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2018年7月29日 (日)

(続)新興国株式インデックスファンドのシェア@2018

前回、新興国株式アセットクラスのインデックスファンドの純資産ならびに資金流入におけるランキングとシェアを調べてみました。

その続きとして次に信託報酬と資金流入の関係を見てみます。

■商品の分布図

信託報酬と資金流出入額の2軸の中に各商品をプロットした分布図を作成してみました。

Notes)
横軸は信託報酬(税抜)、縦軸は資金流出入額の直近6か月(2018年1月~6月)の平均月次額です。

201807285

分布図をみると、Slimの圧勝が一目でわかります。一人勝ちの様相です。

他にもなかなかローコストな商品が揃っていますが、一番低い信託報酬であるSlim以外はほとんど全くと言ってよいほど資金が集まっていません。<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)も然りであり、Slimと同じ信託報酬ながら資金流入については低迷しています。

この原因はニッセイは商品設定が遅かったためと推察します。外国株式(先進国株式)が注目を浴び始めた頃に、遅滞なく設定していれば、Slimが出てくる前までに純資産の積み上がりと個人投資家の支持が定着したのではないでしょうか。

実際にはSlimが2017年7月に設定されて3か月が経った同年10月になってようやくニッセイが設定されました。

しかしニッセイが設定された時点で既にSlimに信託報酬を追随される状態となっており、Slimに対してコスト面で最初から同レベルの争いとなっていたので伸び悩んだのでしょう。

関連記事

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンドが登場するも戦いは厳しい(2017/9/28)


■信託報酬

24商品の信託報酬の単純平均は0.418%となり、これは前日集計した先進国株式の0.469%をも下回る水準です。いかにローコストな新興国株式の商品が新規設定されてきているかがうかがえる傾向です。

それにつけても繰り返しますが、平均を上回る高い信託報酬の旧年金積立に、何故あれほど資金が集まるのか・・・。

■まとめ

さて新興国株式インデックスファンドのこれから先の勢力図はどう変わっていくでしょうか。

WATANKOの予想ですが、先進国株式においてはニッセイとSlimの競争が続いていますが、それと異なり新興国株式ではSlimの圧勝がずっと続くのではないかと考えます。ニッセイも楽天も白旗ではないでしょうか。

どんなアセットクラスであっても個人投資家が信託報酬最安値追随型のSlimシリーズに一度乗り換えてしまったら、コスト面からみて他商品を選ぶ理由はもう無くなります。

他社にできることといえば、もはや恥も外聞も捨ててSlimシリーズと同じ戦略を採るか。しかしながら仮にそれが実現したとしても不十分であり、併せて相当なプロモーションを打たないと待ったく太刀打ちできないでしょう。

あるいは全く別の切り口での商品展開を進めるか。楽天はバンガードを担いで真っ向からぶつからない商品展開を行いました。

各運用会社のインデックスファンドに関する2018年のマーケティングはもうお終いでしょうか。秋以降の動きに注目したいと思います。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「そりゃあ、ここで終わると来月以降、ブログ記事のネタに困るわよね。」

WATANKO「!!!」

2018年7月28日 (土)

新興国株式インデックスファンドのシェア@2018

前々回、前回と先進国株式クラスの純資産ならびに資金流入について集計した結果を記事にしました。

そうなると他のアセットクラスはどうなのかという関心も湧いてきます。そこで今回新たに新興国株式クラスについて、先進国株式と同様の集計をしてみました。

<集計条件>

1)データソースは投信まとなび。データは2018年7月27日時点
2)対象は新興国株式インデックスに連動するインデックファンド
3)DC専用、ラップ口座用、為替ヘッジありは対象外とする。

上記の条件に適合するファンドを合計24本を抽出して比較しました。
(金額単位は億円。以降同じ。)

■純資産

まず純資産のランキングとシェアは次の通りです。

201807281_2

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トップ3はeMAXIS 新興国株式インデックス(以下、eMAXIS)、SMT 新興国株式インデックス・オープン(以下、SMT)、インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式、いわゆる旧年金積立シリーズがそれぞれつきました。

2008年から2009年にかけて設定された新興国株式インデックス投信の先駆者達であり、この3商品で全体の6割のシェアを占めています。

さらに4位以下につけているのは信託報酬が0.1%~0.3%台のローコストな商品群がならんでいます。

なお24本の中には直近3年間に新規設定された商品が13本と過半であります。ここ数年は新興国株式クラスの成績は振るわない中にあって、結構な数の新商品が設定されています。

つみたてNISA等への対応として、運用会社がローコストなインデックスファンドを新規設定する動きがここでもよくわかります。

■資金流入

次に資金流入のランキングとシェアであります。

先進国株式の記事でも述べましたが、純資産は設定期間が長い商品が多額になりやすいし、市場の基準価額の変動も加味されますので、本当に今人気があるファンドを把握するには資金流入を見るべきであります。

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201807284

さてここでのトップはeMAXIS Slim 新興国株式インデックス(以下、Slim)です。2位以下を大きく引き離して断トツです。

2017年12月に新登場した競合商品にあわせて信託報酬を大きく引き下げたことが起爆剤となったようです。

関連記事

eMAXIS Slim新興国株式が公言どおり、そして期待を裏切らない信託報酬の引き下げを実施(2017/11/23)

Slimに続くのはiシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETFです。2017年9月に設定されてからまだ1年と経っていません。この資金流入の水準が今後も続くのか。

そして3位につけたのは、なんと旧年金積立です。信託報酬0.55%はもはや相対的には安いとは呼べない水準ですが、この資金流入にWATANKOはちょっと驚きました。

WATANKOが旧年金積立を購入している個人投資家に出会う機会があったら、もっと遥かにローコストな商品がゴロゴロあることを教えたい気持ちです。(余計なお世話?)

