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2015年8月30日 (日)

コンパクトSUV&クロスオーバー、その魅力に唸る

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(気がつけば、マツダ2台体制か)


Bセグメント(アクアやフィット、マーチ、ヴィッツといった全長4m前後。軽自動車よりも一つ上のクラス)というのは登録車としてみれば最小のクラス。こじんまりとしたハッチバックモデルが主であり、高速道路の走行も視野に入れた場合のミニマムトランスポーターであります。近年、このBセグのハッチバックを背高に仕立てたクロスオーバーモデルや、さらに外装デザインをSUV風にガラリと変えたモデルが世界中にて増えています。

日産ジューク、ホンダ・ヴェゼル、スズキSX4 Sクロス、ミニ・クロスオーバー、ルノー・キャプチャー、プジョー2008、フォード・エコスポーツ。さらにはつい最近まで日本で販売されていたモデルやまだ未導入のモデルまで含めれば百花繚乱状態であります。(ひとつ上のCセグメントでも似たような状況です。)

WATANKOは本来こうした際物、流行りモノは避けて定番ものを選ぶ方なのですが、実際にBセグメント=コンパクトクラスのSUV&クロスオーバーを調べてみるとその魅力を認めざるを得ない心境です。

★扱いやすいサイズと乗降性

全長は4m前後なので、狭路や駐車場でも扱いやすいです。また全高は1.5~1.6mと普通のハッチバックよりも高めなので、着座位置も高くて四隅の見切りもわかりやすいです。さらにこの全高であれば、あまり体を屈めることなくかつよじ登るような感覚もなくすんなり乗り降りできます。(年を取ってくるとこの乗降性が結構大事に思えてきました。)

★プラスアルファな積載性

ハッチバックよりもトランク容量が大きくなったり、荷室についてはベースとなったハッチバックよりも天地方向にゆとりがでてきますので使い勝手が増します。

★個性的なデザイン

全長・全幅に高い全高が加わりデザインの自由度が増します。ディテールも凝ったモデルが多いです。SUV然としたたたずまいはスポーティさ、若々しさを演出します。こうした個性的なデザインがちょっとしたプレミアム感、既存のヒエラルキーから離れたクラスレス感を醸し出すでしょう。

★経済性も良好

同じBセグメントのハッチバックと比べればやや割高ですが、それでも上のセグメントに比べれば価格も飛び抜けて高いわけではありません。エンジンもボディもそれほど大きくありませんので燃費も良好でありましょう。

と、なるほどこれだけの魅力を備えているとなればコンパクトSUV&クロスオーバーが流行り、メーカーも力を入れるのは納得です。

WATANKO家にてロードスターとペアを組むもう一台の本命は、当初VWゴルフⅦでした。Ⅶ世代はシャシーを一新、内外装デザインもそれまでの朴訥なイメージから脱皮して、流麗なデザインとなりました。鉄板中の鉄板銘柄。だれもが求める賢い買い物的選択肢。

WATANKOは別にVW贔屓ではありませんが、他にCセグメントのコレとった選択肢もなく、かつその下のBセグメントではちょっと積載性や高速道路利用の面で心許ないため自然とゴルフに目がむくことになりました。

しかしここにきてコンパクトSUV&クロスオーバーに強く魅かれています。調べれば調べるほどそのバリューが気に入りました。そこで改めていくつかのモデルを比較して、今現在買うのであればやはりマツダCX-3がベストと至りました。

上述したコンパクトSUV&クロスオーバーの魅力に加えて、CX-3は特に魂動デザインと呼ばれる躍動感あるデザインが素晴らしいです。そして燃費とパワーに優れたディーゼルエンジンという飛び道具付きです。よほどの競合車種が今後見つからない限り、CX-3で決まりでしょう。

あとはその時期です。ムーブが来年4月、E90が同5月とそれぞれ車検なのでその前の年度末シーズンまでに購入予定です。それまでの間ならいつ買ってもよいですが、現在免許取り立ての長男がムーブとE90を使って運転の習熟中なので、もう少しだけ待つことになりそうです。

スポーツカーとSUVの組み合わせ。それぞれちょっと小粒ですが、車好きにとって用途・魅力が相互補完となるとても良い組み合わせかもしれません。

2015年8月28日 (金)

バランスファンドはその便益を最大限活かす使い方をしましょう

【8月26日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

29,561千円

■損益率

44.8%

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(せっかくバランスファンドを選んだのだから)

WATANKOは免許を取得して以来、他人が運転する車に同乗させてもらう時、僭越ではありますがそのドライバーの運転を観察することが多いです。たとえそれがタクシーであっても取引先が用意してくれた車であっても、そのドライバーから学べる技能はないかと運転する様子をつい覗いてしまいます。

そんな中にあってこれまで見つけた特徴的な傾向のひとつとして、オートマチックトランスミッション(以下AT)の操作において、車が停止するたびにP又はNレンジに入れたり、ちょっと長い坂道を下るたびにDレンジからひとつ下のレンジに入れるという操作をする人をみかけることがあります。

ATは面倒なクラッチ断続とギア入れ替え操作を省くことができる自動車の機能です。それが信号待ちのたびにわざわざP又はNレンジに入れて、発進時にまたDレンジに入れる。たいした長くもない下り坂を進む際にブレーキの負担を減らすためか、わざわざDレンジから、エンジンブレーキがより効きやすい一つ下のレンジに入れる。クラッチ断続とギア入れ替え操作を省くことができるAT車を運転しているのに、なぜこのような面倒な操作をわざわざするのでしょうか。

停車時にATをいたわりたいという理由でわざわざP又はNレンジに入れるというのならば、レンジの切り替えを煩雑にする方がよっぽどATにとって機械的な負担となります。あるいは数十年前のATが普及し始めた頃ならともかく、現代のATであればそれくらいのことをしても機械的な負担とはならないかもしれませんが、一方でレンジをわざわざ切り替えてもATをいたわる効果はまた限りなくゼロに近いでしょう。

山岳地域の十数キロも続く下り道を走るならともかく、郊外のたいした長くもないちょっとした下り坂で、いちいちブレーキのフェードを心配してその負担を軽減させるべく一つ下のレンジに切り替えるというのは大げさであります。ディスクブレーキが普及している現在の車ではその程度の下り坂でブレーキがフェードするなどというのは、まず心配の必要はありません。フットブレーキを積極的に使って問題はないでしょう。

AT車を運転している以上、ATがもたらす便益を最大限利用することがAT車の存在意義でもあります。それをわざわざ損なってしまう行動を繁雑に行うドライバーをみかけると、この人、実はマニュアル車を運転したいのかと思ってしまいます。

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<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)(以降、ニッセイ4資産均等型)の登場によって、インデックス投資家の皆さんの間でバランスファンドがまたぞろ話題にとりあげられております。

さてこのバランスファンドを用いたポートフォリオの組成と管理(リバランス)を行う場合、バランスファンドの便益を最大限利用するという視点からみて、それをどう取り扱うべきでしょうか。

バランスファンドの最大の便益は、それを構成するアセット間の各商品を個別に買い揃える手間を省けることと、アセット間のリバランスを自動でやってくれるところにあります。購入者はその手間賃として、個別アセットのバラ買いの加重平均よりも、すこしばかり多く信託報酬を支払っていることになります。

(ニッセイ4資産均等型のように、バラ買いよりもわずかではありますが、上記とは逆に安い信託報酬を設定しているバランスファンドもあります。ただし一方でこのように商品・サービスの世界では一般的にはセット販売にして相応の分量を買ってもらえるならば、割安な価格設定にするのは当たり前という見方もあります。)

ところがせっかくバランスファンドを買って手間いらずのポートフォリオを手に入れたにもかかわらず、そこにまたいくつかの個別アセットクラスの商品を付け足ししてポートフォリオのカスタマイズを進めてしまう。それをやればやるほど(多くの場合、バラ買いよりも割高である)バランスファンドをわざわざ買っている意義が薄れてしまうのではないでしょうか。

バランスファンドを買う目的は手間省きです。しかしながらここに更に複数のアセットをトッピングするのであれば、それらとバランスファンドとの間でのリバランスの手間が必要になります。どうせ手間がかかるくらいなら、最初から全てバラ買いした方が割安になるケースが多く、手間をかけた分のメリットはあるでしょう。

またバランスファンドを複数買って、それらを複合させて自分の希望に精緻に合致したポートフォリオを作りたいと考える方もいるかもしれませんが、これもそのポートフォリオを維持するために複数のバランスファンドの間でのリバランスという複雑面倒な作業が待っています。

「バランスファンドAの先進国株式25%とバランスファンドBの先進国株式10%の合計35%が私の求める配分だ」というならば、最初から先進国株式アセット商品を35%買えばよいのではないでしょうか。

