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2015年9月28日 (月)

2015年9月の積み立て購入商品

先月下旬の世界同時株安から1ヶ月がたちました。内外の株式アセットは下落したあとしばらく一定のレンジ内でジリジリと上下動を繰り返しています。

少し安値買いの機会と言えば言えなくもないのですが、WATANKOは7月にマツダ・ロードスターを買ってしまい、さらに加えて春・夏の家族旅行の結果、旅行代金合計で約600千円も散財してしまいました。これらの結果、今年の積み立て投資資金はほぼ枯渇してしまいました。あとはNISA分くらいしか残っていません。

さてそのNISAですがこれまで野村インデックスファンド・新興国株式(Funds-i)を選んで毎月積み立て投資を継続してきましたが、今後は三井住友・DC全海外株式インデックスファンド(信託報酬0.25%<税抜き>)(以下、三井住友・全海外株式)がSBI証券で取り扱い開始となった暁には、これに積み立て投資先を切り替える予定です。

なにせWATANKOが保有する投信残高は10百万円超なので、SBIポイントの還元率は0.2%です。その結果、三井住友・全海外株式は極めてローコストで運用できることになります。

あまりのローコストなのでひょっとしたらポイント付与対象外になる可能性もありますが、ともかくも面倒くさがりなWATANKOは楽天証券に新規口座を開設してまで買おうとは思いません。

さて今月の積み立て商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

Notes)表中の金額単位は円です。

201509302

さらに9月の仕入れの結果、8月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

201509303

*表中の金額単位は円です。
*NISAは暦年ごとに損益を認識する必要があるため2015年の分のみの表記としています。

冒頭、家族旅行で散財したといいつつも、家族との代え難い楽しいひとときを過ごせたので十分満足です。その分は更なるローコスト投信を選んで節約しなければなりません。

WATANKOのポートフォリオでは年間およそ400千円の信託報酬を支払っております。これをもっと浮かせて次回の娯楽費を捻出しなければなりません。そのためにもさらにローコストな投信の登場が待たれます。

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2015年9月27日 (日)

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015」がいよいよ始動しました

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(恒例のイベント、始まる。)

個人投資家有志による毎年恒例のイベント、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015」がこの度公表されました。詳しくはリンク先の公式サイトをご参照ください。

さて前年の記事でも書きましたが、この手の企画は継続開催こそがもっとも重要であり、今年も開催されるこのイベントの結果について、WATANKOは今から楽しみであります。

具体的に言えば、まず日本レコード大賞(古っ)がごとく投信ブロガーの支持を当年最も集めたファンドは何であるのかという興味・関心があります。

このイベントは過去8年間開催されておりますが、第1位を連続獲得した過去事例は2012年&2013年のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)しかありません。その他は毎年第1位が入れ替わっております。

時には信託報酬の最安値記録を更新した新顔の先進国株式インデックスファンドが颯爽と第1位を獲得するケース、あるいは過去1位を獲得したファンドが堅い支持を得て再び第1位に返り咲くケースなど様々な結果がこれまでうまれてきました。

一方で2008年以降、外国株式のインデックスファンドが第1位を獲得するというジンクスも続いています。

さらにWATANKOには注目すべき点もあります。それは第1位を獲得したファンドだけでなく、WATANKOの予想外のファンドがランキング入りしたり、あるいは上位に食い込んだケースです。

そこには個人投資家の最新の商品選択のトレンドがあり、またそのファンドが支持を集めた理由から、WATANKOがそれまで気がついていなかったそのファンドの良いところを知る機会を得られるかもしれません。

今年は果たしてどんな結果がまっているか。前年同様、今年の注目点をあげてみます。

1.バランスファンドに対する支持はどう変動するか

NISAが始まった影響から昨年はバランスファンドが支持を集めてくると予想しました。2013年にトップ10入りしたバランスファンドはセゾン・バンガード・グローバル・バランスファンド(以下、セゾン)のみでしたが、2014年は予想どおりセゾンに加えてeMAXISバランス(8資産均等型)(以下eMAXIS)や世界経済インデックスファンド(以下、世界経済)がトップ10入りしました。(ちなみにWATANKOはこの3つを勝手に「バランスファンド御三家」と呼んでおります。)

今年はさらにこれらバランスファンドの支持は増えるでしょうか。セゾンは今般、信託報酬の更なる引き下げを行いました。またインデックス個人投資家ブログを拝見するとeMAXISや世界経済の積み立て投資を表明している人も結構目立ちます。

さらには御三家の他に、新登場した信託報酬0.34%(税抜き)というローコストなバランスファンドである<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)もまたどのようにライクインするか興味深いです。

2.第1位の有力候補は三井住友・DC全海外株式インデックスファンドか

これもWATANK0の勝手な予想ですが、先日、一般販売化された三井住友アセットマネジメントの確定拠出年金(DC)専用投信シリーズの中で最も注目されている三井住友・DC全海外株式インデックスファンド(以下、三井住友・全海外株式)が果たして第1位を獲得するか要注目です。DC専用投信の一般販売化、信託報酬はETFと同等の0.25%、先進国と新興国はこれ一本でOKと話題性の点からいえば、文句なしではあります。

ただ発売開始から日が浅いこと、いまのところ楽天証券のみの取り扱いであることから、インデックス個人投資家に対して認知度がどれだけ浸透しているかという点が第1位を狙う点においてやや心配材料かもしれません。(いや、たくさんの著名なインデックス個人投資ブログで取りあげられているから認知度はすでに十二分か。)

3.ちょっとだけ注目している三井住友・日本債券インデックスファンド

日本債券アセットクラスへの投資においては国債を選んでいるという人が多いかもしれません(もはやそれは無リスク資産としてポートフォリオとは別立てしているか)が、それでもあえてこのインデックス投信に注目してみたいです。理由は信託報酬が0.16%(税抜き)と非常に安いため他の同種ファンドと比べてリターンはどうなるかな、買ってみようかなとムクムクと考えている人がいるとしたら面白いからです。はたして今回の投票でランクインするか。

さて最後にWATANKOの投票行動ですが、このイベントはWATANKOがインデックス投資をちょうど始めた頃にスタートしたので初回から注目していました。2010年にこの駄ブログをスタートし、同年から投票を行っております。

WATANKOの投票におけるポリシーはただひとつです。それは実際に自分が購入・保有しているファンドの中から投票するファンドを選ぶということです。自分が買ってもいないファンドを選びたくはありません。身銭を切って買ったものの中から他人に推奨できるものを選びます。なおこれはWATANKO自身の行動原理であり、これと異なる投票行動を行う方々を揶揄しているわけではありません。あしからずであります。