4位以下には、たわらノーロード新興国株式、EXE-i 新興国株式ファンド、つみたて新興国株式と信託報酬0.2~0.3%台のローコストな商品が続いています。

あとひとつだけ指摘するとすれば、eMAXIS新興国株式の資金流出です。先進国株式と同様に新興国株式でもeMAXISは資金を減らしている格好です。その分を十分に補えるほどにSlimの資金流入が大きいのですが、eMAXISの資金流出を見ると、この商品の命脈はもはや尽きたかのうように思えます。

(つづく)


妻ミサト「新商品が増えたって書いてあるけど、単純に先進国株式の新商品が増えたから、新興国株式もついでにラインナップされているだけじゃあない?」

WATANKO「なかなかに鋭いご指摘です。」

妻ミサト「だてにこの駄ブログを長年忍耐強く読んでいないわ。」

WATANKO「ありがたや、ありがたや」

2018年7月23日 (月)

(続)先進国株式インデックスファンドのシェア@2018

(前回からの続きです。)

前回、先進国株式アセットクラスのインデックスファンドの純資産ならびに資金流入におけるシェアを調べてみました。

その続きとして次に信託報酬と資金流入の関係を見てみます。


■商品の分布図

信託報酬と資金流出入の2軸の中に各商品をプロットした分布図を作成してみました。

Notes)
横軸は信託報酬(税抜)、縦軸は資金流出入の直近6か月(2018年1月~6月)の平均月次額です。

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分布図をみると、旧年金積立、旧中央三井などリーマンショック前から設定されている古豪の商品、SMTやeMAXISなどかつてローコスト投信と呼ばれていた商品、そして今のローコスト商品の3つのグループに分けられます。

これをみると32本も商品があっても人気があるのは前回の指摘と同様にニッセイ、Slim、あとはせいぜいたわらくらいです。あとの野村インデックスファンド・外国株式(Funds-i)、SMT、SS外国株式、EXE-i などは残っている既存顧客が買い続けてくれてなんとか命脈を保っています。それ以外のものは投資先のマザーファンドから見ればないよりはマシといった存在にすぎないかもしれません。

2年おきに比較を続けていますが、だんだんと優勝劣敗がはっきりしてくる傾向が強まっている印象です。

■信託報酬

さていまどきの先進国株式インデックスファンドのコスト水準を測るべく、32本の商品の信託報酬の単純平均を算定すると0.469%となりました。

これは2014年の0.591%、2016の0.568%から引き下がってきています。

原因としては信託報酬0.2%以下の商品が32本中12本もあり、これらが全体の平均を引き下げているためでありましょう。

■まとめ

先進国株式インデックスファンドのこれから先の勢力図はどう変わっていくでしょうか。

WATANKOの勝手な予想ですが、今後、よほどの新商品が出てこない限りニッセイ、Slim、そしてたわら以外は資金流入の面では廃れていきそうな予感がします。

さらにはニッセイやSlimにとって当面資金流入を争う相手は、他の先進国株式インデックスファンドではなくて、米国株式インデックスファンドかもしれません。

参考までに、楽天・全米株式インデックス・ファンドのデータは以下のとおりです。

純資産  154.8億円
資金流入   16.66億円

2017年8月設定から1年たらずでこの数字です。結構積み上がっています。
ニッセイやSlimはこれとも競っていかねばなりません。

次回2020年、オリンピックの年はどんな一体どんな様相でしょうか。

2018年7月22日 (日)

先進国株式インデックスファンドのシェア@2018

個人投資家は、皆それぞれが自分が信じる投資手法、有用など判断した商品を選べばよいものですが、一方で他の個人投資家は何を買っているのか、現在の売れ筋商品は何であるかが気になるのもまた正直なところです。

そこでインデックス投信について純資産と資金流入の2つの観点から商品別シェアを調べてみました。

取り上げるアセットクラスは個人投資家が国際分散投資を志向する場合、大抵においてアセットアロケーションに組み入れていると思われれる先進国株式とします。

なお、この比較は過去2010年、2014年、2016年と行ってきています。

関連記事

先進国株式インデックスファンドのシェア(2010/9/23)

先進国株式インデックスファンドのシェア@2014(2014/7/26)

先進国株式インデックスファンドのシェア@2016(2016/7/23)


さて特に2年前の2016年と比較すると現在のシェアははたしてどうなっているでしょうか。

<集計条件>

1)データソースは投信まとなび。データは2018年7月20日時点
2)先進国株式インデックスに連動するインデックファンド(インデックスは一部を除きMSCI-KOKUSAIが対象となっている。)
3)DC専用、ラップ口座用、為替ヘッジありは対象外とする。

上記の条件に適合するファンドを合計32本を抽出して比較しました。前回集計もれしていた投信も一部あり、該当商品の過去金額は「未確認」と表示しています。(金額単位は億円。以降同じ。)

■純資産

まず純資産のシェアです。32本のランキングとシェアは次の通りです。

201807221

201807222

トップは<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)です。32本合計に占めるシェアは25%と圧倒的であります。純資産は1,000億円は目前どころか、このペースでいけば3年後には2,000億円にも達する勢いです。

第2位、第3位にはお馴染みのSMT グローバル株式インデックス・オープン(以下、SMT)、eMAXIS 先進国株式インデックス(以下、eMAXIS)が並んでいます、

SMTは2014年、2016年と純資産がトップでしたが、今回からニッセイに取って代られました。後ほど明示しますがニッセイはSMTの10倍以上の資金流入が毎月ありますので、前回2016年以降、順位の逆転は時間の問題でありました。

第4位はたわらノーロード先進国株式(以下、たわら)です。2016年からの伸び率はなかなかに高いですが、いかんせんニッセイの圧勝感の前にはWATANKOには霞んで見えてしまいます。

しかしながら第3位のeMAXISとの資金収入の差は8億もあるので、この調子で行けばたわらがeMAXISを超える日はそう遠くないでしょう。

第5位以降は昔からお馴染みの商品ばかりです。設定期間が長い分、純資産の額で見るとステート・ストリート外国株式インデックス・オープン(以下、SS外国株式)、外国株式インデックスeあたりもまだ存在感があります。

しかしながらニッセイは2014年から2018年の4年間で純資産を29倍近くに伸ばしてきたに対して、このあたりの商品はせいぜい1.5倍どまりです。基準価額の伸びを差し引くと、純資産の拡大はすっかり止まっています。

そうそう、ステート・ストリートはSS外国株式の他に楽天証券のみ向けに同種商品のローコスト版をちゃっかり設定していたことが今回わかりました。

それと集計してみた結果、前回以降に新規設定されたファンドが8本もありました。その多くは信託報酬が0.2%近傍でありローコストですが、これからどこまで純資産を伸ばせるでしょうか。

