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2018年4月30日 (月)

2018年4月末運用状況

米国の利上げ等を理由として、そろそろ米国相場が下落に転じるのではないかというささやきをSNSやWeb記事で時折見かけます。

折しも何とか太郎さんが高配当米国株への投資手法を綴った著書を出されました。この著書に書いてあることを心から信じまして、下落相場でも落ちるナイフである個別銘柄を拾いに行く人がどれだけ出てくるか。

沢山に増えた米国株投資家にとって聖書となるか悪書となるか。(あくまで評判の範疇ですが)

何とか太郎さんに無事、目論見通りの印税が入らんことを切に願います。

ということでそんな米国株式もしっかりもれなく保有するインデックス投資を初めて10年2ヶ月、122ヶ月が経ちました。2018年4月末の運用状況です。

(Notes)
◆商品名は略称です。
◆アセット毎に、購入順に並んでいます。
◆表中の金額単位は千円です。
◆ETFはこれまでの分配金込みの実績です。
◆海外ETFの円換算レートは109.32円/ドルです。
◆NISA枠にて購入した商品も含みます。
◆投資待機資金には以下が含まれます。
①購入元本:インデックスファンドの売却により回収した元本、年度ごとに新たに投資に廻す資金
②評価額及び評価損益:インデックスファンドの売却により確定した損益結果及び税還付額等。

表中の投資待機資金における①購入元本と②評価損益の差額については、過去に保有商品を売却した際の税引き後の売却益、SBIポイントの還元分、SBI証券のキャンペーン現金還元分等が含まれています。


◆評価記号の内容は以下です。
(投資期間の長期化に伴い、2017年12月から評価基準を引き上げました。)
◎:+50.0%~
○:+35.0%~+50.0%
△:+20.0%~+ 35.0%
▲:+5.0%~ +20.0%
×:+5.5%~

201804304

続いてバランスファンドに関して、その構成するアセット別に評価額を切り分け、個別アセットの投信、ETFとあわせたポートフォリオは以下のとおりです。

201804305

さらに「わたしのインデックス(my INDEX)」サイトを使って、当月末ポートフォリオをもとに過去平均リターン、リスク、シャープレシオを算定した結果は次のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●過去平均リターン
4.2%(4.6%)

●リスク
12.8%(12.7%)

●シャープレシオ
0.33(0.36)

それと利回り実績は以下のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●購入元本+投資待機預金元本分
145,000千円(145,000千円)

●評価損益+確定損益分
51,144千円(46,287千円)

●運用期間
122ヶ月(121ヶ月)

●元本平均残高
56,821千円(56,093千円)

●平均年間利回り
8.9%(8.2%)

<概況>

3月にくらべて4月は株式相場はゆるやかに回復、為替も円安となりました。その結果、資産運用残高は増加し2月末の水準にまで回復しました。まだ1月末に記録した203百万円までには至りませんが、それでもちょっと嬉しい傾向です。

さて前月でも触れましたがWATANKOの資産運用の目標は40歳から60歳までの20年間、インデックスファンドの積み立て投資を続けて、投資元本総額の1.5倍(税引き前)の運用残高を達成させることです。

2018年4月末時点の実績でみれば運用成果は投資元本総額の35%となっています。今後の投資元本の積み増しと、その運用でもって投資元本総額の1.5倍という目標を達成できるか。

給与所得や不動産投資から捻出できる投資元本について、大きなトラブルがなければこの先10年弱の金額はだいたい見積もることは可能です。

あとは運用成果ですが、こればかりは市場経済の成長次第です。そのために60歳時点で目標未達となっている可能性もあるでしょう。

その時は仕方ありません。未達分については退職金をその穴埋めとして充てるかくらいに気楽に考えています。

個人投資家はパッシブ運用、アクティブ運用、どちらを用いても将来の目標達成を確約できる資産運用などはできません。

せめて運用期間中には、達成の可能性を高めることができるようにリスクコントロールを行ったり、投資元本の更なる積み増し(働く期間を延ばす、副業するのもそのひとつ)を行ったりします。

やるべきことをやる。走りながら考える。あとは人生、なるようにしかなりません。

C'est la vie.

2018年4月28日 (土)

2018年4月の積み立て購入商品

WATANKOは給与所得と不動産賃貸収入から得た余裕資金をもって日本株式、先進国株式、新興国株式のインデックス投信をSBI証券にて毎月積み立て購入しています。

さて今月の積み立て商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

Notes)表中の金額単位は円です。

201804302

さらに4月の仕入れの結果、3月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

Notes)
*表中の金額単位は円です。
*NISAは暦年ごとに損益を認識する必要があるため2018年の分のみの表記としています。

201804303

さて先月の同記事にて述べたとおり、WATANKOはこれまで手動で行ってきた積み立て投資を、2018年4月分から自動設定としました。

理由としては勤務先での仕事がとても忙しい状態が数か月続いてきたことで、手動による購入すらも段々と面倒臭くなってきたことと、SBI証券における投信の新規購入のキャンペーンに応募する機会がなくなってきたためです。(自動積み立て購入分は、新規購入とは見なされない。)

これにて、もうこれ以上ないと言うほどの「ほったらかし投資」状態に移行したわけですが、これは投資行動の究極の簡略化の面だけでなく、別の面もあります。

関連ツイートを紹介しておきましょう。

「ほったらかし投資」とは何もしないことを指していますが、それもまた立派な投資行動のひとつであります。

2018年4月24日 (火)

つみたてNISAフェスティバル2018-盛りだくさんで充実したイベント

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(壇上にはミ○オンの姿も...)