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2015年9月26日 (土)

フォルクスワーゲンのこれからに注目

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(タイヘン、ワーゲン)

フォルクスワーゲン(以下、VW)が米国でディーゼル車の排ガス規制にかかわる当局検査を不正にパスしていたという詐欺行為が明るみになりました。不正に検査をパスしたディーゼル車については全世界で1,100万台販売されているといわれ、フォルクスワーゲンはその対策費用8,700億円を公表しましたが、それにとどまらず米国当局による課長制裁金が2.1兆円課せられるとも報じられております。これをうけてVWの株価は不正発覚前の3分の2に下落。またそのあおりをくらってか自動車関連株が下がっているとも聞きます。

米国におけるディーゼルの排ガス規制は日本や欧州よりも厳しく、市場が求める燃費や動力性能に関する目標を達成しつつ、この規制をクリアするには技術的なハードルが高いです。しかしだからといって不正を働くことは許されません。今回の事件に関してはVWを弁護する一遍の余地もないでしょう。

さてここからは自動車マニア的な記事であります。

世界の自動車市場の中で、近年中国が急拡大するまでは米国は最大の市場でした。その米国で人気があるモデルはピックアップトラックやSUVなどのアウトドア志向のモデルである一方、サルーン系モデルとしては、ボディサイズが大きいモデル、ハッチバックよりもセダン、マルチシリンダー(6気筒以上)が好まれます。上記の傾向はメーカーとしても付加価値をつけやすく、儲けを出しやすいです。

しかし一方でVWにとっての金看板はゴルフですが、サイズはCセグメント、いわゆるコンパクトクラス。ハッチバックで4気筒がメインとなり、米国市場の嗜好にはミートしません。VWが特別プレミアムなブランドイメージがあるわけでもないゴルフを売る際には日本車はじめ他のCセグメント競合車と平場の競合にさらされています。
(ゴルフ以外のビートル、ジェッタ、アウディA3はいずれもゴルフの派生車種。パサートも新型シャシーであるMQBを共有したノンプレミアムモデルです。)

一方でもともと米国はガソリンが安く、自動車ユーザーは燃費に関してそれほどナーバスではありません。(だからこそ上述のとおりボディサイズは大きいモデルが好まれる。)したがい燃費のよいからといってガソリン車よりも価格が高くなりがちなディーゼル車をわざわざ選ぶ人は限られておりました。

そこでVWはディーゼルモデルをゴルフのバリエーションとして米国でも積極的に導入して、同国のディーゼル市場の開拓に力をいれてきました。

しかしながらCセグメントで価格競争にさらされるゴルフにとっては製造コストに制約がかかるなか、米国の規制をクリアできるディーゼルモデルのゴルフにどれだけのコストをかけることができたのか。米国におけるゴルフの販売台数は多くはなく、かけられるコストには制限があるでしょう。そのような中で規制をクリアするために安直な制御ソフトの細工に走ってしまったのか。

ゴルフはVWにとって大事な金看板であることは上述のとおりですが、米国での販売は決して華々しくはありません。米国における不正発覚は同国における販売に打撃を与えますし、他の国での販売にも影響を与えることでしょう。VWはいまや世界販売台数No.1をトヨタと争う一大企業グループです。しかし米国での2014年の自動車販売台数をみるとトヨタ273万台に対して、VWはわずか37万台です。中国とならぶ一大自動車市場である米国にてトヨタとこれほどの差がついているVWはなんとしても米国での販売を伸ばしたかったのでしょう。

(出所:変化の先頭にMARKLINES 自動車産業ポータル 自動車販売台数速報 米国2014年

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VWはこれから立て直しの始まりです。ブランドイメージは失墜しましたが、米国では比較的買いやすい価格帯でありさえすれば、マイカーを求めるマス顧客層が依然として存在します。日本ではディーゼルではなくダウンサイジング+ターボが導入されており、販売への影響は軽微でしょう。中国ではVWやアウディを求める顧客にとって、仮想敵国の米国での不正などお構いなしでしょう。一番のダメージは販売の約半分をディーゼルが占める欧州です。ここは地道な信頼回復に努めるほかありません。

それよりもVWには根本的な問題があります。それはVWがゴルフ(とその派生車種)という単品商売で成り立っていることです。たしかにゴルフはよくできたコンパクト・ハッチバックであり、通常の3~4人家族であればこれ一台あれば大抵の用途をこなせます。欧州でも日本でも良い車としての評価が定着しているでしょう。しかしながらこのあまりにメジャーなモデルになったゴルフの陰で第二、第三の柱となるモデルが育ちにくいというジレンマがあります。

VWとしてはもっとゴルフよりも上のクラスでより多くの利益が期待できるDセグメント、あわよくはその上のEセグメントにて収益の橋頭保となるモデルを展開したいのがホンネでありました。1990年代には創業者一族であるフェルデナンド・ピエヒの経営のもと上位モデルへの進出を目指した時期もありましたが、しかしながら成果はいまひとつに終わっています。

米国では上述のとおり、その市場の嗜好からコンパクト・ハッチバックのゴルフの販売は伸び悩みます。それを打破するためのディーゼル車の導入でしたが、その目論見に対していまや現実は真逆の方向になろうとしています。

VWが自社固有のブランドでの米国販売の伸長が限界ありと判断すれば、次はゴルフでは応えられない顧客のモデルニーズに対して他のメーカーなり、その一部のブランドなりを買収することで対応していく術を考えるでしょう。いまやVWは主要な乗用車ブランドだけでもシェコダ、ベントレー、ブガッティ、アウディ、セアト、ランボルギーニ、ポルシェなどを傘下におさめています。M&A大好きVW。あ、スズキという失敗事例もありましたね。

そこで反転攻勢として、VWはディーゼルの排ガス規制の不正問題が沈静化したころを見計らい、新しい買収に動き出すという手も考えられます。

ひそかに捲土重来を期して、たとえば只今絶好調のマツダや富士重工あたりを資本参入先の候補としてひそかに研究していたりするかもしれません。

VWはこのまま座して何もせずで終わる自動車メーカーではないことを期待しつつ、今後の動向に注目です。


2015年9月23日 (水)

(続)先駆者たちの次の一手は何か

【9月18日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

31,615千円

■損益率

47.9%

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(ローコストのインデックス投信のマーケティングには新たな展開が求められています。)

(前回からつづきです。)

SMTやeMAXISなど既存のローコストなインデックス投信シリーズを販売展開する住友三井トラストアセットマネジメントや三菱UFJ国際投信(以下、既存の運用会社)が、他社によるDC専用投信の一般販売化に対して取りうるべき次の展開を勝手に検討してみました。

