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2018年4月18日 (水)

ファンドラップを選んだ個人投資家がやるべきこと(その3)一任できることが引き起こすパラドクス

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(別に頼まなくても自分でできるけど...)

(前回からの続きです。)

前回記事では個人投資家がたとえファンドラップを用いたとしても、自分の資産運用の全てを金融機関に一任することはできず、ファンドラップの選択と継続について自己判断が必要になるという点を述べました。

今回は前回内容をさらに発展させた記事です。

■投資の知識の習得が必要

運用の委託者である個人投資家はファンドラップの選択や運用内容の点検を自ら行う必要があります。そのためには個人投資家自身が投資についてある程度勉強して、知識の習得が必要となります。

知識の習得といっても、投資の定石と勘どころをおさえた図書を数冊も読んで内容を理解すればひとまずは合格です。そしてWebや新聞等から世の中にどんなファンドが出回っているのか、おおよその現状やトレンドを知れば十分でしょう。

そのうえで個人投資家は、金融機関が自分のために組成したポートフォリオ、そしてその運用報告をチェックしていきます。

■やがて自分自身でも運用ができるのではないかと気づく

ファンドラップの運用報告を読んで、投資の知識があり、その運用の良し悪しがある程度判別できる個人投資家であれば、次に「この程度の内容ならば、運用会社のやり方を完璧にトレースすることまではできなくとも、だいたい同じようなやり方を自分でもできそうだ。」とういう発想に辿り着きはしませんでしょうか。

例えば

▼リスクを抑えたアセットアロケーションとするために、日本債券のシェアを過半にする。

▼為替リスクをおさえるために海外資産の半分は為替ヘッジ有り商品を選ぶ。

▼株式の国別ウェイトは時価総額に(だいたい)あわせる。

このようなことは金融機関に高い手数料を支払わなければできないことなのでしょうか。

またWeb上には「my INDEX」ほかアセットアロケーションを色々設定してリスクとリターンを測るツールがあちこちにありますので、ポートフォリオの自己組成にあたってはそれらの活用もできるでしょう。

ファンドラップの選択や運用の点検を自ら出来る個人投資家であれば、この気づきをきっかけに、自分でやってみる手間(実際は大した手間ではありません)とそしてほんの少しの踏み出す気持ちがあれば、ファンドラップの運用担当者がやっていることを摸することが十分にできるのではないでしょうか。

■ファンドラップのリターンの現実

「いやいや、素人はプロの運用担当者のアセットアロケーションを真似ることはできたとしても、プロの運用担当者は相場や為替の動向にあわせて機動的な売買を行ったり、優れたアクティブファンドを組み入れたりして、素人を常に上回る好成績な運用結果を出していることだろう。」

高いコストを支払っているのだから、上記のとおり考えてみたくなるのは当然です。

ではファンドラップの運用成績はいかに?

調査結果を見つけましたので紹介します。

引用記事

ヘッジファンドダイレクト
ファンドラップ型サービスの「手数料控除後リターン」ランキング
― 主要10サービス比較 ―

上記によると各社のファンドラップについて、2016年4月~7月を対象期間としてこれを年率換算した運用実績は以下のとおりです。

201804181

上記以外にも数社ありますが、運用実績は非公開等となっています。

6社のうち、成績が一番良いところ(SMBCファンドラップ 8.1%)と、一番悪いところ(みずほファンドラップ ▲3.4%)を比較すると、両者の間ではなんと10ポイント以上の開きがあります。

やれやれ、ファンドラップもテキトーに選ぶととんだハズレくじにあたりそうです。

上記の結果をみて、WATANKOはファンドラップのリターンはさほど高くないと捉えます。

調査結果ではSMBCがダントツに高い一方で日興やみずほはマイナスですが、いつもこうとはかぎらないでしょう。

そうなると中位3社の成績の平均の4%くらいがファンドラップの妥当なリターン水準ではないでしょうか。

もし同じ運用を個人投資家が自分自身で行えば、金融機関に支払う1.5%前後の一任手数料分は個人投資家の懐に丸々入ることになります。さらに運用商品に関しても信託報酬がより安価な同種商品に切り替えることによって、信託報酬の差分が更なるリターン改善につながることが期待できます。

■ファンドラップ VS バランスファンド

投資の知識があったとして、それでも自分でポートフォリオを組成するのが面倒だという個人投資家にはファンドラップに辿りつく前に、バランスファンドを検討する余地もあります。

低コストで分散投資が可能となり、リバランスいらずでもある各社の代表的なバランスファンドの過去平均リターンをあげてみます。(データ元は「投信まとなび」)

201804182

上述のファンドラップと対象期間がピタリ一致はしてはいませんが、直近1年と3年の両方のリターンをみることでだいたいの比較にはなります。

過去平均リターンについて上記バランスファンド平均は1年で5.8%、3年で3.7%とファンドラップと比べて遜色はありません。

上記比較の結果で見る限りでは10百万円単位のファンドラップを運用会社と複雑な一任契約を交わして用いても、ネット証券でバランスファンドを買っても大差はありません。

■一任できる個人投資家は、一任する必要がない

ファンドラップを選び、その運用を点検できる個人投資家には、すでに十分な金融リテラシーが備わっています。

そのような方であればそもそも金融機関に運用を一任する必要はなく、自分でほぼ同じことができると考えられます。

またそれでも手間が面倒という方にはバランスファンドという選択肢があります。

プロの運用担当者がオーダーメイドで頑張ってたたき出したリターンは、実際のところレディメイドで気軽に買えるバランスファンドのリターンと大差はありません。

以上からみえたことは、

ファンドラップで一任できる個人投資家であれば、逆に一任する必要がないというパラドクス。

WATANKOはファンドラップを扱う金融機関に対して、このパラドクスの解き方を尋ねてみたくなりました。

<次回予告>

次回は最終に再びコストの話です。今回記事を踏まえてファンドラップの手数料はどうあるべきなのかについて触れつつ、まとめ記事にする予定です。

(つづく)

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投資信託」カテゴリの記事

コメント

(その1)から(その3)を通して、投資家は資産運用を「運用会社」に一任して、その「運用会社」に年1.5%前後の費用を支払っているというような表現があり、ちょっと気になりました。ファンドラップの①役割分担と②費用配分は、
①投資家のリスク許容度の計測と、どのファンドにどの比率で投資するか(アセットアロケーション)の判断はファンドラップを提供している「販売会社」が行い、組入れファンドの運用は「運用会社」が行う。
②年1.5%前後の一任手数料は、「運用会社」ではなく、投資家が投資一任契約を結んだ「販売会社」にアセットアロケーションやその他のサービスの対価として支払う。「運用会社」に支払う費用は、組入れファンドの信託報酬(から販売会社と受託会社への費用を除いた部分)。
と思うのですが、いかがでしようか。

ブログでお伝えになりたい本質的な部分について異論があるわけではないのですが、私の理解だとパラドックスの追及先が変わってきますので。

ただ今勉強中さん

コメントありがとうございます。

ファンドラップは証券会社のほか、信託銀行でも販売しているようです。
運用会社⇒金融機関と訂正します。

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