先日4月21日に金融庁が主催する「つみたてNISAフェスティバル2018」に参加してきました。

当日のプログラムはつぎの通りです。

●岡本和久氏 基調講話

●つみたてNISA 誕生秘話 (対象商品)
 カン・チュンド氏
 岡田篤氏(つみたてNISA商品性WGメンバー)
 油布志行参事官

●はじめての投資! おススメの一冊 ベスト10
 虫とり小僧氏、吊ら男氏、たぱぞう氏

●つみたてNISA 公式キャラクター発表
 アートディレクター 大山よしたか氏

●有識者によるパネルディスカッション
 島田知保氏
 山崎元氏
 田村正之氏
 八幡道典政策監理官

本会の参加者募集は250名。定員に達した模様であり、当日は多く人達が集まりました。

そして上記のプログラムからみえるイベントの特徴は次のとおりです。。

★単に講演ばかりではなく対話形式、公募した推薦図書やキャラクターの発表ありと変化に富んだ構成。

★一方的は話だけでなく、参加者から収集したコンテンツ(推薦図書、キャラクター、資産運用についての質問)の紹介など双方向性あり。

★お堅い(失礼!)金融庁の関係者がバンバン出てくる一方で、参加者に身近なブロガーも登壇するバラエティ。

■岡本和久氏の言葉は印象的

WATANKOはサムライズのイベントで岡本氏の講演を一度聞いたことがあり、今回は2回目でした。

講演内容には前回との重複がかなりありましたが、今回「フィナンシャル・ヒーラー」(長期投資における心配事を払拭し、投資を続けさせてくれる人の意)という言葉をご教示いただき、それがとても印象的でした。

個人投資家に寄り添って、くじけそうになった時に励ましてくれる投資の伝道師。まさに岡本さん自身を表す言葉としてピッタリであります。

岡本氏のような方が沢山いて、例えば学校教育の場で「政治・経済+倫理」みたいな科目の一章として投資の価値を唱えることができたら、どんなに素敵でしょうか。

■書籍やSNSでは聞けない話も沢山あり

つみたてNISAフェスティバルは昨年9月に続いて2度目の参加です。プログラムは3時間近くあり結構な長さです。

正直言って、当初はまたお馴染みの「長期投資、積立投資、分散投資」の話に終始する内容となって飽きやしないかとの不安が少しありました。

しかしが、いざ始まってみればあっという間に時間が過ぎるほどの充実ぶりでした。

「つみたてNISA 誕生秘話」では、金融庁の担当者から書籍やSNSでは書かれないような色々な裏話をきくことができて有意義でした。またパネルディスカッションでは山崎氏はじめ各位の個性豊かなコメントぶりに盛り上がりました。

■もっとも印象に残った教え

最後に今回のイベントでもっとも印象に残った教えを紹介します。

「お金がないから投資をしない、お金を貯めてから投資を始める。」という意見に対する提言として以下があげられていました。

「お金が貯まってから投資をするのではなく、貯めながら投資をする。不意に大金を手に入れる時に人は、それを元手にさらに大きく儲けようとして、不要なリスクを取ってしまう。なぜなら不意の大金というものは自分の家計生活とは別、外側にあると考えがちであるから。毎月コツコツ貯めたお金で投資をしようとすれば慎重になり、リスクを考えるようになる。そのためには給与天引きのような、強制的で使いにくい箱にいれてしまう仕組みが一番である。」

(あとがきにかえて)

フェスティバル終了後は、個人投資家の皆さんによる二次会に参加しました。顔見知りの方だけでなく、新しくご挨拶させていただきました方々もいて、とても楽しいひとときを過ごさせていただきまいした。

参加された皆さんの笑顔でもって本稿を〆たいと思います。

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2018年4月20日 (金)

ファンドラップを選んだ個人投資家がやるべきこと(その4)リーズナブルな手数料体系とは

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(リーズナブルな手数料とは?)


(前回からのつづきです。)

前回記事では、ファンドラップで一任できる個人投資家には投資の知識が備わっており、それゆえに、逆に一任する必要がないというパラドクスがあることを指摘しました。

今回は最後にコストに戻ります。

■資産運用のリスクは個人投資家が丸かぶり

さて個人投資家は、自分の資産運用をファンドラップを用いて金融機関に一任するといっても最終的な責任は個人投資家自身が負います。

資産運用を一任された金融機関の運用担当者は目標達成に向けて頑張りますが、目標達成を保証することは決してありません。

資産運用のリスクは個人投資家が丸かぶりであるのに、一方で運用成果の如何にかかわらず、金融機関はしっかり利潤を伴う高い手数料を確実にいただきます。

この個人投資家と運用会社との関係をもしアンバランスと感じる方がいても不思議ではないでしょう。かくいうWATANKOもその1人です。

投資信託という資産運用のビークルを提供するだけならば、品質が同じという前提のもとにできるだけ低コストがよいことはいうまでもありません。

しかし資産運用のある結果を目指すサービスであれば、その達成度に応じて金融機関がもらう対価が変動してもおかしくはありません。

成果があがらないファンドラップであれば、契約解除をするという選択肢が個人投資家の側にはありますが、契約期間の縛りがあったり、契約解除後には時すでに遅しで資産が目減りしている状態となります。