■資金流入

次に資金流入のランキングとシェアであります。

純資産は設定期間が長い商品が多額になりやすいですし、市場の基準価額の変動も加味されますので、本当に今人気があるファンドを把握するには資金流入を見るべきであります。

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さてここでもトップはニッセイです。しかしながら圧勝というわけでもなく前々回記事で紹介した通りeMAXIS Slim 先進国株式インデックス(以下、Slim)がヒタヒタとついてきています。

ニッセイとSlimは信託報酬の低さという点ではトップ2として並んでおり、今後の資金流入のトップ争いが要注目であります。

後に続くのは、たわらからEXE-i 先進国株式ファンド(以下、EXE-i)までの9本の商品が毎月平均で1億円を超える資金流入があります。

しかしそれら以外、全体の3分の2近くにあたる商品については、わずか数千万円の水準、最下位からの6商品に至っては資金が流出しています。

なかでも目立つのはemaxisが前回2016年から8億も悪化しているところです。WATANKOからみると1人負けの様相です。その分、Slimへ資金流入しているとの見方もできますが、もしもSlimがなかったらと思うと、三菱UFJ国際投信の担当者も冷や汗ではないでしょうか。

しかしあらためてじっくりとシェアを見てみますと、ニッセイなど売れている商品には資金がガバチョと集まる一方で、売れていない商品は徹底して売れていません。

かつてWATANKOもたくさん買い込んだ外国株式インデックスeも昔日の面影はなく、いまは資金流出の状態にあります。

住友三井トラストアセットマネジメント御中、i-SMT グローバル株式インデックス(ノーロード)を後から設定するくらいなら、外国株式インデックスeの信託報酬を0.2%に下げてくれればこの上なく嬉しかったです。

(つづく)

2018年7月19日 (木)

ステート・ストリート、いまさら来てもはたしてパイは残っているか、奪うしかないゾ

20180719ss

(船出は厳しい!?)

ブラック・ロック、バンガードとならぶETFの大手運用会社ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社(以下、ステート・ストリート)の米国上場の低コストなETF計18銘柄の国内取扱が始まりました。

今回取り扱いされる18銘柄の中には、皆さんお馴染みバンガードのETFを下回る経費率0.03%のSPTM、SPLGが含まれています。

18銘柄の詳しいラインナップは以下をご覧下さい。

参照記事

SBI証券
米国ETF 超低コスト海外ETF(株式型・債券型)を含む合計18銘柄の取扱開始!

18銘柄をざっと見渡すと、米国の株式はS&P500のバリエーションが大型、小型、バリュー、グロース、高配当等と揃っています。さらに米国の債券も短期、中期、長期、社債、国債とこれまた種類が豊富です。これらは経費率が0.03%~0.07%の水準であります。

最近ローコスト化がすすんできたインデックス投信に対しても、上記のETFはコスト面でまだ優位性を発揮できそうです。

上記以外にもユーロ指数ものなどありますが、経費率は相対的に0.29%~0.55%と高目なので、該当指数に興味があり、お好きな方はどうぞというところでしょうか。

■皆さん、ステート・ストリートのETFを新規購入しますか

18銘柄のうち、採用するインデックスは異なりますが競合すると思われますバンガードのVTIの経費率0.04%に対して、SPDRポートフォリオ米国トータル・ストック・マーケットETF(SPTM)は経費率0.03%と、VTIよりも低コストです。

しかし経費率が確かに0.01%低いからといって、今までETFを購入・保有してきた個人投資家が、みな雪崩をうってVTIを売却してSPTMに乗り換えますでしょうか。

「もうこれまでVTIをX,XXX千円も買っているし、いまからSPTMに乗り換えるにしても税金の前払いは避けたいし、何より面倒くさい。新規購入分からSPTMを選ぶ方法もあるが保有商品が増えて管理が繁雑になる。経費率0.01%カットほしさにわざわざそこまでする積極的な動機も湧いてこない。更にバンガードはいろいろなブロガーが紹介しており、買って安心な面もある。」

海外ETFを比較的選好する個人投資家のメンタリティとはこんな感じではないかと想像します。

機動的に銘柄を売買する個別株投資と異なり、長期保有、積み立て投資のスタイルをとる個人投資家は、投資する商品や手法をきめたらそれをキープするモメンタムがそれなりに働くものです。

ステート・ストリートがバンガードと同等か、一部下回る経費率の商品をいまさら多数そろえたところで、それですんなりと個人投資家たちがなびくでしょうか。

この駄ブログの右側にリンクを貼ってある著名な個人投資家の皆さんがこぞって「バンガードOUT、ステート・ストリートIN」を唱えれば、少しは変わるかもしれませんが、そのようなことが起きる根拠もあいにく整ってはいません。

■相当なプロモーションが必要

顧客がいることが証明された市場にあとからやって来て店を開き、「さあうちの商品だって値段も品質も同じだから買って下され」といっても商売はそう簡単にはいきません。

石橋をたたいてから渡ろうとするフォロワーが、リスクをとった先駆者が得られる利益と同等のものが得られるなんて虫の良い話はそうそうありません。

いまさら来たところで、はたしてパイは残っているのか。なければ奪うしかありません。

つまりはステート・ストリートが今から本気でバンガードを押しのけて、自社の商品を日本の個人投資家の投資ビークルに成らしめんとするならば、かなり力を入れたプロモーションが必要であります。

以前よりこの駄ブログでも何度か書いている教科書的な説法ですが、マーケティングの4Pに照らしてみればステート・ストリートの今回商品はProduct、Priceの面では合格点、Placeは楽天、SBIという2大ネット証券をおさえたことで先ずは及第点です。あとはPromotionをどれだけ力を入れるのか。

インデックス・ファンドとはどの商品を選んでも同質的であるという一面があり、商品の差別化が難しいです。だからこそProduct以外のPrice、Place、Promotionの各面にて打てる手を継続的に打っていく必要があります。

ステート・ストリートがインデックス・ファンドを選ぶ顧客群に対して、これからどのようなプロモーションを展開するのか注目したいと思います。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「WATANKOは妻からの愛情を持続させるためにこれからどんなプロモーションを展開していくのかしら?」

