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2016年6月22日 (水)

【不動産投資DEAD OR ALIVE 第6話】不動産投資には不労所得をどれだけ期待できるか

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リスクがあり元本保証がない証券投資は、市場価額の変動に常にさらされているのに対して、不動産投資は昨今ではチャリンチャリンな投資(物件を保有すれば、何もせずとも確実にお金が入ってくる。)と喧伝されています。

では不動産投資は手間が本当にかからないのか。逆説的に言えば、「手間」がかからない投資とするためには、一方で「手間」をかける必要がある投資方法であります。

■不動産投資は事業です

不動産投資のステップについて大まかにあげると以下のとおりです。

Step①投資対象となる物件を探す

まず物件を探すための手段を得る。それから実際に投資対象の候補となる物件を探す。物件の所在地に出向いて調査・査定をする。投資価値を算定する(賃貸におけるリターンとリスクを見積もる)。売り主や仲介業者と折衝する。など等

Step②選択した物件を取得する

必要資金を調達する。売り主や仲介業者と契約条件を詰める。売買契約書を作成・締結する。所有者移転の登記など法定手続きをとる。土木工事や建築工事が必要なら業者を探す。見積をとり内容を詰める。工事を発注し、完成検査を行い、引き渡しを受ける。など等

Step③保有する物件を維持する

賃貸先を確保するために仲介業者を起用する。賃貸先と契約条件と詰めて賃貸契約を結ぶ。日常の管理委託先を決めて管理契約を結ぶ。賃貸中の資金管理を行う。賃貸中にトラブルが発生すればこれに対処する。賃貸先が退去すれば、次の相手を探して契約する。など等

Step④投資の手仕舞いとして物件を売却する 

仲介業者を供して買い主を探す。買い主や仲介業者と契約条件を詰める。Step②と同じく契約締結や法定手続きをとる。解体・整地工事が必要なら業者を探して、やはりStep②と同様のやりとりをする。など等

以上は時系列にざっとあげてみた内容ですが、アクティビティからみると以下の切り口に大別されます。

●投資対象の探索や取得のために情報収集と調査
●契約条件の詰めや必要書類の準備・作成・締結や法定手続き
●工事に係る業者選定・見積・発注・検査など
●資金に関する調達と管理
●様々な関連当事者との様々なやり取り

それぞれを首尾よくすすめるためには必要な知識・ノウハウに加えて経験・知見もあれば尚良し。さらにはコミュニケーション力、交渉力も求められるでしょう。

まさに不動産投資はビジネス、事業と言っても良いでしょう。そこには一定の時間、意欲と根気が求められます。

WATANKOもここまで書いてきて、何だかビジネスの手引きを書いているような気になってきました。


■チャリンチャリンを得るために手間をかける

とくに不動産投資で目標リターンを実現させるためにはStep①と②について入念に取り組み、良い物件取得を実現させることが最重要です。ここでその後の成否が決まると言っても過言でないでしょう。個人投資家はこのStepではかなりの手間が必要になります。

そしていわゆるStep③の期間中に、できるだけ空室率が低いかつトラブルが無い状態をどれだけ長く保てるか。ここが巷で言われるチャリンチャリンの旨味部分です。

最後にStep④にて、ここでは①②と同様にまた手間がかかります。最後のこの時点で売却に伴い収益の大きな動きが生じます。ここを首尾よく仕上げることが出来るかどうかによって当該物件のトータルリターン(成功か否か、目標達成か未達か)が決まります。

こうみると物件を売買し、賃貸に供してStep③の手間をかけないチャリンチャリンを得るためには一方で①②、そして④に対して手間をかける必要があります。

またそのチャリンチャリンをできるだけ大きく得るためには、①②そして④にかける手間をさらに手厚くする必要があります。

あるいは①②そして④の手間を省いていい加減に済ませてしまうとトータルリターンは減るわ、トラブル発生で余計な手間がかかるわとチャリンチャリンの旨味は大分減殺されてしまいます。


■投資サイクル期間が短いとチャリンチャリンもまた短い

さて次に上記のStep①から④の投資サイクルについて、その期間の長短という視点からみてみます。

物件を長期保有すると、取得時点と売却時点でくらべた際に、物件自体の減耗による価値減少以外にも市場価値の変動に長く晒されることになります。

一方で投資サイクル期間が短いと所有物件の市場価格の変動の影響は相対的に小さくなります。また短期ゆえに賃貸期間中のトラブル発生件数も限られるでしょう。

その意からすれば目標とするトータルリターンを手堅く達成するためには一定の期間後、とくに物件需要が上昇している時を狙ってすかさず売却する手もあるでしょう。また需要が低迷している時に、安く買い叩くという動きも必要かもしれません。

しかし目標リターンをあげたいがために、そのような機動的な売買を行う。つまりは投資サイクル期間が短いと、それはすなわち①②そして④の手間がかかるStepが占める時間的な割合が増えることを意味します。つまりはチャリンチャリンを得られる③の期間もまた短く、それは手間いらずな投資、チャリンチャリンな投資とはちっとも言えなくなってしまいます。

■まとめ

不動産投資で不労所得。それは傍から見て、賃貸が順調に推移して物件所有者の銀行口座に毎月残高が積み上がっている幸せな一面だけの想像です。

実際に不労所得を得るためには、一方で手間をかける実労働が必要であり、不労所得の大小は、その裏でかけた実労働に見合ったものとなるでしょう。

不動産投資=不労所得と淡い期待をよせる個人投資家には、昔から言われているごく単純な格言でもって、本日の記事の締めの言葉とさせていただきます。

「働からざる者、食うべからず」


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