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2019年7月30日 (火)

お金の運用は目的別だけでなく時間軸を加えて考えよう

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(お金に目的別のラベルはついていません)

会社にある管理部門の1つに資金部があります。会社の資金繰りや資金調達と運用を差配する部署です。

資金部では会社のお金の需要(出金)と供給(入金)のスケジュールを見ながら、必要な時に必要なだけの資金を手当てします。その一方で余剰な資金残高がある時には少しでも増やそうとして運用を行うことがあります。特に健全な企業であれば信用取引によって概して出金よりも入金が先行する資金繰りの手法を取るのが一般的です。つまり一時的にお金の余剰ができるのでこれを運用しない手はありません。

 

さて個人では当人自体が資金部の部長みたいなものであります。貴方の資金繰りは貴方自身が考えねばなりません。

 

■教育費

 

個人の資金繰りをライフプランに沿って見ていけば、自ずといつ、いくらのお金が必要になるかある程度予測できます。ライフプラン上に見える支出としては教育費、車の買い替え費用、住宅購入資金の頭金、親の介護費用、はたまた子供の卒業記念の家族旅行なんてのもあるかもしれませんね。

 

これら費用は発生の確度が高い、つまり必ずかかる費用とみなすのであれば資金の手当てを着実に行う必要があります。ではどうやって手当てするか。手堅く言えば「ひたすら貯金」ですし、もっと野心的に考えると「需要に対して少ない資金を元手にリスク金融商品で増やす」もあります。

 

例えば教育費を手当てするのに、リスク資産の運用はふさわしいのでしょうか。

 

「いやいや子どものために確実に必要になる資金だからリスク金融商品を用いて増やすなんてもっての他であり、全額貯金で賄うべきである」という貴方。

 

教育資金=絶対必要=資金は全て貯金で賄う。

 

ピンポイントで考えるとこの堅実な考えに賛同する人は多いのでしょうが、一歩下がって考えてみると資産運用全体の中で、教育費を捉えてみてもよいのではないでしょうか。

 

■お金にラベルはついていない

 

WATANKOの考えは、

 

1.収入から生活固定費を控除した後にのこる余裕資金をもって、とれるリスク許容量の範囲内でリスク金融商品の運用を行う。

2.教育費など必要な資金が生じた場合には、都度必要額を取り崩す。

 

以上です。

 

「ええっー、教育費に充てようと考えていた分が目減りしていたらどうするのか。」という質問が飛んでくるかもしれません。しかしながらそもそもお金には目的別にラベルが張られているわけではありません。資産運用全体の中で減った分があったとしても、それが教育費の分なのか、それ以外なのかは特定ができませんし、する意味もありません。

 

あえて目的別にお金を特定できると仮定した話にするならば、教育費の分が目減りしたら、他の目的のために運用しているお金の分から一時的にまわしてくれば良いのです。

 

人生のライフプランに沿っていけば必要なお金のタイミングはイベントごとに異なるでしょう。例えば「教育費+車の買い替え費用+住宅購入資金の頭金+親の介護費用+子供の卒業記念旅行」の合計15百万円がただちにかつ同時に必要となるわけではなく、それぞれ需要が生じるタイミングの違いがあるわけです。

個人の資金部長としては都度、運用成果を踏まえつつ、時にはリスク許容量を調整して、資金繰りを年単位で考えくのが本来のあるべき姿でありましょう。

 

教育費は絶対に欠かせない。だからといって子どもの大学進学費用を15年も前から預金オンリーで貯める必要は必ずしもありません。それは大学進学まで残り3年となっても同様です。3年では運用期間が短くて損がでることを恐れるならば、その場合は他の将来必要となる資金分からまわしてくればよいのです。もっとも繰り返しますが、このような発想はお金に目的別のラベルがついているという前提ですけれども。

お金の運用は目的別だけでなく、需要のタイミングが異なるという時間軸を加えて考え、資金繰りを年単位で柔軟に見直していくことが大事なのです。

 

■そもそもリスク金融商品による資産運用とは

 

そもそもリスクを全く取れない個人であれば「教育費をリスク金融商品の運用で賄うか」という発想はでてきません。この話はリスク金融商品を用いた資産運用を行う個人に説いています。

 

