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2016年1月13日 (水)

【不動産投資DEAD OR ALIVE 第1話】契約書なんてただの紙切れ。頼りになるのはお金だけ

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(頼れるのはお金だけ...)


■事業用の不動産賃貸は金額規模が大きく、ダメージもまた大きい

不動産賃貸は用途によって住居用と事業用があり、通常であれば住居用は個人向け、事業用は法人向けの賃貸となります。

アパートを一棟丸ごと所有しているオーナーであれば、前者はいわゆる小売りのようなものです。手間はかかるかもしれませんが、賃貸先は居室ごとに分散されており、それだけでひとつのリスクヘッジになるでしょう。

ところが後者の場合はどうでしょう。事業用の物件はそれなりに大きな規模の場合が多いです。そして相手は単一の法人です。つまり大きな賃貸のやりとりを特定の法人と長きにわたって行うわけです。うまくいけば多額の賃料が安定的に入ってきますが、トラブルがおきて賃料が入ってこない、出費が発生するとなれば、その金額規模は大きくダメージは計り知れません。

それゆえに賃貸契約はなるだけ詳細に取り決めて、かつ法的効力がある形式を選びたいところです。一般的には強制執行認諾約款付き公正証書を用いる。土地の賃貸であれば定期借地権付契約にするなどあるでしょう。


■トラブルが起きても取れる手段は限られている

しかしいくら契約の形式や条項について練り上げたものを作成し、取り交わしても不動産賃貸のリスクを完全に防ぎきれるわけではありません。

もしも賃貸先が賃料未払い又はオーナーに損失を与えるような事態を引き起こしたとしたらどうでしょう。

賃貸先が事業不振により退店する、さらには倒産する。倒産しないまでもお金がないといって賃料未払いを続ける。オーナー側がいくら裁判で勝訴しようとも払えないものは払えませんといって寝ころんでしまう。

そこでさらに弁護士その他を起用して賃貸先の資産を差し押さえるなど強制執行して資金をいくばくか回収してもはたして採算があうでしょうか。また個人たるオーナーがそのような活動にどこまでその身を費やすことができるでしょうか。

こうして契約違反に対して法的な手段をとってみたところで、待っているのは時間と手間と心労ばかりです。それらを負ってみたところで十分満足がいく結果が得られる保証はありません。

そんな費用対効果が見合わないおそれがある係争を続けるよりも、そのような賃貸者とはさっさと契約を解除、手切れをするべきであります。

■シンプルで確実なトラブル対策

それではひとたびトラブルが起きて賃料が入ってこない、費用負担が発生するとなった際には、オーナーは常に泣き寝入りなのでしょうか。

それを回避するためのシンプルで確実な対策は、WATANKOにはひとつしか浮かびません。

それは契約時点でなるべく多額の保証金を預かることです。

賃貸先とトラブルが発生し、契約を解除するとなった場合、未払いの賃料、不動産の現状回復費用、そのほか契約の解除と不動産の返還に伴い発生した費用のうち、正当な理由で賃貸者に負担を課すことができるものは全てこの保証金から差し引くことにするわけです。

そして補償してもらうべき金額が保証金を上回るような事態を極力回避するためには、できるだけ保証金を手厚く預かるべきであることはいうまでもありません。

その水準は最低でも賃料の6ヶ月分からできれば12ヶ月分くらいはほしいところです。

保証金は賃貸契約を新規に締結する際に賃貸先からオーナーに対して預けられるお金です。契約締結時点では賃貸先は事業用に是非とも物件を借りたいと前のめりでありましょう。そのタイミングを活かしてできるだけ多額の保証金を預かるべきであります。

逆に賃料が相場より少しくらい高いからといって、早く契約締結して賃貸を始めたいからといって保証金のディスカウントには応じることには慎重になった方が良いでしょう。

上記から強欲なオーナーだなと思う方もいるかもしれませんが、オーナーからみれば、賃貸契約を通じて賃貸先が手掛ける事業とのその会社経営に巻き込まれることになるわけです。ひょっとしたら繁盛しない商売や才覚のない経営者とつきあうことになるかもしれません。