WATANKO「!!!(もうとっくに限界なんですけど・・・ハア~)」

2018年7月17日 (火)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2018

投信のローコスト競争は現在、ニッセイアセットマネジメント(以下、ニッセイ)と三菱UFJ国際投信(以下、三菱)のガチバトル、そこに商品ラインナップではやや異なりますが楽天投信投資顧問が絡んだ3社にてチャンピオンの座を争っております。

競争の中核はニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズと三菱のeMAXIS Slimシリーズ、中でも先進国株式インデックス連動の商品を対象として信託報酬引き下げの競争が続いています。ニッセイがクラス最安値へ信託報酬を引き下げれば、三菱がすかさず同率1位となるようにeMAXIS Slimシリーズの信託報酬を引き下げてきます。

ニッセイは先行者、三菱は追随者の立場にありますが、昨年末、ここに第三者が割り込む形にでSBIアセットマネジメントがEXE-i つみたて 先進国株式ファンドをクラス最安値の信託報酬(0.1095%、税抜、以降同じ)で設定すると、三菱はこれに追随してeMAXIS Slimの信託報酬を同率まで引き下げました。

さてこの三菱の動きをみて、ニッセイは<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬を引き下げるのか。半年余りの沈黙を破ってニッセイは6月末にニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、外国株式)の信託報酬を0.109%に引き下げると発表し、またまた単独最安値を更新しました。

そしてほどなく三菱もまたSlimシリーズの設定時の方針に従ってeMAXIS Slim先進国株式インデックス(以下、Slim)の信託報酬を同率まで信託報酬を引き下げて現在に至っております。

■ニッセイは先進国株式アセットでは絶対に負けられない

<購入・換金手数料なし>のうち、外国株式は純資産が957億円(2018年6月現在、以降同じ)に達し、古豪であるSMTグローバル株式インデックス(675億円)をとうに上回って、ローコストなインデックス投信で断トツのチャンピオンであります。毎月30億円もの資金流入があり、個人投資家からいかに厚く支持されているかが窺える純資産の伸びであります。

しかしながら<購入・換金手数料なし>シリーズ全体の純資産は、12商品合計で1.330億円にとどまり、このうち外国株式が957億円と7割強を占めています。このシリーズは商品ラインナップの多くで信託報酬が最安値となっていますが、その純資産は外国株式の次がTOPIXで180億円、先進国債券が93億円となっており、信託報酬が安い割には伸びてはいません。

つまりはニッセイにおいては<購入・換金手数料なし>シリーズのうち、外国株式こそが個人投家の支持と収益の中心であります。外国株式がひとえにシリーズ全体の純資産の伸長の牽引役となっているというエビデンスがあるからこそ、三菱が追随するとわかりつつも信託報酬最安値の座をゆずるわけにはいきません。

■晩秋まで待てなかったニッセイ

ニッセイは毎年11月に<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬を引き下げてきました。それはあたかも同年のFund of the yearのトップ獲りを狙ったタイミングかのように思えます。

その真否はともかく、今年は例年の傾向に反してはや6月に信託報酬を引き下げてきました。

ニッセイのこの早い決断は、個人投資家にとってはありがたいですが、その背景を推察するに、外国株式とSlimの資金流入の推移が影響しているかもしれません。

直近1年の外国株式とSlimの月次の資金流入を比較してみます。

Notes)金額単位は億円です。

201807171

2017年12月までは外国株式には毎月30億円の資金流入がありましたが、2018年に入ってからは、資金流入が2割から3割目減りしてきています。

一方のSlimは12月に前述のとおり、EXE-i つみたて 先進国株式ファンドにあわせて信託報酬を引き下げ、その結果、外国株式を下回ったことによる影響からか、資金流入が2017年の水準から一気に4倍前後にまで急激に伸びています。

外国株式の目減りと同時期におきたSlimの急激な伸び。

WATANKOがもしニッセイの担当であれば、この2つを結び付けて危機感をもったことでしょう。

<購入・換金手数料なし>シリーズの唯一にして大黒柱である外国株式。その背後にはSlimがヒタヒタと迫ってきたわけです。潮目が変わってきたのかもしれないと捉えてもおかしくはありません。

かくしてニッセイは、晩秋の定期引き下げ時期まで待ってはおれず半年近く前倒しで信託報酬の引き下げを実行した・・・。そんな風にWATNKOは読み取れました。

■まとめ

三菱とのローコスト競争に勝つために、ニッセイは今年、例年よりも早く信託報酬を引き下げできました。WATANKOは、ニッセイのこの判断は正しいと考えます。ともかくも薄利で商売を続ける以上、多額の資金流入を維持することが必須の要件だからです。

今回の信託報酬の引き下げにあたって、ニッセイにおける販売会社との交渉はいままで同様に大変であったかと推察しますが、その際の最大の説得材料が「引き下げによって高い資金流入が今後の見込まれる」ことであったでしょう。

ニッセイの外国株式は、純資産がもうすぐ1,000億円にと届こうかという水準です。一方のSlimはまだ100億円半ばの水準です。

信託報酬は同率、純資産の差は800億円もある。三菱は信託報酬で単独最安値を目指すわけではない。

これらを総合すると、今はまだニッセイの天下といっても良いでしょう。

関連記事

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2015(2015/11/14)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2016(2016/10/22)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2017(2017/10/7)


2018年7月15日 (日)

天に星、地には花、君にロードスターを

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(空と大地と繋がっている)

WATANKOは20代の頃、マツダのロードスター(NA)を愛車にしていました。その頃のオープンカーライフが忘れられずに21年を経て2015年7月にふたたびロードスター(ND)のオーナーとなりました。

NDが我が家にやって来た時には、長年離れていた恋人に再会したような懐かしさと嬉しさがこみ上げてきたものです。

関連記事

NAからNDへ、ふたたびロードスターと過ごす日々の始まり(2015/7/19)

(続)NAからNDへ、ふたたびロードスターと過ごす日々の始まり(2015/7/20)

NDロードスター@1,000km(2015/9/21)

ロードスター NAとNDを乗り比べ(2015/12/4)

再びロードスターのオーナーになって1年が過ぎました(2016/7/29)

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(早朝、とある田園にて)