さらには将来、アセットアロケーションを変更したい時にもバラ買いオンリーの方がそれを実行しやすいでしょう。複数のバランスファンドでポートフォリオを組成した場合、これを変えるとなればバランスファンド間での複雑なリバランスが必要になります。

またはバランスファンドは株式50:債券50でも時価総額比率でも、GDP比率でも、均等配分でも、新興国が含まれていてもいなくても、REITが含まれていてもいなくても、為替ヘッジがあってもなくてもどれが一番成績が良いかということは当てることができません。それは自分でわざわざ組成したポートフォリオであっても同様であります。

であるならば、バランスファンド+複数の個別アセットあるいは複数のバランスファンドでわざわざ自分なりのポートフォリオをつくり、これを維持する手間をかけるよりも、販売されているバランスファンドの中から自分のとって一番しっくりくる商品を一つだけ選び、手間いらずのバランスファンドの便益を最大限享受した方が良いのではないでしょうか。

その意味において、できるだけ低い信託報酬でもって多様でアセットアロケーションのバランスファンドが販売されることは歓迎すべき展開であります。

WATANKOがインデックス投資を始めた2008年頃は低廉なバランスファンドはセゾン・バンガード・グローバル・バランスファンドをはじめとして3~4商品くらいしかありませんでした。

それが今や2から8資産に分散、ヘッジ有り、配分基準も色々かつ低廉なバランスファンドが十数商品も揃っています。今後も新規商品の登場が期待できるでしょう。良い時代になりました。

参照記事
ノーロード投資信託 徹底ガイド
バランス型のノーロード投資信託を一覧で紹介


どうしてもバランスファンドひとつでは満足できないとう御仁であれば、個別アセットクラスの商品をひとつだけ追加するくらいであれば、その商品とのリバランスだけを行えばよいのでバランスファンドの手間いらずという便益が損なわれることは少ないかもしれませんが、せいぜいそこまでと考えます。

WATANKOはかつてインデックス投資を始めた頃、セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンドをはじめ3つのバランスファンドを試験的に同時購入していましたが、現在、セゾン以外は売却しました。それはバラ買いによるポートフォリオ組成の柔軟さを選んだからであります。

セゾンを残しているのはバラ買いとの比較ベンチマークとして、そして将来、子ども達に推奨しえるバランスファンドであるか見定める意味で保有しており、メインのポートフォリオの組成に役立てようというわけではありません。

上述したように今や色々な種類の低廉なバランスファンドが揃ってきました。どれも魅力的にみえてつい目移りしてしまい、あれもこれも選びがちになる気持ちもよくわかります。しかしながら資産運用のビークルとしてバランスファンドを選ぶ意義を見失うことなく、上手に活用したいものです。


2015年8月26日 (水)

いつのまにか世界同時株安ですか。でも自分のリスク許容度では慌てる必要はありません

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(資産運用は凸もあれば凹もあり)

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WATANKOがロードスターと組み合わせる我が家のもう一台のマイカーに相変わらず悩んでいたり、地元にできた新しいお店に友人といつリサーチに行こうかとアフター5の予定を考えていたり、来週海外からやってくる顧客とのミーティングの準備に追われたりとしているうちに、中国不安を引き金とした世界同時株安が一昨日勃発し、個人投資家の多くが評価益を減らし、中には運用資産が元本を割り込んだ方もいたようであります。

WATANKOも8月24日時点の保有資産が、わずか2週間足らず前の12日時点と比べて、以下のとおり減りました。

投資元本   :66,000千円
8月12日時点:105,438千円
8月24日時点: 98,059千円 (12日対比▲7,379千円、▲7.0%)

あらら見ると保有資産は1億円を割り込んでおります。評価損は7,379千円となり、俗っぽい例えをあげますと、メルセデス・ベンツE250ステーションワゴン アバンギャルド仕様の車両本体価格7,240千円とほぼ同額であります。ベンツのEクラスワゴンの売れ筋グレードが買える金額分が減少しました。

これに対するWATANKOの心境は以下のとおりであります。

7,379千円、7.0%資産が減ったということは、7,379千円、7.0%資産が増えたということと同義であります。換言すればそれだけのリスク(リターンのブレ)を受け入れているということであります。それでも最後にはプラスのリターンを期待して長らく投資をやっております。

また自身のポートフォリオを構成するすべてのアセットクラス、すべての保有商品、そしてすべての投資期間において常勝(常にプラス)である必要はありません。むしろ特定のアセットクラス、保有商品、そしていっときの時期において損失が発生することが当たり前であります。そうでないと一方で利益も期待できません。

これが明日にでも投資の成果を確定させなければならない機関投資家であればつらい展開となることもあるでしょう。しかしながら我々個人投資家は投資のゲームセット、ノーサイドをいつでも決めることができます。目の前の評価損に対して、損失をただちに確定させなければならない理由がどこにあるのでしょうか。

またNISA口座で積み立て投資している野村インデックスファンド・新興国株式(Funds-i)は評価損に転落しております。NISAは5年(とさらに5年)と運用期間が定められており、他の口座での資産運用結果との損益通算もできません。

かように制度上の不満はありますが、そもそも全5年度分で、おのおの全期間でプラスのリターンを得ようなどとは考えていません。NISA口座で運用した元本トータルでプラスになればよい(そして非課税のメリットを享受する)くらいに考えています。

ついでに言えば証券会社や運用会社が、現在の相場状況に関して個人投資家の不安を解消するために緊急レポートを発信していますが、そのようなものを読んではたして相場が回復するのでしょうか。

書いてある内容は事実と推測が入り混じっており、投資を継続させたいとするポジショントークと大差ありません。そのようなものを読んでどこまで本当に魂の安寧を得られるのでしょうか。

一応この駄ブログは資産運用ブログなので表明しておきますが、WATANKOは今回のリスク発生に全く動じておりません。WATANKOのリスク許容度(投資元本の▲50%迄が目安。現在であれば▲33百万円迄)に比べたら今回のリスク発生は大騒ぎするほどではありません。

もし自身のリスク許容度を過大に見積もってしまっており、そのために発生した評価損が辛いという個人投資家がいらっしゃいましたら、インデックスファンドをナンピン買いして相場がある程度回復し、トータル評価損益トントンになったところで資産運用を仕切り直しされるがよいでしょう。それは資産運用における必要な忍耐力をつけるためのトレーニングであるかもしれません。


2015年8月24日 (月)

バランスファンドはどんどん出てきてほしい。ただし低コストで

【8月21日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

35,407千円

■損益率

53.6%

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(地味に低廉なインデックス投信のチャンピオン、ニッセイアセットマネジメント)

各アセットクラスのローコストな商品でもってインデックス投資を試みる個人投資家の間では、ファンドの信託報酬についての関心が高く、個別アセットでもバランスファンドでも既存の商品をコストで下回る商品が新規発売されるときはほぼ必ずといってよいほど話題にあがります。

ここ2~3年くらいは、その話題は常にニッセイアセットマネジメントによってもたらされてり、インデックス投資家の皆様におかれましては廉価な商品を求めた結果、気がつけば積み立て商品のほとんどがニッセイのファンドになってはいませんでしょうか。

さてそのニッセイより今度はバランスファンドである<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)(以降、ニッセイ4資産均等型)が8月27日から発売されます。

その内容を一言でいえば日本株式、日本債券、先進国株式、先進国債券のいわゆる伝統4資産のインデックスに連動し、信託報酬が0.34%(税抜)と大変廉価なバランスファンドです。

詳しい内容については、これが取りあげられたブログ記事をひとつ紹介します。

参照記事
インデックス投資日記@川崎
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)が信託報酬0.34%で新登場

同業他社も同じような個別アセットの商品展開のあとを追う形でバランスファンドを1つないし複数発売していましたから、ニッセイのこの展開にも違和感はありません。

ちなみに伝統4資産の均等保有のポートフォリオについて、my INDEXで調べてみるとリターン6.1%、リスクは9.8%、シャープレシオ0.62でした。債券が半分含まれているとさすがにリスクは低いです。

ただ自分の組成したアセットアロケーションとはマッチングがよくないとか、そうでなくとも6~8資産へ分散投資するバランスファンドが多くある中で今どき伝統4資産だけでは不満だとか、日本債券部分が別途保有する無リスク資産と被るとか、普段から外債不要論を支持している身としては悩ましいとか、個人投資家の皆様の中にはなにかと素直に受け入れられないところもあるでしょう。

