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2015年2月 2日 (月)

スカイマークの破綻が銘柄選びに役立つのか

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(日本の航空自由化の象徴的存在のひとつであっただけに残念ですね。)

資産運用のビークルとして個別株を用いている個人投資家の皆さんは、いかにして個別株の銘柄選びに役立つ情報を収集しているのでしょうか。先日ツイッターで紹介された以下の記事をたまたま読んでみたのですが、このような記事で書かれたことを銘柄選びに活かしているとしたら、ちょっとビックリです。

マネーの達人 民事再生法申請の「スカイマーク」から学ぶ 株投資のおきて3つ

内容は民事再生法の適用を申請したスカイマークのような銘柄を選ばないために、これを事例として銘柄選びの教訓を記したものです。

この記事で書かれている教訓の要旨を述べると以下のとおりです。

1.社長一人で大型投資を決断したが、企業でこのような意思決定がありうるとすれば、社長の適正が重要である。

2.投資する対象企業は、身の丈に合った経営をしているか?有利子負債が多過ぎたり、新しい分野に手を出し過ぎていると感じるなら、投資対象として “NO”。

3.成果主義が大量退職を引き起こしたスカイマーク。成果主義は往々にして従業員の心を掴むことはできない。従業員に優しい企業は将来性が高い。

スカイマークの経営破綻が報じられて2日後の記事ですから、この記事のライターは発注元から「スカイマークの破綻から、銘柄選びのコツを導く内容」の記事執筆を請け負い、せいぜい1日でこれを書いたのでしょう。限られた時間で書くために着目したのはエアバスへの大型発注。ここから大型投資であったことと、社長の独断であったことの2つのネタをつくり、これに以前ニュースであった大量退職を加えて記事の骨子にしたのだろうと想像しました。

さて個別株で資産運用に励んでいる個人投資家の皆さんは、ここであげられた3つのおきてが今後の銘柄選びに役に立つと本当に思いますか?

ここにかかれた3つのおきてをもとに適切な銘柄選びができると考えていますか?

万年素人個人投資家のWATANKOにとっては以下の疑問点がぬぐえません。

▼社長の適性をできる範囲で調査する???

記事では具体的な方法として、会社HPの「社長あいさつ」や「経営理念」やネット上で信頼できる口コミを見ることをあげています。

しかしビジネスマンであれば会社HPで書かれていることなど総務部か秘書室か経営企画部かIR広報室が書いた美麗字句であることくらいは想像がつくでしょう。またもしも社長が自分で書いてノーチェックのまま掲載されたとしても社長含めた企業側による大本営発表を鵜呑みにして良いでしょうか。それに「信頼できる口コミ」とありますが、それが信頼できるかどうやって判断するのでしょうか。

社長の適性があるから良い経営成果がでるのではなくて、良い経営成果を出した社長が、適性のある社長と称えられていませんでしょうか。

▼身の丈にあった経営をしているか???

記事の執筆者自身もエアバスへの発注はその時点で株主がその契約の可否を判断するのは難しいといっているとおり、外部で素人で調査のリソースも持ち合わせていない一個人が企業が身の丈の経営をしているか否かをどうやって判断できるのでしょうか。

企業がその成長スピードをあげるためには資金面でレバレッジをかけることはよくあることです。要はそれで業績向上に結びつけばOK(勝てば官軍)であり、負ければ過剰投資と言われる始末です。このような後講釈だけから法則を導くならだれでもできるでしょう。

▼従業員に優しい企業かどうか???

まず従業員に優しいか企業かどうか客観的に判断する指標がありません。「従業員に優しい」の定義すらも曖昧です。また仮にそのような指標があったとしてもそれを外部の個人が簡単に入手できるものでしょうか。それにそもそも企業が従業員に優しいことと優秀な企業との間に本当に因果関係があるのでしょうか。

とある企業の就業環境や福利厚生が優れているというニュースと、業績好調なニュースとをたまたま結びつけて因果で語るとは安直な気がします。(逆に2つのバッド・ニュースを結びつけるケースもまたしかり。)

世の中には従業員に厳しい企業であっても業績が伸びている企業などいくらでもあるなどと、WATANKOが指摘しなくとも聡明なる皆さんならお判りとかと思います。

仮にこの3つのおきてを読んで感銘し、明日から活用しようとしても、普段別の本業に従事している個人投資家には、「社長の適性」、「身の丈な経営」、「従業員に優しい」を判断するためには相当な量の情報を収集する手間とコストがかかり、それだけでも大変でありましょう。

さらに例えばここのところ振るわないシャープやソニーについて、この3つ尺度でもって入手した情報でもってX年後に経営破たんするか否かの判定を現時点で下せますか?

今回のような記事はこれまでおきていたことを後講釈で結びつけて、銘柄選びのコツとしてさも真理のように語っていますが、現実の銘柄選びにおいてほとんど何の役にも立たない単なる空疎な読み物でしかないと判断するほかありません。

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