■成功報酬型の手数料がリーズナブル

かといって世の中、タダ飯はどこにもありません。目標達成のために他人に動いてもらう以上は、メシ代アシ代は必要であります。

以上を考えると、ファンドラップの手数料は運用成績の如何にかかわらず支払う固定部分と、運用成果に応じて変動する変動分に分けられて構成されるべきではないでしょうか。

金融機関の働きによってより多くの利益が獲得できた場合にはより多くの手数料を支払う。成功報酬型の手数料体系をとり入れることは運用会社の側にとってインセンティブが働きます。

企業の収益の安定性という面ではそのような手数料体系は採用しにくいかもしれませんが、ファンドラップを検討する個人投資家に対してはリーズナブルに見えることでしょう。

■実際の手数料体系の特徴

そこで実際に各社の手数料体系を調べてみると以下の特徴があります。

1.手数料の料率は取り扱い金額によって段階的に設定されている。高額な部分ほど料率が下がる。3年、5年と長期保有をすると料率が引き下げられる。

⇒上記は多額を預けてくれる人、長期間預けてくれる人を優遇するというわけです。スケールメリットを還元する仕組みです。

2.安定運用から積極運用まで運用のスタイルによって料率が変わる。積極運用になるほど料率は高い。

⇒リターンの目標が高いので、それを目指すタイプには高い料率が設定されるというわけです。一方で成功報酬型ではないので、この設定はWATANKOには違和感があります

3.通常コースの他に、取り扱い額がより高額で手厚いコンサルティング(本当か?)をうけられるプレミアムコースや、料率が低いネットを用いたダイレクトコースといったバリエーションもあり。

⇒よりお金持ちな人、利便性を追求する人など色々な個人投資家のタイプに応じたサービスで顧客の裾野を広げています。

うーん、WATANKOがリーズナブルと考える成功報酬型の手数料体系を設定したファンドラップはないものかと調べてみると、SMBCファンドラップと三井住友信託ファンドラップが該当していました。

これらファンドラップでは「固定報酬のみの型」と「固定報酬と成功報酬の併用型」があり。成功報酬併用型については固定部分の報酬は固定報酬のみの型よりも低く設定されている一方で、契約終了時にはトータルリターンに対して一定の料率が追加でかかる仕組みとなっています。

(注:上記でとりあげた手数料体系の特徴は前回記事で運用実績を紹介したファンドラップを調べたかぎりであり、販売されているすべてのファンドラップをチェックしたわけではありません。)

上記のとおり各社のファンドラップの手数料体型を調べてみると、料率が変動する金額の区分は各社まちまちであり、どのファンドラップが割安な手数料体系かということは一概には比較できません。シンプルにコスト面ではファンドラップを決めるのは困難です。

しかし一つだけ言えることは、繰り返しますがファンドラップは運用成果の如何に拘わらず、金融機関にとっては通常の投信信託の販売よりも収益をエンジョイできる商品ということです。

■まとめ

さて4回に渡ってファンドラップについて気がついたことを記事にしてきました。

自分の資産運用を金融機関に一任できる個人投資家であれば、あえて一任する必要はありません。一任できない(投資の知識がない)人が一任してしまうと、もうそれは金融機関にいいようにやられてしまいます。

「お客様に代わって資産運用を行うサービスです。」

金融機関はこう唱えて、ファンドラップを売り込んでいます。

自分の資産運用の100%を誰かに任せることはできないにも拘わらず、あたかも任せることができるような幻想を抱かせるファンドラップという商品。

そこに罪深さを感じるのはWATANKOだけなのでしょうか。

2018年4月18日 (水)

ファンドラップを選んだ個人投資家がやるべきこと(その3)一任できることが引き起こすパラドクス

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(別に頼まなくても自分でできるけど...)

(前回からの続きです。)

前回記事では個人投資家がたとえファンドラップを用いたとしても、自分の資産運用の全てを金融機関に一任することはできず、ファンドラップの選択と継続について自己判断が必要になるという点を述べました。

今回は前回内容をさらに発展させた記事です。

■投資の知識の習得が必要

運用の委託者である個人投資家はファンドラップの選択や運用内容の点検を自ら行う必要があります。そのためには個人投資家自身が投資についてある程度勉強して、知識の習得が必要となります。

知識の習得といっても、投資の定石と勘どころをおさえた図書を数冊も読んで内容を理解すればひとまずは合格です。そしてWebや新聞等から世の中にどんなファンドが出回っているのか、おおよその現状やトレンドを知れば十分でしょう。

そのうえで個人投資家は、金融機関が自分のために組成したポートフォリオ、そしてその運用報告をチェックしていきます。

■やがて自分自身でも運用ができるのではないかと気づく

ファンドラップの運用報告を読んで、投資の知識があり、その運用の良し悪しがある程度判別できる個人投資家であれば、次に「この程度の内容ならば、運用会社のやり方を完璧にトレースすることまではできなくとも、だいたい同じようなやり方を自分でもできそうだ。」とういう発想に辿り着きはしませんでしょうか。

例えば

▼リスクを抑えたアセットアロケーションとするために、日本債券のシェアを過半にする。

▼為替リスクをおさえるために海外資産の半分は為替ヘッジ有り商品を選ぶ。

▼株式の国別ウェイトは時価総額に(だいたい)あわせる。

このようなことは金融機関に高い手数料を支払わなければできないことなのでしょうか。

またWeb上には「my INDEX」ほかアセットアロケーションを色々設定してリスクとリターンを測るツールがあちこちにありますので、ポートフォリオの自己組成にあたってはそれらの活用もできるでしょう。

ファンドラップの選択や運用の点検を自ら出来る個人投資家であれば、この気づきをきっかけに、自分でやってみる手間(実際は大した手間ではありません)とそしてほんの少しの踏み出す気持ちがあれば、ファンドラップの運用担当者がやっていることを摸することが十分にできるのではないでしょうか。

■ファンドラップのリターンの現実

「いやいや、素人はプロの運用担当者のアセットアロケーションを真似ることはできたとしても、プロの運用担当者は相場や為替の動向にあわせて機動的な売買を行ったり、優れたアクティブファンドを組み入れたりして、素人を常に上回る好成績な運用結果を出していることだろう。」

高いコストを支払っているのだから、上記のとおり考えてみたくなるのは当然です。

ではファンドラップの運用成績はいかに?