1.インターネット取引限定の信託報酬引き下げ

まず既存の運用会社がとるべき対策としては、SMTやeMAXISシリーズの信託報酬をさらに引き下げて全面的な価格競争に飛び込むことがあげられます。しかしながらDC専用投信がもつコスト引き下げ可能な強み(長期保有を前提としたプライシングと事務コストや販促コストの大幅カット)に対して、公募型の既存のシリーズが真っ向から価格競争に挑むのは難しいかもしれません。

そこで取りうる策のひとつとして、SMTやeMAXISシリーズの信託報酬をインターネット取引に限定して引き下げる余地はないでしょうか。(実例としてインデックスeシリーズがインターネット専用販売となっています。)

これは金融機関における対面販売よりもネット証券の方が販売チャネルとしてコストがかからないのではという推測のもとによるアイデアであります。ネット証券経由の販売ではさらに薄利多売で乗りきり、一方で対面販売では従来通りの価格体系を継続するわけです。

一物二価を取り入れる運用会社に対して不誠実さを感じる顧客もいるかもしれませんが、家電や自動車などで同様の事例は世の中にごまんとあります。売り手としては売り上げを稼ぐことができる相手からできるだけ稼ぐだけであります。

2.既存シリーズの商品展開を強化して乗り切る

あまりに教科書的な表現になりますが、商品展開のバリエーションを増やして、顧客のニーズにきめ細かく対応する展開はどうでしょうか。

しかしながら新興国リートまでも対象としたインデックス投信が発売されている現在、新しいアセットクラスの掘り出しというもの難しいでしょう。さらにはまだ取り上げられていないマイナーなアセットクラスであればあるほど、顧客に対しての認知度や普及性には疑問が出てきます。

あるいは同じアセットクラスにて別のインデックスを採用したり、独自のスマート・インデックスを採用した商品展開もあるでしょうか。しかしこれらのインデックスが従前のメジャーなインデックスよりも妙味がないと顧客の関心を引くのも難しいでしょう。

それにそもそもインデックス投信で妙味(要するにメジャーなインデックスよりもリターンが高い)を求めすぎるというのも変な話です。それならばアクティブ投信をどうぞ選定してくださいということになります。

3.新体系の商品を展開する

もはやSMTやeMAXISシリーズについて、これはこれで一定の「金のなる木」としてとどめておき、新しく安価な体系の商品を展開してうまく両立させるケースです。(ファーストリテイリングがユニクロだけでなくGUを展開しているのと同様。)

この場合、DC専売投信並の徹底したローコストが必要でしょう。当然ながらネット専売、定期報告書の作成など事務コストも省きたいです。しかしながら一方で公募投信としての情報開示の要件とどう折り合いをつけるかが課題かもしれません。

具体策のひとつにはSBIアセットマネジメントのEXE-iシリーズと同様にETFを投信というラッピングに包んで売る手があるでしょう。

しかしただETFに対して、投信がもつ利便性(積み立て投資しやすい、金額買付ができる、分配金の回数が少ない等)だけでもってそこにのせることができるマージンはせいぜい信託報酬0.1%程度でしょうか。それでもただETFに投信の衣をかぶせただけでは顧客の支持は得られないかもしれません。EXE-iシリーズのように複数のETFに併せて投資する投信にするか。

さらには投資対象のETFがかなり安いものでないと勝負になりません。なにせDC専用投信は信託報酬0.2%台でラインナップされているのですから。

4.DC専用投信の一般販売化に追随する

これも新商品の展開の一種ですが、他社と同様にDC専用投信の一般販売化した新シリーズの立ち上げです。

もし採用するならば早期であればあるほど良いでしょう。ただ一定の実績を築き、それを継続しているSMTやeMAIXSシリーズを抱える既存の運用会社はこの上記3、4の商品展開には躊躇するかもしれません。

むしろ三匹目、四匹目のドジョウを狙ってインデックス投信シリーズを展開したものの資金流入が伸び悩んでいる野村証券やみずほの方が、切り替えが早いかもしれません。Funds-iやi-mizuhoをさっさと放置して、素知らぬ顔でDC専用投信を一般販売化した新シリーズを立ち上げるかもしれせん。(他の著名なインデックス個人投資家ブロガーが暴露している過去の所業をみると、野村証券あたりがやりそうと勝手に想像してます。)

以上、金融業界の外で働くサラリーマンのWATANKOではありますが、既存の運用会社が取り得る今後対策を勝手に検討してみました。

今回、三井住友アセットマネジメントが一般販売化したDC専用投信のうち、三井住友・DC全海外株式インデックスファンドが楽天証券の投信積み立て設定にてはや第1位を獲得した模様です。DC専用投信の一般販売化に関する個人投資家の感度は決して低くはないことがわかります。

参照記事
レバレッジ投資実践日記
三井住友・DC全海外株式インデックスファンドが積立投資ランキング1位!


このまま今度は三井住友アセットマネジメントかあるいは別の運用会社が、信託報酬0.2%前後かそれ未満でもって日本株式や先進国株式アセットのDC専用投信を一般販売化してきたら、SMTやeMAXISシリーズはトドメをさされかねません。

ローコストなインデックス投信シリーズを展開されてきた先駆者の方々におかれましては、せっかく自分たちがこれまで開拓してきたマーケットを守るために、今後どのような対策を講じられるのでしょうか。

2015年9月22日 (火)

先駆者たちの次の一手は何か

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(頑張ってくださいよ。)

初代ロードスター(以下、NA)は1980年代以降に埋もれてきた「アフォーダブルなスポーツカー」というマーケットの掘り起しに成功し、北米をはじめとしてギネスブックにのるほど多くの台数を販売してきました。

当然ながら他メーカーのフォロワーも多かったです。しかしながら彼らがやったことといえば、初代ロードスターに対して差別化や付加価値向上と称して余分なアーキテクチャーを盛り込むモデル、あるいは既存のコンポーネンツを使いちょいちょいと比較的安めに仕上げたモデルばかりでした。それらはNAの本質から遠ざかるばかりのモデルあるいはNAの理想には到底近づけないモデルでありました。

やはり先駆者は偉大です。多くの人が願いながらもなかなか実現しなかったことをやり遂げた。失敗するかもしれないリスクをとった。その見返りとしてはマーケットを総取りしてもいいかもしれません。

自動車の世界で類例をあげればハイブリッドしかりです。ハイブリッドを世に始めて送りだしたトヨタのそのポジションは盤石でしょう。さてその次はといえばまともなEV、そして自動運転あたりですが、はたしてどこのメーカーが実現するのか。

