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2018年9月 3日 (月)

臆病者のための不動産入門

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(某作家の著書にちなんだ本記事のタイトルです。)

まだまだ流行の不動産投資について、いくばくかの経験があるWATANKOより、新規の不動産投資をお考えの紳士淑女の皆様に本稿をお届けします。

アパート運営会社のスマートデイス社の経営破綻から芋づる式にクローズアップされたスルガ銀行。同銀行が貸付先の預金通帳の改ざんを知っていた不正融資問題。さらには私もやってましたと白状したTATERU。こんなニュースが飛び交っていると、新規のアパート投資を検討中の方も不安になってくることでしょう。

それは良い嗅覚です。今手元にあるアパートの収支計画をよくチェックされてはいかがでしょうか。

参照記事

株式投資家ハードロックマンの投資ブログ
TATERU Apartmentで不動産投資をして1年。空室が響き計画とはほど遠い悲惨な結果に・・・

冒頭でふれたTETERUに関して、同社のアパートで不動産投資にされた個人投資家がその収支状況を紹介しています。それを拝見するとかなり問題だらけです。個々の数字の不味い点の指摘まではしませんが、この事例からあぶりだされてくる「業者が出してくる収支計画の数字」に関するチェックポイントをあげてみます。

1.諸費用の中味

計画書の支出項目の中には往々にして「諸費用」と書かれた項目がありますが、この中味は何なのか。さらには諸費用以外にも使途がわかりにくい項目は確認が必要です。

建築費用についてもできるだけ内訳を手に入れ、坪単価を算出しましょう。それをWebなどで入手した他事例とできるだけ比較する。基本的にアパートは個人が建てる家にくらべて安普請です。建築費用が個人宅と比べて適正な水準に収まっているか。

2.管理費の妥当性

月々の管理費でカバーされるのはどの役務までか。別途かかる費用の有無・内容はどうか。料率自体も妥当な水準か。役務範囲にもよりますが、募集・管理のサービスひと通りの場合で5%を超えたら高いと思った方が良いでしょう。

3.借入金利の水準

借入金利の水準にも注意すべきです。将来の借り換えや繰上げ返済を視野にいれて、当初の固定金利の期間をどれくらいで設定するか。

固定金利は累計の事業収支を計算する際には便利ですが、一方で借り換えや繰上げ返済をする場合、金融機関が固定金利の期間中に得る予定であった金利収入が損なわれるため、これを支払う必要が出てくるケースがあります。

4.一過性費用の想定

長年アパートを保有していると建物・設備の劣化や破損が生じます。こうした一過性の費用については毎年の収支の中である程度引き当てておくべきでしょう。

入退去が繁雑になるだけで清掃費用やアパート管理業者に支払う諸費用が嵩むケースもでてきます。誤解を恐れずにいえばアパート管理会社や建築会社は貴方のアセットから今後いくら搾り取れるか皮算用をしているともとれます。

5.空室リスクの織り込み

アパート運営期間中、空室率がずっと0%ということはまずありえませんので空室リスクを勘案することは必須です。

相当強気な場合でも10%くらいはみておくべきでしょう。その分収入に欠け目に生じるのですから、それを前提にした収入とすべきです。さらには10年をすぎる頃には、どうやっても空室率が上がる想定を織り込むことも必要です。

6.保守的な利回り計算

利回り計算は保守的に行いましょう。これまであげたことを反映、つまり費用はできるかぎりみておく、収入は空室リスクを反映するわけです。そうやって固めに算定した年間収支額を、アパートの取得にかかった総費用でもって割ります。

これで算出された利回りが株式投資を代表とする他の投資方法と比べて妙味があるか。数値の優劣だけでなく、潜在リスクや手間暇なども勘案した総合的な判断が求められます。

ちなみに参照記事の中にあった利回り表示はもう全くデタラメです。

7.あてにならない家賃保証

家賃保証(含むサブリーズ)はあてになりません。保証しているのは家賃であって賃料ではないからです。

また契約した家賃保証については一定期間毎に賃料見直し条項があったり(つまりは賃料が引き下げられる)、保証した家賃の支払いは空室の発生後一定期間を経てからであったり、はたまた契約当初に数か月分の家賃を契約料として支払う(つまりそれが先々の保証家賃の原資となるだけ)ことになったりとオーナーにとっての収益リスクの回避に繋がらない場合が少なくありません。

ちなみにこの家賃保証は新築アパートの場合のみに適用されることがほとんどですが、新築の時期、つまり物件の競争力が一番強い時期からわざわざ家賃保証が必要でしょうか。もしも必要であればそのような物件の先々の収益性は大変不安なものでありましょう。

8.出口戦略のイメージ

出口戦略を考えておきます。保有物件は5年、10年、あるいはもっと短期で売却することが前提なのか。それともその物件を長期間、持ち続けるのか。後者の場合、建屋が老朽化したらどうするのか。それによって物件の選び方や保有期間中の費用の掛け方が左右されます。

ただし算定された当初の収支計画が満足のいくものであれば、当面はスルーでもよいかもしれません。

以上、本来なら各項目ごとにブログ記事が1本書けるくらいの詳細があるのですが、まずは大変大まかであっても上記のとおり挙げてみました。

個人向け不動産投資の勧誘はその内容について、昔からよくよく注意してみるべきケースが散見されます。

スマートデイズやTATERUが日本に残った最後の問題業者というわけではないでしょう。

皆さん、くれぐれもご注意ください。

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妻ミサト「あなたって不動産投資になると、荻原〇子さんが投資について注意喚起するみたいに、やたらアラーム記事を書くわね。」

WATANKO「不動産投資は多額の借入を伴うことが多いので、大失敗すると家計へのダメージが計り知れませんからね。やってみた後悔よりも、やらなかった後悔の方がなんぼかマシです。」

妻ミサト「結婚もかしら?」

WATANKO「それは相手次第でしょう。」

妻ミサト「!!!」

WATANKO「!!!」

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コメント

いつも参考になる記事を有難うございます。当方、60代無職の者ですが、日々?相続した不動産を、いかに次の世代に残してゆくかで悶々としています。いま、遊休農地にサブリース契約でアパートを建築中です。当初、土地だけの賃貸先を探してみましたが、なかなか見つからず、売却するのも忍びなく、税金対策として決めました。アパートで儲けようとは思っていませんが、私なりの最収支計画では、最悪の場合、土地を手放せば何とかなると考えて決めました。それにしても、土地に稼いでもらうのは、素人には難しく面倒ですね。金融資産が一番です。

higashinakanoyaさん

弊ブログをご高覧いただきましてありがとうございます。

またコメントありがとうございます。

>遊休農地にサブリース契約でアパートを建築中です。

貴土地の立地や周辺物件の入居率、サブリース契約の詳細条件はうかがい知れませんが、よくご確認いただき出口戦略も想定されることをお勧めします。

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