しかしながらこうしたバランスファンドがこれからもたくさん出てくれることは是非期待したいです。

多くのバランスファンドがでてくれれば、その中にうまく自分が想い描くポートフォリオとドンピシャとまではいかないまでも、ニアイコールな内容のバランスファンドが見つかるかもしれません。そうなればしめたものです。

また売り手からみれば、バランスファンドの組み合わせはいろいろ考えられるので、4階建てのアクティブファンドよりも商品設計と展開は容易でありましょう。

さらにはバランスファンドを買ってもらうことで、個別アセットの商品よりも購入額が多くなり、囲い込みが期待できます。

たとえば従前、日本株式はA社、先進国株式はB社、新興国株式はC社とバラ買いされていたものが、3つのアセットで組成されるA社のバランスファンドを選んでもらうことで、A社はB社、C社のシェアを喰えるわけであります。

ただし個別アセットと同様に、こうしたバランスファンドの商品展開上、欠かせないのがやはりコストであります。今回もしニッセイ4資産均等型が例えば信託報酬0.6%で発売されたとしたら、あまり着目されなかったかもしれません。

ひょっとして純資産が伸び悩んでいるi-mizuhoもまたバランスファンドを企画中かもしれませんが、信託報酬に割安感がなければ、個別アセット商品だけでなくバランスファンドもまた見向きもされないでしょう。


2015年8月21日 (金)

2015年8月の積み立て購入商品

【8月20日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

36,615千円

■損益率

55.5%

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先月もお知らせしましたとおり、今年はマイカー購入のため積み立て投資額が減少することになります。SBIキャンペーン応募要件であるニッセイ日経225インデックスファンドの定期積立50千円は先月で終了しましたが、今月はETFの1306、1308の収益分配金の再投資として、やはりニッセイを積み立て投資しました。
来月からはそれもなくなり、NISA向けの100千円のみとなります。そのNISAも今年の枠は残すところあと200千円です。

さて今月の積み立て商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

Notes)表中の金額単位は円です。

201508312

さらに8月の仕入れの結果、7月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

201508313

Notes)
*表中の金額単位は円です。
*NISAは暦年ごとに損益を認識する必要があるため2015年の分のみの表記としています。

NISAで積み立てしている新興国株式アセットの基準価額が最近また下がってきています。それによって平均購入単価は基準価額を下回る状態となり、ちょっとだけ安値買いができている状態です。

このような状態は久方ぶりであります。NISAは期間限定かつ他の口座と損益通算できないため、少しでも安く買えるとなればそれは安心感に繋がります。ただしNISA終了時に基準価額が上がっていないと困るのですが。

とここまで書いておいて、本日の相場動向を眺めてみれば日経平均は3か月半ぶりの安値まで下落しました。こんなときは大抵の人はオドオド。保有株の売り逃げを模索するのかもしれませんが、積み立て投資家としては逆に買い時到来にワクワクです。
いずれにしても週明けの相場は誰しもが注目です。

2015年8月20日 (木)

1306&1308の収益分配金が入金 2015

【8月19日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

37,699千円

■損益率

57.1%

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WATANKOが保有している国内ETFのTOPIX連動型上場投資信託(1306)と上場インデックスファンドTOPIX(1308)から、今年もまた“残暑お見舞い”の収益分配金の入金がありました。過去の履歴も含めて以下のとおりです。

Notes)
*金額単位は円です。
*収益率をみるときには本来、分配金を除する分母には当期の平均評価額を用いるべきなのかもれしれませんが、最終的には投入した元本に対してなんぼ儲かったのかということが現実の評価となるため、ここでは購入額を分母としております。
*とはいえ参考値として直近1年間の基準価額<簡易算定(2014年7月末価額+2015年7月末価額)÷2>に対する比率も併記しておきます。

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2つのETFはともに、1株あたりの収益分配金がここ3年はじわじわと上昇しています。TOPIXを構成する1,700社の利回り改善がじわじわと効いてきています。

といってもWATANKOは普段からこの2つのETFがもたらす収益分配金にはほとんど関心がありません。

長期投資を前提として積み立て投資を継続中の身としては、途中で払い出される分配金は手間のかかる小金にしか過ぎません。ファンド内で分配金分を再投資してほしいです。

また老後になり、資産取り崩しのステージになったとしてもやはり分配金は不要です。必要な時に必要な額だけ解約すれば良いと考えています。定期的にXX万円が支払われるという分配金ですが、そのXX万円がそのシニア個人にとって果たして適切な金額なのでしょうか?不足分があれば別途追加解約をするというならば、最初から必要額を全て自己で解約すればよいとは考えられませんか?

適切な分配金を自ら決めることができる人であれば、なおのこと必要な時に、必要な金額だけ解約すれば良いでしょう。個人の資金需要とは無関係にお仕着せに払い出される分配金は不要であります。分配金払い出し分の事務手数料として信託報酬を割高にとられるのであればなおのことです。

というわけで分配金(キャッシュ)が不要なWATANKOは昨年同様、今年もまた分配金を原資として、おなじ日本株式アセットのニッセイ日経225インデックスファンドを即時購入しました。

WATANKOのポートフォリオを構成するうえで、日本株式はニッセイ日経225インデックスファンド一択で積み立て投資している以上、この2つのETFは今はもうさしたる保有継続の理由はないのですが、一方でさりとて非常にローコストかつ特別口座で損益通算もできるこの国内ETF2本を当座売却する動機も乏しく、ほったらかし保有しております。

関連記事
とにかく安いETFは性急に売却する必要もなし

2015年8月19日 (水)

【重要:お詫びと追記】(続)お父さん、その資産運用は三井住友信託銀行ではなく、息子の僕に一任してくれませんか【は法令違反にご注意】

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(お父さんは金融機関のカモになっているカモしれません。)

【2015/8/19追記】
個人が(親族を含めた)他人名義の金融関連の取引を代行することは法令違反である旨が他の投資ブログ記事にて紹介されておりました。

参照記事
おやじダンサーのひとりごと
個人の資産運用代行はルール違反です

公のブログで記事執筆する立場のWATANKOとしては、上記記事の内容に異はありません。本記事ではラップ口座を揶揄する意図であえて同じ「一任」という言葉を記事中で用いてしまいましたが、その名の通りの行動をとれば法令に抵触すると受け止められるかもしれません。

本記事における本意は家族の会話レベルでの助言やアドバイス、はたまた金融機関との対話への同行など大小、有形無形の親に対するサポートであります。ただこれとて形式や程度によっては法令に抵触するかもしれませんので、皆様におかれましてはゆくゆく慎重に行動されんことをお願いします。

また公に開示されるブログ記事において、今回のような誤解を招く表現を用いてしまったことについて、ご来訪いただきました方々にお詫び申しあげます。

なお本記事は不適切なブログ記事例としての反省と自戒を込めて、そのままにしておきます。

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(前回からの続きです。)

前回、ラップ口座の勧誘に晒されているご両親に対して、金融機関に高い手数料を支払って資産運用を丸投げ委託するくらいなら、実の息子/娘に運用を一任してもらうことを提案してはどうかという記事を書きました。

しかしこのような提案が心情的に見ると実際には難しい一面があるという事情もわかります。

ご両親は、時たま帰ってきて生意気な口をきく自分の息子/娘よりも、スーツを着て礼儀正しく、うやうやしく応対してくれる金融機関の担当者の言うことに耳を傾けがちであります。

またともすれば息子/娘が自分の懐具合ばかりを気にしているととらえ、不快に思うかもしれません。息子/娘にとってはご両親にそう思われてしまうことはつらいでしょう。

ただそこであきらめてはいけません。自分に一任してくれなくとも、世の中にはもっとラップ口座よりもコストがはるかに安くて、遜色ない商品がゴロゴロあることを併せてアピールして、そちらへも関心をもってもらうよう仕向けるべきです。

重要なことはたまたま取引がある金融機関が勧める商品だけでなく、世の中には他に比較すべき選択肢がいろいろあるということをわかってもらうことです。

たとえばラップ口座にぶつける対案として、お勧め商品のひとつは現在衆目を集めている以下でしょう。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)

信託報酬0.34%(税抜)は、ラップ口座でかかるトータルコストのおよそ10分の1です。

「お父さん、ラップ口座だと10倍もの手数料がかかるのですよ。10倍ですよ。10倍。(←ここ強調しましょう。)」

もちろんながらこの他にもセゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド、世界経済インデックスファンド、eMAXISバランス(8資産均等型)などでも良いでしょう。

またひとつの決着ケースとしては、こうしたリスク資産の運用は一時保留して、とりあえず保有する現預金で国債を買っておくという手もあります。

これならご両親にとっても何か金融商品を買ってひとまずの対策をとって満足してもらえるかもしれません。

【2015/8/19追記】
冒頭にも触れましたが、親側が受け入れるか否かはさておき、このような行動を露骨に行うことは法令に抵触するおそれがありますので、ご注意願います。

