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2018年5月28日 (月)

国際分散投資といっても半分は米国に投資している

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(どこに投資しますか。)


昨年来、米国への集中投資を行う個人投資家がとても元気です。成績も好調、ブログも隆盛、オフ会も大盛り上がりであります。

よきかな。よきかな。

なぜならWATANKOのように国際分散投資を選ぶ個人投資家からみても、米国株価の好調の恩恵は結構うけているからです。

国際分散投を実践する個人投資家が選ぶアセットアロケーションの基準の中で、メジャーなもののひとつに世界株式の時価総額があります。インデックスとしてはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)が該当します。

詳細をお知りになりたい方には、わかりやすくまとめた以下サイトをご参照ください。

参照記事

ノーロード投資信託 徹底ガイド
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)

ACWIによると、米国は54%と半分強を占めています。

つまり個人投資家が、自己の株式ポートフォリオを組成する基準として株式の時価総額を用いるならば、その半分強は米国が占めていることになります。

半分強もありますから米国が好調ならば、ほぼ同様に国際分散投資としての運用成績も好調であることがうかがい知れます。

■バランスファンドのアセットアロケーションではどうか

典型例としてACWIを取り上げましたが、他のケースではどうでしょうか。事例としてバランスファンドから2つほど取り上げてみます。

まずは複数の運用会社にて設定されており、分散投資の極みであります8資産均等型です。

名前のとおり先進国株式クラスは8分の1、12.5%であります。これに連動するインデックスとしてMSCI-KOKUSAIならば米国の比率は60%程度なので、全資産を8資産均等型のアセットアロケーションとした場合、米国のシェアはわずか8%ということになります。

さらには最近設定されたeMAXIS Slim全世界株式バランス(3地域均等型)ではどうでしょうか。

これはホームカントリーである日本と、今後成長が期待される新興国を重視するバランスファンドです。ここでは先進国株式の割合は3分の1、その内の米国は約20%となります。

8資産均等型、3市域均等型のいずれにしても米国をあまり重視していない?アセットアロケーションにみえてきます。

■リスクコントロールをお忘れなく

ちなみにWATANKOの場合、4月末時点ですと全運用資産に占める米国の割合は31%、株式アセットのみを分母とすれば48%と、それぞれ結構大きな比率です。

この駄ブログの右サイドにリンクを貼らせていただいておりますたぱぞうさんやはちどうさんほどではないにせよ、WATANKOもなかなかの米国投資派と言えますでしょうか。

最後にひとつ

国際分散投資派から米国投資派をみると心配なのは一国集中によるリスクの大きさです。ここはリスク許容量に応じたコントロールが必要でしょう。

関連記事

米国株への集中投資を選んでも良いがリスクコントロールを忘れずに(2017/6/20)

(あとがきにかえて)

本稿では米国への集中投資といっても、あくまで米国の株式についてS&P500でも何でも良いから、広く分散投資を行うことを前提としています。個別株として、専ら米国株を選ぶことを認容しているわけではありません。

2018年5月26日 (土)

55歳で早期リタイアすると5千万円を失うけれど

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(早期リタイア、できるかな・・・)


先日、勤務先の同期と外出先でひと仕事を終え、お互い直帰ということで、2人揃って新橋某所で冷えたビールを飲み干す午後5時過ぎ。

「ゴクゴクゴクゴク~、プハーッ、ウメー。このために仕事しているよなあ。俺たち。」

などと陽気に振る舞うWATANKOをよそに同期のKはしんみりとつぶやきます。

「もう仕事、やめようかな。」

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ここ数年、KもWATANKOも毎日忙しくて、夜遅くや休日まで仕事をしていました。WATANKOは自分はもちろん、KはWATANKOが前にいた部署でWATANKOの後任をしているので、彼の忙しさがどれくらいのものであるかはよくわかります。彼の仕事は社内の多くの部署と折衝する内容なのでストレスも目一杯です。

もう十分に働いたから、そろそろ仕事をやめて好きな人生をおくりたいと考えても、不思議ではありません。

しかし、そこで頭にうかぶのは損得勘定です。

WATANKOの年代、50歳程度でリタイアするとどれくらいの収入を失うことになるでしょうか。

非常にザックリとした試算内容としては、

(年間の手取り給与額+年金資産の事業者負担分)×(定年-リアイア時点)をかけた金額が「失う収入」に相当します。

WATANKO達の場合、(年間の手取り給与額+各種社会保険料の事業者負担分)が約1千万円と見積もられました。

つまり定年を60歳とすると今辞めればと1千万円×10年=1億円の収入を失うことになります。

Kは1億円失ってもいいからもう辞めたいとつぶやきます。

彼は既婚で子なし。海外赴任も結構長かったので手当ても貯まっているのに加えて、趣味はバイク(現在の愛車はもう5万キロも乗っているらしい)と釣りというなかなかのローコスト派です。

彼の色々な話ぶりから、もう仕事を辞めても経済面では十分に生活していける様子が伝わってきました。

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WATANKOはKと別れた後、ほろ酔い状態で帰路につきながら、自分はさすがに今リタイアして1億円を捨てる気はおきないけれど、それならいくらなら捨てる気がおきるだろうかと考えました。

つまり、

失う収入 < 早期リタイアで得られる時間の価値

となるのは何歳の時かということです。

勿論、これを思考する際には、どれくらい貯蓄があるのか、リタイア後にどれくらいの資産運用を行っていくのかといった前提について、個人差があることも忘れてはなりません。

それでもあえて考えてみるとすれば、

5千万円 < 早期リタイアで得られる5年間

といったところでしょうか。つまり今から数えれば5年後の55歳であれば、上記公式が成り立ち、WATANKOは早期リタイアしたいと思えてくるわけです。

働く期間が長ければ長いほど、収入の累計額は増えます。経済面からみれば早期リタイアには一遍の合理性もありません。個人にとって5千万円はとても大金です。

それでも亡くなるまでなんとか生活できる経済的な算段が立つならば、5千万円を支払ってあと5年間という自由な時間を手に入れるという考え方も浮かんできます。

55歳で早期リタイア。55歳では早期とは呼べないリタイアかもしれませんが、それでも実現できたら嬉しいです。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「私もWATANKOの妻を早期リタイアしようかしら」