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インデックス投信の世界もまた眺めてみると、先駆者の功績は大きいです。

個人投資家はリターンを求めて投資信託を購入しますが、運用会社はやれ販売手数料3%だ、信託報酬1.5%だと、顧客に対して彼らが求めているリターンの水準を引きずり下げるがごとく高いコストを負担させてきました。

それがインデックス投信の場合、SMTシリーズが発売された2008年あたりから潮目が徐々に変わりはじめ、そのコストは徐々に下がり始めました。それをしかけた住友三井トラストアセットマネジメントや、追随した三菱UFJ国際投信はインデックス投信において間違いなく先駆者であったでしょう。

彼らはその先駆者ゆえに得られた収穫はあったでしょうし、その確固たる地位を築いたゆえに今後も順調に資金流入を伸ばしていく素地はあったでしょう。・・・なにせ薄利だからどんどん販売をのばしていかないと。(こそっと追記)

しかし彼らは自社のローコスト投信にほんの少しばかりあぐらをかいてはいなかったでしょうか。

SMTがあるから、eMAXISがあるからDC専用投信の一般販売化は不要。古典的な教科書的な物言いではありますが、マーケティングの4Pのうち今後は商品バリエーション(Product)、チャネル拡大(Place)、プロモーション(Promotion)を強化していけばよい。これ以上のコスト競争(Price)は不要と判断してきたのでしょうか。

しかし彼らはローコスト投信の先駆者としてその地位を築き上げて、そして獲得してきた果実が、今度は次の先駆者(DC専用投信の一般販売化による更なるローコスト投信を展開した運用会社)によって根こぞぎ持っていかれる状況に陥りかねなくなっています。

以上、住友三井トラストアセットマネジメントや三菱UFJ国際投信に対してちょっと厳しめのことを書きました。後講釈でなら如何様にでも相手の失点をあげつらう事ができる。外野が何を偉そうに言うのかというコメントが飛んできそうであります。

ただWATANKOとて長年これら運用会社の商品を購入してそのローコストのメリットを享受してきたわけでありますし、これからも運用会社同士が切磋琢磨して競争力ある商品をどんどん展開してほしいです。その意から住友三井トラストアセットマネジメントや三菱UFJ国際投信の今後展開に関して、ささやかながらこの駄ブログにて検討してみます。

(つづく)

2015年9月21日 (月)

NDロードスター@1,000km

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(じつはまだ一度も洗車していません。)


7月10日にWATANKOのもとに納車された新しいマツダ・NDロードスター(以下ND)。2ヶ月余りすぎた時点で累計走行距離は1,000kmにとどきました。

なかなか走行距離が伸びない(=ドライブの機会が少ない)と思っていましたが、このペースであれば走行距離を年換算すると6,000km程度になりそうです。現車のE90が年間7,000kmでしたから、晴れの日で1~2人乗り限定のドライブとしてはまずまずの走行距離です。ただ実感として「そんなに乗っていたかな」ではありますが。

新しくNDのナーナーとなった方々によるNDのスナップショットが以下に紹介されています。

価格.COM
自動車・バイク NDのベターショット

さて秋のシーズンに突入して涼しい日が続きます。9月の台風シーズンは天候が不安定ですが、10月に入れば秋晴れが続くでしょう。ますますオープンドライブにぴったりな季節になります。先日は初めてシートヒーターを使ってみました。温泉に入っているがごとく気持ちの良い暖かさを背面に感じます。寒さ知らずで、は~極楽、極楽。

さてそのNDですがここにきてよりスポーティなグレードや競技用のベースグレードの追加設定が噂されています。それが刺激になってかNDに関心ある人達の間では北米・欧州で販売されている2リッターモデルの日本投入を望む声がまたぞろ出ています。

しかしながらWATANKOは2リッターモデルは不要と考えますし、仮に追加発売されたとしても気にもとめないでしょう。

NDに限らずロードスターの本質はライトウェイトスポーツであります。1.5リッター、正味131馬力という限られたパワーを嘆く前に、そのパワーを使い切った、意のままのドライビングがどれだけできるかがこの車のテーゼであります。アクセル踏めば誰でも豪快な加速が得られる直線番長はこの車から最も遠いところにあります。

★コーナーで思い切ったアプローチができる小さくて見切りのよいボディ

★軽量かつ重量物を車体の中心にできるだけ寄せてヨー慣性モーメントを低減。アンダーステア知らずのコーナリング。

★前後重量配分50:50によって加減速時の挙動変化を抑えつつ、前後タイヤの負担を均等化に近づけで4輪のグリップを最大限活かす。

★エンジン他パーツをできるだけ低い位置に配置することによって低重心を実現させる。それによってサスやタイヤに頼ったグリップではなく車全体でスタビリティを確保する

ロードスター好きならいわずもがなこれら良質なパッケージの結果、エンジンパワーを存分に活かしたドライビングが体験できます。ドライバーの五感に非常にフィットした胸のすく走りが味わえます。

逆に馬力だけあってもそれを活かすパッケージになっていないとせっかくの高出力がただの飾りです。またパッケージの良し悪しはなにも馬力以前にアクセルをガンガン踏んだ走りをすればわかります。

理論派の某自動車評論家いわくロードスターで運転のイロハを覚え尽くしたら、あとは他のモデルに一切わき目をふらずにポルシェ911に乗るかえるべきと唱えています。そこまでピュアなスポーツドライビングの世界を体験するモデルとしてロードスターの間口の広さと完成度の高さは、他のスポーツドライビングを標榜するモデルにくらべて優れているというわけです。

WATANKOもやがてスーパーカーを手に入れるその日がくるまでは、もうずっとこのNDを乗り続けてもよいかと考えています。10年乗ってスーパーカーの購入資金を貯めつつこれをインデックス運用します。その運用の出来上がり具合によって選ぶスーパーカーも変わってくるでしょう。

こうしてNDのブログ記事を書いていたら、また乗りたくなってきました。早朝クルージングに行って参ります。では皆様、今日も一日ごきげんよう。

2015年9月18日 (金)

BNDからの2015年9月分分配金+今月の債券雑感

WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。

さてBNDから2015年9月分の分配金が入金されました。税引き後で242.6ドルです。これまでの推移は以下のとおりです。なお購入元本は1株80.48ドル×2,000株=160,960ドルです。