さてNDのオーナーとなって今月でちょうど丸3年が経ちました。

■インプレッションは不変

オーナーとしてNDを3年間ドライブしましたが、購入当初の印象は今も変わりません。

ロードスターは初代モデルのNAも、そして現行のNDでもエンジンパワーが乏しく、非力だという意見を時折聞きます。

しかしながら実際に操ってみると、ドライバーにほんのすこしの技量と度胸があれば高速道路以外の市街地や郊外では、軽量ボディによる軽快な走りでもって大抵の他車をリードすることが可能であります。

排気量1.5L、たった131馬力ですが、小さくて1t前後の軽いボディはとりまわしがよく、街中でも郊外でも小気味よく加速しますし、コーナーにも思い切ってとび込んでいけます。そして制動距離も短いので止まるのが簡単です。

車にどんな挙動が起きても手の内でコントロールできるように思えてきます。

まさに軽量ボディは、エンジンのパワーに勝るとも劣らない車のバリューであります。

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(懐かしのNAとの2ショット、その1)


■空と大地とドライバーがひとつに繋がる

オープンカーは上を見上げれば屋根はなく、ドライバーの目線はそのまま空に向かいます。ちょっと大げさに言えばドライバーの身体は車の中にありながらも空とも繋がっています、

さらには外部の風と気温と湿度に触れながら、草花の香りを嗅ぎながら走ると、ドライバーはまるで大地の一部であるかのように感じます。

そこには空と大地とドライバーが一つに繋がっていく感覚が広がっているのです。

その上で、ロードスターはあたかもドライバーの身体の一部となったかのように4つのタイヤで大地をたしかに捉えなら、俊敏なチーターのように疾走します。

ボディが軽いためタイヤを通じて路面の状態がしっかりと伝わります。綺麗に舗装された道は滑らかに、凸凹した道はボディがせわしなく揺れます。

そこにはまたドライバーにとって自分の足で走っているがごとくダイレクト感があります。

まさに天に星、地には花、そして私にはロードスターがあります。これで十分です。

車好きにとって、この他にあと何が必要なのでしょうか。

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(自然との素晴らしき一体感)


■人生は有限

再びロードスターのオーナーになって3年。若い時の記憶にある感動と気持ち良さは20年以上経った今でも不変でした。

空と大地との一体感。豊かな自然の中でそれを感じる時にWATANKOはドライビングの根幹的な楽しさを味わっています。

人生は有限ですので、WATANKOは車を運転する場合には、極力その喜びを最大限得るルートとモデルを選びたいです。混雑がなくて自然に囲まれた道をロードスターのようなオープンカーで走ることがまさにピッタリです。

また、もし息子たちが、オープンドライブの魅力をWATANKOと同じように十分に理解して、欲しがったとしたらその時は、ワタンコのNDを譲ろうと思います。

でも、たとえNDを譲ったとしても、WATANKOの今後のカーライフにはオープンカーは欠かせません。その後の車選びにおいてもオープンカーないしはタルガトップを選ぶことに躊躇はしないでしょう。

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(懐かしのNAとの2ショット、その2)


(あとがきにかえて)

街中でミニバンと並走していると、ミニバンに乗っている子どもが物珍しいオープンカーに見入ってきます。そんなときWATANKOは子どもに手を振ります。すると大抵の子どもは驚きつつも、嬉しそうに手を振り返してくれます。

子どもたちはわかっているのです。

オープンカーがいかに素敵な乗り物であるかを。

そしてそれを運転するドライバーがいかに幸せであるかも。

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(40kmで走っても楽しい車)

2018年7月14日 (土)

2018年7月の積み立て購入商品

【7月13日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

145,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

57,660千円

■損益率

40.0%

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WATANKOは給与所得と不動産賃貸収入から得た余裕資金をもって日本株式、先進国株式、新興国株式のインデックス投信をSBI証券にて毎月積み立て購入しています。

さて今月の積み立て商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

Notes)表中の金額単位は円です。

201807312

さらに7月の仕入れの結果、6月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

Notes)
*表中の金額単位は円です。
*NISAは暦年ごとに損益を認識する必要があるため2018年の分のみの表記としています。

201807313

さて、新興国株式クラスにおいて基準価額の下落が続いています。いまや米国株ブームの中、新興国株式など誰も見向きもしなくなっているのかもしれませんが、ここにバーゲンセール有りみて、買いに走る個人投資家がいてもおかしくはありません。

こうしたナンピン買いは個別株ではそら恐ろしくてとてもできませんが、市場全体となればその垣根はかなり低くなるのではないでしょうか。

今日の基準価額を明日以降上回る日が決してやってこない。

そんなことはありませんよね。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「私達の今日の夫婦愛のレベルも、明日以降、上回る日は決して来ないのかしら?」

WATANKO「それは貴女次第でしょうね。(キッパリ)」

妻ミサト「!!!(先に言われた。)」

2018年7月12日 (木)

BNDからの2018年7月分分配金

WATANKOは手元にある外貨をつかって資産運用のひとつの実験ともいうべき外国債券のETFであるBNDのバイ&ホールドを実行中です。

さてBNDから2018年7月分の分配金が支払われました。税引き後で442.15ドルです。

これまでの推移は以下のとおりです。

201807311

続きまして債券に関する雑感です。

自分の購買物には、高いけどその効能が大当たりかまたはハズレな商品があれば、安くて品質が安定している商品もあります。

たとえば後者については、いつも食べる定番の定食や、ちょっとお気に入りの普段着等が該当するかもしれません。WATANKOにとってはBNDもまた同様であり、経費率は低く、ボラティリティが小さい、分配金も安定しているという「安くて品質が安定した」商品のひとつであります。

いつも本記事の冒頭には、外国債券不要論に対するアンチテーゼとして「資産運用のひとつの実験」と題していますが、BNDについてはもう実験の域は脱して「実証された良品」と認め、これを長くホールドしていきたいと思います。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「じゃあ、わたしも『安くて品質が安定した』妻かしら?」

WATANKO「私の口からはとても答えられません・・・。」

妻ミサト「!!!(どういう意味よ!?)」

2018年7月 8日 (日)

インデックス投資ナイト2018に参加しました-今年も光った個人投資家の登壇

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(今年も参加してまいりました。)