WATANKO「!!!」

関連記事です。通称、「ゴーゴー(55)」記事と名付けてみました。別名、早期リタイア悶々記事

マイライフ@50歳以降(早期リタイアの場合)(2010/9/1)

55歳で早期リタイアできれば十分幸せかもしれない(2013/9/5)

おいしい50代をみすみすドブに捨てるサラリーマンはどれだけいるのだろうか(2015/5/29)

おいしい50代をみすみすドブに捨ててまで早期リタイアしたい理由は何か(2015/5/31)

なぜ早期リタイアをしないのか(2017/8/27)

2018年5月22日 (火)

(続)テスラ・モデルX試乗-古来のスーパーカー好きがEVを買う日がやってくるか

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(これに乗ってきました。前回からの続きです。)

■ハンドリングは期待できず

さてこれまでは動力性能と制動について語りましたが、それでは操縦安定性、ハンドリングについてはどうでしょうか。

試乗時間は短く、もっぱら動力性能に注意が集中したので、あまり印象がありませんが、それでも述べるとすれば、ボディの剛性感は十分にあるもキビキビ走る、胸のすくようなコーナリングとは縁が遠かったです。

そもそもモデルXの全長5m、全幅2mといった大柄なボディサイズと前述の2,5tの車両重量からして大したハンドリングは期待できません。強いて言えば重いバッテリーをボディ下部に積んでいることからSUVの割には低重心となり、コーナリングでの安定性はあるといったところでしょうか。

普段、1tのライトウエイトスポーツカーを好んで運転している身とすれば、車両重量のハンデを感じさせない水準はせいぜい1.5tくらいまでです。それ以上だとトルクとのバランスもありますが、車両重量の重さを意識せざるを得ません。2.5tもあってはハッキリいうと鈍重であるということです。

■ボディサイズはもてあますし、充電スタントは十分だろうか

多くの車は制約のない大自然の中よりも街中、様々な寸法に支配されるインフラの中で走っている時間の方が圧倒的に長いのです。

モデルXのボディサイズでは日本で駐停車する場合、大変気を使います。立体駐車場には入りませんし、商業施設の駐車場も場所によっては乗降が相当キツイです。苦痛にすら感じることでしょう。

また充電スタンドの数にも不安があります。充電スタンドの設置場所の数、1箇所あたりのスタンド数は徐々に増えてきている傾向にはありますが、EVの数の伸びに対して十分でしょうか。

充電したくも街中の昼間の充電スタンドはいつも埋まっている。バッテリーの残電にいつも気を使いながら走る。そんなドライブにならなければよいのですが。

■まとめ-EVとはどんな車なのか

内燃機関車と比べてEVで一番特徴的なのは突き詰めると2点です。それはパワーの特性と容量の大きなバッテリーの存在です。パワー特性はモデルXの記事で色々述べましたが、一方バッテリーをどうみるか。

EVが内燃機関車と同じようにワン&オンリーのマイカーとして使う場合、一番のネックは航続距離の制限です。ちょっと走っただけですぐ充電が必要となれば様々な頻度、距離でもって走るマイカーとして失格です。

すると航続距離を伸ばそうとすれば搭載バッテリーの容量を大きくする必要があり、自然とボディサイズも大きくなります。またコストもかかるので車両価格にも撥ね返るでしょう。

つまり満足のいく航続距離を実現するためにはボディが大きく、バッテリーのコストを吸収できるくらいの高額車でないと採算がとれません。

一方でEVのパワーの特性(即座に立ち上がり、すぐに減速する)はストップ&ゴーが多い市街地にとても向いています。逆に高速道路を長距離走行する場合、内燃機関もかなり効率がよいので、EVは市街地よりも優位性がありません。

しかしモデルXのインプレで書いたように、街中では大きなボディの車は取り回しが悪いです。さらにはEVならではの加速力を存分に活かす場面も限られます。

どうも航続距離が長いEVとは、痒いところに手が“届かない”車のイメージです。

以上がEVの基本的な理解ですが、テスラは勿論、自動車メーカーはどこもこれくらいのことはわかっているはずなので、そのうえで日産のリーフがどんな出来なのか気になりますし、将来発売予定されているテスラの中型車のモデル3や新型ロードスターがどんなモデルになるのかも注目です。

古来のスーパーカー好きのWATANKOを唸らせるようなEVの到来を待っていますよ。イーロン・マスク!

2018年5月20日 (日)

テスラ・モデルX試乗-古来のスーパーカー好きがEVを買う日がやってくるか

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(モデルX、試乗してきました。)

先日、会社の友人と一緒にテスラのモデルXを試乗しました。その試乗記ならびに思いついたことが今日の記事です。

テスラとは米国シリコンバレーを拠点とした新興の電気自動車(EV)メーカーです。日本では現在、大型セダンのモデルSとSUVのモデルXを販売しています。この2つのモデルのシャシーは同じであり、モデルSはオーソドックスなセダン(もっと正確には5ドアリフトバック)、モデルXはファルコンウィング(いわゆるガルウィング)ドアを備えるSUVです。

テスラという新興自動車メーカー、その経営者のイーロン・マスク、はたまたこの会社が今後成長していけるのか(投資の銘柄として魅力的か)というお題については、日経ビジネス、週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済のビジネス雑誌御三家にお任せするとして、ここでは試乗したモデルXのインプレに内容を絞ります。

■洗練されている?そっけない?デザイン

モデルXのエクステリアデザインは、グリルレスのフロントマスクを始め、全般的にツルンとした曲面のモノフォルムなデザインです。セダンであるモデルSと共通しており、例えばメルセデスベンツのSクラス(大型)と同じサイズですが、かの車のような威圧感はありません。