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続きまして債券に関する雑感です。

WATANKOは日頃からローコストな債券アセットクラスのインデックス投信がでてきてほしいと、何度か唱えてきました。

そこにきて先月、三井住友・日本債券インデックスファンドが信託報酬0.16%(税抜き)で登場してにわかに注目しています。またバランス・ファンドですが、日本債券と先進国債券を合計50%構成する<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)がこれまた信託報酬0.34%(税抜き)で登場しました。

債券投信への不満のひとつにリターンの割にはコストが高いことがあげられましたが、この点に関してはローコスト化が一歩進んだことになります。

インデックス個人投資家におかれましてはこれだけローコストであれば債券投資してもよいかな、債券をアセットアロケーションに取り入れてみようかなとポートフォリオを一部見直す機運が出てきているかもしれません。これに米国の利上げが発表されれば債券ファンドは下落する可能性が高いので、いよいよ安値買いの到来かもしれません。

WATANKOはというと経費率0.07%のBNDで当座は満足であります。米国の利上げによる暴落が怖くないのかと問われれば、先月あたりは多少気になって毎日、基準価額を調べたり、売り時を探っていました。

しかしながら投資が趣味ではないWATANKOにとってそのようなテンションは長くは続かず、いまやどうでも良いのでほったらかしという心理です。

別に来月換金が必須な投資資金ではありませんし、あわてずのんびりと相場の変動の波にただ乗りながら、居眠りのひとつもしておくかと構えています。

2015年9月16日 (水)

(続)ラストリゾートがついに開放されはじめた-三井住友のDC専用投信の一般販売化がすすむ

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(俺たち、どうしよう。)

(前回からの続きです。)

WATANKOはじめ多くのインデックス個人投資家が待望していたDC専用投信の一般販売化がついに動き出し始めました。ラストリゾートを開放した三井住友アセットマネジメント(以下、三井住友AM)に続く運用会社ははたして現れるのか。インデックス個人投資家はどう動くのか。この駄ブログのお約束ですが勝手に想像してみました。

▼三井住友トラスト、三菱USJ国際投信のジレンマ

これまでSMTやeMAXISと銘打ってローコストなインデックス投信を各アセットクラスで取り揃えてシリーズ化してきた三井住友トラスト・アセットマネジメントや三菱UFJ国際投信ら(以下、他社)は、今回の三井住友AMのDC専用投信の一般販売化に対してどのような打ち手を講じることができるでしょうか。

インデックス個人投資家は信託報酬の最安値を更新する新商品が発売されると実質コスト、純資産の積み上がり具合、販売チャネルなどの状況を確認しつつ、それらに関して差し障りがなければ、積み立て先を新商品に切り替えるという行動規範をよく見かけます。
(WATANKOも同様であります。)

しからば今回の三井住友AMにDC専用投信の一般販売化に対抗して、他社はこれに伍するために既存のインデックス投信シリーズの信託報酬を引き下げてくるでしょうか。

しかしこれには限界がありそうです。なぜならDC(確定拠出年金)専用投信は、以下の理由からコストを低い水準に抑えることができる強みがあるからです。

1.確定拠出年金は、原則として加入者が60歳に到達するまで中途解約ができず、長期の運用を前提としているため。

2.一般的な投資信託のように広告宣伝費をかける必要がなく、週次・月次報告書などの適時開示資料の作成も省略できるため。

引用記事
M】マネーの作法
新時代の夜明けぜよ! 楽天証券で超低コスト 「DC全海外株式インデックスファンド」 信託報酬年0.25%などが一般向けに発売開始


(単に新商品の紹介のみならず、低コストを実現できる要因までふれている良記事であります。)

もともと一般公募型の商品として展開している他社のインデックス投信シリーズは、DC専用投信のように長期で安定的な資金流入という面では不安がありますし、各種プロモーションにかかるコスト発生も不可避でしょうから、DC専用投信がもつローコストの強みに追随することは難しいのはないでしょうか。

それでは他社はみずから別途ラインナップしているDC専用投信を三井住友AMと同様に一般販売化する展開はどうかというと、これもまた既存のインデックス投信シリーズの販売のパイを奪ってしまう結果になりかねず難しいです。

ではこのまま他社は三井住友AMの商品に、個人投資家の積み立て投資資金が徐々に流れていくのをただ指をくわえて見ているしかないのでしょうか。次の一手に要注目であります。

●SBI証券も全力で取り扱い開始か

三井住友AMの新商品は現在のところ楽天証券で取り扱い開始とのことです。これに対してSBI証券は自社での取り扱い開始を猛烈にすすめてくると思われます。SBI証券は取り扱い開始が遅れれば遅れるほど、その間だけ個人投資家の積み立て投資資金が楽天証券に流れていくわけですから焦ることでしょう。

WATANKOはSBI証券に口座を保有していますが、楽天証券にはありません。SBI証券さん、早く取り扱い開始しないと駄ブロガーの資金もまた楽天証券に流れてしまいますよ。ひとつよろしくお願いします。

◆個人投資家はどう動くのか

国際分散投資を実践するインデックス個人投資家にあって株式アセットクラスをそのメインストリームに据えている方が多いでしょう。皆様におかれましては今回の商品のひとつ、三井住友・DC全海外株式インデックスファンド<信託報酬 年率0.25%(税抜き)>(以下、三井住友・全海外株式)が今後の投資商品として非常に有望であります。

例えば三井住友・全海外株式とニッセイ日経225インデックスファンドをカップリングさせることでETFと同等なローコスト・ポートフォリオが完成です。あとは無リスク資産として国債を別途保有する。あるいは(無リスク資産ではなくなりますが安定運用先として)日本債券アセットクラスで運用したければ、これまたローコストな三井住友・日本債券インデックスファンド<信託報酬 年率0.16%(税抜き)>があります。

またNISAで購入する商品としても三井住友・全海外株式は強く推奨したい商品です。NISAではバランス・ファンドを選ぶ方も少なからずいるかと思われますが、同ファンドに代えて三井住友・全世界株式一本ではいかがでしょうか。

もし三井住友・全海外株式がSBI証券でも取り扱い開始されれば、WATANKOもまた来年分のNISAにおいて三井住友・全海外株式一本を積み立て投資先とする可能性大です。

(あとがきにかえて)

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015」の第1位は当初、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)あたりかと予想していましたが、これで三井住友・全海外株式が俄然有力候補となってきたのではないでしょうか。三井住友・全海外株式は単にローコスト記録の更新だけでなく、DC専用投信の一般販売化という意義においてもまた評価されることでしょう。

<追記>
最後になりましたが、三井住友・全海外株式については以下の記事も要チェックであります。

ほったらかし投資のまにまに
三井住友・DC全海外株式インデックスファンドに投資する前に知るべき注意点

2015年9月15日 (火)

ラストリゾートがついに開放されはじめた-三井住友のDC専用投信の一般販売化がすすむ

【9月14日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

30,897千円

■損益率

46.8%

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(ラストリゾートを開放したのはこの運用会社でした。)

すでに多くのインデックス投資ブログにて紹介されていますが、三井住友アセットマネジメント(以下、三井住友AM)が先日発表済みの三井住友・日本債券インデックスファンドに加えて以下の3つのDC(確定拠出年金)専用投信の一般販売化を開始するそうです。

PRTIMES 楽天証券で最も低コストのファンドが登場!