そのような中で賃貸先の事業がうまく行こうが、行くまいが契約が続く限り不動産の賃貸は支払ってもらわなければなりません。賃貸先の事業がうまく行かなくて心中するとか痛みを分かちあう等はありえないのです。

■敷金2か月は心もとない金額

余談ですがこうした視点からみると、個人向け住居の賃貸契約における敷金の相場は低いのではないかと考えた方がいたとしたら、その感覚は正しいです。

敷金の相場とはせいぜい2ヶ月程度です。一方でアパートの家賃を1ヶ月滞納したからといって即退去させられるとは限らないでしょう。よくあるケースでは3ヶ月~6ヶ月くらい滞納させられた後に、そこからようやくオーナーとしては追い出しにかかることができます。

もちろん滞納家賃の回収は保証人や保証会社に頼る場合もありますが、安心確実なのは預かっている敷金から有無をいわず差し引くことです。そう考えると滞納家賃や現状回復費用の原資としては敷金2ヶ月はオーナーから見れば心もとない金額です。

(追記)しかしさりとて敷金を3ヶ月以上もらうことは現実的ではありません。となれば賃料に薄くでも上乗せしておく手もありますが、近隣の家賃相場から見てそう簡単にはいかないでしょう。いやはやアパート経営の採算の舵取りは難しいです。

■まとめ

不動産投資では賃貸契約をいくら強固にしてみたところで、最後は賃貸先の支払い能力と支払いの意思が全てなのです。

不動産のオーナーにとっていざトラブルが発生した際には採れる手段は現実的には限られており、その中でもっとも有効な対策のひとつは保証金をできるだけ積んでもらうことです。

やはり最後に頼りになるのはお金であるという明け透けな不動産投資の現実がそこにはあるだけでした。

(あとがきにかえて)

不動産投資のシリーズ記事を立ち上げて早速1本目をUPしたのですが、不動産投資家としての自分が実はちょっと嫌になりました。今回記事はつまるところ「相手を信じない。契約も頼りにならない。最後にものを言うのはカネだ。」であります。

しかしながら不動産投資はときに冷徹になり相手の事情など斟酌せずに自己の利益確保にひた走らなければ大きな損失を生んでしまうことになりかねません。

サラリーマンであれば普段、切った張ったの厳しいビジネスの世界にその身をおいていることでしょう。サラリーマンであれば外部と何か問題に直面しても会社の看板やリソースその他の強みでもって、自分に優位な方へと事態を展開させることができるかもしれません。

不動産投資もまた同じくビジネス(事業)であるという見方があります。しかしそれに取り組む個人投資家は個人でしかありません。いくら法律に詳しくなっても、個人ができることは限られています。その中でもっとも効果が確実視されるのは「相手のお金」というカードを握ることであります。

(追記)なお本記事は賃貸契約自体を決して軽視しているわけではありません。一方の契約当事者としてオーナーは、賃貸先がどうであれ契約にて定めらた義務と責任を負う必要があります。

・・・不動産投資とはただ不動産を取り扱うのではなく、不動産賃貸や売買に絡むいろいろな当事者と相対して利益を上げていく非常に人間臭いビジネスであります。

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コメント

今回の賃貸契約の記事は本当に参考になりました。
私は10年前、同志と共有名義で賃貸ビルを購入して
NPOに貸して家賃は安いですが収入は安定しています。
しかし最近将来のことを悩んでいます。
赤の他人との共有名義とか聞かれたことがありますか?

悩むオーナーさん

コメントありがとうございました。当ブログ記事が少しでもお役にたてれば幸いです。

赤の他人との共有名義については、あいにく自己の経験も伝聞した事例もありません。
他人との利害関係の調整というファクターは賃貸におけるリスクの追加になるおそれが大きいですから、原則避けたいところですね。

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