しかし全く新しい印象かというとそうでもなく、英国のジャガーやアストンマーティンに類似するイメージをWATANKOは持ちます。

インテリアも至ってインプルです。デザイントリムのバリエーションも多くはありません。カップホルダーなど収納関連のデザインに関しては日本のミニバン/SUVには遠く及びません。

細かい作りが甘いと言うと、「そのようなインテリアの末節なことにこだわる顧客は相手にしない。圧倒的な動力性能をもつEVを欲しがる顧客だけを相手にする」というメーカーの主張が聞こえてきそうだといったら大げさでしょうか。

はたしてテスラのデザインは洗練されているのか、それともそっけないのか。ここは両論併記という形がよいかもしれません。

なお試乗時に乗ったリアシートは表皮が突っ張る感じが強く、ホールド性がいまひとつでした。これは友人と共通した感想です。特にラージサイズの国産ミニバンをマイカーにしている友人いわくリアシートの出来は落第点とのこと。


■静かで振動がない異次元の加速力

さてテスラの最大の売りであります動力性能ですが、これは噂通りの速さでありました。

モデルXの0-100km(ゼロスタートから100kmに至るまでの時間)は3.4秒であり、まさに激速です。

この0-100kmですが、10秒を切る程度でちょっと速い、ノンターボで速いモデルだと7秒くらい。5秒台ではかなり速い部類で普段の街中や高速ではほぼ無敵。例をあげるとスバルのインプレッサWRXや三菱のランサーエボリューションがこの速さといったらわかりやすいでしょうか、そして4秒を切ると相当にハイパワーなスーパーカーの領域です。

これからすると車両重量2.5tもあるにもかかわらず3.4秒をたたきだすモデルXのハイパワーぶりがよくわかります。しかも内燃サイクルエンジンの爆発からくる音と振動とは無縁であり、その加速力は圧倒的で異次元とも言えました。

国産車でモデルXより早いモデルはホンダNSX(3.0秒)と日産GT-R(2.7秒)しかありません。ちなみにセダンのモデルSの最もパワフルな仕様ですと2.7秒となり、GT-Rと並んで世界のトップ10に入ります。

参照記事

Carnnyマガジン
【国産スポーツカー】0-100km/h加速力ランキング!果たして1位に輝くのは?


さらに言うとこのモデルXの速さは、内燃機関車のそれとは質的に異なる印象です。

どう異なるかというと、一言でいえば車は加速していくプロセスがありません。

アクセルを踏めば即加速で必要な速度に到達し、アクセルを放せばあっという間に減速して止まる。

スイッチをオン/オフする感覚。1か0かというデジタルな感覚です。

内燃機関車のそれのようにエンジンが徐々に高回転となり、音と振動を吐き出しながら加速していくといった情緒感はモデルXには乏しいです。

まるで車が「あなたが必要とする速度は時速80kmですね。ではアクセルをガツンと踏んでください。ハイ即座に到達です。以上」と語っているかのようです。

これに近い感覚を例えるなら、うんと速い電車のようですね。ゼロスタートして目標速度までスパッと達して、スパッと止まる、でしょうか。

タイムラグを感じることなく、必要なスピードを手に入れる。移動手段である自動車に求める魅力の大半がそれであると信じる人であれば、これで十分かもしれません。

WATANKOはマイカーとしてモデルXを考えた場合、このフィーリングを受け入れられるのか。これは極めて正直に述べるとすれば...、少なくとも数か月間、3,000kmくらいは走ってみないと確固たる回答は出せません。

高いパワー、トルクはその車の七難を隠すものであります。モデルXのあまりのパワー、トルクに驚き、刺激を受けますが、これに慣れてしまう時期が来た時に、一方でこのデジタル感覚に違和感が残り続けないでしょうか...。

■強力な回生ブレーキに馴染めるか

それともうひとつ、減速時の振る舞いにもふれておかねばなりません。

モデルXの回生ブレーキはとても効きが強く、アクセルから足を離せばあっという間に減速します。ほとんどブレーキいらずといってもいいくらいです。

回生ブレーキとは、車輪が回り続けるエネルギーをモーターに伝える時に発生するモーターからの抵抗を指しています。詳しくは以下をご参照ください。

参照記事

MOBY 回生ブレーキとは?仕組みと原理、効率を理解する【自動車用語】

内燃機関車に例えれば、MTの2速か3速におけるエンジンブレーキの強さくらいのイメージです。

つまり加速だけでなく、減速もアクセルペダルを戻すだけで大半は終わってしまうため、アクセルペダルひとつ、1ペダルでの走行がかなり可能となるわけです。

これは運転が楽な面がありますが、一方でしっかりとブレーキペダルを踏んで減速と停車を意識したドライビングをやりにくくする点、回生ブレーキで車を減速させる感覚が、内燃機関車に乗り続けてきたドライバー自身の減速の感覚に常にマッチできるかという点が気になります。

「おっと、そんなに早く止まらなくともいいのに。」というようにドライバー自身の制動感覚とマッチしないと、ひょっとしたら強力な回生ブレーキは運転のストレスになるかもしれません。

(つづく。次回はモデルXの動力・制動以外のインプレッションと、今のEVをどうみるかという点について触れます。)

2018年5月18日 (金)

(続)企業決算をみて株の売買を判断するなんて

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(前回からの続きです。)

前回の記事では企業の決算、特に単年度のそれについては公開されている内容を見ても、それは業績予想にあわせるために造られたモノであり、投資先の判断材料とするには懐疑的である、ましてや企業自身が発表する任意の説明など大本営発表に過ぎないと述べました。

■企業のM&Aの成功確率

ちょっと視点を変えて企業が行うM&Aについて触れてみます。これもまた企業が行う投資行動であります。

企業が他社のM&Aを検討する場合、他社に対してデューデリジェンス(投資先の価値やリスクなどついての調査)が行われます。買収対象企業について財務、法務、ビジネスモデルなど様々な視点からの実態把握とそれをもとにした値踏みが行われるわけです。デューデリジェンスを行うにあたっては数か月程度の時間、数千万円以上の費用と人手がかかります。