◆三井住友・日本債券インデックスファンド 信託報酬 年率0.16%(税抜き)

これは上述の発表済みの商品です。どうでもよいですが末尾についていた「S」が消えています。なお確かに安い商品ですが、「日本債券アセットクラスは国債で運用するから」ということでとりあえずスルー、という人も少なくないかもしれません。

◆三井住友・DC外国債券インデックスファンド 信託報酬 年率0.21%(税抜き)

ほほう、先進国債券も追加されたというわけですね。しかしながら外債不要論を支持する個人投資家もいる中にあって、この一般販売化はどれだけインパクトがあるものか。この商品の登場によって先進国債券アセットクラスの人気が出てくるものでしょうか。

◆三井住友・DC全海外株式インデックスファンド 信託報酬 年率0.25%(税抜き)

今回もっとも話題となるのがこの商品。もはやコスト面でETFと完全に伍するレベルであります。こうなると先進国株式アセットクラスの海外ETF&国内ETFを買う理由がほとんど消失してしまったといっても過言ではないでしょう。

ちなみに先進国株式と新興国株式の割合はおよそ9:1であります。信託報酬が高めの傾向になる新興国株式を1割含んでこのお値段であります。

参照記事
eMAXIS 全世界株式インデックス
【マンスリーレポート】 2015 年 08 月 31 日 現在


上記で引用したeMAXIS全世界株式はこれでコスト面で大きく水をあけられてしまいました。

なお系列商品として先進国株式アセットクラスには三井住友・DC外国株式インデックスファンドSがあり、信託報酬が0.16%(税抜き)と非常に安いのですが、なぜにこちらを一般販売化しなかったのでしょうか。この商品に比べて三井住友・DC全海外株式インデックスファンドは新興国株式アセットを含むためか信託報酬が0.09%上昇しています。それでも0.25%と大変低いのであまり気にはならないのですが、欲をいえば三井住友・DC外国株式インデックスファンドSを一般販売化してくれればもう最高にありがたかったです。

◆三井住友・DC新興国株式インデックスファンド 信託報酬 年率0.56%(税抜)

最後はこれです。たしかにローコストですが額面上もっと信託報酬が安いインデックスファンド海外新興国(エマージング)株式(0.55%、税抜き)がありインパクトはいまひとつ。それに三井住友・DC全海外株式インデックスファンドで新興国アセットをカバーするとなれば、この商品をあえて買う動機も少ないかもしれません。

なお、そうはいっても新興国株式アセットクラスのウエイトをもっと増やしたいという御仁におかれましては、どうぞ好きなだけトッピングください。

以上、今回一般販売化されたDC専用投信についてのファーストインプレッションでした。

(つづく)

2015年9月12日 (土)

SNSでみかけた知人の投資欲(その2)

【9月11日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

31,373千円

■損益率

47.55%

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(大事なお金をスるのは簡単)

先日、Facebookで大学の後輩が投資に関する投稿をして、これに対してWATANKOは注意喚起したことを記事にしました。

それから数日経ってFacebookで別の知人が投資に関して投稿しているのをまたまた見かけました。

今回の知人は勤務先の同期であり、結婚退職して主婦となっています。在職中は同期の中でも結構親しい間柄であり、退職後も同期で集まる機会には何度か見かけています。その知人がFacebookに次の趣旨の投稿をしました。

「負け続きの株にすっかり嫌気がさして、某証券会社のセミナーに出席。ここで知恵をつけて盛り返すわ。セミナーにいくと周囲は初老のおじさまで大盛況。さあ、私もがっつり儲けるわ。」

どうも以前から株式投資を行っており、程度はわかりませんが損失経験もある模様。そこでこのたび金融機関から教えを得て巻き返しを図るというわけです。

WATANKOはこりゃあ、またぞろ運試しのような投資、いや投機をやらかすのか。へそくりが吹き飛んでもしりませんよと思いながら、返信を投稿しました。

ここで例えば「銘柄選択は慎重に、将来儲かりそうな銘柄を選べるよう頑張ってください。」と相手にとって、そして多くの人にとって出来もしないアドバイス、中味のない助言をしても仕方がありません。

さりとて「失ってもよい余裕資金の範囲内で、投資をしましょう」というシンプルすぎるメッセージもまたつまらないです。そこでWATANKOはここでちょっと相手の金融リテラシーを推し量るような意味を込めて意地悪な文面にて投稿しました。

「購入する個別株の株価のリスクは、あなたの許容リスクを超えないように気をつけましょう。」


ごく短い一文ですがそこには投資におけるリスクとは何か、自分の許容リスクとはどれくらいかという重要なキーワードをしっかり理解しているか探ってみたいWATANKOの気持ちがありました。

さらには某証券会社のセミナーに出席したのであれば、そこで何を学んだのか。そもそもそのセミナーは投資のリスクについて十分に触れていたのか。(販売プロモーション上、あまりリスク、リスクとは口泡とばしてアピールはしていないかもしれません。)

そんな探りを入れてみたいという、WATANKOのちょっと意地悪な投稿に対して、知人の返信は次のとおりでした。

「知らない国の言葉でしゃべるのやめてくれる?」(キッパリ)





・・・・この言葉をどう解釈すべきか。

文字通りならば、知人は投資のおけるリスクの意味、そして自身がとることができるリスクを把握していないと考えられます。その場合、ヘナクソな株式の銘柄選定の結果、ひょっとしたら有り金のうちとっておきたい大事な部分までも含めて失う恐れがありそうです。

またはこの知人は本当はリスクのなんたるかは知っており、そのうえでWATANKOの上から目線ともとれる返信について反発して、あえてバカな振りした返事をしたのか。

いずれにしてもWATNAKOと知人とのこのFacebook上にて露わになった投資についての会話のギャップをこれ以上埋める気にはなれず、二人のやりとりはそこまででした。

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先日の大学の後輩と言い、この主婦といい彼らにとって投資とは「証券の市場価格の変動を利用して短期間でこじっかり儲ける金儲け行動」のように捉えられてるようです。

