国土交通省、ナンバープレートカバーを全面禁止へ
(国土交通省の報道資料より)
この駄ブログの自動車カテゴリーの中で、ハリヤーをとりあげた記事に最近アクセスが増えていると以前お知らせしましたが、それ以外に長期にわたって一定のアクセス数を得ている以下記事があります。
ナンバープレートカバーをつけるドライバーに対して思うこと
ナンバープレートにつけるカバーの類はすべからく取り付けるべきではないという主張です。そこには一片の妥協も譲歩もありません。
これについてはナンバープレートカバーを禁止する法規制がはやく実現しないかと思っていましたが、いよいよ実現の運びとなるようです。
国土交通省 ナンバープレート表示の視認性確保に関する検討会(概要)
国土交通省の2月6日発表では、排気量125cc超のバイクも含めて今国会に提出する改正道路運送車両法案にナンバープレートカバーの禁止を盛り込み、新年度中にも施行される見通しとのことです。
カバーには半透明タイプのほか、汚れ防止の無色透明なカバーも傷や反射で文字が読みにくくなる恐れがあるとして禁止対象にします。またナンバープレートフレームやボルトカバーについても数字や文字が見にくくなるものは禁止、シールや装飾品をナンバープレートに貼り付けることも禁止するとのことです。
中途半端な規制ではなく、ナンバープレートに対する付加物をほぼ全面禁止する内容であり、申し分ありません。
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フランスの自動車メーカー、シトロエンの創業者であるアンドレ・シトロエンの言葉を借りれば、自動車とは「時間をもって空間を制する」権利を個人にもたらす文明であります。個人だれしもが身体能力をはるかに超えて好きな時に、好きな所まで時間さえかければ自由に移動する権利をかなえてくれるものです。
しかしながら自動車を所有し公道を走るという自由と権利には、社会周辺に対する義務と責任を伴います。個々の車を公的に識別するためにナンバープレートをつけることもそのひとつであり、それは外部から読み取れる状態になくてはありません。ゆえに読み取りを阻害する可能性があるナンバープレートカバーの類は一切つけるべきではありません。
こう書くと国民総背番号制やマイナンバー制にもつながる管理社会の思想だ、個人のプライバシーを侵害していると反発される方がひょっとしているかもしれません。しかしその個人のプライバシーとやらを尊重しすぎることによって、他人の権利ひいてはその集合である公共の福祉が侵害されるおそれがあります。プライバシーを侵害されるとわめく個人もまた一方で、立場を変えれば公共の福祉の恩恵をうけるひとりの個人でもあるわけです。
わかりやすい例をあげます。もしナンバープレートについての細工が法規制もされずに横行している社会で暮らしているとしましょう。
とある個人はマイカーのナンバープレートにカバーをつけて読み取りにくくしています。しかしそのためのマイカーが盗まれた場合、警察に被害届を出してもナンバープレートが読み取りにくいのでマイカーを探すのに支障がでるかもしれません。
またもともと細工を施していなくとも、盗まれたあとに細工をされれば、同様に細工されているたくさんの車に紛れてしまい、探し出すのに支障がでるかもしれません。
さらにもっと悲劇的な例をあげれば、あなたの大事な家族がひき逃げにあった場合、容疑車がナンバープレートカバーをつけて読み取りにくくなっているため、車両の特定に支障がでるやもしれません。家族をひき逃げされた当人はマイカーにナンバープレートカバーをすすんでつけていたとしたら、ひき逃げした車のオーナーに対して同様にナンバープレートカバーをつけていることに関しては責める資格が果たしてあるのでしょうか。
車のドレスアップに興味がある皆さん。ナンバープレートを飾るよりも、他にドレスアップすべきところはたくさんありますよ。
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