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2019年3月 7日 (木)

銀行に行って投資信託を勧められたというよくある話

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(行くんじゃあ、なかった)

自治体の予算消化のための幹線道路の舗装工事と、売上ノルマ達成のための押し込み販売は、いつも年度末によく見られる光景です。

WATANKOも先日、その一コマに出くわしました。舗装工事のおかげで生じた渋滞と金融機関の投資信託の販売です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

地元の銀行の若くて好感度が高い営業マン、錦織圭くん(仮名)からショートメールが入りました。「WATANKO様にご紹介したいお話がございます。」とのこと。

WATANKOは投資信託の勧誘か不動産物件に関する提案か、そのあたりかなと直感しました。

錦織君は以前、WATANKOがアパート建築の借入金を借り換えした時に担当してもらった営業マンでした。当時いろいろとテキパキと動いてくれて助かった記憶がありましたので、せめて話くらいは聞いてみるかと思い、メールをもらった日がたまたま早く帰宅する日だったので、夜にその銀行を訪ねました。

まず出迎えてくれたのは、入行2年目くらいの女性スタッフ、武井咲さん(仮名)小顔で丸顔、薄化粧で爽やかな印象です。

ああっ、息子たちがこんなお嬢さんを自宅に連れてきたなら、私もウキウキするんだけれどなぁと妄想を刹那飛ばしつつ、出されたお茶を飲みながら待つとやがて錦織君がやってきました。

2人揃ったところで、錦織君がゆっくりと慎重な口振りで切り出した話はというと‥‥

・・・やはり投資信託の勧誘でした!

■勧められた商品

錦織君と武井さんが勧めてきた投資信託は2つです。

一つ目はラップファンドで、債券の比率が高めの商品です。10数件のファンドを投資対象にしており、メインは先進国、中でも特に格付けの高い債券に投資するファンドです。
運用会社はピムコでしたが、あまりの興味の無さに商品名は早速忘れてしまいました。

ラップファンド自体はともかく、そのメインのファンドのベンチマークはなにかと聞いてみるとよくわかりませんとの回答です。パンフレットはもらわずじまいでしたので記憶の限りですが信託報酬は税抜1.5%、販売手数料は3月一杯までキャンペーン中でゼロだそうです。

もう一つはゴールドマンサックスの社債に投資するファンドです。販売手数料1.0%、信託報酬が0.5%。営業マンの説明では、投資先の社債はもともと固定クーポンが0.5%あり、この上に変動分のクーポンがこれまでの実績だと2%くらいあるとのことです。固定分は金融機関の取り分となり、変動分が個人の分とのこと。

以上、武井さんがテキパキとわかりやすく説明してくれました。

■錦織君のクリンチ

WATANKOは錦織君に対して、前述の借入金の借り換えの際に自分の与信アピールとしてネット証券で保有している投信の残高を開示したことがあります。したがい彼はWATANKOが買っている投資信託はインデックス投信ばかりであり、低コストにとてもこだわっていることを十分理解していたはずでした。

しかしながら会社の年度末の事情、はたまた同席する武井さんのノルマという事情があるのか、WATANKOに投資信託を勧めてきました。

「錦織さん、私がどんな投資信託を選好しているかはご存知でしょう。どちらも債券クラスの商品であり、こんなに高い信託報酬の商品には全く興味がありません。」

とそっけなく回答すると、

「WATANKOさん、そこをなんとかお願いします。うちも預金だけでは儲からないので助けてください。」

と段々と泣き落とし作戦、人情モードに切り替えてお願いを続けます。

同席した武井さんはというと、そこまで熱心な様子はうかがえず。すでにWATANKOには脈なしと見切りをつけたのか。錦織君が懇願する隣で固い表情のまま座っているだけでした。

■脱出

WATANKOはこのまま時間が経ってくると自分の心の中に錦織君に対するなにがしかの情でも湧いてきそうなので、このままではいかんと思い深呼吸をしてからゆっくりと話を切り上げし始めました。

「あのですね、錦織さん、先日の繰り返しになりますが、私が毎月買っている商品は信託報酬が最安値クラスで0.1%台です。ラップファンドに近いところで言えばバランスファンドがありますが、それも今買い付けるとしたら候補となる商品の信託報酬はやはり0.1%台です。」

「一つ目の債券をメインにしたラップファンドですが、債券は株式より期待リターンが低い一方、コストは1.5%とはあまりにも高いです。自分で低コストなインデックス投信を買えばこの商品のリターンをおそらく上回ることが簡単にできるでしょう。」

「二つめのゴールドマンサックスの社債に投資する商品ですが、こちらは金融機関が個人客にこのファンドを買わせて、自分たちは固定のクーポンを確実にいただき、リスクある部分は個人客に押し付けると言っているようなものです。こんな商品を一体誰が買うのですか。」

錦織君はWATANKOの遠慮ない言葉に対して、作り笑いを浮かべつつもがっかりした気配を漂わせてきました。それでも「そこをなんとかなりませんか」と食いついてきます。

WATANOは最後まですがる錦織君をどうにか振り切り、5分後にようやく銀行を退散しました。

■反省

WATANKOは自宅への帰路途中、反省をしました。

錦織君の話は、高コストな投資信託の勧誘であることはかなり予想できました。

しかしそれを予想できていながら、そのような買う気もない商品の説明を聞きに出向いてしまったことはお互いにとって時間の浪費でした。錦織君にはWATANKOに売り込む時間を別の見込み客にまわしてもらえばよかったと思います。無駄な営業をさせてしまいました。

また話を聞いているうちに、自分の信念を引っ込めてしまい、なんだか情が湧いてきそうになる可能性があったことも危険でした。これが対面販売の恐ろしさかもしれません。

金融機関には預金と借り入れ以外の用事でホイホイといくものではありません。

(あとがきにかえて)

まだまだ寒い冬空の中、落ち着いて思い出すと銀行で出されたお茶がとても美味しかったです。儲けの大きい投資信託を買ってくれる客には良いお茶を出していたのか、それとも自分が空腹だったから美味く感じたのか。

もう一度、金融機関から話を聞く機会を持てば確かめることができたかもしれません。

いや、それよりも自宅で妻が入れてくれるお茶で十分かな。

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コメント

うちも地元地銀(1部上場)で株主優遇定期(金利+0.2%)を作りに行った際、窓口でパンフ渡されて投資信託などは如何でしょうか?と勧められたことがあります。その場は頂いて帰宅・・・。
 帰宅後中身をみたら案の定、購入手数料3%、信託報酬1.5%、成功報酬何%みないな
おっかない商品でした。リターンが15%くらい出るんなら良いのですがそんな投資信託を
事前に見分ける事が出来ないし、手数料に敏感な個人投資家には向かない商品なのでスルーでした。

 後日もう一度窓口で勧められた際に、やさしく手数料が高いのを説明してあげたら、
二度と勧誘はなくなりました。

くまさん

コメントありがとうございます。

成功報酬をとるならば、一方で損失発生の場合は一定の補填がないとわりに合いませんね。

厚紙、ツヤ紙、カラー刷りのパンフレットを見るたびに、このカネがかかっているパンフレットの作成費用も自分が負担していることになるのかと思うとうんざりです。

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