調査結果を見つけましたので紹介します。

引用記事

ヘッジファンドダイレクト
ファンドラップ型サービスの「手数料控除後リターン」ランキング
― 主要10サービス比較 ―

上記によると各社のファンドラップについて、2016年4月~7月を対象期間としてこれを年率換算した運用実績は以下のとおりです。

201804181

上記以外にも数社ありますが、運用実績は非公開等となっています。

6社のうち、成績が一番良いところ(SMBCファンドラップ 8.1%)と、一番悪いところ(みずほファンドラップ ▲3.4%)を比較すると、両者の間ではなんと10ポイント以上の開きがあります。

やれやれ、ファンドラップもテキトーに選ぶととんだハズレくじにあたりそうです。

上記の結果をみて、WATANKOはファンドラップのリターンはさほど高くないと捉えます。

調査結果ではSMBCがダントツに高い一方で日興やみずほはマイナスですが、いつもこうとはかぎらないでしょう。

そうなると中位3社の成績の平均の4%くらいがファンドラップの妥当なリターン水準ではないでしょうか。

もし同じ運用を個人投資家が自分自身で行えば、金融機関に支払う1.5%前後の一任手数料分は個人投資家の懐に丸々入ることになります。さらに運用商品に関しても信託報酬がより安価な同種商品に切り替えることによって、信託報酬の差分が更なるリターン改善につながることが期待できます。

■ファンドラップ VS バランスファンド

投資の知識があったとして、それでも自分でポートフォリオを組成するのが面倒だという個人投資家にはファンドラップに辿りつく前に、バランスファンドを検討する余地もあります。

低コストで分散投資が可能となり、リバランスいらずでもある各社の代表的なバランスファンドの過去平均リターンをあげてみます。(データ元は「投信まとなび」)

201804182

上述のファンドラップと対象期間がピタリ一致はしてはいませんが、直近1年と3年の両方のリターンをみることでだいたいの比較にはなります。

過去平均リターンについて上記バランスファンド平均は1年で5.8%、3年で3.7%とファンドラップと比べて遜色はありません。

上記比較の結果で見る限りでは10百万円単位のファンドラップを運用会社と複雑な一任契約を交わして用いても、ネット証券でバランスファンドを買っても大差はありません。

■一任できる個人投資家は、一任する必要がない

ファンドラップを選び、その運用を点検できる個人投資家には、すでに十分な金融リテラシーが備わっています。

そのような方であればそもそも金融機関に運用を一任する必要はなく、自分でほぼ同じことができると考えられます。

またそれでも手間が面倒という方にはバランスファンドという選択肢があります。

プロの運用担当者がオーダーメイドで頑張ってたたき出したリターンは、実際のところレディメイドで気軽に買えるバランスファンドのリターンと大差はありません。

以上からみえたことは、

ファンドラップで一任できる個人投資家であれば、逆に一任する必要がないというパラドクス。

WATANKOはファンドラップを扱う金融機関に対して、このパラドクスの解き方を尋ねてみたくなりました。

<次回予告>

次回は最終に再びコストの話です。今回記事を踏まえてファンドラップの手数料はどうあるべきなのかについて触れつつ、まとめ記事にする予定です。

(つづく)

2018年4月16日 (月)

ファンドラップを選んだ個人投資家がやるべきこと(その2)資産運用のすべてを一任することはできない

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(ファンドラップのチェックは必要)


(前回からの続きです。)

前回記事ではファンドラップはコストが高く、それはリターンを蝕むために、専門家に一任した割にはお寒いリターンしか望めないという指摘をしました。

今回はコストもさることながら、もっと根源的な話です。

■ファンドラップをどう選ぶのか

ファンドラップを選びたいという御仁に質問です。

▼貴方は一体どこの金融機関が提供するファンドラップを選ぶのでしょうか。

▼各社が用意するファンドラップのうち、どれが自分にとってよい商品だと判断できるのでしょうか。

▼そもそも各社のファンドラップの優劣などを購入前に比較できるための十分な情報が開示されているのでしょうか。

ファンドラップの取り扱い額は大きいです。以前は最低でも10百万円以上から、最近は数百万円という規模からも取り扱いがあるようですが、依然として高い水準です。

それなのに、内容把握も比較もろくにせずに、たまたまお付き合いのある金融機関に紹介されたファンドラップを、唯一の選択として何の疑問ももたないままに選んでいるとしたら、大丈夫でしょうか。

そのようなケースは、信託報酬のゼロコンマ%を気にしているWATANKOからみれば、はるかに博奕的選択に思えます。


■ファンドラップの点検が必要

それでも「大手の金融機関が売っているファンドラップならば、どこの運用力も大差がないのではないか。」という達観をもって、どこかのファンドラップを選んだとしましょう。

