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2014年4月27日 (日)

「知って得する株主優待2014年度版」を読んで

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勤務先での年度末の繁忙が過ぎ去り、自宅の書斎に積み上がった郵便物を今更ながらに整理していると、中から野村証券からおくられてきた「知って得する株主優待2014年度版」を見つけました。

はて、こんなもの頼んだかしらと記憶を辿ると以前、勤務先が開催したセミナーに出席したことを思い出しました。

関連記事:勤務先でライフプラン&NISAセミナーを開催。でも40代の関心はサッパリか

そのときに記入したアンケートの中で、「野村証券発行の冊子体の中で興味があるものにマルをつけてください。後日ご郵送致します。」とあったので、ほとんど興味がない候補群の中から、普段、個別株を買う人達が少なからず関心をよせている株主優待について紹介した冊子体を選んだことを思い出しました。

この上場企業の株主優待をひたすら紹介した冊子体を発行した野村証券に対して、なんだか他人の褌で相撲をとる印象を強く感じましたのですが、その「他人の褌」情報を一生懸命集めて紹介している健気さに敬意を表してパラパラと眺めさせていただきました。

優待商品別にみたWATANKOの感想は以下のとおりです。

1.食品

同誌の株主優待の概況レポートによると、業種別にみた株主優待を実施している企業の割では食料品は75%と一番高いです。また、それ故に当然ですが、優待の内容についても食料品が一番多くなっています。

もちろんながら食料品の中身は自社製品の詰め合わせです。これがお米や食用油など、どこの家庭でも必要とされるアイテムならよいですが、中には株式保有者の嗜好や食生活のスタイルにあわないものもあるかもしれません。でもまあ比較的にみて不要とはなりにくいアイテムが多いのではないでしょうか。

2.その他自社製品・サービス

食品以外の自社製品を提供する場合には、いよいよそれらは株式保有者のライフスタイルに合うものばかりとはかぎりません。

飲食店やホテル、スポーツ施設などで自社店舗・施設でもってサービスを無償または割引にて提供する優待も良くみられますが、これら拠点が自分の日常の生活圏内になかったり、
利用したいと思える内容ではなかったりすると、ほとんど旨味はありません。

店舗・施設が遠くにあれば別途交通費がかかって優待で浮いたコスト分など帳消しになってしまいますし、また例えば視力が良い人にとっては「メガネ製品を30%」といわれても無用なサービスです。

3.金券ギフト

WATANKOからみて一番理解に苦しむのがQUOカードなどに代表される金券、ギフト券の類です。これらは株式を発行する企業ならではの優待内容とは言えず、貨幣価値をほぼそのまま提供しているにすぎません。

詳しくは後述しますが、このような金券ギフトをバラ撒くのであれば、その分配当金額を直接増やしてもらった方が良いです。

さてこれら株主優待は、この冊子体によると22年前の1992年では実施企業は251社、上場銘柄の9.5%しかありませんでしたが、それが2013年では1.082社、28.9%と数で4倍、シェアで3倍にも増えました。

株主で区分すれば、企業株主がお米や食用油をもらっても嬉しくは無く、やはりこれは個人株主の増加に対応した動向でしょう。企業は株価の上下動があっても、個人投資家に長期間自社株式を保有継続してもらえるように、配当だけでなくもっと目に見える形で個人に企業利益を還元するスタイルをとっているわけです。

(つづく)

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