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2015年8月28日 (金)

バランスファンドはその便益を最大限活かす使い方をしましょう

【8月26日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

29,561千円

■損益率

44.8%

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(せっかくバランスファンドを選んだのだから)

WATANKOは免許を取得して以来、他人が運転する車に同乗させてもらう時、僭越ではありますがそのドライバーの運転を観察することが多いです。たとえそれがタクシーであっても取引先が用意してくれた車であっても、そのドライバーから学べる技能はないかと運転する様子をつい覗いてしまいます。

そんな中にあってこれまで見つけた特徴的な傾向のひとつとして、オートマチックトランスミッション(以下AT)の操作において、車が停止するたびにP又はNレンジに入れたり、ちょっと長い坂道を下るたびにDレンジからひとつ下のレンジに入れるという操作をする人をみかけることがあります。

ATは面倒なクラッチ断続とギア入れ替え操作を省くことができる自動車の機能です。それが信号待ちのたびにわざわざP又はNレンジに入れて、発進時にまたDレンジに入れる。たいした長くもない下り坂を進む際にブレーキの負担を減らすためか、わざわざDレンジから、エンジンブレーキがより効きやすい一つ下のレンジに入れる。クラッチ断続とギア入れ替え操作を省くことができるAT車を運転しているのに、なぜこのような面倒な操作をわざわざするのでしょうか。

停車時にATをいたわりたいという理由でわざわざP又はNレンジに入れるというのならば、レンジの切り替えを煩雑にする方がよっぽどATにとって機械的な負担となります。あるいは数十年前のATが普及し始めた頃ならともかく、現代のATであればそれくらいのことをしても機械的な負担とはならないかもしれませんが、一方でレンジをわざわざ切り替えてもATをいたわる効果はまた限りなくゼロに近いでしょう。

山岳地域の十数キロも続く下り道を走るならともかく、郊外のたいした長くもないちょっとした下り坂で、いちいちブレーキのフェードを心配してその負担を軽減させるべく一つ下のレンジに切り替えるというのは大げさであります。ディスクブレーキが普及している現在の車ではその程度の下り坂でブレーキがフェードするなどというのは、まず心配の必要はありません。フットブレーキを積極的に使って問題はないでしょう。

AT車を運転している以上、ATがもたらす便益を最大限利用することがAT車の存在意義でもあります。それをわざわざ損なってしまう行動を繁雑に行うドライバーをみかけると、この人、実はマニュアル車を運転したいのかと思ってしまいます。

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<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)(以降、ニッセイ4資産均等型)の登場によって、インデックス投資家の皆さんの間でバランスファンドがまたぞろ話題にとりあげられております。

さてこのバランスファンドを用いたポートフォリオの組成と管理(リバランス)を行う場合、バランスファンドの便益を最大限利用するという視点からみて、それをどう取り扱うべきでしょうか。

バランスファンドの最大の便益は、それを構成するアセット間の各商品を個別に買い揃える手間を省けることと、アセット間のリバランスを自動でやってくれるところにあります。購入者はその手間賃として、個別アセットのバラ買いの加重平均よりも、すこしばかり多く信託報酬を支払っていることになります。

(ニッセイ4資産均等型のように、バラ買いよりもわずかではありますが、上記とは逆に安い信託報酬を設定しているバランスファンドもあります。ただし一方でこのように商品・サービスの世界では一般的にはセット販売にして相応の分量を買ってもらえるならば、割安な価格設定にするのは当たり前という見方もあります。)

ところがせっかくバランスファンドを買って手間いらずのポートフォリオを手に入れたにもかかわらず、そこにまたいくつかの個別アセットクラスの商品を付け足ししてポートフォリオのカスタマイズを進めてしまう。それをやればやるほど(多くの場合、バラ買いよりも割高である)バランスファンドをわざわざ買っている意義が薄れてしまうのではないでしょうか。

バランスファンドを買う目的は手間省きです。しかしながらここに更に複数のアセットをトッピングするのであれば、それらとバランスファンドとの間でのリバランスの手間が必要になります。どうせ手間がかかるくらいなら、最初から全てバラ買いした方が割安になるケースが多く、手間をかけた分のメリットはあるでしょう。

またバランスファンドを複数買って、それらを複合させて自分の希望に精緻に合致したポートフォリオを作りたいと考える方もいるかもしれませんが、これもそのポートフォリオを維持するために複数のバランスファンドの間でのリバランスという複雑面倒な作業が待っています。