夏休み、貴方は普段会えないご両親との対話はお済でしょうか。なにもお金の話だけでなく、昔話に花をさかせるのもよいし、どこかに出かけて親孝行するのも良いです。

どうかご両親に残された健康寿命の有限をかみしめて、残りの夏を過ごされんことを切に願います。

(追記:あとがきにかえて)

前々回、前回と法令に抵触しかねないアドバイス記事を書いてしまい反省しきりのWATANKOであります。

今回記事は、WATANKOが父の晩年時に父との間でWATANKO家の将来について話し合いをもてた体験がバックグラウンドにあります。

WATANKOは父との間で実家の資産管理を徐々に引き継ぎながら、時には父に代わって不動産賃貸の様々なトラブルに対処してきました。その中で父と多くのことを話し合い、お互いの考えを交わしあいました。

もちろん親子で反発しあうことも多々ありましたし、対話すべきテーマについても、すべてができたわけではありません。しかしながら父との晩年の対話で、親子としていろいろとシンクロできたことはWATANKOにとって幸せでありました。そしてそれは親子2世代の資産運用にとっても欠くべからざるイベントでありました。

みなさんもご両親との対話は少しでも多く、充実なるものにされんことを祈念いたします。

【重要:お詫びと追記】お父さん、その資産運用は三井住友信託銀行ではなく、息子の僕に一任してくれませんか【は法令違反にご注意】

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(お父さん、僕の話を聞いてくれませんか。馬の耳に念仏ではありません。)

【2015/8/19追記】
個人が(親族を含めた)他人名義の金融関連の取引を代行することは法令違反である旨が他の投資ブログ記事にて紹介されておりました。

参照記事
おやじダンサーのひとりごと
個人の資産運用代行はルール違反です

公のブログで記事執筆する立場のWATANKOとしては、上記記事の内容に異はありません。本記事ではラップ口座を揶揄する意図であえて同じ「一任」という言葉を記事中で用いてしまいましたが、その名の通りの行動をとれば法令に抵触すると受け止められるかもしれません。

本記事における本意は家族の会話レベルでの助言やアドバイス、はたまた金融機関との対話への同行など大小、有形無形の親に対するサポートであります。ただこれとて形式や程度によっては法令に抵触するかもしれませんので、皆様におかれましてはゆくゆく慎重に行動されんことをお願いします。

また公に開示されるブログ記事において、今回のような誤解を招く表現を用いてしまったことについて、ご来訪いただきました方々にお詫び申しあげます。

なお本記事は不適切なブログ記事例としての反省と自戒を込めて、そのままにしておきます。

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たまたま視聴している時間帯が同じだからかいつも三井住友信託のTVCMを観かけます。佐藤浩市が教育資金贈与信託、遺言信託、不動産売買...なんでもお任せくださいと宣伝しているアレであります。その中には退職金などを主要とした資金の老後の運用も含まれていることでしょう。

前回記事にも書きましたが、金融機関に出向き、そうした資金の運用について相談すれば、ラップ口座を勧められる可能性が高いかもしれません。

ラップ口座のよくない点は以下の記事を読めば一目瞭然であります。

参照記事
ダイヤモンド・オンライン
山崎元のマルチスコープ ラップ口座が明らかにダメな4つの理由

その昔、WATANKOがリスク金融商品による資産運用を始めようかと、勤務先近くの野村証券に出向いた際に、やはりラップ口座を勧められました。

当時のラップ口座はまだ最低預け入れ額が10百万円からとなっており、そんなに高額をひとつの運用商品にいきなり任せられないと思い、購入する気はおきませんでした。もちろん高い手数料を嫌気したこともやめた理由のひとつです。

ひとたびラップ口座に資金を投じれば、果たして顧客が説明した許容リスク内でポートフォリオを組んでくれるのか。個々のアセット商品はコストが安いものを選んでくれるのか。

えてしてリスクが高い商品はコストも高いです。またコストが高い自社系列の商品が選ばれるということもありえるでしょう。そしてなにより顧客が想定している許容リスクを超えて投資させられる可能性があります。

さて、夏休みに実家に帰省した紳士淑女の皆さんにおかれましては、実家の父上・母上がこうしたラップ口座の勧誘に晒されていないか点検が必要です。

もし金融機関から勧誘されていたのであれば、そこが提案するポートフォリオに対して、ご自身が対案を作成してぶつけてみてはいかがでしょうか。

ラップ口座で用いられようとするポートフォリオとインデックス投資を実践する貴方のポートフォリオとを、想定されるリスク、必要となる年間コストそれでもって得られる期待リターンなどの切り口でもって比較説明します。

とくに年間コストのところは強調しましょう。リスクやリターンと異なり、コストはハッキリと断言できる比較内容であり、ご両親が老後の節約生活に留意しているのではあれば、一定の感度が期待できます。なおコストの説明をする際には%よりも金額の方、ご年配のご両親にとってわかりやすいでしょう。

さらにそこで、人に資産運用を丸ごと委託し、あれやこれやで手数料を支払うくらいなら、いっそ私(息子/娘)に運用を任せてほしいと願い出るのはどうでしょうか。

【2015/8/19追記】
冒頭にも触れましたが、親側が受け入れるか否かはさておき、このような行動を露骨に行うことは法令に抵触するおそれがありますので、ご注意願います。

たとえば住宅資金の借入において、金融機関から借り入れるのはなく、親から借り入れるという事例があります。借入金利を金融機関に支払うくらいなら、親に支払った方が良いという発想です。

資産運用においても同様に、他人に委託して手数料を支払うくらいなら、実の息子/娘に支払った方が良いという着想です。

ただもしも運用を任されたとしても、貴方がご両親から金融機関のような手数料をいただかなくてもよいでしょう。手数料分は勿論親孝行であることはいうまでもありません。

さらにこれは息子/娘にとってはなかなか聞き出しづらい両親の資産内容についての情報を引き出す機会ともなりえます。ついでに老後生活の収支計画づくりのサポートもできればなお良いでしょう。

(つづく)

2015年8月15日 (土)

(続)さらば毎月分配型投資信託、・・・なのだろうか

【7月24日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

38,188千円

■損益率

57.9%

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(前回からのつづきです。)

株式投信の7月末純資産のうち、毎月分配型が占める割合は49%と5割を割ったことが報じられました。

経済評論家や我々個人投資家は時折、毎月分配型投信を買うことを個人の金融リテラシーの(あまり高くはない)レベルを表現するフレーズとしても用いることがしばしばでした。

では逆に言えば毎月分配型投信が売れなくなった=個人の金融リテラシーのレベルが向上したのでしょうか。

▼単なるアセットクラスの流行り廃りにすぎない

前出のモーニングスターのデータによると、毎月分配型投信において選ばれるアセットクラスは以下のとおり海外債券が多くを占めています。

Notes)
*出所:モーニングスター
*DCおよびSMA専用ファンドを除く

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201508152

海外債券については、ここ数年における先進国の利回り低下の影響をうけてリターンが芳しくありません。なお最近はそれを補おうといろいろな仕組みをトッピングして分配金利回りをあげようと画策してきています。

一方でアベノミクスによってここ2年半の日本株式のリターンはそれ以前と比べて好調です。つまりは日経の記事でも触れているとおり、資金が集まるアセットクラスが海外債券から国内株式にシフトしており、それによって海外債券を投資対象としている商品が多い毎月分配型投信のシェアが低下したというわけです。

例えば現在ちょっと下落気味な新興国アセットですが、今後これが上昇してくれば今度はそこに個人投資家の資金が流れるという構図が見え隠れやしませんでしょうか。


あるいはもしも流行の日本株式を対象として毎月分配型投信がバンバン新規発売され、それが販売を伸ばしたとあれば、多くの個人投資家が毎月分配型投信の非合理性について無理解または軽視しているという相変わらずの金融リテラシーのレベルが露見することでしょう。

▼次なる虫取り網のひとつ、ラップ口座

参照記事
日経新聞 ラップ口座、4兆円超え 残高1年で3倍弱に

毎月分配型が廃り始めてきた一方で、金融機関は今度はラップ口座に力を入れています。
個人が投資先選びなど資産運用を金融機関に一任するラップ口座の残高が急拡大しており、3月末までの1年間で3倍弱に膨らみ、4月末には4兆円を超えたとのことです。

それまで数千万~億円単位であった取り扱い金額を3,000~5,000千円まで引き下げて、市井の人間の預金を狙っております。皆さんのご両親のところにはラップ口座の勧誘は来ておりませんでしょうか。