そこでは買収対象企業について、通常、外部の者では到底知り得ない詳細な情報が買い手企業に開示されます。そして買い手企業の中で入念な検討が行われ、買うか否かの判断が下されます。

ここまでやって果たして企業のM&Aとは一体どれくらいの成功確率をあげているのでしょうか。

色々な調査結果が出されていますが、概して言うと残念ながら成功の確率は決して高くはありません。

参照記事

デロイト トーマツ コンサルティング株式会社
M&A経験企業にみるM&A実態調査(2013年)

企業のM&Aの成功の確率について、上記の参照記事から仮に3分の1とおいてみれば、ある一定の投資の成功を得るためには、その3倍のリスクマネーを張る必要があることがわかります。

3件のうち2件は失敗して、残る1件でその穴埋めをしつつ、トータルで投資を成功させねばならないことになります。

■自分の勤務先に対して投資判断を下せるか

このように企業が十分な情報と精査のもとに行っている投資とて、かくも成功は難しいです。

言わんおや個人ではどうでしょう。

個人が投資先を選定しようとしても、その際に判断根拠とするのに十分な情報が入手できるとは思えません。

一方で「実際にはウォーレン・バフェットのような偉大なる投資家だっている。決算書を読んで投資する銘柄を選ぶことが出来ないはずがない」と言う方もいるかもしれません。

そのようなご意見をお持ちの方に対してWATANKOは「それではご自身が働いている企業が上場しているならば、そこに対して投資判断を下して実行してみてください。」と問いかけてみたいです。

ご自身の勤務先について、これから業績が上がり、まだそれが株価に織り込まれていないと判断して直ちに株を買い占めるか。あるいはこれから業績が悪化して株価がダダ下がりすると読んで空売りするか。

自分が勤める企業ですから、投資に関する適切な判断を下す確度は一番高いでしょう。勤務先の決算書を読み込んで、そこに有り金の全額を突っ込むという集中投資は合理的で効率的です。

そんなリスクは取れないと言うあなた。そんなあなたは、自分の勤務先よりもはるかに内情を知らない他の企業に対してどうして投資の判断を下すことができるのでしょうか。

(注)実際に自分の勤務先の株式を売買することについては、インサイダー取引に抵触するおそれがありますので、十二分にご注意ください。上記はあくまで「一番情報量が多く入手できる企業に対して、それでも正しい投資判断が下せますか」という問いかけが主旨であります。

■個別を選べないから全体を選ぶ

決算書を読んだくらいで株価が上がる(儲かる)企業を選定することができるのであれば、皆とっくにやっております。しかし大抵の人はそんなことは叶えられていません。

いや訂正しましょう。長年にわたり決算書から企業の株価を予想できる術をある程度身に着けたベテランの投資家は存在するかもしれません。

しかしその領域に達するまでにかかった時間と、被ってきた損失を想像すると、とても真似はできません。

WATANKOはそのような個別企業を選ぶ労苦をかけて大きなリターンを狙うよりも市場平均で十分です。出走する競争馬すべてにベットする。当たりくじが入ったくじ引きを丸ごと買う。それで十分です。

関連記事

個別株を買わない理由【Refrain 2013】(2013/11/9)

2018年5月16日 (水)

企業決算をみて株の売買を判断するなんて

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(この決算、どこまで信じてよいのかしら)

東証の45日ルールに従えば、3月決算会社の通期決算が出揃った今時分です。

個別株投資家の方々にとっては決算結果を見て、狙っているあるいは保有している銘柄の売買を熱く検討するシーズンの到来かもしれません。

しかしそもそも決算結果など、銘柄の選定に一体どれだけ役に立つものなのでしょうか。WATANKOは実ははなはだ懐疑的であります。

■決算は造られたモノ

皆さんの中には企業の決算というものが、例えばアサガオの成長記録のように企業の売上と費用を有り体で記録して、そこから単純に算定された成績だと思っている方がいたとしたら、注意が必要です。

誤解を恐れずに言えば、決算とは期首に対外発表した業績予想の数値にあわせにいくために造られた数字の塊であります。

決算内容として記された売上や費用については、その計上を調整している面があります。

利益の減少を回避するために例えば保有資産の減損の判定を先送りにしたりします。逆に利益が出すぎるならば、来期以降の潜在リスクに対して引当金を当期に余計に積んだりします。

特に一番操作性の高い項目のひとつに税金費用があげられます。

そこに含まる税効果の適用には恣意性をある程度含んだ一定の判断が入るため、税金費用は少なからず弄られた数字になります。最終利益たる当期純利益の直前で控除される費用であるため、概してここのインパクトは大きいです。

こうして決算とは色々な工夫を凝らして、期首に発表した業績予想を適度に上回る結果に着地させるわけです。そしてその次の年度にはさらに前期を適度に上回る業績予想を発表し、そしてまたこれを達成していく。

はたから見れば毎期、業績予想を達成させる、そして増益を続ける優良企業に見えるわけであります。

しかしその裏では、思わぬ損失や、出すぎた収益によって予想される凸凹な収支に対して、意図したリフォームを行い、経営者が望むような結果にもっていっているのです。

それは自然体などという言葉からは程遠いメイキング、アートの世界であります。

ですから決算内容、とりわけ単年度のそれだけを見て、本当はいくら儲けたのか、いくら損をしたのかについて把握しようもありません。

そんな決算内容に一喜一憂したり、ましてや企業の収益性を判断する根拠にすることなど到底できもしません。

(注)なお上記では決算内容について「造られた数字の塊」「意図したリフォーム」「メイキング、アートの世界」とあれこれ例えていますが、あくまで会計原則に従い、その範囲内で行われていること、監査を担当する監査法人のレビューや折衝を経たうえて認められた結果であることを付記しておきます。決して違法性があるといっているわけではありません。

