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2016年9月20日 (火)

(続)積立NISAでも現行NISAでもお好きにどうぞ

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(資産を増やすためには使えるものはなんでも使おう)

前回、金融庁のリリース「平成29年度税制改正要望について」の中にある積立NISAの創設について、紹介致しました。

さらに上述の要望書には積立NISAの創設だけでなく、現行NISAについての改善要望も盛り込まれており、引き続きこちらも取り上げてみます。


■現行NISA

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出展:平成28年8月 金融庁 平成29年度 税制改正要望項目

上記によると現行NISAに関する改善要望は次の2点です。

1)投資可能期間(現行:平成35年まで)の恒久化

⇒現行NISAは単年度あたりの適用期間を5年と区切っており、それが実施されるのが現状では平成35年迄となっています。これに対して平成36年以降も引き続き、年間120万円を5カ年の非課税期間とする枠を継続しようとするものです。つまり現行NISAの120万円×5か年分=600万円の累積投資額をずっと維持できる制度にして欲しいという要望です。

2)非課税期間(5年間)終了時の対応
①含み益が出ている場合
年間投資上限額(120万円)を一定額超過している場合であっても、ロールオーバーを可能とする
②含み損が出ている場合
払出し価額はそもそもの取得価額(100万円)とする

⇒順序逆に述べますが、②は非課税期間終了に時価で評価することに対して含み損がある場合のデメリットを解消するものです。もし時価が80万円であれば、非課税適用期間終了後のインカムゲイン、キャピタルゲインは100万円との差額20万円までは非課税となることでしょうか。

さらには①ですが、一定の含み益分含めてロールオーバーできるとはだいぶサービス精神旺盛な改善と感じます。

これらの改善要望がもしも実現するとなれば、現行NISAは多くのメリットが認められる優遇税制となり、これを選ばない手はないということになるでしょう。

それにしても積立NISAと現行NISAは選択制といいますが、わざわざ二者択一にする必要があるのでしょうか。口座を分けることでそれぞれを利用できるようになりたいものです。

■まとめ

今回、紹介した金融庁のリリースはこの他にも金融のグローバル化への対応にかかわる税制見直し等の提言が盛り込まれていますが、やはり素晴らしいのは前段にある「我が国家計の資産形成の現状」のパートから積立NISAを提案する5ページから8ぺージあたりのくだりです。そこには日本の個人の家計の現状、現行NISAの利用実態を通してみえた個人の資産形成の課題、金融機関に対する牽制などがコンパクトにまとまっております。

ここには一般個人を「貯蓄から投資へ」と向かわせようとする金融庁のあくなきチャンレジを感じるといったら大げさでしょうか。

しかし一方で、これは個人に対して「いつまでも国や自治体におんぶにだっこではなく、せめて税金分くらいはまけてあげるから、これからは自分でリスクをとって資産形成を行いなさい」というメッセージともとれます。

これに応えて着実に資産を増していくためには、個人には少しばかりの金融リテラシー、時間、そして忍耐力が必要かもしれません。

さて前回は積立NISAの創設、今回は現行NISAの改善について記事に書ききましたが、どちらも実現すればこれまでの現行NISAにくらべればなかなかメリットがでてきた制度と言えます。

20年という長期間の非課税?それとも中期+120万円の金額枠?どちらでもお好きなメニューをお選びいただき資産形成の一助にしていきましょう。

(あとがきにかえて)

前回、今回と取り上げた内容はあくまで金融庁の現時点での要望という形であり、まだ実現が決定したわけではありません。しかしいざ決定した際の内容理解をあらかじめ済ませておくという意のもとに今回取り上げました。

最後にWATANKOの勝手な希望ですが、NISAは最終的には積立と現行の2つが統合された最終形態に進化することを夢見ています。

すなわち、

*年間投資枠120万円(できればもうちょっと欲しいけど...)
*非課税期間は20年間
*適用年度は恒久化
*非課税期間終了時点では含み益の優遇、含み損の是正措置あり

となれば万々歳です。

金融庁、是非ともお願いします。

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