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2019年3月26日 (火)

定期預金と長期投資

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(巷で言われている「貯金感覚で投資」の話ではありません)


 時に西暦1970年代から1990年代初頭にかけて。


WATANKOが子どもの頃から社会人デビューする直前までの間、定期預金の金利は5%前後くらいでした。


WATANKOはお年玉などの臨時収入について、親からしきりに「預金しなさい」と言われ続けていた記憶があります。


銀行に預ければn年後にはお金が増える。今使わずに我慢すればお金が増える。もう耳にタコができるほどいわれてきました。


確かに増えるのは魅力的ですが、少年であったWATANKOには目の前にある欲しいものを買わずに我慢するほど忍耐力がありませんでした。


やがて高校生から以降、経済の仕組みを理解するようになってからは、定期預金の金利はインフレと歩調をあわせているのだと知ります。


「なんだ、n年後まで我慢して増やしたとしても、n年後の物価が上昇した世界ではお金の価値が減ることによって増やした分がチャラになるのか。ますます我慢して預金しても旨味がないな。やっぱり今使おう。」


企業の収益の総和である経済が発展して、労働者の賃金が増える。賃金が増えれば商品・サービスの需要が旺盛になり、供給を上回る。よって物価があがる。物価が上がれば企業の収益もあがり経済がさらに発展する。


そのような循環を繰り返す中、「どうせ収入もあがる(物価もあがる)のだから、貯めることなく使おう。(それが旺盛な需要)」とWATANKOのように考える人もいれば、将来物価が上がれば、それを見越して定期預金の金利は設定されるから安心して預金できる。やはり蓄えは重要だと堅実に考える人もいたことでしょう。


 


時は流れて西暦2000年代以降


今ではもうすっかり馴れっこになりましたが低金利が続きます。とくに近年は「超」低金利と言えるでしょう。物価もあがりません。商品・サービスの需要も供給も20世紀に比べれば停滞します。


その中にあって、それでもお金を増やしたいとなれば、元本保証の商品(間接金融)ではなく、企業に投資する株式(直接金融)が対象となります。企業の収益成長に裏打ちされた時価総額の伸長、その総和である資本主義社会全体の成長に賭けるわけです。


こうやって今昔(こんじゃく)を比べてみますと、どちらにおいてもお金を増やすことができる根底には「資本主義経済社会の長期的な成長」があることがわかります。


でも昔と違って今は高度経済成長の時代はとっくに終わり、経済の世界においては不確実性が高まる時代が続いています。そこには必ずしも経済学書どおりに世界経済がすすんではいかない現実があります。リスク(変動)だらけの世界が横たわっています。


そのような世界でお金を堅実に増やすためには、効率(リターンと換言してもよい)を追求するだけでなく、リスクを抑えることを抜きにしては考えられません。


WATANKOはたった一つの会社に勤め、限られた地域で不動産投資を行っています。これでは分散が効いていません。人的資本も固定資産も集中投資しているといえるでしょう。ですからこれらと組み合わせる第3の道としての証券投資は分散投資を取り入れて、自己の「集中投資」を希薄化しようとしています。


その意からすれば個別株はやっぱり買えねえなあ、という思考に帰着するのでありました。


 


 

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