■複数年で見ればまだマシだが限界あり

企業の決算とはてんこ盛り操作された成績表である以上、部外者が開示された決算内容をもとに企業の本当の収益性を判断することなどできません。

それでもまだマシと言えるのは、公開されている決算内容について、単年度ではなく複数年度の経年推移で見れば、その企業の収益力の実態が少しはわかることがあります。

なぜなら、売上や費用に関する様々な操作は適用できる期間に制限がついている場合が多いからです。当期において減損回避や、引当金計上を行ってきたとしても、それは根拠となる潜在事実が解消しない限り、やがては計上や取り崩しを余儀なくされるからです。

ですから収益の把握について、複数年度の合計値あるいは平均値でみることは、その企業の収益力がどのくらいあるのか、ある程度把握できる可能性があります。

例えば、n年度で回避した損失もn+2年後には計上せざるを得なくなる。だからn、n+1、n+2の3年間といった複数年度の平均値でもって当該企業の収益性を判断しようということです。

しかしこれも限界があります。なぜなら企業の実力を定量的に把握するためには、決算短信や有価証券報告書等といった東証等のガイドラインに沿って規定された開示情報だけでは十分とは言い難いです。

■企業自身が作る説明資料は大本営発表だと理解すべし

では企業自身が自ら開示する追加情報は判断の根拠になるでしょうか。たとえば決算説明資料や株主総会での事業報告などの各種プレゼン資料に書かれている情報です。

たしかにそこには決算短信や有価証券報告書等には書かれていない+αの情報がのっているかもしれません。

しかし所詮、各種プレゼン資料とは、その企業がアピールしたい情報が中心であり、その表現や図表の扱い方、コスメティックな部分に至るまで読み手に対して、ちょっと大げさに言えば株を買ってくれるあるいは保有し続けてくれることを狙いとして意図的につくられたものです。

いわば戦争に負け続けているにも拘わらず、戦勝街道まっしぐらと謳う大本営発表とスタンスはかわりません。

個人投資家がこのような資料を眺めることによって、その企業に対する心証を操作されることは、投資の判断上、好ましい事とは思えません。

(つづく)

2018年5月14日 (月)

叔母夫婦の葬儀の費用

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(あなたはだれに看取られますか)

WATANKOは父が13年前、母が6年前にそれぞれ他界しています。思い起こせば父の葬儀のときには、悲しみにくれている暇などほとんどなく、老齢でほとんど何もできない母に代わって当時36歳のWATANKOが一切を取り仕切りました。

それはもうほとんどイベントの現場マネージャーでした。葬儀業者かかなり段取りをしてくれるのですが、それでも実質的な喪主として色々判断を下したり、訪れた人達に沢山の挨拶をしたり、あちこちを足が棒になる程歩き回ったりしたものです。

なおそれから7年が経って母が亡くなった時にはこうした父の葬儀の経験がだいぶ生きました。

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さて両親の他界後、親族の今後の葬儀で気にかかるのは、近所に住む子どもがいない老いた叔母夫婦のことです。父の妹である叔母とその連れ添いの義理の叔父の夫婦が亡くなった時には甥であるWATANKOが葬儀をあげる必要があると半ば覚悟しています。

義理の叔父の方の親族は、遠くに住んでいるか、音信不通ばかりで当事者能力を欠いており、またWATANKOは幼いころからこの叔母夫婦にだいぶかわいがってもらい、もう一組の両親に近いイメージです。

しかしこの夫婦には貯蓄が全くありません。現在はほとんど叔母の国民年金だけで暮らしており、家計的にはやっと生きながらえているといった状態です。自分たちの墓もありません。自分達名義の家もなく、WATANKOの所有地に亡き父が建てた小さな家屋に住んでいます。

このような叔母夫婦なので亡くなった際の葬儀については、費用面からみて、いわゆる葬儀場のホールを使った葬儀など行えうるはずもなく、それどころかお寺関連の出費も自分達で到底出せない状態です。

WATANKOは上述のとおり、この叔母夫婦に対しては、“もうひとつの両親”のような親近感をもっているのですが、葬儀の出費となると話は別です。葬儀は形式ばった、装飾めいた事柄は一切省き、かかる費用は極力抑える方針です。

なぜなら叔母夫婦が亡くなった後の葬儀にWATANKOが金を使ったとしても、それをありがたがる叔母夫婦自身も子どもそこにはいないからです。

それに数百万円をかけて伝統的な形式の葬儀一式を行うくらいであれば、その分のお金を生活に困窮する現時点の叔母夫婦に渡した方がよほど“生きた金”になるでしょう。(なおWATANKOから叔母夫婦に対する経済的な支援はすでに数年前から実行しています。)

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叔母夫婦の葬儀にかかる費用について、実質的な喪主になると予想するWATANKOは、いざその時が来た時にそなえて、イメージをもっておく必要があります。

葬儀のハードウェアとしては、最近は家族だけで小規模にすませる家族葬を段取りする葬儀業者が増えてきており、それを活用することで伝統的な葬儀よりもかなりコストが抑えられそうです。

問題はソフトウェア?であるお寺関連です。お坊さんにお経をあげてもらう。戒名をつけてもらう等はどうするか。

そんな折、少し古いですが山崎元氏の記事を拝見しました。

参照記事

DIAMOND Online 山崎元のマルチスコープ 2016.11.30
「墓なし・坊主なし」の弔いをやってわかったこと

記事では山崎氏がご自身の父親の葬儀についての実録を語っています。葬儀にはお寺を介さず、近親家族だけで飾ることなく静かに見送ったとのこと。さらにすごいことには父親が亡くなる以前から母親がすでにお墓を撤去していたことです。これはなかなかできません。先にお墓を撤去してしまえば、葬儀の時にはお坊さんの世話になりようがなく、戒名料をはじめとしたお寺関連の費用が丸々かかりません。さらには葬儀の体裁についてもかなり自由度が増えるので安く済ませることもやりやすいでしょう。