ここには介護問題を背景とした老親の資産管理、法改正に伴う相続税の負担増、さらには株式相場の好調持続に対する注目、または将来のインフレ等への警戒とその対策として、投資の必要性を感じはじめた(しかし投資に詳しくなく、勉強する時間もとれないという)個人に対する金融機関のマーケティングが見えます。

これに個人がホイホイとのってしまうようであれば、毎月分配型投信の廃り=金融リテラシーの向上とは到底言えないでしょう。

★目先の流れに惑わされない

こうして儲かりそうな商品、アセット、銘柄、投資手法に都度ホッピングする。

そこに見えるのは個人投資家が自ら策定した固有のポートフォリオを基盤として、リスクに気を配り、目の前の短期的な相場の変動に流されず、コツコツ長期投資をする姿勢とはだいぶ違う姿であります。

投資における成功の秘訣の一つは、いうまでもありませんが色々な投資対象に手金を張るという分散投資で大損を避ける、無リスク資産も含めてリバランスを行いリスク管理で大損を避ける、目標を達成したらスッパリ手仕舞いすることで大損を避けることであります。

どのアセットが儲かっているかと流行り廃りを探索してみたり、上昇しているからといて特定の投資対象に手金の大半を突っ込む愚を避けるべきことは、この駄ブログに来訪される聡明なる皆さんであれば説明不要でありましょう。

ひょっとして来年の今頃はいまと全く異なるアセットクラスが注目を浴びているかもしれません。

でもそうして常に移ろいゆく目先の流れには惑わされないようにしましょう。


2015年8月14日 (金)

さらば毎月分配型投資信託・・・なのだろうか

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(かつて栄えた毎月分配型投信はいま...)

いつのまにかそんな事態になっていたとは知りませんでした。日経新聞によると全株式投信の純資産残高に占める毎月分配型の割合が半分以下になってきたということです。

参照記事
日経新聞 毎月分配型5割割れ 7月末残高 投信、長期志向が強まる(会員登録が必要です。)

記事によると株式投信の7月末純資産は84.3兆円。うち毎月分配型が約42兆円で49%のこと。野村アセットマネジメントによれば50%割れは2007年11月以来。アベノミクスをうけて日本株投信に資金が多く向かった。NISAの普及に伴い、毎月の分配金の再投資で非課税枠を使い切るより、分配金を抑えた投信が選ばれた模様です。

そこで投資信託の分配金の支払間隔別に投信の本数を調べてみました。

Notes)
*出所:モーニングスター
*DCおよびSMA専用ファンドを除く

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201508142

投資信託について分配金の支払間隔別の商品数でみると、毎月分配型、2/3/6か月毎分配型、1年以上でそれぞれおよそ1/3ずつの割合になっています。

毎月分配型は32%ですが、上述の記事によれば32%の商品数で純資産の49%を占めているため、分配金支払間隔の3つのケースの中ではいちおう依然として最大派閥ということになります。

しかしながら記事によると、毎月分配型は一時、7割の純資産残高を占めていたとあります。そのころに比べれば、現在そのシェアは明らかに減少しました。かつて5兆円の純資産を誇っていたグローバル・ソブリン・オープンがいまや1兆円を切る水準まで落ち込んでいることが象徴的でしょう。

これは果たして投信を購入する顧客の金融リテラシーが向上して、非効率な毎月分配型を避けるようになったことを意味しているでしょうか。

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投資信託協会が毎年実施している「投資信託に関するアンケート調査報告書」にある投信購入の際のポイントについて、(両年度で質問が微妙に異なりますが)2007年度と2014年を比較すると以下のとおりです。(アンケートは複数回答)

出所:
「投資信託に関するアンケート調査報告書-2007年」
「投資信託に関するアンケート調査報告書-2014年」


◆2007年調査「投資信託購入の決め手」

「安全性の高さ」(37.4%)
「分配の頻度・実績」(36.5%)
「過去の運用実績」(35.7%)
「値上がり期待」(31.3%)
「換金のしやすさ」(12.6%)

◆2014年調査「投資信託購入の際の重視点と今後重視したい点」

「安全性の高さ」(順に51.9%、55.7%)
「値上がり期待」(36.3%、38.4%)
「過去の運用実績」(29.5%、24.9%)
「過去の分配金額」(23.6%、15.6%)
「分配頻度の多さ」(20.3%、13.9%)

「値上がり期待」や「過去に運用実績」が2007年も2014年も変わらず30%前後を得ているのに対して、「分配頻度の多さ」や「過去の分配実績」は36.5%⇒23.6%/20.3%⇒15.6%/13.9%と事由としては明らかに減少しています。

ちなみに「安全性の高さ」が2007年に対して2014年は大きくのびています。リーマンショックで損失を被ったり、長い間評価損を抱えた苦い経験を反映した結果かもしれません。

「日本の投資信託は毎月分配型が多くを占めている」というフレーズは、日本の投信の現状を語る際の常套文句として、長い事用いられてきました。そしてそれは投資信託を用いた資産運用における個人の金融リテラシーのレベルを表現するフレーズとしても用いられてきました。

しかしながら段々とその景色は変わってきたのでしょうか。それとも...。

(つづく)

2015年8月12日 (水)

第4回 eMAXISポートフォリオの達人、スタート

【8月11日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

39,438千円

■損益率

59.8%

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(がんばって、いきまっしょい!何もやることないけど。)


三菱UFJ国際投信が開催するキャンペーン企画、「eMAXISポートフォリオの達人」の第4回がスタートしました。


第4回 投資にチャレンジ eMAXIS ポートフォリオの達人

参加者は3つ以上のアセットクラスを組み合わせてポートフォリオをつくり、それでもってエントリーします。そのポートフォリオはリスク値の大きい順に積極型、中立型、堅実型に分類され、そのぞれのカテゴリーにて順位が争われます。

WATANKOは前回、初参加して堅実型のポートフォリオで43位でフィニッシュと、まずまずの結果となりました。今回もまた引き続きの参加であります。

関連記事
第4回 eMAXIS ポートフォリオの達人にチャレンジします

さて前回参加時のポートフォリオは以下のとおりでした。

*日本債券   80%
*日本株式   10%
*先進国株式  10%

日本債券が80%もあって、石橋をたたいて渡るような上記のポートフォリオに対して、今回は次のとおりであります。

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そしてもってスタート時点の成績はこのとおりであります。

Pf_2

株式よりもリートの方がウエイトがある、現実の自分の資産運用においてはまず採りえないポートフォリオで臨んでいます。お祭り企画なのでこれもまた良しかと。

ところで個々のアセットクラスのリスクは決して低いものではありません。しかしながら複数のアセットを組み合わせることによってトータルリスクは3.1%まで低下しました。これもまた分散投資のなせるわざでしょうか。

しかし一方でリターンもまた4.16%と、今ひとつな印象です。その結果、リターン÷リスクは1.34と低調です。当該サイト上での事前の試算では7.0ポイントくらい出ていたのですが、現実ではあまりの乖離。ここから巻き返しを図っていきます。

・・・といっても何もやること(できること)はなく、ただ推移を見守るだけですが。

また今回はチーム戦にもエントリーしています。安房国さんが募集するチーム“麦の恵み”にいれてもらいました。(安房国さん、ありがとうございます。)このチームは総勢10名のうち積極型:中立型:堅実型が4名:3名:3名とこれまたバランスがとれております。

WATANKOの成績がチームを牽引するか、はたまたお荷物となるか。

三菱UFJ国際投信、いや投資の神様のみが知るところであります。


2015年8月11日 (火)

BNDからの2015年8月分分配金+今月の債券雑感

WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。

さてBNDから2015年8月分の分配金が入金されました。税引き後で242.436ドルです。これまでの推移は以下のとおりです。なお購入元本は1株80.48ドル×2,000株=160,960ドルです。

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続きまして債券に関する雑感です。

米国の利上げが来るぞ、来るぞと噂され、そのために債券が暴落するぞ、暴落するぞと心配される今日。WATANKOもまた所有するBNDの基準価額の推移が気にならないといえば嘘になります。

上述のとおり取得価額は80.48ドル。今年の5月あたりまでは83~84ドルをキープしていましたが、今や80 ドル半ばをうろうろしており、ドルベースではキャピタルゲインはほとんど見込めない状態です。

もし米国の利上げが実現すれば、BNDの基準価額はどれだけ影響をうけるでしょうか。それを思うと気がつけばほぼ毎日、BNDの基準価額をチェックしていました。

保有する金融商品の日々のお値段に多少なりとも神経質になってしまうのは、長期投資家としてよろしくはありません。それとやはりホンネでは自分のポートフォリオには、将来はともかく、資産形成期の現時点では債券は不要であり、ひそかに売却を狙っている心理がそこに潜んでいるかもしれません。