株式を通じて投資する先の企業が収益を上げて株主にそして市場に報いるには、少なくとも1年から数年というスパンが必要です。企業が収益をあげることができるポテンシャルとその実現を信じてじっくり構えるという「投資」の意味合いを忘れ、彼らは自分と家族が稼得した大事なお金を、カジノがごとく運を天にまかせた結果、いともかんたんにスッてしまうかもしれません。

そしてそのような一連の行動と結果が「投資」であると広く伝播され、金融業界がこれに呼応したマーケティングばかりを続けるようであれば、それは企業と社会と国の成長を信じて長期投資を行う聡明なる個人投資家にとっては迷惑な話でしかありません。

(あとがきにかえて)

先日の後輩にしても今回の主婦にしても、SNSという限られたチャネルでやりとりするには投資とは重たいテーマでした。「ディズニーランドなう~」程度の投稿に徹した利用が無難そうです。

知人らに対して注意喚起したい気持ちが逆に少なからずの反感を買っただけに終わってしまったとは残念と反省な気持ちで一杯でした。

WATANKO妻「学生や社会人に成りたての時には価値観は共有しやすいかもしれないけれど、人生経験を積んで中年になってくると難しいのよ。」

WATANKO「そうかもしれません...いらんことをしたかもしれません。」

WATANKO妻「あなたと私もね。」

WATANKO「!!!」


2015年9月 8日 (火)

SNSでみかけた知人の投資欲

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(短期でズバッと儲けたい!?)


好調な相場が続く。それから乱高下が起きる。こうした現象があるとそれまで投資の「と」の字も触れなかった媒体や人間までもが投資を語り始める光景をよく見かけます。

ファンション一辺倒であった女性誌が資産運用を特集したり、男性娯楽誌が”儲かる”株式銘柄を紹介したり、あなたの勤務先の中でも投資について話す人がポツリポツリと出たりはしませんでしょうか。

さてWATANKOはFacebookを利用しており、時たま友人知人の近況投稿を覗いております。とくに最近会っていない大学時代の友人の様子がわかるのはちょっと楽しくもあります。

そんな中で先月8月24日から発生した相場下落とそこからの急回復、そしてさらに乱高下といった動きをみて大学の後輩がFacebookに次の趣旨の投稿をしました。

「相場の激しい上下動を察知して、株式が急減に下がった時は大量に買い付け、上昇した時は一気に売却する短期トレードの売買プログラムができたら儲けられないかなあ。」

その後輩は夫婦とも外資系企業で働き、子供も3人います。大学時代から優秀で、同じく優秀な奥さんと結婚して二人とも勤務先で仕事はバリバリこなしています。かつ都心の賃貸に住み、さらに郊外の風光明媚なところに別宅を購入しています。以上Facebookでみた限りの現況ですが、とても人生充実している一方、住居費や教育費にたんまりお金がかかりそうな匂いがプンプンとしました。

そのような生活固定費がいかにも高そうな後輩が、中途半端に株式投資に首を突っ込み、大損をして、家計生活に致命傷を負わないかとちょっと心配になってしまいました。(余計なお世話かもしれませんが。)

そこでWATANKOはやんわりと以下を投稿します。

「君の着想は相場のごく短期なボラティリティの隙をついて儲けるデイトレがごときです。それは株式“投資”というよりも投機(またはギャンブル)ですよ。投機をするお金があるのなら、例えばその分を3人のお子さんにためになる本を買ってあげるという子どもへの“投資”をされた方が良いと思いませんか。」

彼はWATANKOの投稿にある程度納得をした返事をしてくれましたが、相場の乱高下をついてひと儲けする機会をエンジョイしたい未練がまだかなりあるようでした。

彼の発想はともかく、海外のヘッジファンド等はHFT(High Frequency Trading 超高速・高頻度取引)を展開して、売買システム面でとても追いつけない個人から取引収益の機会を奪う事象まで起きています。

そこまでなくとも個人が小手先の売買の仕組みやスキルでもって、これらプロのくり出す短期売買の取引に伍するのは至難でありましょう。

(あとがきにかえて)

後輩に対して本当は「投資のリスクをとるなとまではいいませんが、その取り方については慎重な判断が必要である」と伝えたかったのですが、SNSによる刹那的なコメントでは限界を感じた一コマでした。

2015年9月 5日 (土)

2015年8月末運用状況

この駄ブログのページの右側には「人気記事ランキング」と称して最近1か月でPVが多かった記事のベスト10が掲示されています。この中でいつのまにか世界同時株安ですか。でも自分のリスク許容度では慌てる必要はありませんが8月26日と最近UPしたにもかかわらず、はやPVの第1位に躍り出ています。

先週から始まった世界同時株安で、自身の投資の成り行きに不安を感じた個人投資家が、同じく悩んでいる仲間を探して「赤信号、みんなで渡れば怖くない」のように安堵する、あるいは今後の利益回復のための処方箋を得るべく個人投資家ブログをチェックしているのでしょうか。その余波でこのような駄ブログにもアクセスが増えているのとすれば、相場下落に不安を抱える方々に対してミスリードするような記事は書けません。

WATANKO妻「あなたいつからそんなオピニオンリーダー目線を持てるようになったのかしら。」

WATANKO「いやー、そういえばこの駄ブログにはそんな影響力、情報発信力なんかないですわー。あははははははっ」

というわけでインデックス投資を初めて7年6か月が経ちました。2015年8月末の運用状況です。

(Notes)
◆商品名は略称です。
◆アセット毎に、購入順に並んでいます。
◆表中の金額単位は千円です。
◆ETFはこれまでの分配金込みの実績です。
◆海外ETFの円換算レートは120.73円/ドルです。
◆投資待機資金には以下が含まれます。
購入元本:インデックスファンドの売却により回収した元本、年度ごとに新たに投資に廻す資金
評価額及び評価損益:インデックスファンドの売却により確定した損益結果及び税還付額等。
なお日本債券アセットに属する極低リスクのインデックス投信(暫定的な所有分も含む。)や外貨MMF、SBIポイントで還元された現金もここに含みます。
◆NISA枠にて購入した商品も含みます。

◆評価記号の内容は以下です。
◎:+25.0%~
○:+15.0%~+25.0%
△:+15.0%~+ 5.0%
▲:+5.0%~ ▲5.0%
×:▲5.5%~

201508314

売却済みファンドの履歴は以下のとおりです。

201508315

続いてファンド・オブ・ファンズに関して、その構成するアセット別に評価額を切り分け、個別アセットの投信、ETFとあわせたポートフォリオは以下のとおりです。

201508316

さらに「わたしのインデックス(my INDEX)」サイトを使って、当月末ポートフォリオをもとに過去平均リターン、リスク、シャープレシオを算定した結果は次のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●過去平均リターン
6.8%(7.2%)