インデックス投資家にとって、すっかり恒例となった夏フェスであるインデックス投資ナイト2018に参加してきました。

関連記事

インデックス投資ナイト2018のチケットを入手-投資のイベントに参加するようになった理由(2018/6/16)

会場は昨年から渋谷に移転した東京カルチャーカルチャーです。アクセスも会場のレイアウトも本イベントにちょうどよい印象であります。

本イベントは例年同様、今年も大いに盛り上がりましたので、参加されたブロガーの方々から順次詳細がブログ記事としてUPされるでしょう。

おっと早速1本UPされた模様ですので、以下にて紹介させていただきます。

相互リンクいただいている青井ノボルさんのブログ記事です。

紹介記事

インデックス投資で長期縦走へ
インデックス投資ナイト2018に参加しました

イベントの詳細な模様については、今後も他の投資ブログで熱くレポートされると想定して、本稿ではWATANKOの感想を取り上げていきます。


■第一部 ブロガー対談 「米国株投資と国際分散投資、どっちがいいの?」

たぱぞうさん、水瀬ケンイチさんの2大投資ブロガーに行司役?の日経新聞の田村正之氏を加えてイーノ・ジュンイチさんの司会進行のもとに表題テーマについてのトークショーです。

米国株投資と国際分散投資の優劣論は、今一番ホットなテーマかもしれません。今年の本イベントのプログラムのトップバッターにもってくるとは実行委員の皆さんのセンスにとても納得です。

成長が期待できる優れたインデックスに特化する形としての米国株投資と、予想が困難な将来のリスクへの備えとしての国際分散投資。この2つの比較は突き詰めればリターンとリスクのどちらを優先するかという選択ではないでしょうか。

ただしここ数年は、米国の株式市場が好調なため(田村氏は、これを「追い風参考記録」と絶妙に表現)国際分散投資のリスク低減の主張はやや劣勢な印象がありました。(あくまでWATANKOの印象です。)

ただしもしも本イベントが、株式相場がそこそこ下落している時に開催されていたらどうであったでしょうか。

個人投資家達はリスクへの感応度が一気に高まっていたことでしょうし、国際分散投資の説得力が増す地合いとなっていただろうとWATANKOは予想します。

それともうひとつ。今回、登壇された米国株ブロガーのたぱぞうさんの語り口はとても印象的でありました。

たぱぞうさんは、おそらくは米国株ブロガーでもっとも著名な部類に入る方ですが、偉ぶることなく自身のこれまでの投資遍歴や今の投資行動、考え方について、ひとりの個人投資家として肩肘張らずに等身大で親しみが持てるコメントを、ユーモアを交えつつ落ち着いた口調で発していました。その内容は聞き取りやすく素晴らしい語り口でした。

■第二部 特別ゲスト登壇「金融庁になんでも聞いてみよう!」

つみたてNISAフェスティバル等金融庁のイベントでお馴染みの今井利友氏(金融庁 総務企画局 政策課 総合政策室 金融税制調整官)を迎えたQ&Aセッションです。進行役は今年の本イベントの実行委員長のASKさんです。

今井氏からは、複数のNISA制度がある意義や利用法についての説明の他、NISAの恒久化を目指す旨のコメントがありました。

税制の優遇措置について、恒久化というのはハードルが高いとWATANKOは考えますが、いち国民として、期待をしておきたいところです。

がしかし、それよりもつみたてNISAの年間非課税枠の引き上げこそが次に実現すべき課題であるとWATANKOは考えます。年間非課税枠が例えば600千円に引き上げられれば、毎月の投資額もキリがよくなりますね。

あと、個人投資家においても恒久化を訴えるのではあれば、彼らは当然ながら先行してNISAは積極的に活用すべきでしょう。つみたてNISAは20年間非課税ですが、わずか(!)20年間の期間すら活用し切れない人が、さらに長期に活用が可能となる恒久化を求めることなどおかしな話ではありませんか。

上述のつみたてNISAの年間投資枠の引き上げも含めて、制度の拡充を求めるのではあれば、完璧とは言えない現行の制度であってもこれを活用することで個人のNISA活用の実績を上げていくことが必要です。

民間企業でも官公庁でも事業・制度を拡充させていくにあたっては実績がモノを言うはずであることは、今更WATANKOが述べずとも、聡明なる個人投資家諸氏にとっては十分にご存知でありましょう。

■第三部 有識者座談会「インデックス投資を継続するためのメンタリティ」

山崎元氏、竹川美奈子氏、投資ブロガーのゆうきさん、個人凍死家テリーさん(当日発表のサプライズ参加)らによるパネルディスカッション。進行役はお馴染みのカン・チュンド氏です。

山崎氏はいつも通りの辛口を添えた見識を披露されました。ひとつあげるとすれば、投資の手法というものは誰それが、いかなる状況下でやろうとしても、それに左右されずに手法の是々非々は決まっているという考え方です。

そしてなんといってもサプライズはテリーさんの登壇であります。大げさに言えばテリーさんの正体が明るみになった時点でもうこのセッションは終わって決まってしまったようなものでした。

テリーさんとはオフ会でも何度かお会いしており、当人の投資に対するスタンスや考え方はWATANKOにとっては既知のものでしたから、今回のテリーさんのトーク内容には特段に驚きはありません。テリー氏の投資に対する飾り気ゼロで、あまりに正直(失礼)な意見に思わずニヤリとさせられました。

■まとめ

今年のインデックス投資ナイトを後で振り返った時に一番記憶に残るのは、たぱぞうさんの語り口やテリーさんの本音トークでありましょう。

本を書いたり、マスコミに出てくる有識者、それに関係官庁の方々の話はとても参考になりますが、彼らが発進する内容はメディアや官庁主催のイベントでいくらでも触れる機会があります。

しかし一方で、我々と同じ等身大の個人投資家が発する言葉こそが、このイベントの一番の醍醐味であると改めて強く思いました。

やはりこのイベントにおける最も魅力的なコンテンツの提供者は市井の個人投資家であります。

これからも個性的でありながらも参加者の共感を得られるような素晴らしい個人投資家の方々が、このイベントで登壇し続けることを期待しています。

実行委員の皆様におかれましては、素晴らしいイベントを企画・運営いただきましてありがとうございました。いち参加者にすぎませんが、御礼の言葉を述べさせていただきます。