債券アセット、持っていない方が合理的とする向きもある一方で、持っていてもリスク管理上、致命傷を負うわけでもなく、中途半端感はいつまでたっても拭えません。

ただ、こんな状態から脱するためにも売却してしまうという手段もあるでしょう。

2015年8月10日 (月)

年金について、70歳繰り下げ受給を目指す


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(1年でも長く、健康でいよう。)

【文中、太字箇所を追記しました。】

日経新聞電子版で興味深いコラムをみつけました。

70歳まで年金を受け取らない選択
経済コラムニスト 大江英樹
(サイトは会員登録が必要です。)

年金は現行制度では通常65歳からの支給となりますが、最も速いケースで60歳から繰り上げてもらうことができます。その場合、65歳からもらう通常よりも30%減額されます。受給額累計で比較すると、寿命が76歳未満であれば繰り上げ受給の方がお得です。

一方で反対に繰り下げ受給もあり、最も遅いケースで70歳から受給開始を選ぶ場合、65歳と比較して42%増額です。受給額累計で比較すると、寿命が79歳以上であれば60歳ケースを、81歳以上で65歳ケースをそれぞれ超過します。

コラムでも言及されていましたが、年金は受給開始を後倒しにすることで、その間の運用益を国が保証してくれるわけです。60歳では30%減に対して、70歳では逆に42%増ですから60歳時点の支給原資をおよそ7%近くでもって複利運用することを保証してくれるわけです。

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さて年金についてWATANKOはというと、70歳から繰り下げ受給を申請するつもりです。理由は以下の通りです。

1.インデックス投資のモチベーション向上

60歳からの10年間は年金収入無しで生活していかねばなりません。その資金確保をしっかりと実現させるためにも、許容リスクを自問自答しつつ、インデックス投信の積み立てを行っていくモチベーション維持において一役かってもらいます。

2.不動産賃貸業の将来の不透明への対応

現在の不動産賃貸業は保有物件の老朽化、賃貸先の与信の劣化、物件の競合相手の脅威など収入減に結びつくリスクがゴロゴロしています。先になればなるほどその不透明さは増していくことでしょう。そのため安心確実な年金収入は後にとっておきたいものです。

また上記を踏まえれば60~70歳の頃は、70歳以降よりも不動産賃料収入がまだ期待できそうです。(より先の方が不確実性が高いという蓋然性)するとそこに加えて年金を受給するとなれば課税所得額があがり、確定申告の総合課税において累進課税率が高くなる可能性があります。そこで60歳以降の所得税の平準化を狙う意図もあって、年金の受給は先送りしたいです。

3.健康維持の動機付け

繰り下げ受給を選んだ以上は、割増になった年金を十分に頂戴すべく、長生きせねばなりません。よって今のうちから健康維持に努めるようになるでしょう。

とくに健康寿命(健康上の問題がなく日常生活を普通に送れる状態ですごせる年齢)が、男性ではたったの70歳前後(女性は74歳)と言われている昨今においては、ますます重要であります。

参照記事
厚生労働省
平均寿命と健康寿命をみる

ちなみに健康でないと長生きの価値が薄れます。なにがしかの内臓疾患を抱えて病院通いが欠かせない。足腰が衰えて外出が億劫になる。寝たきりになる。認知症が進んでしまう。体に胃瘻の管をさして生きながらえる。こうしたQOL(Quality of Life)を損なった老後期間はできるだけ先延ばしして、そして短くありたいものです。

さて、一定の長生きを目指したものの、もし早死にしてしまったらどうするか。そんな時は仕方がありません。国の社会保障費の負担減に一役買ったことにしておきましょう。

4.老後の家計管理のマインドセットに活かす

10年間の年金無し生活という状態を利用して、家計管理のマインドセットにも活かしたいです。ただ一応ハッピーリタイアの始まりですから、節約一辺倒ではつまらなく、それなりに旅行や娯楽、そしてカーライフを楽しいみたいものです。そこで家計の予算化をすすめて予算の範囲内でやり繰りするマインドを忘れないようにしたいものです。

以上ざっとあげてみました。目の前のインデックス投資を継続し、将来の不透明に備え、健康や家計にとってプラスをなるような意味合いをつける。そこは普通の人よりも年金受給を5年遅く我慢するわけですから、このようなたくさんの大義が必要でしょう。

WATANKO、昔から好物をとっておいて最後に食べるタイプであります。

2015年8月 9日 (日)

息子の夏の課題図書、インベスタ-Z

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(今年の夏は、何読もう?)


先日、WATANKOの息子(次男11歳)が、夕方のTVのニュース番組で子どもの夏休みの自由研究をとりあげた特集を見たそうです。するとそこでは個別株の取引を通して投資を学ぶという活動が紹介されていました。

そしてそこでは子ども達が投資についての理解を促進するために“インベスターZ”が紹介されていました。

インベスターZとは、大学進学を題材にして話題となった“ドラゴン桜”を代表作とする三田紀房氏が、週刊モーニングに2013年から連載する漫画です。


中高一貫の有名校の成績優秀な生徒が密かに集って、学校の保有資産を運用するというお話であり、子どもの読者層と投資とのいろいろな接点を面白おかしく持たせた内容です。
それゆえにちょっと荒唐無稽な面もありますが、そこは漫画の良いところ。

ここでとりあげられているのは個別株の取引であり、それもかなりアクティブなノリです。そのため一見、インデックス投資家には無縁なように思えますが、漫画に実在/フィクションを問わず登場する投資の賢者たちが語る投資の本質、経済・取引の本質はあらゆる投資家にとって参考になるでしょう。

夏休みに入って、わりと暇を持て余している息子は、ニュース番組で紹介されていたインベスターZに関心を持ったようです。

すると妻は「インベスターZならたしかお父さんが持っているわよ。借りて読んでみたらどうかしら。面白くなかったら、漫画なのだから途中で読み辞めても構わないわよ。」とアドバイス。

早速、WATANKOは息子からリクエストされて現在刊行されている第1巻~第9巻を貸し出しました。

息子の年代ですと学校の社会科の授業では、日本から世界にかけての経済、社会や地理について学び始めたところです。そのような知識段階の息子が一足飛びに投資についてインベスターZに書かれていることを理解するにはハードルがちょっと高そうです。

しかしながら息子が漫画を読み進めていくうちに、その内容について関心を持ち、わからないところを聞いてくるようになれば十分しめたものです。投資行動をトリガーにして、そこから資本主義、株式会社に始まり、経済社会の仕組みに遡って、いろいろなことを教えてあげることができて、息子が関心を高めてくれたとしたら親としては望外であります。

こうしてインベスターZは、息子の今年の夏の課題図書(ただし漫画)に加わりました、はたしてどこまで関心をもって読み続けることができるか。夏の終わりに彼に率直な感想を聞いてみたいものです。

(あとがきにかえて)

それにしても昔から言われていることですが、「マンガはじめての〇〇〇〇」という本がよく出回っているように、難しい題材であっても漫画にすることでとっつきやすくなるという教養習得のひとつのアプローチをまのあたりにして、やっぱり漫画でインテリジェンスをみがくというのは侮れないと思いました。

そこで山崎元氏ならびに竹川美奈子氏の監修のもとに著名なインデックス投資ブロガーの原作と絵でもって、「マンガはじめてインデックス投資」が出版される日を楽しみにしております。

原作と絵をそれぞれ担当するインデックス投資ブロガーが誰であるか。この駄ブログに来訪される聡明なる個人投資家の方々であれば、WATANKOが言わずともおわかりかと存じます。(笑)

2015年8月 7日 (金)

JPX日経400インデックスを身近に感じた日

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(貴方の勤務先がインデックスに選ばれたら嬉しいですか?)

