ロードスター、NDとNAで秋の山中を駆け抜ける
紅葉シーズン目前の10月上旬、WATANKOは知り合いのNさんと一緒に秋のツーリングにくり出しました。
Nさんは以前、当ブログで紹介しましたが、WATANKOが住む街で中古車販売を営む40代の方です。2年前に一緒にツーリングした時の様子を記事にしています。
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ロードスター NAとNDを乗り比べ(2015/12/4)
今回のツーリングは高速道路を使って房総半島の中腹まですすみ、そこから養老渓谷とその周辺の山中を駆け抜けるというルートです。
(養老渓谷にある粟又の滝)
そこで今回は様々なコースでのドライビングとツーリングの素晴らしさについて紹介します。
■上り坂~コーナリング~下り坂
上り坂ではNAもNDも決してパワフルなエンジンではありません。だから山中の上り坂を走る時には3速にギアをおとしてアクセルを躊躇なくしっかり踏み込む必要があります。そうすると息の長い加速とともに、空に駆け上がっていくような上昇感に包まれます。
ちなみにこれがハイパワーターボモデルだと、もっとトルクをモリモリ感じながら更に速く駆け上がることができます。しかしそのエクストラな速さのあまり、加速するプロセスがあっという間に終わってしまいます。加速し切る前にコーナーに出くわしてしまい、その度に軽いフラストレーションを感じます。
例えるなら目にも止まらないすごい速さのジェットコースターに乗った結果、あっと言う間に周回が終わってしまい、楽しむ時間が短いという感じです。
NAやNDでは上記とは異なり、パワーをしっかりと出し切って、加速のプロセスを楽しみつつ走ります。
次にコーナリングでは、軽量ボディはひらりひらりと左右のコーナーを走り抜けます。ロードスターのフロントは軽く、ハンドルの操舵に前輪タイヤが速すぎない程度に反応し、車が曲がり始める力が発生すると、これに対して後輪タイヤは変に突っ張ることなく、収まりよくついてきます。かといって後輪タイヤが頼りなく、不安定かというとそうではなく、グリップはしっかりと感じ取れているので安心です。
これも前後重量配分50:50の賜物です。前輪と後輪に等しく、そしてボディ四方全体に遠心力を均等に散らしている感じです。
そして下り坂。某漫画風に言えばダウンヒル。エンジンのパワーの影響が少ないセッションです。ここがまた面白い。
ロードスターは軽量なのでブレーキが良く効いて安心です。その制動力のおかげでコーナリングでは思い切ってブルーキを遅らせることができます。
もともとフロントヘビーな車ではないので、下り坂の走行で荷重移動の結果、前輪に荷重が大きくかかってもタイヤのグリップ力はまだまだ十分に余裕があります。
さらにはMTの良さを活かして、積極的にシフトダウンを行いエンジンブレーキを強く効かせることもできます。
軽くてすぐに止まれるロードスターのダウンヒルのコーナリングは、他のスポーツで例えれば、スキーの緩やかなスラロームを右に左にとクイックに下り抜ける感じに近いです。
■Vスペシャルを走らせてみて
今回、Nさんが駆ってきたロードスターは、91年式のNAのVスペシャル、ボディカラーは緑、ほぼノーマル状態です。積算走行距離は18万キロにも達していますが、その割には内外装は綺麗です。この個体はWATANKOが27年前に購入した個体とほぼ同じものであり、なんだか昔の愛車そのものと伴走している気分に何度も浸りました。
WATANKOはツーリングの途中でNDと運転交代して、そのVスペシャルを走らせてみたのですが、一番驚いたのはマフラーの音です。ノーマルですが実にいい音を出しています。ことさら派手ではありませんが、アクセルをじわっと踏みながらずっと聴いていたくなるいい音です。(ブログではこれ以上表現できないのがもどかしいです。)
四半世紀以上経っているボディはさすがにくたびれており、ボディのリア部分がガタガタでありましたが、タワーバーでも装着すれば大分改善されるでしょう。
NさんによるとこのVスペシャルの元オーナーは、新車でこれを買った後、ずっと維持していたとのこと。WATANKOは、それほど愛着あるモデルをよくもまあ手放したものだと少し驚きましたが、買い換えたのはロードスターRFと聞いて納得しました。
■素晴らしきツーリングとロードスター
今回のツーリングは天候に非常に恵まれ、とても快適でした。特にオープンカーで走ると天候の良さをしみじみと感じます。さらにルートはそれほど混む道ではなかったので遅い前走車に出くわすことも少なく思い切ったドライビングができました。
その一方で、WATNAKOらと同じようにツーリングを楽しむ他のロードスターとたくさん出会いました。
(養老渓谷の駐車場にて。NさんのNA、WATANKOのNDと並んで、もう一台NDが留まっていました。)
中にはすれ違いざまに手を振るロードスタードライバーもチラホラいて、楽しくなってきます。もちろんWATANKOも手を振りかえします。そういえば昔、WATANKOがVスペシャルに乗っていた時もロードスターをすれ違うと手を振り合って挨拶することがよくありました。
メルセデスベンツSLとポルシェ・カブリオレに乗ったお互い見も知らぬドライバーが、すれ違いざまに手を振り合うことなど絶対にないでしょう。でもロードスターのドライバー同士なら、見も知らない相手に対しても思わず挨拶してしまう光景が生まれます。
ロードスターは自己を威張ってみせる道具でも、経済力を誇示する道具でもありません。好きな時に好きな道を走らせて自由を楽しむ相棒です。だからロードスターにはオーナーを誇張して見せるためのものは何一つついていませんが、そのかわり純粋にドライビングを楽しむすべてのものが備わっています。
今回のようなツーリングを楽しむたびに、そのように強く感じるWATANKOでありました。
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