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(登壇された方々です。)

2018年7月 7日 (土)

VTIからの2018年2Q分配金

WATANKOは所有する不動産物件のなかにある遊休物件について、これを処分して、「不動産を賃貸して得る収入」から、「証券をバイ&ホールドして得る分配金収入」に運用方法を切り替えています。

そのビークルとして採用した証券はバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)。購入元本は1株126.66ドル×2,600株=329,336.60ドルです。当時の換算レート(111.26円/$)で36,643千円です。

■分配金収入

さてVTIの分配金は年4回、四半期ごとの支払いであり、WATANKOはVTIを購入して以来、4回目となる2018年第2四半期(2Q)の分配金を受領しました。税引き後で1,128.16ドルです。円換算すると6月末換算レート(110.78円/$)にて124,978円になります。

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合計4回の累計をもとに単純年換算すると496千円、円建ての分配金利回りは1.35%となります。

■トータルリターン

元本投資額の評価額について、3月末に比べると外貨建てで基準価額は上昇かつ円安となり、円建て評価額は40,440千円に上昇して評価益は+3,797千円、+10.4%まで拡大しました。

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分配金収入合計とあわせて13か月でのトータルリターンは+4,293千円、+11.7%となりました。

■証券投資VS不動産賃料収入

さて冒頭に書いたとおり、WATANKOは不動産賃料収入を証券保有による分配金収入に切り替えたわけですが、この13ヶ月間での分配金収入496千円は月額になおすと38千円となります。売却した遊休土地を賃貸に供した場合に得られる月額収入(数十万円)の水準には遠く及びません。

比較としてはこれにキャピタルゲインを加えるべきですが、そのキャピタルゲインにしても変動があるため、いっときの結果をもって一喜一憂しても仕方がありません。これは比較する不動産の方にしても同じことがいえます。こちらは証券と異なり、時価がそうそうにはわかりませんのでキャピタルゲインを比較しようがありません。

結局は証券投資が不動産投資よりもよいリターンを出すことができるかどうか、かなり長期間を経たあとの結果を待ってみないとある程度の推測すらも難しいでしょう。

前回報告と同様にバイ&ホールドを続けるとしましょう。

2018年7月 4日 (水)

確定拠出年金-2018年6月末運用状況

WATANKOの勤務先では2007年1月から確定拠出年金(DC)を導入しており、当ブログでは半年毎にその運用状況を紹介しています。

制度開始当初はメガバンクの3年定期預金を選んでいましたが、その後、余裕資金でインデックス投資を開始したことにあわせて、DCでもインデックスファンドを組み合わせたポートフォリオでもって運用開始しました。

現在は積み立て購入を先進国株式インデックス投信1本に絞り、その他は売却して3年定期預金にてストックしています。

そのシンプルなポートフォリオの現在の運用状況は以下のとおりです。

(Notes)
◆商品名は略称です。
◆金額単位は千円です。

201806306

201806307

勤務先が加入しているDCのサポートサイトから運用状況の詳細を知ることができ、そのサイトによると設定来の運用利回りは5.7%(前回記事17年12月末時点では6.35%)とのこと。3年定期預金分は利回りには影響しておらず、前回からの変動はもっぱら先進国株式インデックス投信の基準価額の変動によるものです。

一方で、このポートフォリオについて「my INDEX」で過去平均リターン、リスク、シャープレシオを測ってみると以下です。(カッコ内は17年12月末時点)

●過去平均リターン
 3.5%(4.4%)

●リスク
 12.1%(12.0%)

●シャープレシオ
 0.29(0.36)

DCの運用状況は半年おきに損益状況をチェックするのみですが、前回17年12月末に比べてリターンは悪化しました。

さてWATANKOの確定拠出年金のうち、3年定期預金分はかねてよりリスク商品への振り替えを行うと過去記事で宣言し続けておりました。

しかしながらここで欲が出てしまって相場の下落を待ってしまい、今に至るまで振り替えができていません。

さてどうしたものかと考えたところ、今現在のWATANKOの特定口座、NISA口座も含めたトータルでのポートフォリオにおいては、長年の積み立て投資の結果、3年定期預金分のシェアは1%強まで低下しました。

よってリスク商品への振り替えについて、急ぎ真剣な検討に入る気にはなれず、ほったらかしの状態でもよいかと考えています。

相場の下落が起きれば、先進国株式インデックス投信に振り替えますし、たとえそれが起きなかったとしても、それはそれで良しとします。

2018年7月 2日 (月)

最後のキャリア-本日から新しい職場で仕事開始

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(今日から新しい職場、頑張るぞい。)

WATANKOは以前、勤務先での人事異動の内示を受けておりました。今まで経験のない新しい分野で7月から仕事をする予定でありました。

関連記事

新しい仕事に取り組むから、早期リタイアの検討は一時中断(2018/1/29)

ところが6月に入って昨年の自分の業績評価のフィードバックを受けようと上司を訪ねた際に、当初異動を予定していた社内部署から突然、異動先の変更をあわせて告げられました。

おいおい、異動まで1カ月を切るこの時点で変更かいと思いつつも、詳しい内容を聞くと社内での異動ではなく、子会社のC社に出向することになりました。

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実はC社はWATANKOがかつて30代前半に3年ほど出向した経験がある会社でした。あの頃のWATANKOは勤務先(親会社)では営業を担当しており、出向先の子会社でも同じく営業を担当しました。

出向当初、C社には知り合いもおらず、一人で取り扱い商品を覚え、顧客をまわらなければなりません。更には今までの上司の指示のもとに動くスタイルから、C社ではポジションが1つ上がり、自分で判断し、社内を動かし、結果を出さねばならない立場となりました。

当時は関東各地はもちろんのこと、長野や大阪、大分など各地をまわって顧客や競合先と切った張ったをやってきたものです。

そこでは頼る者も乏しく、いやがおうにも自分自身の判断力と行動力が鍛えられることになり、ビジネスマンとして成長する機会を得ることができました。

やがて3年の出向期間を半年残す頃になって、当時、C社の社長と営業本部長から、このままC社に残ってはくれまいかと誘いをうけました。二人とも親会社から転籍してきた役員でWATANKOのことを買ってくれており、WATANKOもまたとても信頼を寄せる人達でした。

