楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンドは債券クラスの人気薄を覆せるか
(BNDWできたか)
他の個人投資家ブログを拝見して知ったのですが、楽天・バンガード・ファンドの新商品が設定されるとのこと。以下がそのプレスリリースであります。
参照サイト
楽天投信投資顧問 2019/1/29プレスリリース
『楽天・バンガード・ファンド』シリーズに新たに全世界債券(為替ヘッジ)ファンドの追加を発表
■BNDではなくBNDWできたか
楽天投信投資顧問(以下、楽天)は日本で取り扱っているバンガードETFの中から売れている順に投信としての商品化を展開してきました。VT、VTIに始まりVWO、VYMと投信化した商品が発売されています。
そうなると次はどのバンガードETFが対象となるか。WATANKOは米国株の人気にあやかり、同じ米国アセットのBNDがその候補のひとつになりえるかと想像していました。
ところが楽天が選んだのは米国人気にあやかる?BNDではなく、米国+米国以外の債券を対象としたバンガードトータルワールドボンドETF(BNDW)でした。ちなみにBNDW自体は残念ながら日本では発売されていません。
このBNDWを投信化して、楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド(以下、楽天・全世界債券)としています。
信託報酬はBNDWの経費率が0.15%。これに楽天のマージンが0.12%(税抜、以降同じ)が加算されて0.27%です。マージンの率については楽天・バンガード・ファンドの他商品と同様であり、WATANKOが従来から唱えているように高い水準であります。
ちなみにeMAXIS Slim先進国債券インデックスの信託報酬は0.17%。これに対してベンチマーク違いがあるとはいえ楽天・全世界債券の0.27%はちょっと見劣りがします。
それと楽天・全世界債券は為替ヘッジ有りとなっており、これは債券クラスの商品に対して値動きの安定を求めるニーズに即した格好と思われますが、WATANKOとしては姉妹商品として為替ヘッジ無しを欲するところであります。
■楽天・全世界債券は債券クラスの人気薄を覆せるか
米国では利上げが取り沙汰される中にあって、債券の価格は下落が心配されるむきがあること、そしてそもそも株式クラスとは異なり債券クラス、とくに海外債券は個人投資家のポートフォリオには不要であるとの論を支持する人が少なくないです。
参照記事
これらを背景として海外債券の新商品はどうも個人投資家のハートには響いてはきません。
楽天・全世界債券は他の債券インデックス・ファンドと同様に泣かず飛ばずに終わるでしょうか。それとも債券クラスの人気薄を覆して資金を集めることができるでしょうか。
WATANKOには後者が期待できる材料を今のところ見出せていません。楽天にとって何か期するところがあれば、教えていただきたいものです。
それがないのならば、ルーティンワークのように新商品を出す姿勢はもう見直しした方が良いのではないしょうか。
あ、これは他の運用会社にも言えることであります。
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(あとがきにかえて)
妻ミサト「ずっとブログ読んでいて思ったのだけれど、貴方って楽天に対しては以前から厳しいわね。」
WATANKO「バンガードETFの国内投信化は悪くないけれど、記事にも書いたとおりマージンが高いことを嫌気しています。・・・決して楽天経済圏に属していないことをひがんでいるわけではありませんから!」
妻ミサト「誰もそんなことを聞いていないわよ。でもそれなら作りましょう。」
WATANKO「え、これから三人目ってのはさすがにちょっとムリなのでは・・・」
妻ミサト「作るのは楽天証券の口座と楽天カードのことよ!」
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