次は「ファンドラップの点検」です。

個人投資家がファンドラップを用いて自分の資産運用を金融機関に一任したとしても、本人がやるべきことはまだあります。

それは一任した金融機関が、

★どのようなポートフォリオでもって自分の資産を運用しているのか

★相場や為替の動向に合わせてどのような対応を取っているのか

★結果としてどれくらいのパフォーマンスをあげているのか

について定期的に把握して、その金融機関に運用を任せておくべきかどうか都度判断を下すことです。

ファンドラップの運用報告の内容をよくよく点検して、その運用の巧拙を把握、判断することが必要です。もし一任した金融機関の運用結果が個人投資家の要望を満たさない、下手くそなものであれば金融機関を変えることを考えていかねばなりません

どの金融機関のファンドラップに一任するのか。さらには選んだところにずっと一任し続けてよいのか。

ここの判断は個人投資家がどうしても自分自身で行う必要があります。

上記をきちんとわかっている個人投資家であればいいのですが、ひょっとしたら以下のような気持ちでファンドラップを購入している個人投資家がいたとしたらどうでしょうか。

「おいおい、俺は面倒くさいことから離れたくてファンドラップを買っているんだ。中身を理解しろだの一任先を変更しろなどと言う手間なんか取りたくないよ。俺のチェックはどうでもいいから、金融機関がちゃんと結果を出してくれればいい。」

上記の意見に代表されるような人達は、そもそも自分自身で資産運用することを完全放棄したスタンスであり(上述のとおり実際には放棄できないのですが)、だからこそ金融機関に一任したのでしょう。

彼らのようなタイプには、ファンドラップの運用内容の点検と継続可否の判断を自ら行うことは難しいかもしれません。

しかし今は相場がよくても、やがて下落あるいは暴落が来た時にはどんな分散投資を行なっていてもそれなりにダメージを受けます。

そんな時には彼らは「せっかく専門家に一任しているのにひどい結果だ!」と憤慨し、第三者に対して被害者意識たっぷりに文句をいうかもしれませんが、そのファンドラップを選んだのはその個人投資家の責任に他ならないことを忘れてはなりません。

そんな人達はファンドラップに何を期待していたのか、よくよく自問してみる必要があります。

■委託者と受託者の関係はどこまでいっても続くもの

ビジネスの世界では、ある者がとある仕事を別の誰かに委託する行動をよくみかけます。

そこには委託者と受託者の関係が成立しますが、そこで委託者は受託者に委託した内容が当初の目的通りになされているか点検する必要が生じます。委託された事柄についての成果物に不備がないか。あれば直させるのか、それとも委託先を変えるのか。

それは委託者が当初の目的を達成するためにやるべきことであり、どこまでいってもこの部分までを誰かに委託することはできません。

ファンドラップで金融機関に一任した個人投資家が、これで何も考えずに安泰というわけにはいきません。

自分が選んだファンドラップの運用報告を読んで、一任継続の可否を決めることが必要です。

資産運用という自分の人生の一部について、これを完全に他者に委託することはどこまでいってもできません。最後には自己判断、自己責任が降りかかってきます。

あなたの人生を100%誰かに委ねることができないことと同じように、ファンドラップに貴方の資産運用の全てを託すことはできません。

<次回予告>

それでは個人投資家がファンドラップの運用内容を理解し、可否を判断できるとしたら、次に行きつくところは何でしょうか。

(つづく)

2018年4月15日 (日)

ファンドラップを選んだ個人投資家がやるべきこと(その1)コスト負担が大きい事を覚悟すべし

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(ええっ、こんなに払うの?)

WATANKOのような泡沫個人投資家ブロガーがブログ記事ネタに困ったときには、NIKKEI STYLE マネー研究所を覗いてみれば記事ネタが転がっています。

前々回の記事に続き、今回も目に留まったものがありましたので取り上げてみます。

関連記事

NIKKEI STYLE  マネー研究所
「ファンドラップ」再び注目 大手が資産管理営業で力

金融庁が金融機関に対して「フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)」を求める環境下、金融機関が打ち出したのがファンドラップを用いた資産管理型営業というわけです。

大手の金融機関がひとたび方針転換の舵を切れば、それは支店の末端まで徹底され、かつ業界横並びなものですから、ファンドラップの残高はグングン伸びて推計8兆円にも達しました。

同じく分散投資の典型であるバランス型ファンドの残高8.5兆円とあわせると16.5兆円となり、追加型株式投信全体の4分の1を超える規模とのこと。

いつのまにかすごい規模にまで膨らんでいます。

ところでファンドラップを選んだ個人投資家が肝に銘じておくべきことは何でしょうか。

少々長くなりますが、本記事を含めて4回にわけて記しておきます。(長くてすみません、と最初にお詫びしておきます。)


■資産管理の視点はGOOD

記事によるとファンドラップを用いた資産管理型の特徴は「長期運用」と「分散投資」です。どちらもインデックス投資を実践されている個人投資家の皆様にとっては今さら説明は不要でありましょう。

これを金融機関に関して極めて好意的な立場から言えば、

★「長期運用」は、従前の手数料稼ぎを目的とした投信の短期乗り換え(回転売買)をやってきたことに対する反省

★「分散投資」は、リスクがとても高いアクティブ投信を、その時々の流行り廃りにあわせて勧めてきたことに対する懺悔

ということでしょうか。

さらに個人顧客に対してポートフォリオのコア・サテライト戦略を掲げ、リターン追求とリスクの低減をきちんと考慮しているとのことです。


■リスクとリターンを抑えた運用に対してコストの負担は大きい

記事によるとこのファンドラップにかかる費用は、金融機関自体に支払う年間1.5%の運用管理費に投資先ファンドの信託報酬が加わり、年間2%超から3%程度のコストがかかります。