WATANKOは先日、大学時代の友人Kと久しぶりに飲みました。彼は東証一部に上場する伝統的な大企業に勤務しています。中年野郎二人が集まれば話題は酒・女・車ときて、次に家庭について話が及び、やがてそれぞれの仕事(ただし話せる範囲のネタ)を肴に深酒をするのでした。

そこで思わずKの口からはJPX日経400インデックス(以下、JPX400)についての話題がでました。

なんでもJPX400のこの8月の銘柄入れ替えにおいて、Kの勤務先が除外されそうになっているとこのこと。(除外にまつわる話について、Kからいろいろと聞いたのですが、匿名とはいえブログでさらすわけにはいかず割愛します。)Kはちょっとガッカリな様子。

どうもKとその勤務先ではJPX400に選ばれる=ステータスとおもっているふしが強く、これに外れることにより格落ちとなる印象をもっているようです。

WATANKOは、ひとつKを励ますスタンスから次のとおり語りました。

●JPX400を外れたからと言って、それが外れた企業の株価の下落に必ずしも結びつくわけではない。そもそもインデックスに入るか入らないかで株価が動くようでは、その株価は企業実態を反映しておらず、まさにただの美人投票にすぎない。

●JPX400は始まってまだ年数が浅く、その評価が定着していないのではないか。そんな発展途上のインデックスに入る、入らないで一喜一憂するのはまだ早い。世間的にはまた日経225の方がよく知られており、ステータスがあるのではないか。(Kの勤務先は日経225銘柄でもある。)

●JPX400は銘柄を煩雑に入れ替えるとすれば、業績がよくなればすぐに復帰できるだろう。つまりは業績優秀な企業ランキングであり、固定的なステータスをもたらすものではない。

●そもそも大事なことは勤務先が本業でしっかりと利益をあげてそれが市場に適切に評価され、株価に反映されることではないか。インデックスに採用されるか否かというのは副次的なことに過ぎない。

WATANKOが日経225に連動するインデックス投信を購入しているので、Kの勤務先にも投資していることになります。Kと飲んだあと、彼の勤務先をWATANKOなりに分析してみると、(詳しくあげると特定されてしまうので避けますが)決してダメ企業という印象はありませんでした。

さて今回、WATANKOはJPX400に含まれるとか、含まれないとかにこだわる企業(の人間)を目の当たりにして、とてもJPX400の存在を身近に感じました。

でも客観的な基準があるとはいえ、ひとたび作為的にグループが作られ、そこに含まれるかそうでないかといったことなど、なんだか矮小な話に聞こえてきます。どうでもよいではないですか。

(あとがきにかえて)

さて本日、JPX400の銘柄入れ替えが発表されました。しかしながらWATANKOは上記のとおりKを励ましたこともあって、彼の勤務先が結局、JPX400から今回除外されたのがどうかはあえて確認していません。

なおJPX日経400のインデックスとしての本質的な良し悪しを語っているわけではありません。為念。

2015年8月 6日 (木)

ヤングタイマー、特にフランス車のススメ

自動車好きならば誰もが自動車雑誌の1つや2つを愛読していることでしょう。WATANKOが好きな文科系自動車雑誌のひとつにNAVICARS(隔月刊)がありますが、そのVol.19ではヤングタイマー特集が組まれていました。


ヤングタイマーとは登録15年以上から概ね30年までのモデルのことです。通常の中古車の年式範囲を超えている一方、クラシックカー、ビンテージカーと呼ばれる年代にははまだ到達していないモデルです。

ヤングタイマーは機械的信頼性の点からみれば、日常ユースになんとか耐えうる年式のものですが、現代のモデルとくらべれば安全性能、環境性能は同然ながら目をつぶるほかありません。

しかしながら安全・環境規制が強まる前の時代、おおらかで多種多様なデザインのモデル、とくに輸入車であれば各国の個性がとてもよく出ていた時代のモデルが揃っています。

NAVICARSではFacebookを通じて80年代、90年代のモデルから投票を募りベストテンを決めています。日本車4台、輸入車6台が選ばれており興味がある方は、是非とも誌面をご覧ください。


さてNAVICARSで紹介されたヤングタイマーも良いですが、ここでWATANKOからもひとつヤングタイマーのカテゴリーとしてフランス車を推奨したいと思います。

欧州各国のメーカーはEU発足前の1980年代においては、各自国ならびに旧植民地圏向けにマーケティングされたモデルを開発していました。それぞれ固有のマーケットにあわせたデザイン、ユーティリティ、ドライブトレーンが組み合わされていたのです。

1990年代になるとEUが発足し経済面の欧州統一が進められることを背景に、各国メーカーはヨーロッパのどの国でも売れるような、悪く言えば没個性的な車作りを志向し始めました。でもまだその中にあって1990年代は80年代の香りが残るモデルもたくさん見られました。

こうした中、フランス車はダントツに個性的なモデルを80年代、90年代と作り続けてきました。
フランス車の面白いところは、かの国の人達が考える理想主義と合理主義、どこに金をかけて、どこに金をかけないかというコスト・アロケーションが日本車のそれと大きく異なっていることでした。

少し具体的に述べるとすれば以下のとおりです。(ややステレオタイプではありますが)

●特徴的な外観や内装のデザイン
●シートの出来栄えは素晴らしく、どんな姿勢で座っても疲れしらず
●室内は広く、積載性も抜群。

▼エンジン排気量は車体サイズに比べて小さめで馬力も少なめ。一言でいってショボい。
▼内外装に使われる安っぽい材質も隠すことなく、そのまま安っぽくみせている。

しかしフランス人が考える理想主義と合理主義に裏打ちされたモデルが、日本人の目にはとても個性的に映り、所有して使い込んでいくうちに非常に馴染み気に入るマニアもいます。WATANKOもそんなひとりであり、シトロエンXMとエグザンティアをかつて所有していました。

WATANKOは推奨する80年代から90年代のフランス車をざっと上げるとすれば、プジョーならば205、605、106、306、406、シトロエンならBX、XM、エグザンティアといったところです。

とくにお勧めはファミリーユースならばエグザンティアといいたいところですが、ハイドロの故障やメンテを心配するとなれば、兄弟車であり普通のコイルばねのプジョー406を推しておきます。端正な4ドアセダンです。また小振りなHBがお好みなら306がよいでしょう。こちらはなんとフェラーリと同じピニンファリーナデザインです。

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(プジョー406)

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(プジョー306)

それとスーパーカー然としたモデルであればルノーアルピーヌV6ターボにとどめをさします。V6をリアに搭載する宇宙船のようなデザインのクーペです。

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現在のフランス車はあまりに汎用的になりすぎて食指が湧きません。おおきなガラスルーフを備え、どこか愛嬌のあるC3にはちょっと引かれましたが、いまやC3の予算に少したせばVWゴルフが買えるとなると、ちょっとためらってしまいます。

やはり80年代、90年代のヤングタイマーを所有してみたくなります。現在我が家ではロードスターとカップリングさせるもう一台のマイカーを選定中ですが、フランス車のヤングタイマーを数年ごとに買い換えて乗るのもイイナと考えています。

以上、カーセンサー1冊があれば1日退屈せずに過ごせる自動車好きがつづる本日記事でした。

(注)投資と同様、中古車選びもまた自己責任でありますこと、ご留意願います。為念。

2015年8月 5日 (水)

2015年7月末運用状況

猛暑が続きます中、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。7月は半ばに日経平均が2万円を切る展開もありましたが、その後2万円超へと回復。また為替も凪いでおります。相場や為替について変動がないと投資ブログはネタに困るというのはこの駄ブログでも同じでありまして、7月は車の購入や不動産関連、はたまたよそ様企業を語ったりするなど雑ネタのオンパレードでありました。(←いつもだろ)

というわけでインデックス投資を初めて7年5か月が経ちました。2015年7月末の運用状況です。

(Notes)
◆商品名は略称です。
◆各アセット毎に、購入順に並んでいます。
◆表中の金額単位は千円です。
◆ETFはこれまでの分配金込みの実績です。
◆海外ETFの円換算レートは124.03円/ドルです。
◆投資待機資金には以下が含まれます。
購入元本:インデックスファンドの売却により回収した元本、年度ごとに新たに投資に廻す資金
評価額及び評価損益:インデックスファンドの売却により確定した損益結果及び税還付額等。
なお日本債券アセットに属する極低リスクのインデックス投信(暫定的な所有分も含む。)や外貨MMF、SBIポイントで還元された現金もここに含みます。
◆NISA枠にて購入した商品も含みます。

◆評価記号の内容は以下です。
◎:+25.0%~
○:+15.0%~+25.0%
△:+15.0%~+ 5.0%
▲:+5.0%~ ▲5.0%
×:▲5.5%~

201507314

売却済みファンドの履歴は以下のとおりです。

201507315

続いてファンド・オブ・ファンズに関して、その構成するアセット別に評価額を切り分け、個別アセットの投信、ETFとあわせたポートフォリオは以下のとおりです。

201507316

さらに「わたしのインデックス(my INDEX)」サイトを使って、当月末ポートフォリオをもとに過去平均リターン、リスク、シャープレシオを算定した結果は次のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●過去平均リターン
7.2%(7.3%)

●リスク
12.9%(13.0%)

●シャープレシオ
0.56(0.57)

それと利回り実績は以下のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●購入元本+投資待機預金元本分
66,000千円(66,000千円)

●評価損益+確定損益分
38,855千円(38,385千円)

●運用期間
89ヶ月(88ヶ月)