WATANKOの叔母夫婦の葬儀の際には、山崎氏の記事を大いに参考にしたいものです。

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最後にひとつだけ追加。

葬儀のお金のかけ方について述べてきましたが、当の亡くなる人にとって本当にありがたいことは、葬儀のお金の有る無しではありません。自分の葬儀を取り仕切ってくれるひとの存在なのです。こればかりはお金では買えません。

通常であればそれは当人の子ども又は孫が該当するでしょう。しかし終生独身あるいは子どもがいない夫婦の場合、どうするか。交流がある甥や姪がいればまだ良いですが、彼らにとっては実の両親以外の世話なので余計な負担を感じる面があることも否めません。

その意味においては、叔母夫婦にとってWATANKOという息子にも似た親族がいたことは幸運でありました。

2018年5月12日 (土)

2018年5月の積み立て購入商品-ニッセイに動きがなければ来年からはeMAXIS Slimを積み立てます

【5月11日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

145,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

53,609千円

■損益率

37.0%

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WATANKOは給与所得と不動産賃貸収入から得た余裕資金をもって日本株式、先進国株式、新興国株式のインデックス投信をSBI証券にて毎月積み立て購入しています。

さて今月の積み立て商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

Notes)表中の金額単位は円です。

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さらに5月の仕入れの結果、4月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

Notes)
*表中の金額単位は円です。
*NISAは暦年ごとに損益を認識する必要があるため2018年の分のみの表記としています。

201805313

さてWATANKOは現在、以下の3つの商品を積み立て購入しています。

●日本株式
ニッセイ日経225インデックスファンド

●先進国株式
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

●新興国株式
eMAXIS Slim新興国株式インデックス

このうち先進国株式については、昨年末にeMAXIS Slim先進国株式インデックス(以下、Slim)が信託報酬を0.1095%(税抜)に引き下げたので、この商品への積み立て購入の切り替えを検討しています。

実際に切り替えるか否かは、現在購入している<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)に関して、信託報酬の引き下げが果たして行われるのかどうか次第です。

もしもニッセイが信託報酬をSlimと同じか、あるいは下回る水準に引き下げたとすれば、ニッセイの積み立てを継続します。そうすればSlimを保有することはなく、保有商品をこれ以上、増やさずに済むからです。コストが同じ商品をいたずらに複数保有するメリットはありません。

ところがニッセイが引き下げないとなれば、保有商品を増やす面倒さよりも低コストを重視してSlimに積み立て購入先を切り替えます。

そしてSlimに切り替えた後に、ニッセイが引き下げを行ったとしても、もはやニッセイに積み立て先を戻すことはないでしょう。Slimは信託報酬を最安値の同種商品にあわせる方針なのですから、Slimに一度切り替えたらもう他に変更する必要はありません。

WATANKOがニッセイの信託報酬引き下げの切り替えを待つリミットは今年一杯です。

さてニッセイはどうでるか。このまま信託報酬最安値の座をおりるのか。

実はニッセイアセットマネジメントは現在、対応を図っていると想像します。販売会社に対して信託報酬の引き下げを交渉中なのか。ネット専売、またはつみたてNISA向けと称して別の商品を企画するのか。それともやはり半ば白旗あげて放置するのか。

いずれにしてもWATANKOの“待ち”の状態は年内一杯です。


2018年5月10日 (木)

BNDからの2018年5月分分配金

WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。

さてBNDから2018年5月分の分配金が支払われました。税引き後で255.87ドルです。

これまでの推移は以下のとおりです。なお購入元本は1株80.48ドル×2,000株=160,960ドルです。

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続きまして債券に関する雑感です。今回はちょっと昔話です。

ひと昔前、インデックス投信においては先進国株式と先進国債券の信託報酬が同率にて設定されているケースが多かったです。

先進国株式のインデックス運用と先進国債券のインデックス運用はともにオペレーションコストが同じなのでしょうか。同じもしくは僅差であれば信託報酬が同じなのはわかります。しかし両者の間にオペレーションコストについての無視できない違いがあったとしたらどうか。

もし債券インデックス運用のオペレーションコストが株式のそれよりも安かったとしたら、購入者は株式インデックスよりも多くのマージンを運用会社に支払っていることになります。

またインデックス運用商品トータルで目標マージンをあげようとすれば販売が多く望めそうな株式インデックス投信は薄利多売、債券は多めのマージンをとって少ない販売量でもOKとしているのでしょうか。

はたまた株式と債券の信託報酬を変えると高い方に割高感がでてしまうため、あえて同じに設定しているのでしょうか。

もし株式投信よりも債券投信の方が信託報酬を引き下げることができるのであれば、もっと販売を増やす誘因となるのではないでしょうか。

それともそもそも金融商品とは上記のような考え方があまり馴染まない商品(商品個別の原価計算の徹底が難しい商品)なのでしょうかね。ある程度ドンブリ勘定な収益管理とか採用している?

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実は以上のようなことを4年前くらい前にはつらつらと考えて、この駄ブログに書いていたのですが、今や投信のコーコスト競争の激化により、外国アセットにおいては債券よりも売れ筋の株式のインデックス投信の方が安いという現象が散見されます。

うーん、リターンが低い債券投信の方が信託報酬が高いという状態なので、これが広まるとすればますます債券投信の魅力がなくなってしまいます。

もっともWATANKOにとっては、BNDのような安価で質の良い海外ETFがあるからそれほど心配はしていないのもまたホンネなのですが。

2018年5月 6日 (日)

ドライブ好きの街選び-都心から離れた高速インターチェンジの近くにすむべし

GWも本日で終わりです。高速道路の渋滞ニュースをみればわかるとおり、この期間中、家族や親しい友人との過ごし方のひとつとして、帰省や遠くの行楽地へのドライブに出かけた方々が多いことでしょう。

さてドライブにおける最大の問題は渋滞です。渋滞が好きな人はおそらくいませんし、貴重なお休みの限られた時間を渋滞という苦行で費消してしまうことは最小限にとどめたいものです。