一方でファンドラップの運用について、リスクを抑えるためにアセットアロケーションにおいては国内債券や海外債券(為替ヘッジ付き)の比率が高いとのことです。

これについてどう捉えるべきか。

個人投資家からみれば高いコストを支払いながら、その実、選ばれているアセットアロケーションは債券の比率が高いものであることから、高いコストを控除した後に得られる実質的なリターンの水準が果たして満足のいくものかどうか疑念があります。

例えばFTSE/シティグループ 世界国債インデックス 除く日本 (円)の過去10年の配当込み平均リターンは+2.8%、MSCI コクサイ・インデックス (KOKUSAI) (円)は同じく+7.4%です。

これを用いて試算してみますと債券:株式を7:3とするアセットアロケーションの場合、加重平均でリターンは+4.2%となります。ここから3%もコストを天引きされたら残りわずか1.2%にしかなりません。

この水準の通りとなった場合、専門家に一任した割にはかなりお寒いリターンです。

足元では内外の株式相場の好調に支えられてリターンはこれほどに悪くはないかもしれません。

しかしひとたび相場が下落に転じた時に、ファンドラップの運用成果は、自身の高いコストを支えきれなくなる可能性が高いのではないでしょうか。

<次回予告>

そしてこうしたコストとリターンのバランスの他に、ファンドラップを選んだ個人投資家がまず認識しておいてほしいことがあります。

(つづく)


2018年4月14日 (土)

BNDからの2018年4月分分配金

【4月13日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

145,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

48,841千円

■損益率

33.7%

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。

さてBNDから2018年4月分の分配金が支払われました。税引き後で288.12ドルです。

これまでの推移は以下のとおりです。なお購入元本は1株80.48ドル×2,000株=160,960ドルです。

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続きまして債券に関する雑感です。

分散投資を志向する多くの個人投資家は好きなアセットを組み合わせて自分なりのポートフォリオを作り上げて運用しています。

なかには山崎元氏の主張に影響をうけてなのか、外国債券はポートフォリオに組み入れずに安全資産(現預金・国債)とハイリスクな株式(さらにはREIT)アセットを組み合わせた、ある種潔い?ポートフォリオにて資産運用する方もWebでは見かけます。

このような方は、たとえばバランスファンドを買う気は無いのでしょうか。

バランスファンドの多くは、そのポートフォリオに外国債券を加えています。

安全資産+ハイリスク資産のペアで運用するという哲学をお持ちの個人投資家にとって外国債券が入っているバランスファンドを保有することは哲学に反します。ゆえにバランスファンドは買わないのでしょうか。

「そのような堅いこと言うなよ。俺だって自分で作ったポートフォリオでは外国債券を除外しているけど、同時にeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は、とても低コストで分散がよく効いている良いファンドだと思うし、少し積み立てしているんだ。」

という個人投資家の方、貴方は正直だ。

著名人が不要論を主張し、それに賛同するのも良いですが、それでもなお多少は保有するという“遊び”があってもよいでしょう。

2018年4月11日 (水)

ダウの負け犬であなた自身が「負け犬」にならないように

【4月10日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

145,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

47,220千円

■損益率

32.6%

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(この方法で本当に良いのかしら)

マラソンの基本的なコツはペースを乱さずにキッチリ走り切ることであります。

途中でつい前を走る人を追い抜きたくなってダッシュしてみたりすることを繰り返すと、スタミナをよけいに消耗するだけでトータルタイムが悪くなります。

給水所で立ち止まってもいけませんし、突然競歩やうさぎ跳び、スキップに切り替えてもダメです。余計な策を弄さずにペースを決めて淡々と距離をこなしていくことが、結果として一番良いタイムに近づくことでしょう。

■「ダウの負け犬作戦」という投資方法

さて足元では軟調かもしれない株式相場ですが、それでもここ数年間では全般的に好調と言えます。

多くの株式投資家は幸運と自分の実力の区別がつかないものの、とにかくは持ち株の含み益にホクホクな日々をすごしていることでしょう。

しかし中にはやがてだんだん物足りなくなって来る人も出てきます。もっと儲けたい。早く儲けたい。ほかの投資家を出し抜きたい。バフェット太郎さんに勝ってSNSでマウンティングしたい。こんな欲望が頭をもたげてくるかもしれません。

そんな人向けに一つの処方箋として、「ダウの負け犬作戦」という投資方法が紹介されています。

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NIKKKEI STYLE マネー研究所
「ダウの負け犬」作戦、日本株で実践 配当利回り高く
TOPIXコア30を対象に分散投資

ダウの負け犬作戦とは、配当利回りが高い企業30社の上位から投資候補とする戦略です。かつ記事によると、実際に選ぶ場合には複数の業種・企業に分散させ、1年に1回は銘柄入れ替えを行うということです。

どんな初心者でもすぐに実行可能、なのにインデックスファンドより有利になりやすい。

記事の冒頭ではこう謳っていますが、本当にそのとおりでしょうか。

■「やってみなけりゃわからない」ではなびけない

ダウの負け犬作戦が、インデックス運用を上回ることができるのでしょうか。ちなみにここで言う「上回る」とは、少なくとも恒常的にトータルリターンで1.5〜2%以上を上回らないと、個人投資家の関心は引かないでしょう。ゼロコンマ%の超過リターンでは誤差の範囲です。