「バランスファンドAの先進国株式25%とバランスファンドBの先進国株式10%の合計35%が私の求める配分だ」というならば、最初から先進国株式アセット商品を35%買えばよいのではないでしょうか。

さらには将来、アセットアロケーションを変更したい時にもバラ買いオンリーの方がそれを実行しやすいでしょう。複数のバランスファンドでポートフォリオを組成した場合、これを変えるとなればバランスファンド間での複雑なリバランスが必要になります。

またはバランスファンドは株式50:債券50でも時価総額比率でも、GDP比率でも、均等配分でも、新興国が含まれていてもいなくても、REITが含まれていてもいなくても、為替ヘッジがあってもなくてもどれが一番成績が良いかということは当てることができません。それは自分でわざわざ組成したポートフォリオであっても同様であります。

であるならば、バランスファンド+複数の個別アセットあるいは複数のバランスファンドでわざわざ自分なりのポートフォリオをつくり、これを維持する手間をかけるよりも、販売されているバランスファンドの中から自分のとって一番しっくりくる商品を一つだけ選び、手間いらずのバランスファンドの便益を最大限享受した方が良いのではないでしょうか。

その意味において、できるだけ低い信託報酬でもって多様でアセットアロケーションのバランスファンドが販売されることは歓迎すべき展開であります。

WATANKOがインデックス投資を始めた2008年頃は低廉なバランスファンドはセゾン・バンガード・グローバル・バランスファンドをはじめとして3~4商品くらいしかありませんでした。

それが今や2から8資産に分散、ヘッジ有り、配分基準も色々かつ低廉なバランスファンドが十数商品も揃っています。今後も新規商品の登場が期待できるでしょう。良い時代になりました。

参照記事
ノーロード投資信託 徹底ガイド
バランス型のノーロード投資信託を一覧で紹介


どうしてもバランスファンドひとつでは満足できないとう御仁であれば、個別アセットクラスの商品をひとつだけ追加するくらいであれば、その商品とのリバランスだけを行えばよいのでバランスファンドの手間いらずという便益が損なわれることは少ないかもしれませんが、せいぜいそこまでと考えます。

WATANKOはかつてインデックス投資を始めた頃、セゾン・バンガード・グローバル・バランスファンドをはじめ3つのバランスファンドを試験的に同時購入していましたが、現在、セゾン以外は売却しました。それはバラ買いによるポートフォリオ組成の柔軟さを選んだからであります。

セゾンを残しているのはバラ買いとの比較ベンチマークとして、そして将来、子ども達に推奨しえるバランスファンドであるか見定める意味で保有しており、メインのポートフォリオの組成に役立てようというわけではありません。

上述したように今や色々な種類の低廉なバランスファンドが揃ってきました。どれも魅力的にみえてつい目移りしてしまい、あれもこれも選びがちになる気持ちもよくわかります。しかしながら資産運用のビークルとしてバランスファンドを選ぶ意義を見失うことなく、上手に活用したいものです。


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バランスファンド」カテゴリの記事

コメント

複数のバランスファンドが有ります、いつかは整理したいと思っていますが、それまでは放ったらかしです。バンガードのETFが日本で上場したら全て写しますが

こんにちは。
本題とは違う所へのコメントですが。(^^;
普段MT車乗ってるからか、ATでも1速落とすのは結構やります。
多分、エンジンブレーキがあまり掛からないのが、感覚的に嫌だからなんだと思ってます。逆に停車時にPorNは、ほぼやらないですね。
車に乗せてもらうと、運転見てしまうというのは同じです。
後、無意識的にミラーを見てる時がありますね(角度的に見えないのに・・・)。

クリープで前進していることに気付かず、前の車に追突する事故が実際にあるので、停車時はPかNにした方が安全です。

たんちんさん

コメントありがとうございます。
とりあえずリスク管理だけはご留意ください。

>ATは面倒なクラッチ断続とギア入れ替え操作を省くことができる自動車の機能です。

ATの変速機はクラッチがないので楽チンです。
但し、ギアの変速機能は現在ATでも積極的にできるように設計してあり、その為にパドルシフトがあるのです。シーケンシャル機能はブレーキパッドの減少を防ぎ(確かにクラッチにも負担がないとはいえませんが・・)、エンブレによって車体の制御がしやすくなる。下り坂はむしろ活用に値すると思えます。