しかしながら都心に住む人が休祝日にドライブに出かけようとする場合、この渋滞の回避が悩ましいです。

さながら人々は民族大移動のように、一斉に東名高速や東北自動車道とった都心から放射線状に延びている高速道路を利用しますので、早い時間から渋滞になります。また夕方になると今度は都心に戻る際にもまた一斉に高速道路が混んできます。

これを回避するためには、かなり早朝に自宅を出発して、下りの高速道路の渋滞のピークを回避する。夕方になり上りの高速道路が混み始める前に、一足早く目的地を引き上げる。これら早め早めの行動が必要です。

しかしこれらについては限界もあります。まず家族連れの場合、奥さんや子どもをかなりの早朝から起こして連れ出すのは大変ですし、自宅が高速道路のインターチェンジから離れているとそれだけでも時間がかかり渋滞に巻き込まれやすくなります。

帰路でもせっかく訪れた行楽地を早く引き上げるのは抵抗があります。往復にそれなりの時間を費やすのですから存分に楽しみたいでしょう。

結局、行きも帰りも出発時間がつい遅くなってしまい、渋滞にはまることになり、このGWでもグッタリしたお父さんドライバーが多かったのではないでしょうか。

■渋滞を回避してドライブを楽しみたいならば

もしも休祝日に渋滞をいつも回避して、ドライブを楽しみたいという方がいたとしたら、WATANKOはその方には「都心から離れた高速インターチェンジの近くに住むべし」と助言させていただきます。

都心から離れた街を出発点とすれば、高速道路で下り方向に向かう場合には都心を出発した方に先んずることができます。また帰路の上りにおいても都心に近づいて渋滞に出くわす前に高速道路を降りることができます。

またこれにはインターチェンジから近いこともほぼ必須条件といえます。高速道路へ乗り入れるまでに30分もかかってしまっては、タイムロスが大きいからです。理想は自宅から最寄りのインターチェンジまで10分以内とったところでしょうか。

なおこれが昔であれば、自宅最寄りの放射線状の高速道路から別の放射線状の高速道路に向かうためには一旦、都心の首都高速の中央環状線を経由していかねばなりませんでした。

東名高速はじめ8つの放射線上の高速道路がすべて都心の中央環状線を経由しようとするわけですから、ここが混まないはずがありません。

よって以前であれば、都心から離れたところに住む場合、渋滞を回避できるのは最寄りの高速道路だけでありました。

渋滞があるとはいえ、多くの放射線状の高速道路に近いという都心に住むメリットはありました。

ところが現在は首都圏の高速道路の整備が進んできており、中央環状線の外周に外環道が、さらにその外周には圏央道がそれぞれ大分開通しています。

参照サイト

国土交通省関東地方整備局 3環状道路の開通予定

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(上記サイトより)

これが現在の首都圏の高速道路網であります。外環道の東側に位置する三郷南インターチェンジと高谷ジャンクションの間が今年6月末に開通すればさらに利便性が増すことでしょう。

ある最寄の放射線状の高速道路から乗りいれても、外環道や圏央道を利用することで都心の高速道路の渋滞を回避しつつ、他の放射線状の高速道路に向かうことができます。

いまや都心から離れた場所に住んでいたとしても、最寄りとは異なる高速道路へのアクセスはぐっと楽になりました。

なお放射線状の高速道路を使って都心方面へ向かう場合には、都心から出ていく車とは全く逆の動きになるので、往路も復路もとても空いていることもふれておきましょう、

■外環道と圏央道の間を囲む地域がおすすめ

WATANKOは上述した「都心から離れた高速インターチェンジの近くに住むべし」についてもう少し具体的に言うとなれば、以下のとおり外環道と圏央道の間に挟まれ、首都圏をぐるっと囲んでいるドーナツ状のエリアということになります。(以下のオレンジ色のエリア)

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この中でどこか放射線状の高速道路、もしくは外環道か圏央道のインターチェンジの近くがお勧めということです。

このエリアであれば外環道と圏央道の両方を利用しやすく、かつ都心に遊びに出向くのもそれほど離れれておらず、渋滞知らずなので時間がかかりません。

■まとめ

車がもたらす便益は、その機能を十分に発揮してこそ享受できるものであり、そこに大枚を払う価値があります。

しかし渋滞は車を機能不全にさせ、その便益と所有する価値を滅してしまうものです、

今日の記事はあまりに車本位な内容かもしれませんが、WATANKOは数百万円を投じて車を買うのですから、その機能を存分に楽しめる環境にいたいと考えますし、もしそれが叶わないのであれば、そもそも車を所有したくはありません。

2018年5月 4日 (金)

家計にやさしいおふくろの味に回帰する

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(コレがたべたい!)


WATANKOはコンビニでおにぎりを買う時、ここ数年は自然と「しゃけ」と「とり五目」を選ぶ事が多いです。

それは昔、子どもだった頃に、母がつくってくれたおにぎりの具がいつもシャケであったこと、たまに炊き込みご飯を作る時の味付けが「とり五目」に似ていたことに起因しています。

コンビニに限らず、若い頃は好奇心もあってか、巷に売り出される色々な新商品を試して中には気に入ったものも出来たりしましたが、ここ数年はいわゆる「おふくろの味」に回帰する傾向があります。

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WATANKOの母親は大正生まれの農家育ちであり、料理の勉強などはおそらくしたことはなかったでしょう。WATANKO家に嫁いできてからも父の農作業をする毎日の中で、作る料理の種類は限られていました。

母の作る料理にはほとんど和風一辺倒で洋食色に乏しく、WATANKOは子どもの頃、よく不満をいったものです。

それでも母の作る料理の中には、その味付けを含めてWATANKOの身体に染みついたものがいくつかできました。

さらに年に数回、隣街に住む父の妹である叔母夫婦のところに泊りがけで遊びに行った時には、叔母が作ってくれる料理を気に入ることもありました。

こうしてWATANKOは母と叔母がつくる料理からおふくろの味として記憶に残るものがいくつかあります。

それらは概して言えば煮物類や、湯がくか塩もみした野菜類、肉と野菜を使ったシンプルな炒め物系であり、特別なものではありませんが、その代わりにいつたべても飽きがこないし、満足できる料理です。