ひょっとしたらダウの負け犬作戦は、一定期間は有効となるかもしれません。でもそれが10年、20年と続けてインデックス運用に勝ち続けることができますでしょうか。

そんなに勝ち続けることができるなら、投資家の間で投資の定石のごとく、もっと普及していても良いでしょう。

ほかにもタクティカル・アセット・アロケーションとか、バリューインデックスとかなんやかやと色々ありますが、手間暇かけて策を施して、それがどれだけインデックス運用を上回れるのか。

これら様々な方法は結局のところはどれも「やってみなけりゃわからない。」です。

つまるところそうなのかもしれませんが、個人投資家からみれば大事な種銭をリスクに晒すだけでなく、余計な売買コストや手間を増やすわけですので、「やってみなけりゃわからない」では採用に踏み切れません。

また作戦Aをやってみて上手くいかなければ、作戦Bに切り替える。それも上手く行かず作戦C・・・成果がでないとみるや、いろいろな作戦に切り替えて試行の繰り返し。

そのような投資方法をコロコロ変えていくスタイルに対して運用資産残高が積み上がっていくイメージをWATANKOは持てません。

長い期間をかけて投資を続け、それなりの成果を得たいと考えるのではあれば、冒頭のマラソンのコツのように、最も普遍的で無難なあり、大穴をあけることがない投資方法をコツコツ続けるスタイルが必要ではないでしょうか。

■投資の「負け犬」にならないように

最後にダウの負け犬作戦に一言。配当利回りを重視するといっても、その一方で株価が買値から半分に下がったとしたら、3%の高配当でも含み損をカバーする利益を上げるためには単純計算で17年もかかります。そこから先がやっと真水の利益になります。

かように元本の毀損は軽視出来ないのに、配当だけに焦点をあてるのはどうも合点がいかないWATANKOでありました。

ダウの負け犬作戦を採用したあなた自身が、くれぐれも投資の「負け犬」にならないようにお気をつけください。

(あとがきにかえて)

今回も万年素人個人投資家の直観的な記事をお届けましたが、ご高覧いただきました聡明なる個人投資家の皆様におかれましては、上記と異なるご自身の見識があれば、↓のコメント欄にて是非ともご披露いただけますと幸甚であります。

2018年4月 7日 (土)

SlimシリーズにeMAXISの命運がかかっているか

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(近頃やっぱり気になるeMAXIS Slim)

先日参加した三菱UFJ国際投信ブロガーミーティングの資料を片付けていると、eMAXISシリーズの残高推移を示す資料に目が留まりました。

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写真の中のグラフのうち、オレンジ色がSlimシリーズを指しています。残高の絶対額自体はまだまだeMAXIS全体の中では少ないものの、その伸長はなかなかに勢いがあります。

■潮目が変わってきたのか

それでは他社の競合商品と比べてどんなもんか。eMAXIS Slimシリーズを代表して、先進国株式の直近6カ月の資金流入額を取り上げてみます。比較対象としては<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)とたわらノーロード先進国株式インデックス(以下、たわら)の2つを上げれば十分でありましょう。なおデータは投信まとなびから引用しました。

まずは王者ニッセイと、それに必死にくらいつくたわらです。

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ニッセイは直近6カ月の資金流入額の平均が30億円弱です。インデックス投信の中では相変わらず高い水準です。たわらも10.5億円と粘っています。両者とも1月に比べて2月は資金流入額を下げています。

さて対するeMAXIS Slim先進国株式(以下、Slim)はどうかというと、以下のとおりです。

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2017年12月と比べると1月、2月と2カ月連続で資金流入額を大きく伸ばしています。とくに2月ではニッセイにかなり近づいてきました。

3月以降もこのままニッセイとSlimとの差が縮まり、やがては逆転していくのでしょうか。今後の資金流入額を要注視であります。


■eMAXISの資金流出が目立つ

このニッセイ、たわらとSlimの資金流入額の攻防は、単なる局地戦ではなく今後のeMAXISシリーズ全体の資産残高の推移の点からみても重要であります。

Slimシリーズの登場は、多くの販路に支えられて堅調に伸びている本家eMAXISシリーズの上にトッピングされたネット証券限定のディスカウント商品とWATANKOは位置づけていました。

ところが2017年2月にSlimシリーズが登場する直前の半年間、2016年7月~同年12月のeMAXISシリーズの主要商品の資金流入を調べてみますと以下のとおりです。

まずはTOPIXです。

2018040741

資金流出が拡大しています。

次は先進国株式です。

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これもTOPIXと同様です。

先進国株式の場合、グラフに示されている2016年9月から現在の2018年2月までなんと18ヶ月連続して資金流出しています。

この他に同期間の新興国株式とバランス(8資産均等型)についても、調べてみるとTOPIXや先進国株式と同じ半年間でみると資金流入が下がり続けて、2016年12月には資金流出へと転じています。

201804076

201804077

4つの主要商品の合計は以下の通りです。

201804078

主要商品の傾向からみるかぎり、eMAXSIシリーズ全体は2016年の後半期に入ってきて資金流入がみるみる下がっていると思われます。

つまりSlim登場の背景にはこうした本家eMAXISシリーズの明らかな不振が挙げられます。

■SlimシリーズにはeMAXISの命運がかかっているか

三菱UFJ国際投信(以降、三菱)としては、Slimシリーズは一部の顧客向けのサービス商品ではなくて、衰退の傾向がみられてきた既存のeMAXISシリーズに代わる主力商品との位置付けではないでしょうか。