すみません。今回は記事の批判になってしまうかもしれませんが(お許しを・・)。

バランス・ファンドは楽チン(考えなし?)な反面、ムダが多くなります。
適性な資産配分は人それぞれなのはもちろんなのですが、この配分になったからといってパフォーマンスが上がるかは概ねイーブンです。
よく自動リバランスが素晴らしいといって推奨している人を見ますが、(ポートフォリオの)最適化はあくまで自分で決めるべきものだと思います。
よほどの変化がない限りは、安全資産(含国債)と株式のバランスで調整可能であるし、リバランスコスト(見えにくいですが)もムダになりやすい。

最後に信託報酬の低減化ですが、バランス・ファンドが低減可能ということは(人件費分)さらなるマザーファンドのコスト低減化ができる筈であり、インデックスファンドはさらに安く、ETFは(上場により)最大級に安価になることが仕組み上は可能です。
また、米国ETFは全世界より資金が集まってくるので、流動性(出来高)、コスト、乖離率において極めて優れていると言えるでしょう(日本でもそうなって欲しいものです・・)。

るびさん

コメントありがとうございます。

前置きのたとえ話としては長かったですね。端折っても良かったのですが、車好きとしてつい語ってしまいました。

ギアチェンジを車を運転する楽しみのひとつとして自覚しているのならわかります。ただ多くの街中ドライバーのように、洗濯機や掃除機を操作するのと同じく自動車を運転するのであれば、手数は少ない方が良いでしょう。

まさおさん

コメントありがとうございます。

「停車時にPかNにすれば安全」という行為自体は正しいです。しかしながらフットブレーキをしっかりと踏んでいればレンジの切り替えまでは不要ではないでしょうか。

それにそもそもクリープで前進していることに気がつかないというのは運転者として注意不十分であります。レンジをいじる作法に注意を払う前にフットブレーキをしっかりと踏んでクリープを止めることが大基本であります。

また本稿ではあくまでATの手間省きのメリット活用について語るのが主旨であります。

預金王さん

コメントありがとうございます。

>すみません。今回は記事の批判になってしまうかもしれませんが(お許しを・・)。

いえいえ、批判歓迎であります。とくに今回は冒頭の車の話も含めて反論が出てきそうな予感のもとに記事UPしています。

>ATの変速機はクラッチがないので楽チンです。
但し、ギアの変速機能は現在ATでも積極的にできるように設計してあり、その為にパドルシフトがあるのです。シーケンシャル機能はブレーキパッドの減少を防ぎ(確かにクラッチにも負担がないとはいえませんが・・)、エンブレによって車体の制御がしやすくなる。下り坂はむしろ活用に値すると思えます。

⇒機械面での根拠と物理の法則上はご指摘のとおりですが、市井のドライバーにそこまで緻密にコントロールさせることを徹底させるよりも、「一時停車中でも下り坂でもフットブレーキは必ずしっかり踏んどけ」を100%順守してもらえればOKではないでしょうか。

>バランス・ファンドは楽チン(考えなし?)な反面、ムダが多くなります。
適性な資産配分は人それぞれなのはもちろんなのですが、この配分になったからといってパフォーマンスが上がるかは概ねイーブンです。
よく自動リバランスが素晴らしいといって推奨している人を見ますが、(ポートフォリオの)最適化はあくまで自分で決めるべきものだと思います。
よほどの変化がない限りは、安全資産(含国債)と株式のバランスで調整可能であるし、リバランスコスト(見えにくいですが)もムダになりやすい。

⇒固定配分=最適配分ではないことはわかりますが、バランスファンドを選択する人は最適な(結果をもたらす)配分を当てにいくというよりも、自分にとってしっくりくる配分を選んでいるのはないでしょうか。

>最後に信託報酬の低減化ですが、バランス・ファンドが低減可能ということは(人件費分)さらなるマザーファンドのコスト低減化ができる筈であり、インデックスファンドはさらに安く、ETFは(上場により)最大級に安価になることが仕組み上は可能です。

⇒なるほど、バランスファンドの低廉化すなわちそれを組成するマザーファンドの低廉化であり、それは同時に個別インデックスファンドの低廉化の実現も期待できるわけですね。これは嬉しい予測です。

バランスファンドを2つ組み合わせて投資をしています。

資産配分はだいたいこんな感じが好みかな。
好みの資産配分がリターンを最大化できるわけでもないので、だいたい合っていればいいや。

という感じで投資をしています。

完全ほったらかしに出来るので、便利な商品だと思います。

AKIさん

コメントありがとうございます。

バランスファンド2つのみであれば、手間も少ないですね。

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