでせいぜい20年ならば、WATANKOはまだ66歳。この年齢ならなんとか最後の力を振り絞って契約更改を検討・実施、場合によっては新しい借り主との新規契約も進めていくことができる意欲は76歳時点よりも格段に高いでしょう。

くわえて20年経てば長男は37歳、次男は30歳であり、順調にいけば一定のビジネス経験を積んだ社会人となっています。彼らを不動産賃貸業の引継も兼ねて契約更改に立ち会わせることも期待できます。

かようにWATANKOと息子たちの年齢のバランスからみて今回の契約期間は20年が適当と考えています。

(あとがきにかえて)

今回の記事内容はそもそも借り主が定期借地契約を契約期間中順守するという前提に立っていますが、どのように契約条件を設定したとしても借り主が途中で経済的事情により賃料を支払えなくなってしまえば、法的な請求手段はあるものの契約当事者として不適格になり、今回記事で述べた色々な目論見は吹き飛んでしまいます。
なんだかんだいっても借り主にどれだけの与信を与えることができるのかが一番重要かもしれませんね。

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