三菱は、Slimシリーズとはインデックス投信のコスト競争に適度に付き合っておくためのラインナップではなく、こいつが売れないとeMAXIS全体が沈んでしまうとの危機感を持っているやもしれません。

先日のブロガーミーティングで三菱は、「銀行の対面販売とネット専売とそれぞれの売り方にあった商品を揃えていく」と涼しい顔でどちらも伸ばしていくと言わんばかりのトークでしたが、内心はどうであるか。

以上のようなことをつらつらと考えながらSlimシリーズの今後動向に注目していきたいと思います。

2018年4月 4日 (水)

VTIからの2018年1Q分配金

WATANKOは所有する不動産物件のなかにある遊休物件について、これを処分して、「不動産を賃貸して得る収入」から、「証券をバイ&ホールドして得る分配金収入」に運用方法を切り替えています。

そのビークルとして採用した証券はバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)。購入元本は1株126.66ドル×2,600株=329,336.60ドルです。当時の換算レート(111.26円/$)で36,643千円です。

■分配金収入

さてVTIの分配金は年4回、四半期ごとの支払いであり、WATANKOはVTIを購入して以来、3回目となる2018年第1四半期(1Q)の分配金を受領しました。税引き後で1,061.63ドルです。円換算すると3月末換算レート(106.25円/$)にて112,798円になります。

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合計3回の累計をもとに単純年換算すると495千円、円建ての分配金利回りは1.35%となります。

■トータルリターン

元本投資額の評価額について、12月末に比べると外貨建てで基準価額は減少かつ円高となり、円建て評価額は37,493千円に下落して評価益は+850千円、+2.3%まで縮小しました。

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分配金収入合計とあわせて8か月でのトータルリターンは+1,221千円、+3.3%となりました。

うーん、8カ月の株式リターンとしては並みの水準ですね。

■証券投資VS不動産賃料収入

さて冒頭に書いたとおり、WATANKOは不動産賃料収入を証券保有による分配金収入に切り替えたわけですが、この8カ月間での分配金収入371,264円は月額になおすと46,408円となります。売却した遊休土地を賃貸に供した場合に得られる月額収入(数十万円)の数分の1という水準です。

比較としてはこれにキャピタルゲインを加えるべきですが、そのキャピタルゲインにしても変動があるため、いっときの結果をもって一喜一憂しても仕方がありません。

証券投資が不動産投資よりもよいリターンを出すことができるかどうか、かなり長期間を経たあとの結果を待ってみないとわかりませんね。

バイ&ホールドを続けるとしましょう。

2018年4月 1日 (日)

<追記あり>【重要】ブログ運営者の変更のお知らせ

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(さあ4月から新装開店です!)

当ブログにご来訪の皆様、こんにちは。

いつもこのブログで記事を書いているWATANKOの長男、ウータです。

父のWATANKOは、このブログでいつも商品を値下げしろだとか、不動産投資のしくじりとか、母ミサトの尻に敷かれている様子とかばかりを記事にしています。

そうそうスーパーカーを買う買う詐欺にもなりつつありますね。母が聞いたら卒倒しそうな金額の車を買うことが本当にできるのか。ランボルギーニ!? ハハハハハ、息子の私からみたら大いに疑問です。

正直言って、息子の私からみて、このブログは全然面白くありません!!!

そこでこのブログの運営者を、虚言妄想な記事ばかり書いているWATANKOに代わって、今月から私ウータが担当させていただきます。

現在21歳のウータが、学生の目線でもって同世代の皆さんに実用的で夢のある記事を毎回お届けいたします。

例えば、こんな感じです。

★2018年度版 大学の授業をできるだけさぼって単位を獲得する方法

★バイト先の嫌な先輩を排除するための噂の流し方

★親から賢く確実におこづかいをせびるテクニック

★自分が決して傷つかずに彼女をGETできる法則

・・・etc

そうそう資産運用についてもはずせませんね。

取り入れるのはバリバリなアクティブ投資です。

学生がインデックス投資なんてチンタラやっていたら、あっという間に社会人になってしまいます。

はやいとこ大儲けして、親と社会を負かしてやりましょう。

私たちの目標はマーク・ザッカーバーグと与沢翼です。

また、このブログのタイトルについても、若さとアクティブ投資にあふれた記事を象徴するために、次のとおり変更します。

『アクティブ投資で金持ち学生をめざす!』

さあ、次回からガンガンいくぜ!みんなついてきてくれ!!

<次回予告>

悩める学生に相手に自己啓発セミナーを開いて金をせしめる業者が最近はやっていると聞いた。これはさっそく調べる必要がある。セミナーに申し込むとしよう。

おっと勘違いしないでくれ。セミナーについて違法なところを見つけて告発するのが目的じゃあない。巧妙なお金の集め方を会得して、自分でやるためさ。他人の悪知恵は俺のもの。市場平均を出し抜く投資をまたひとつ覚えていくぜ。

次回、アクティブ投資で金持ち学生をめざす!

『自己啓発セミナーをパクってひと儲けしよう!』

さあ次回もアクティブ! アクティブ!


【さらに重要な追加情報開示】

さて、既にお気づきの方もいるかと思いますが、本記事はエイプリルフールネタでありました。

息子は以前、インデックス投資に興味をもったものの、その後は学業やバイトで忙しくてサッパリであります。

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