投資先には不変なものなど何一つない-またまた賃貸契約トラブル発生
(やれやれ...困りました。)
WATANKOはサラリーマンの傍ら半ば家業ともいうべき不動産賃貸業を手掛けています。活動としては主に週末にて不動産業者や賃貸先とのコンタクトをとり、色々な新しい相談ごとやトラブルに対応しています。
さて賃貸案件のひとつに薬局に土地を賃貸している件があります。よくある院外処方の薬局です。すぐ隣に繁盛している内科医院があるため、そこの患者の処方箋を沢山受け付けており、非常に繁盛しております。WATANKOが住む街は、わずかながらですが人口の流入は続いており、また社会における医療費の増加トレンドを見据えれば、その薬局は今後も商売を手堅く続けられそうです。
こうして長期安定的な賃貸先としてもう10年以上も賃貸契約を継続してきました。
ところが今般、その薬局を経営する会社の社長から連絡を受けました。詳しくは割愛しますが、隣の内科医院との関係が最近うまくいっておらず、病気も患い、困りはてた結果、自分の薬局を法人に譲渡するかもしれない。あるいは薬局は閉めて、建物を建て替えて別の商売をするかもしれないと言い出したわけです。
その薬局とは定期借地権契約を交わしていますが、契約の譲渡や業種の変更は重大な契約事項の変更です。それを賃借人(薬局の社長)の意志だけで勝手に変更を検討し、半ば筋道をつけそうな行動をしていることにWATANKOはあきれました。契約条件の変更は、そのための行動を起こす前に、何よりも先ず相手方に相談するのが大前提です。
WATANKOはこの手のトラブルは散々伝聞されたことがあるし、自身でもこれまで何ども体験しているため今更、仰天するほど驚きませんが、賃借人による契約条件の勝手な変更もしくはそれに向けた一方的な行動というのは不動産賃貸におけるメジャーなトラブルです。
賃借人からみれば、契約通りの家賃は払うから何をやってもいいだろう。賃貸人からみれば賃料が支払われてくれさえすれば細かいことは目をつぶる。と、お互いの馴れ合いと幸せなすれ違いのもとに、当初交わした契約内容からどんどん逸脱した実態が生じ、既成事実化していきます。
繁盛する内科医院の傍にある薬局は、WATANKOの賃貸契約の中でも特に安定的な賃貸先として評価していました。事実、10年以上もノートラブルでした。こちらとしては更地の土地を貸すだけでしたので初期の資金負担もありませんでした。したがい、この薬局(が手掛ける事業)は、ある意味WATANKOにとっては、非常に良好な投資先でした。この投資先の魅力は不変であると思っていました。(今思えば、「錯覚していました」が正しいかもしれません。)
しかし投資先を取り巻く事業環境が不変とは限らず、むしろ長期間でみれば変わることが当たり前ともいえるでしょう。マクロ経済が変わり、顧客が変わり、商品・サービスが変わり、価格や流通も変わります。そして今回は賃借人にとっての身近な利害関係者との関係が変わってしまったということです。
かつて魅力的であった投資先であってもそれが不変ということはなく、むしろ外的な変化に対してその投資先がどう移り変わっていくのか注視すべきでしょう。
くだんのWATANKOの賃貸先の薬局も、投資先としてかつてはダブルAでしたが、いまやBBB(トリプルB)にまで下がっています。
WATANKOは今後の対応を検討すべく、早速この賃貸を仲介した不動産業者とコンタクトをとりました。このトラブルがいつ、どう決着をみるのか全く予測不能ですが、本件の対応で今後の週末の時間がまた塞がり、かつ経済的なダメージを受けかねないとなるとまたまた不動産投資にネガティブにならざるを得ませんでした。
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