●リスク
12.6%(12.9%)

●シャープレシオ
0.54(0.56)

それと利回り実績は以下のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●購入元本+投資待機預金元本分
66,000千円(66,000千円)

●評価損益+確定損益分
32,546千円(38,855千円)

●運用期間
90ヶ月(89ヶ月)

●元本平均残高
44,035千円(43,789千円)

●平均年間利回り
9.9%(12.0%)

<概況>

WATANKOの資産運用残高は昨年末に1億円を突破しましたが、世界同時株安をうけて8月末は1億円を割り込んでしまいました。これは1月末に引き続き2回目であります。今回はしばらくこの状態が続くのか、それともさらに下落するのか。とりわけ後者であれば積み立て投資のやりがいが増すばかりであります。

冒頭紹介した過去記事でも書きましたが、自分のポートフォリオを構成するすべてのアセットクラス、すべての保有商品、そしてすべての投資期間において常勝(常にプラス)である必要はありません。そして我々個人投資家は投資のゲームセット、ノーサイドをいつでも決めることができます。目の前の評価損に対して、損失をただちに確定させる必要はありません。

ここはひとつ悠然と構えていきましょう。


WATANKO妻「シルバーウィークの予定も決めずに悠然と構えられてもねえ...」

WATANKO「春と夏の旅行で散財したから今回はセーブモード。長男の今年後半の学費を納めてハイお終い。」

WATANKO妻「『TOPIX連動型上場投資信託』と『上場インデックスファンドTOPIX』を売れば資金ができるわよ。」

WATANKO「ナゼそんな商品名を知っている?」

WATANKO妻「このあいだ収益分配金とやらの通知が来ていた商品よね。いまはもう持っている意義も薄いけど、安いから持っているだけって貴方のブログにも書いてあるじゃない。」

WATANKO「!!!」

2015年9月 3日 (木)

確定拠出年金専用投信でも一般公募投信でも信託報酬の引き下げをお待ち申しあげます

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(まだ高いわね。このファンド)


信託報酬0.16%という大変ローコストな三井住友・日本債券インデックスファンドSが発売されました。この投信はかつて確定拠出年金(以下DC)専用投信でしたが、6月末から一般販売も始めたものです。

参照記事
インデックス投資日記@川崎
三井住友・日本債券インデックス・ファンド(信託報酬0.16%)がDC専用をやめ一般購入可能に


WATANKOは2つの点で注目しています。

1.なかなか進まないDC専用投信の一般販売において、久々に登場した商品であること。それも前例があるニッセイアセットマネジメントではなく三井住友アセットマネジメントから発売されたことです。三井住友アセットマネジメントは今後もDC専用投信の一般販売化を拡大させるのでしょうか。

2.日本債券アセットクラスは期待リターンが他アセットに比べて低いため、相対的にローコストの恩恵が大きいこと。なお今後もしDC専用投信が一般販売も始めるとしたら、特定のアセットが選ばれやすいという傾向がでてくるものなのでしょうか。

ちなみにこれまでインデックス投資家の皆さんの日本債券アセットにおける主要な購入商品となると以下でした。

①野村BPI総合に連動するインデックス投信の中で信託報酬が最安値の商品
⇒期待リターンに比べて信託報酬はまだ高い。

②バランスファンドに含まれている日本債券アセット分
⇒積極的保有とは言い難い人もありや?

③DLIBJ公社債オープン(短期)(中期)
⇒最近は見かけなくなった?

④国債
⇒やっぱこれでしょ。無リスク資産と位置づけて、別枠管理される方もいるか。

三井住友・日本債券がSMBC日興証券だけでなくSBI証券と楽天証券で取り扱い開始されれば、上記に①における大注目商品となるでしょう。

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ところで確定拠出年金(以下DC)専用投信は、なぜ一般販売化が進まないのでしょうか。勝手に想像してみました。

1.一般販売よりも低採算なので販売量が伸びてもうれしくない

DC専用に加えて一般向けにも販売すれば、ともかくも資産残高が増えて良いのではと部外者としては発想してしまいます。DC専用と一般販売用とで同じマーケットを食い合ってしまう(一般への併売によってDC専売分の販売が伸び悩む)ということも考えにくいです。

2.販売が伸びてもコストが嵩むため採算は悪化する

DC専用なので事務コストが低く抑えられるが、一般販売となると事務コストが嵩みただでさえ薄利なのに、さらに拍車がかかって採算が悪くなる。最悪、一般販売の取り扱いが増えすぎるとかえってトータルでは赤字になるとかコスト面の事情があるのでしょうか。

3.自社の既存の高い信託報酬の同種商品が売れなくなってしまう

DC専用投信が広く一般にも併売されれば、自社の既存同種の一般公募投信と正面から競合してしまいます、その結果コスト面ではあきらかに不利なこれら身内の競合商品はダメージをうけることになるでしょう。

上記にあげた事由のうち1、2はコスト構造がわかりかねるので何ともいえませんが、3は理由としてあげてもよさげです。

皮肉なことにDC専用投信が一般販売化されれば、自社の既存同種の一般公募投信が食われていまい、薄利のDC専用投信⇒一般販売化の残高シェアが高まれば、売り手からみたトータルの収益が悪化してしまうかもしれません。

このような事態をさけるためには、やはり売り手としては自社の既存同種の一般公募投信の信託報酬を、DC専用から一般販売化した投信と同レベルまで引き下げることによって自社商品同士の食い合いを避けることでしょう。ねらうべきは信託報酬がより高い他社の同種商品であります。

しかしこうして考えてみると、そもそもこれはDC専用投信の一般販売化とは無関係に、既存同種の一般公募投信の信託報酬の引き下げが実現すれば同じことであります。

結局のところDC専用投信の一般販売化でも、既存の一般公募投信の信託報酬のさらなる低減でもどちらでもかまいませんので、さらなるローコストな投資環境の実現を運用会社・販売会社には期待したいところです。

信託報酬0.39%(税抜)を下回る先進国株式インデックス投信あるいは0.25%(税抜)を下回る日本株式インデックス投信がSBI証券と楽天証券で発売開始されれば、その年の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」の第1位は間違いないでしょう。

待っています。XXXXアセットマネジメント 商品企画担当者殿
(XXXXにはあなたのご贔屓の運用会社を入れてください。)

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