応募はしませんでしたが、SBI債への関心を通じて債券投資に対する需要を予感します
(この社債...デフォルトリスクに見合った利率なのか?)
先日、久しぶりにSBI債が復活しました。SNSやブログの世界を覗くとインデックス個人投資家の皆さんの中にはSBI債に関心を持ち、これに応募した方もそこそこいるようですね。
相互リンクさせていただいているサイトの社債投資まとめ!より、SBI債への関心の高さがうかがい知れます。
社債投資まとめ!アンケート実施中
【個人向け社債】第31回SBI債は買い?(1年・1.43%)
ところでSBI債に関心を持った個人投資家の方々におかれましては、このような個人向け社債の購入(集中投資)を、自身の資産運用のコア投資に据えている方がどれだけいることでしょうか。WATANKOがWebで拝見するかぎり、コア投資に据えていると声高らかに喧伝している人はあまりみかけません。
とりわけ分散投資の意義を十分理解し、インデックスファンドのバイ&ホールドでそれを実践する個人投資家であれば特定銘柄の一点買いは回避する思考が働くことでしょう。
それでも年率1.43%(今回の利率設定)に魅かれてSBI債に関心をもち、これに応募するのであれば、コア・サテライト戦略のサテライト投資のひとつとして位置づけるというところでしょうか。
しかしWATANKOの場合はコア・サテライト戦略を採用しておらず、したがってサテライト投資をするはずもなく、それゆえにSBI債の応募も見送っております。
関連記事
コア・サテライト戦略-市井の個人投資家にはサテライト投資にまわすお金など1円もありません
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
分散投資の意義を理解する個人投資家ならば個別株の一点買いは避けます。しかしながら社債ならその抵抗感は薄まるということでしょうか。たしかに社債は個別株よりもリスクが低いのが一般的です。SBI債の場合、満期償還までわずか1年であるし、少額購入であれば万が一の際の損失も自分の保有資産の中では限定的であると、心の中で理由を積み重ねて応募に至る方がいてもおかしくはありません。
さらにこのSBI債への個人投資家が一定の関心を寄せているところをみてWATANKOが考えるのは、やはり資産運用のポートフォリオにおいて社債、ひいては債券に対しては個人投資家の間には結構な需要が潜んでいるのではないかということです。
無リスク資産の国債の購入でThat’s Allとするには物足りない。たとえば公債だけを対象にしてもっと幅広く投資するファンドが、既存インデックス投信よりも低いコストで発売されたらどうでしょう。アセットアロケーションの見直しを促すきっかけとなるやもしれません。
もちろん現状でもNOMURA-BPI総合に連動するインデックス投信群やDLIBJ公社債オープン(短期コース・中期コース)、ひいてはニッセイ日本インカムオープンなどの商品がありますが、さらなる充実を期待しています。
関連記事
日本債券ファンドを調べてみた@2012年1月
(記事内容が古いですが、大勢は変わりません)
« (続)損益通算で繰越欠損を控除できるといっても所詮、限られた慰めでしかない | トップページ | 春は物入り@2015-生活固定費は下がらない »
「資産運用」カテゴリの記事
- お金の運用は目的別だけでなく時間軸を加えて考えよう(2019.07.30)
- 上場している優良企業にもれなく投資できるインデックス投資(2019.06.20)
- 長期投資家にとってGW10連休はスルーでいこう(2019.04.24)
- 退職金でリスク商品を買うことはお勧めしません(2019.04.15)
- 定期預金と長期投資(2019.03.26)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« (続)損益通算で繰越欠損を控除できるといっても所詮、限られた慰めでしかない | トップページ | 春は物入り@2015-生活固定費は下がらない »
仰る通り、個別の社債ではなくETFや投資信託形式で、非システマティック・リスクの分散や低コストが実現された社債ファンドなら、投資する価値はありそうですね。
ただ日本の場合、歴史的に社債市場の厚みが米国の足元にも及ばない水準ですので、ファンド規模が大きくならず、必然的に低コスト化が難しいかも知れません (信用リスクを取った分の旨みが、手数料で消えてしまう・・・泣)。
投稿: CHIBI | 2015年3月 1日 (日) 14時48分
CHIBIさん
コメントありがとうございます。
ご指摘のとおりであれば、将来においてもあまり期待できないかもしれませんね。
投稿: WATANKO | 2015年3月 1日 (日) 21時10分