土地を所有すると面倒なこと十選(その3:雨水等による水浸し)
【4月15日終値ベース運用状況速報】
■投資元本
54,030千円
■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)
21,203千円
■損益率
39.2%
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(「おたくの土地から流れ込んだ雨水でウチが水浸しだ!」なんて連絡を受けた時は...)
土地(更地)を所有している起きる面倒なこと、煩わしいことについてとりあげるシリーズ、第3回目です。
3.雨水等にとよる水浸し
典型的なのは大雨や台風、あるいはなんらかの原因により雨水の排水に障害が発生し、土地が水浸しになる場合です。また稀かもしれませんが、生活排水が漏れ出すトラブルもあるでしょう。
これら水浸しは長続きすると酷い時には隣接する建物や、土地に保管している動産や作付けしている農産物への被害を大きくしてしまいます。
雨水の場合、もともとは土壌やアスファルトに浸透して吸収していくものです。単位時間当たりの雨水処理用が少ない場合には、通常、浸透処理を補完する大小の排水ルートが別途設けられています。
雨水の水浸しトラブルが発生するときはこの排水ルートがゴミなどにより根詰まりしていたり、破損しているあるいは人為的に変更が加えられてそれが支障となっている等が考えられます。
土地内に水が溢れだす現象が自分の土地だけでなく隣接する他人の所有地にも被害は及ぶ場合、さらにはその原因が自分の土地ならびに排水ルートに起因する場合には、速やかに対策が必要でしょう。
ところが排水がすっかり引いたあとに、それが溜まってしまった原因を調べることは難しく、原因を特定しようとすれば、あらためて再度水浸しの状態の時に原因調査を行う必要があります。また逆に原因が特定できてもその対策工事は水が溜まっていない晴れに日に改めて行う必要があります。(これは建物の場合における雨漏りの原因調査と対策工事でも同様です。)
とくに自分の土地以外の周辺に被害をかけてしまっている場合は、これら原因究明と対策実施に早期化にヤキモキすることでしょう。
なお常識の範疇でもって補足しますと、以前は水浸し等の被害はなかったのに、ある大雨の際に突然発生した場合には、近隣土地のどこかで排水ルートが変わってしまっことに起因する場合が多いです。例えば土地の造成工事にともなって、以前からあった排水ルートが塞がれてしまったり、キャパシティ不足になったりするケースです。
この場合、本来は排水ルートに影響を与える工事等を施した所有者は、それによって他者に被害は及ぶことが無いように注意を払うべきです。排水に問題が発生するならば、自らのコストをかけて対策をとるべきです。
例えば田畑A、同B、同Cがあり、A>B>Cの順に土地の高低差がついており、雨水はAからBを通ってCに抜けていく流れになっていたとします。ここでBの所有者が造成工事を行った結果、Bは擁壁に囲まれてしまいます。そうするとAからの雨水はBに流れ込むことができなくなり、Aが水浸しになってしまします。この場合には排水ルートに支障を与えてしまったBの所有者が自らの責任とコストでもってAに貯まる雨水を余所に逃がす排水ルートを確保しなければなりません。
最後に一言添えますと、昨年秋に起きた数十年に一度というレベルの台風・大雨の際に街のそこらじゅうが冠水するような場合はどうでしょう。そのようなごく稀におきる大量の雨水が発生した場合であっても水浸しにならない程の大規模な対策を施すというのはなかなか現実的ではありません。排水対策を考えていくと一体どのレベルまで対応するべきか悩ましい面があります。
(つづく)
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