eMAXISシリーズの“受益者還元型”信託報酬制度は、やはり「少なすぎる、遅すぎる」
(eMAXISよ、That's Allなのですか。)
昨年勃発した投信のローコスト革命については、今年に入り一旦なりをひそめたものの、年後半になって色々な動きがみられたことは周知のとおりです。
■三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズは?
さてそんな動きの中でコスト競争について静観を決め込んでいた?三菱UFJ国際投信(以下、三菱U国)のeMAXISシリーズですが、今年7月に新規発売した3つの新商品に採用した“受益者還元型”信託報酬制度をラインナップの31商品すべてに適用するとのことです。
参照記事
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
「eMAXIS」シリーズの全インデックスファンドの信託報酬引き下げ!
もともとWATANKOはeMAXISシリーズに採用された“受益者還元型”信託報酬制度については還元額が少なく、かつ適用の条件が厳しいこと、そしてどこか売り手中心な香りがするマーケティングであることから批判的でありました。
関連記事
eMAXISシリーズ、信託報酬の引き下げに動くも「少なすぎる、遅すぎる」では誰も見向きません
WATANKOと同じような感想を持たれたブロガーの方もいらっしゃるようです。
参照記事
一方通行投資で気楽に資産形成。
【実効性は?】×eMAXISが信託報酬を引き下げ〇eMAXISが「受益者還元」を拡大
■“受益者還元型”信託報酬制度に対する所感は変わらず
今回、eMAXISシリーズの全商品に“受益者還元型”信託報酬制度を適用するとのことですが、WATANKOの印象は相変わらずさえません。
純資産が膨らんだあかつきには信託報酬を引き下げますと三菱U国は唱えています。しかしコスト競争力で大きく劣後しており、資金流入のペースが鈍化しかねない現状のeMAXISが純資産の伸ばすにはこれまで以上の長い道のりが必要となるでしょう。
三菱U国はあたかも「レタスを毎日1個、1年間365日、定価で買い続けてくれたお客さんには1年後にレタス1個をサービスします。」といっているようにWATANKOには聞こえます。なんと迂遠でささやかすぎる、そしてお客に辛抱を要求する八百屋なのでしょうか。
WATANKOは、そのようなレタスよりも別の八百屋で売っている「1個の割引額が定価の1/365よりも割り引かれた安いレタス」を欲しい時に欲しい分だけ買うでしょう。
そしてそのように売られるレタスは、1年間できっと365個以上売れるに違いありません。
eMAXISシリーズに採用された“受益者還元型”信託報酬制度は、顧客にとって相変わらず「少なすぎる、遅すぎる」仕組みであります。
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