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2016年1月 7日 (木)

【お詫びと訂正あり】ジュニアNISAよりも本家NISAの拡充をお願いします

NISA(少額投資非課税制度)は今年3年目を迎える2016年、拡充が図られます。その内容はというと年間非課税投資枠が1,000千円から1,200千円に増額されること、そして親や祖父母が18歳未満の子供の名義で投資を行い、資産形成を行うジュニアNISAの開始です。年間非課税投資枠の総額は歓迎ですが、ジュニアNISAはいかがなものでしょうか。

■ジュニアNISAとは

ジュニアNISAの概要につき、NISAとの比較で持って示すと次のとおりであります。

201601072

出典 大和証券 ジュニアNISAの制度概要

19歳までの未成年者を対象に、年間投資枠800千円につき親権者が最長5年間、上場株式、公募株式投信等でもって運用する際、売却益、配当、分配金にかかる税金が非課税となる制度です。

期間中の年度ごとの運用の流れを表すと次の通りです。

201601071_3

出典 日本証券業協会 ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)に関するQ&A

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、単年度分の非課税枠800千円は最長5年間の運用なので最大で4,000千円のケースになります。たとえば1年目の800千円が5年経つと、通常の課税口座に振り替えるか、6年目の非課税枠800千円を使って継続するか選択することになります。ただし5年経った段階で一度、評価額が元本額に置き換わる(評価益があればそれは非課税となる)のはNISAのロールオーバーと同じであります。
<お詫びと訂正>
上記の制度説明に誤りならびにわかりにくい点がありましたので以下のとおり訂正いたします。

■単年度の非課税投資枠は800千円であり、これが2016年~2023年の8年間続くので、1口座あたり最大6,400千円が非課税投資枠となる。

■各単年度の非課税投資枠は最長5年間を経たあと(またはそれ以前でも)売却して発生した利益については非課税である。また売却しない場合は、一度時価が取得価額(元本)とみなされ、単年度あたり800千円を上限に続管理勘定に移管して(ロールオーバーして)それぞれ20歳になるまで運用を継続できる。ただし20歳のまでの間に売却してしまうと以降は再投資ができない。

■20歳を過ぎれば、再び時価が取得価額(元本)とみなされ、他の課税口座やあるいは、おとなのNISA口座への移管を選択できる。

この他詳細は上述の日本証券業協会 ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)に関するQ&Aを参照されるとよくわかります。

■資金運用の制度はシンプルで柔軟性があった方が良い

ジュニアNISAを利用する資金を拠出し、運用するのは親権者、つまりは親ということになります。このジュニアNISAについて、WATANKOが結論を出すとすれば「NISAと比べて払い出し制限があり、別口座を設けるなど手間が余計にかかるジュニアNISAよりも、利用目的を特定しないNISA自体の非課税枠を広げる方がよっぽどありがたい」であります。

親は子どもの教育資金が必要となればジュニアNISAがあろうがなかろうが、必要な金額をためていくことでしょう。少し足らないとあればそれを運用で増やすことを図るでしょう。ジュニアNISAがないと教育資金を貯めよう、増やそうという動機がおきてこないとは考えにくいです。

そもそも教育資金が目的であれ何であれ、資金を運用して増やしたいと考えたとき、利用できる制度はシンプルで柔軟性があった方が良いです。

NISAとジュニアNISAを分ける煩雑さ、NISAとは異なるジュニアNISAの払い出し制限の存在などはこれに反します。NISAで1,200千円、ジュニアNISAで800千円を別枠で運用するくらいならNISAの枠を2,000千円にしてもらった方がシンプルで、様々な資金需要に柔軟に対応できます。

もし教育資金がジュニアNISAの800千円で足りなければ、NISAの1,200千円の一部を充てるということになるかもしれません。嗚呼、それならば1,200千円と800千円との間の垣根を設けること、別の枠を設けることに一体どれほどの意味があるのでしょうか。

例えばジュニアNISAがあるのなら、いっそ次は家計が苦しくて十分な教育費を用意できない兄弟の子息向けに叔父叔母が資金を提供・運用する「甥っ子&姪っ子NISA」、同じく家計が苦しい親族の子息向けに「親族NISA」でも設定すれば良いでしょう。

…こうしてみると非課税枠は増えるものの、こうした別枠を設けることが如何に繁雑かわかってもらえるでしょうか。

■WATANKOの場合、利用は見送り

NISAは期間が限られていることと他の口座と損益通算できないというデメリットがあります。(せめてどちらかだけでも改善されればかなり有利な制度となってくるのですが。)

それでもWATANKOはリスクをとって資産形成を図る真面目な個人投資家にとって、投資を後押しする制度の充実を願ってNISAを活用しています。

一方のジュニアNISAですが、WATANKOには現在、12歳、今年春に中学進学する次男がおり、制度利用の対象となりえます。しかしながらさすがにこのジュニアNISAまで利用しようとすると正直言って「別名義の口座を新設するなど煩雑な手間がありもう勘弁」と言いたくなってしまいました。手間だけでなく、上述のとおり別枠を設けることに対する不満や、さらには非課税枠がNISAよりも少ないこともまた制度利用に消極的となる原因であります。

現状のジュニアNISAの制度内容であればWATANKOは利用を見送ります。

■本家NISAをもっと魅力ある制度にしてほしい

野村アセットマネジメントが、4万人を対象にNISAに関する認知や利用意向などについて昨年4月にアンケートを行ったところ、NISAに関する認知率は78%、利用意向率は23%となっていました。また投資実行状況は、口座開設者の56%におよんでいます。アンケート時点から、9か月が経過した現在ではこれらの比率ももっと上がっているかもしれません。

参照記事
野村アセットマネジメント株式会社
第8回「NISAに関する意識調査」結果について


上記のアンケート結果ではジュニアNISAについても、まずはNISA利用者からその利用が広まっていくだろうと指摘されています。

ジュニアNISAという別枠の設定は無いよりは有った方が良いでしょう。しかしそれよりも本家のNISAについて非課税枠の更なる拡大、適用期間の無期限化、その他制度利用の利便性向上などもっと拡充を進めてほしいものです。

また独身、結婚しても子供がいない夫婦、子どもが成人となった夫婦等ジュニアNISAを利用できない人にとっても、本家NISAの拡充の方が望まれることでありましょう。

個人投資家にとってNISAが個人型確定拠出年金と肩を並べることができるくらい魅力ある制度になる日が来ることを期待しています。

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コメント

恒久化するかどうかによって,NISAで購入する資産はかなり変わってくるように思います。
いまは国内債券クラスのみで消極的に利用中。。
もし恒久化されれば,新興国株式の米国ETFを買いたいです。

zさん

コメントありがとうございます。

リターン最大化よりも、ロスを極力回避する作戦ですね。でもちょっとワクワクが足りないかもしれません。

NISAの期限に関して、ひとつリアル予想をするとなれば、証券優遇税制の時のように終了期限が近づくと、都度2年とか延長される措置が取られる、かもしれません。

ジュニアNISAの仕組みってなんでこうも複雑にしてしまったのでしょうかね。
それでも0歳から利用すると最長20年間非課税なるのはいいですね。
家族世帯がとってもうらやましいです。

普通にNISAを恒久化・枠拡大して欲しいですね。

ひろさん

コメントありがとうございます。

>0歳から利用すると最長20年間非課税なるのはいいですね。

18歳を過ぎるまで払い出しができないというDCばりの縛りがありますが、ね。

NISAの来年以降の更なる改善を期待したいところです。

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