●元本平均残高
43,789千円(43,536千円)

●平均年間利回り
12.0%(12.0%)

<概況>

相場や為替に変動が乏しい以上、運用状況もほとんど変動がありません。投資に関してあまりに閑ですと、かえってちょっかいを出したくなってきます。例えばETFを売って保有商品をもっとすっきりさせようとか考えてしまいます。

しかしながらほったらかし投資を長い間つづけているためか、もはやSBI証券にログインして指値をして売却する行為すら面倒臭く思えます。

これぞほったらかし投資の極意に達したということでしょうか。

2015年8月 4日 (火)

衰退する中心市街地の再生

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(中心市街地は再生できるか。)


先日の休日に越谷レイクタウンに初めて出かけました。よくあるイオンのショッピングモールを中心とした商業施設群なのですが、余所のそれと比べて越谷レイクタウンの規模はとても大きく全国No.1です。あまりに広くて歩きまわるに疲れてしまい、途中から妻と別れてスタバで携帯ワープロのPOMERAを取り出して駄ブログ記事を作成するWATANKO...。

参照記事
NEVERまとめ
日本の巨大ショッピングセンター ベスト10


レイクタウンに限らずその他のイオン系のショッピングモールや三井系アウトレットなど郊外に展開する大規模な商業施設はその周辺の街並み、人の流れと物流を大きく変えていきます。

しかしながら日本の人口が10年前の2005年頃から減少ステージに入り、消費需要の総量が増えない現実のもとに一方で衰退していくものもあります。そのひとつが中心市街地であります。

著名なブログ記事でその様子を拝見しました。

参照記事
ももねいろ
家を買うなら都市部ではなく郊外である理由。現地を見て驚愕!地方の中心部で起きている悲しい現象


古くからある中心市街地の商店街は狭い街路、駐車場不足など交通の不便さ、個店の競争力の劣後などによって、だんだんと買い物には不便なエリアと変容しています。

一方で整地されアクセスしやすい郊外のロードサイドには大型商業施設や専門店が出店し、顧客にワンストップショッピングサービスを提供していきます。地方は公共交通機関の整備な不十分なところが多く、車社会となっている実態もこれにマッチしています。

中心市街地の商店街はやがて核となる商業施設が撤退して集客力を失っていきます。地元では商店街の振興を図るため色々な手段を試みますが、それぞれ事情を抱えた各商業者たちの足並みはなかなか揃いません。

また道路の拡幅や駐車場の確保などハードウェアの整備についても、多くの地権者が絡む中、なかなか進みません。

さらに商店街を構成する個店の中には資金力や後継者が不足するところもでてきて事業継続が困難になり廃業となり、ますます商店街は廃れていきます。

このような中心市街地の衰退はなにもここ数年に始まった話ではなく、もう20年以上前から起きていることでした。

そこで15年以上前の1998年に中心市街地活性化法をはじめとするまちづくり三法が制定され、中心市街地の衰退に抗う動きもみられました。

しかしながらここ数年内に立ちあがった冒頭の越谷レイクタウンのほか、幕張新都心のイオンモールなど、そのあまりの大規模で顧客の需要をすべて満たして過ごしてしまうような大型商業施設を目の当たりにすると、古くからある中心市街地の衰退はもう決定的ではないかと思えてきます。

(いや、2015年の今になってこんなことを言っているようでは、認識が大分遅れていると言われるかもしれませんね。)

WATANKOはかつて15年前に中小企業診断士の資格を取得し、著名な先輩診断士のもとで個店、ひいては商店街の再生事業に関わったことがあります。

しかしながら個店・商店街が商業のコンサルをうけるほどの資金はなく、所詮自治体の地元振興予算の枠内での動きにすぎませんでした。また個店・商店街の側にもエゴがみられたり、企業経営の才覚に欠けるところもあったり等となかなか地域の活性化が進みませんでした。

結局、WATANKOは数年間活動の後、勤務先での海外赴任を機にこれらの活動からひいてしまったのですが、個店・商店街ひいては中心市街地の未来に明るさを見いだせなかった限界がその背景にはありました。

あれから10年あまりが過ぎて、中心市街地の衰退のトレンドは変わっていません。

国や自治体は相変わらず中心市街地の商業者に対して資金、人材、ノウハウなど色々な助成策を講じていますが焼け石に水です。国からの支援をうけたとはいえ地元の衣料店が果たしてユニクロに勝てるでしょうか。

中心市街地が再生するためには、大規模な区画整理による街の再編が必要でしょう。よくあるケースとして田畑や山林をもつ複数の地権者が集まって土地の造成と区画整地を行い、商業事業者に用地の一部を譲渡するなどして、その造成費用を回収するとともに、各地権者は元の所有地の代わりに区画整理された代替地を割り当て取得するというものです。整地された土地を自分で利用しても良いし、賃貸や売却もアリです。

これを中心市街地においても大規模に進めるというやり方です。中心市街地は郊外に比べれば相対的に地価も高く、地権者の合意形成も難しいかもしれませんが、これをガンガン進めないと本当の再生はおぼかないでしょう。

最後に国が提示する土地区画整理事業を紹介しておきます。

参照記事
国土交通省 都市局 市街地整備課
土地区画整理事業とは

2015年8月 1日 (土)

夏草や、兵どもが駐車場の跡

さあ、梅雨も明けたことだし、これで思う存分に草刈りができます。WATANKOが所有する遊休土地2物件は背高な雑草が、第3新東京市にそびえたつビル群のようにボーボーと伸びている状態。平日の企業戦士は週末に田舎オヤジとその装いを変えて草刈り機を片手にウィンウィンと朝っぱらから女装除草に精を出すのでした。

この草刈り作業、たくさんのメリットがございます。名づけて「7つのメリット」

◎その1:炎天下の中で作業を数時間行うことで持久力がつきます。
◎その2:草刈り機をブンまわしますので腕力が鍛えられます。
◎その3:土地に捨てられていたゴミなんかにも気がつき、環境美化にも一役買います。
◎その4:心拍数増加+汗だくで体の新陳代謝もすすみ、カロリーもたいそう消費します。
◎その5:無心にやることで平日の仕事を忘れ、ストレスも解消します。
◎その6:市内のシルバー人材センターへの委託作業賃が発生せずに家計も節約できます。

◎その7:そしてなんといっても草刈り機の大きな機械音が、ノンビリ朝寝坊している近所のアパートの紳士淑女の皆様の健やかなお目覚めをお助けしてさしあげるという、プチSな特典ももれなくついてまいります。

関連記事
草刈りだ

そうして夕方近くになり、草刈りを無事終えてスッキリした自分の遊休土地を眺めながら、持参した水筒の水を飲み干して一服しつつ周囲を見渡すと....よそ様の遊休土地がやはり雑草ボーボーになっております。

Photo_2

いやそれは正しく表現するとなれば遊休土地というよりも、賃貸契約を打ち切られた駐車場が半ば荒廃地となっている姿でありました。

その多くは田畑を造成してこさえた駐車場であり、盛大に盛り土を行い、擁壁で囲んで形状を整え、アスファルトを敷き、照明設備まで設置という物件が少なくありません。

これら駐車場のオーナー達にはこうして費用をかけて駐車場を整備して、大手の商業者に賃借したものの、相手側の事情で数年程度で賃貸契約を打ち切られてしまったというわけです。

今ではそれら駐車場は使われることなく周囲の緑地帯やアスファルトの隙間から背高な雑草が生い茂っているという風景でありました。

このような駐車場はWATANKOの自宅周辺だけでも1箇所、2箇所どころか、あっちにもこっちにもゴロゴロとあります。なかには複数の地権者が共同で造成した大きな駐車場もあったりして気の毒ではあります。

こうした展開を回避するためには当初から長期間にわたる定期借地権契約を交わすなどの手段があったかと思いますが...。

荒れ果てた駐車場をみるとまさに「夏草や、兵どもが夢(駐車場)の跡」というわけです。

あるいは「金(賃貸料)の切れ目が縁(メンテナンス)の切れ目」とでもいいましょうか。

これら空き地となった駐車場のオーナーは今後一体どうするつもりなのか。祖父母や両親の代から引き継いだ土地というケースが大半なので、簡単には手放す気にはなれないという方が多いかもしれません。

整地した土地なので自前で上物を建てるのか。そうなれば大東建託などアパート業者が群がってきそうです。あるいはいつ見つかるともわからない新規賃貸先を探し続けるのか。でも仲介をお願いしている不動産業者もウラでさじを投げているかもしれません。

それともただ途方にくれて、再活用策の検討に取り組むことなく放置したままなのでしょうか。荒れ放題の現状をみるとなんとなくそのような想像をしてしまいます。

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