関連記事

御奉射の直会で味わった田舎の味(2014/2/24)

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さらに個々の料理の選好だけでなく、同じ料理であっても味付けは家庭によって様々であり、そこにもおふくろの味とも呼べる個性、違いがあるのではないでしょうか。

たとえば典型的な例では、味噌汁やカレーという料理はどこの家庭でもよく作られますが、味付けはちょっと大げさかもしれませんが一家一家異なります。

以下はカレーのルーの選好についてのツイート

よそのご家庭でお手製の料理をいただく機会があった際、そこには味の良し悪しとは別に、おふくろの味とのギャップがあり、「よそんちの味付け」を感じとります。

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外出や旅行等の機会に様々な料理、それまで食べたことがない新しい料理に出くわすことがあるにしても、日々の生活の大半でとるのは家庭の食事です。

WATANKOは年齢を経てきたせいか、日々の生活で食べる家庭の食事はおふくろの味を選びたくなる気持ち、原点回帰が強まってきました。

お金を出せば様々なヌーベルキュイジーヌを味わうことはできますし、とくに社会人になって30年近くはいろいろな機会がありました。そのような生活を経て、今求めるのはそんなにお金をかけなくとも家計にやさしい予算でもって、おふくろの味をベースとした食事をとる生活です。

もうやせ我慢はしない。これからは好きなものだけを食べる生活をしよう。

(あとがきにかえて)

最後に投資ブログらしいフレーバーをつけて本稿の〆とします。

皆さんご存知の偉大なる投資家、ウォーレン・バフェット氏の好物はコーラとハンバーガーと分厚いステーキと大量のフレンチフライと報じられています。店のグレードも高級レストランではなくジャンクフード系を好むそうです。それが彼のおふくろの味というのでしょう。(なお、ここには彼一流の含蓄がありますが割愛)

でもバフェット氏のおふくろの味のなんと不健康なことか。糖分と油脂ばかりです。それに比べればWATANKOのおふくろの味は野菜中心、油少なめのものばかりであり、塩分に注意すれば相対的に健康的な内容です。

WATANKOの母は料理が得意ではありませんでしたが、健康的なおくふろの味を息子に残しました。WATANKOはそのことには感謝しています。

2018年5月 2日 (水)

無事これ名馬

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(身体を労わっていこう)


日付が変わりましたが5月1日はメーデーでありました。労働者の日。ありがたいことにWATANKOの勤務先はメーデーはお休みとなっております。

しかしながらWATANKOは休日出勤。そこでせめて早めに手仕舞いして大学の親友と「労働者生活に乾杯!」ということで軽く酒場で酌み交わす酒。

その親友とはかなりフランクにお互いのことを話す間柄ですが、今日の話題は会社でダウンしてしまう同世代の話でした。

■長期休暇となる人が目立つ

親友の勤務先では、周囲の同世代の部課長クラスの間で残業があまりに多すぎたり、上司達からのパワハラを受け続けたりして心身が耐え切れなくなり、突然、長期休暇を余儀なくされる人が最近目立ってきたそうです。

そうなると突然不在となるので仕事の現場は混乱しがちになります。また休んだ人が復帰しても無理が効かない身体になってしまったり、人間関係に問題があるとして元の職場にそのまま復帰というケースはほとんどないそうなので、新たな人員の手当てが必要になります。

やっかいなことに、そういった人達はダウンするまで、心身が蝕まれていることが周囲の人からみてほとんどわからないというケースが少なくありません。事態が悪化する前に、手を打つことができるケースは限られます。

親友によると、こういった人達は決して仕事ができないわけではなく、むしろ頑張り屋で結果も出してきたタイプが多い印象だそうです。

しかし仕事自体にあまりに変化が多く、内容は複雑で多様にわたること。海外とのやりとりのために早朝・深夜にまで仕事がおよんだり、土日祝日もスマモに仕事関連のメールが飛び込んでくるなど仕事とプライベートの区切りがなくなっていること。そしてこうした仕事の質の変化と量の増大に対して、必要な要員が割り当てわれていないのが実態とのことです。

そのため担当業務について上司から無理目な納期や目標を突き付けられ、未達となればパワハラが徐々に増えてくる。

あらゆる種類の仕事を沢山こなし、要求と現実のギャップも受けとめ続けるという総合的は働き方が求められます。まさに「総合職」とはよくいったものです。

親友の話を聞いて、WATANKOも自分の勤務先を振り返ってみますと似たような状況が思い出されます。ちょっと生々しくてブログにはなかなかそのままには書けませんが。

■思い出した先輩の言葉

そこで以前、職場の8つ上の先輩から言われた言葉をふと思い出しました。

「WATANKOよ。50歳くらいになってくると身体に無理は効かなくなってくる。周囲の期待に応えようとするあまりに仕事のストレスに身体を晒し続けてはいけない。会社で周囲になんと言われようと、どんな評価をうけようとかまわないじゃあないか。頑張り過ぎて途中で力尽きてしまうよりも、会社人生を最後までつつがなく走り抜けることの方が当人にとっても会社にとっても遥かに大事なことだ。地位や名声なんかよりも『無事これ名馬』をめざせ。」

これを聞いた時には、あまり実感が湧きませんでしたが、いまになって心によく沁みてきます。

プロスポーツ選手でいえば、才能があり脚光をあびていっとき大活躍するも、無理がたたって故障が増えてしまいプロ人生のトータルでは決して記録が伸びなかった選手よりも、派手な成績は残さずとも、身体を気遣いながら着実に第一線に残り続け、そこそこの結果を長い間、出し続けることができる選手を目指すということです。

心身を壊してしまっては、結局損をするのは自分自身です。身体を労わりながら、少しでも健やかに仕事をつづける方が大事です。

『無事これ名馬』

50歳半ばのWATANKOとしては、忘れずにとっておきたい言葉です。

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