WATANKOは、この時すでにC社での仕事に大きな自信と愛着を持ってはいたものの、まだ30代前半であり、次は親会社に戻って自分がどこまでやれるのか試したい気持ちの方がまさっていました。

「お誘いは嬉しいですが、また親会社での仕事をやり切ってはおりません。将来、どこかの子会社に移れと言われる日がきたら、間違いなくC社を選びます。」と2人に告げて、親会社に戻っていきました。

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WATANKOは親会社に戻ってから以降、営業からは外れて3つの部署と海外子会社を渡り歩き気がつけば16年が経っていました。そして50歳の今年、C社への2度目への出向の機会が巡ってきたというわけです。

今回の出向を聞いた際に、なんと本当にC社でまた働く機会を得ることになろうとは、これはいかなる僥倖、はたまたは呪いなのかと驚いたものです。ともかくも以前の気持ちは変わらず、出向する子会社を選べるのであれば、WATANKOにとってC社以外の選択肢はありません。

現在のC社を調べてみると、かつてWATANKOが出向していた頃に親しくなった同年代の同社社員たちの多くが部課長として残っているのをみつけて嬉しくなりました。

WATANKOはこれまでと比べて、C社ではポジションも2つほどあがりことにあり、その分責任も重大でありますが、以前出向した時に感じた孤独な気持ちはありません。

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50歳のWATANKOが、この時期に子会社に出向するというのはなんとも微妙であります。もしこれが銀行などの金融機関であればまず間違いなく肩叩きであったことでしょう。

WATANKOの今回の出向がそれに該当するかどうかは実際のところわかりませんが、重要なことはWATANKOは今回の出向に際して仕事のモチベーションをどれだけ持てるかということであります。

それに関しては、早期リタイアを望む身からすれば残念なことではありますが、WATANKOの仕事のモチベーションは今回の出向によって上がってしまいました。

C社から戻ってから以降の16年の仕事経験をフルに活かして、この会社をどこまで変えることができるか。WATANKOにとってリタイアする前に取り組むのにちょうどよい最後のキャリアとなるかもしれません。

「将来、どこかの子会社に移れと言われる日がきたら、間違いなくC社を選びます。」と告げた日から16年。

C社の当時の社長と営業本部長、WATANKOは約束どおり戻ってきましたよ。

今日からC社に出勤開始です。いってまいります。

2018年7月 1日 (日)

2018年6月末運用状況

気がつけば梅雨明けとなり、猛暑で迎えた6月末日。グッタリであります。

オープンカー乗りにとっては高温多湿、紫外線MAXのシーズンは屋根を開けるのをためらいます。仕方なく代わりに乗りまわずのは11年落ちのくたびれたセダン。でもエアコンが効いた車内は至極快適です。

ついでに言うと相場もまずます快適です。3月末以降、3か月連続で評価損益は前月末を上回りました。

ということでインデックス投資を初めて10年4ヶ月、124ヶ月が経ちました。2018年6月末の運用状況です。

(Notes)
◆商品名は略称です。
◆アセット毎に、購入順に並んでいます。
◆表中の金額単位は千円です。
◆ETFはこれまでの分配金込みの実績です。
◆海外ETFの円換算レートは110.76円/ドルです。
◆NISA枠にて購入した商品も含みます。
◆投資待機資金には以下が含まれます。
①購入元本:インデックスファンドの売却により回収した元本、年度ごとに新たに投資に廻す資金
②評価額及び評価損益:インデックスファンドの売却により確定した損益結果及び税還付額等。

表中の投資待機資金における①購入元本と②評価損益の差額については、過去に保有商品を売却した際の税引き後の売却益、SBIポイントの還元分、SBI証券のキャンペーン現金還元分等が含まれています。


◆評価記号の内容は以下です。
(投資期間の長期化に伴い、2017年12月から評価基準を引き上げました。)
◎:+50.0%~
○:+35.0%~+50.0%
△:+20.0%~+ 35.0%
▲:+5.0%~ +20.0%
×:+5.5%~

201806304

続いてバランスファンドに関して、その構成するアセット別に評価額を切り分け、個別アセットの投信、ETFとあわせたポートフォリオは以下のとおりです。

201806305

さらに「わたしのインデックス(my INDEX)」サイトを使って、当月末ポートフォリオをもとに過去平均リターン、リスク、シャープレシオを算定した結果は次のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●過去平均リターン
4.5%(4.6%)

●リスク
13.2%(13.3%)

●シャープレシオ
0.34(0.35)

それと利回り実績は以下のとおりです。(カッコ内は先月数値)

●購入元本+投資待機預金元本分
145,000千円(145,000千円)

●評価損益+確定損益分
51,748千円(51,276千円)

●運用期間
124ヶ月(123ヶ月)

●元本平均残高
58,244千円(57,538千円)

●平均年間利回り
8.6%(8.7%)

<概況>

WATANKOのポートフォリオについてみますと、5月末比にて日本株式は横ばい、先進国株式と先進国債券は増益、新興国株式は減益となりました。合計では5月末比で473千円とわずかながら増益を達成です。

この473千円ですが、6月末の運用残高196,749千円に対しては0.2%であるため、「わずかながら」と記しましたが、一方で一般的なサラリーマンの収入の目線からみれば、給与とは別に、わずか1カ月でこの利益を得ていることはちょっと驚きです。

473千円とは勤続28年目のWATANKOの額面給与から各種税金・社会保険料、生命保険料、確定拠出年金のマッチング拠出額を控除した毎月の手取り給与額に近い金額です。

毎日、上司にペコペコ、部下から突き上げをくらう悲哀の中間管理職が汗水たらして働いて得るお金に近い金額が、ファンド(あるいは個別株、その他リスク金融商品)を買って保有するだけであっさり獲得できるわけです。この魅力に取りつかれる個人がたくさん出てくるのも頷けます。

一方で、その裏でWATANKOは1億円を超える元本をリスクに晒していることも忘れてはなりません。リスクに晒す以上、WATANKOはこんな大金を分散なしには市場に投入できません。これからも「リターンが高いからXXXに集中投資をしよう」なんて決して考えないでしょう。

投資のリターンとはかくも甘美、リスクとは恐ろしいものです。


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