老前整理-ガレージに積み上がる品々
最近、妻は家の中で不要となったものをガレージの片隅にドンドン積み上げます。衣類、ファッション用品、布団、台所用品、書籍、子供用品、雑貨、小ぶりな家具などと通常のごみ収集に出すにはちょっと嵩があるものが捨てられています。
当然ながら見覚えのあるアイテムばかりであり、中には「ええっ、これはまだ使い続けることができる(かもしれない)のに。」「〇〇に転用できるのでとっておいでもよいのでは。」「この思い出の品を捨てるのか。」と思わせるものも少なくありません。
そうやってWATANKOは、ガレージの片隅に積み上げられた品々の中から何点か取り出して、貧乏性丸出しで惜しんだり、妻に再度保管を提案したりすることもしばしばです。
すると妻から、こんなキーワードが帰ってきました。
「老前整理」
参照記事
日経電子版 NIKKEI STYLE 働き方・社会貢献
働き盛りから始める 老後に苦労しない整理術
~「老前整理」とは~
老いた時の気力、体力の低下に備え、元気なうちに不要なモノを捨てて、整理すること。生活空間を使いやすく(暮らしを軽く)すると同時に、心を軽くする。死後に備える「生前整理」や「遺品整理」とは異なり、自分が快適に生きていくための整理なので、働き盛りのビジネスパーソンにとっても実践する価値が高い。
記事の内容に妻の言葉を加えて述べると以下のとおりです。
▼老齢になると、記憶力、判断力そして整理そのものへの意欲が衰えて物が捨てられなくなる。保有期間が長いと愛着が強くなることも捨てられなくなる一因。
▼家の中に物があふれて狭くなる。躓いてころびやすくなったり、往来が大変になる。バリアフリーに改装してもメリットが損なわれる。
▼物がたくさんあると、どこに何があるのか忘れる。必要な物、大切な物のありかがわからなくなる。所有しているのに重複してまた購入してしまう。
▼整理を怠ったままで高齢となった結果、子供たちに整理整頓の迷惑をかけさせてしまう。
だから若くて行動力があるうちに、前広にどんどん物を整理していくべきというわけです。
このブログにお越しの皆さんには30~40代が多いですが、皆さんのご両親の家ではこんな光景を見かけませんか?
▼賞味期限の切れた加工食品や調味料が台所の食品庫にたくさんある。
▼中元・歳暮の贈答品が戸棚に積み上がっている。
▼もう使われることもなさそうな衣類や布団がたくさんタンスに押し込められている。
▼古い通知、書類、帳票、ノート類が束になって棚に置かれている。
▼使えなくなった家電や什器があちこちに放置されている。
▼関心もなくなり、置きっぱなしになって埃が積もりまくっている記念品や飾り物。
個人の持ち物の整理整頓に口出しすることなぞ、存分におせっかい事ですが、もしも貴方がご両親の終末の面倒を見る立場にある方ならば、死期が近づく頃になって行う生前整理のみならず、この老前整理についてもお手伝いをすることもまた地味ながらひとつの親孝行かもしれません。
そして言うまでもなくご自身の身の回りの品々についても、老前整理の習慣化をどんどん進めるべきでしょう。1点買ったら1点捨てる。1キロ買ったら、1キロ捨てる。
そうするとやがて物を買う際には、将来捨てることをイメージしやすくなるかもしれません。そうすれば遡って物を買うことに自体についても、よく吟味して判断できるようになるでしょう。3年後には要らなくなって捨てる可能性がままある物について、それは本当に今必要な物なのか。
そうやって買い物点数をそもそも減らすことによって、当然ながら老前整理もまた容易になるでしょう。
(あとがきにかえて)
ガレージの中に積まれた品々は先週末、市内の清掃工場に搬入したばかりなのに、今週末にのぞいてみると、妻がまた捨てた分が溜まっていました。中には貰い物も含まれていますが、やはり大半は買ったものばかりです。毎週よくもまあ後から出てくるものだと驚きです。人は物を捨てること以前に、買ったことからして忘れてしまうのだとつくづく思い知らされました。
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