それでもって「教育費+車の買い替え費用+住宅購入資金の頭金+親の介護費用+子供の卒業記念旅行」のための必要資金額と資産運用できる元本額のバランスでもって、取ることができるリスク許容量の大きさが個人ごとに決まってきます。

 

長期投資で投資元本を増やす可能性が高いと信じて投資するのであれば、途中の資金需要に臆することなく、コツコツと運用を続ければよいのではないでしょうか。

もしも損することばかりを恐れるのであれば、そのような個人には定期預金オンリーの運用でもって心の安寧を保った方がよいでしょう。

2019年7月27日 (土)

賃貸派がアパート経営をするときのひとつの矛盾

【7月26日終値ベース運用状況速報】

 

■投資元本(待機資金含む)

 

150,000千円

 

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

 

63,933千円

 

■損益率

 

42.6%

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

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(賃貸派がアパートオーナーになるとは?)

 

不動産、特にアパート、マンションのオーナーに憧れる個人投資家の方々におかれましては、ひとつよく考えていただきたいことがあります。

 

あなたは自分の住まいについては賃貸派でしょうか。もしも賃貸派の場合、その理由は何でありましょうか。

 

■賃貸のメリット

 

賃貸暮らしのメリットは主なものをあげるとすれば次のとおりでしょうか。

 

★マイホーム購入のために多額のローンを組む必要がないので、将来に渡っての返済の心配がありません。

 

★設備や什器が壊れたらあれこれ煩わしいことはなく、管理会社に連絡一本で直して貰えば良いです。

 

★となりに変な人が引っ越して迷惑を被ったり、地震や水害などの天災で被害にあったらさっさと引っ越せば良いです。

 

★(オーナーが採算性に疎い又はアパートの経営が赤字になっている場合、結果として)賃貸費用は割安となっています。

 

などなどたくさん挙げられることができることでしょう。比較的持ち家派のWATANKOであってもこれら賃貸のメリットを書き上げてみますと羨ましく感じてきたほどです。

 

「やっぱり手間とリスク管理、費用の面からみれば断然、賃貸だよね!」

 

■アパートのオーナーになると逆転する

 

もしもそんな賃貸派の個人がアパートのオーナーになったとしたら何が待ち構えているでしょうか。

 

それは、いままで受けてきた上述の賃貸のメリットはその個人のアパートの賃貸人が享受することになります。そして一方で、そのメリットがデメリットにひっくり返ってアパートオーナーである個人に降りかかってくることになります。

 

▼多額のローンを組んで、変動金利におびえながら長期間にわたって返済義務を負い続けることになります。

 

▼賃貸人から設備や什器が壊れたら都度対応しなければなりません。手間だけでなく賃貸人には多くの場合、かかった費用を直接請求は出来ずに賃料からの持ち出しになります。

 

▼アパートのとなりに変な人が引っ越してきてトラブルを引き起こしたり、また賃貸人自身が問題を抱えて周囲やオーナーに迷惑をかけることがあります。また災害から逃げることは出来ずにダメージを受けて損失を被ります。

 

▼競合が激しい場合、採算が悪化します。空き部屋をうめるために賃料を下げたりする必要が生じます。

 

つまり今度は逆にオーナーとしての債務、苦労、リスク、コスト負担に個人が直面することになります。

 

賃貸こそ自分のライフスタイルにふさわしいと考える人が、その素晴らしいライフスタイルを裏から支えている奉仕者がごとき立場のアパートのオーナーに自らすすんでなっていくことについて、WATANKOは矛盾を感じます。

 

■人生の全てを不動産投資で埋めてはいけない

 

人生は有限です。その限られた時間の中にあってWATANKOは思いっきり仕事をしたいと思った時がこれまで何度かありました。いまも割とそんな毎日を送っています。

 

でも一方で思いっきり不動産投資をしたいとはこれまで一度も思ったことがありませんでした。おそらくこれからも無いと思います。

 

不動産投資がトータルで見るとそれほど素晴らしい投資手法とは思っていませんので、世の中で不動産投資を推奨する意見がある一方で、自分の経験や伝聞から得た実態情報をどんどん駄ブログに挙げてきました。「不動産投資ブラボー」という価値観に対して冷徹なるカウンターをかましています。

 

あとはこの駄ブログをご高覧いただいている個人投資家の皆さんがどう受け止めるかですが、ここまでネガティブな話を聞いてそれでも不動産投資にチャンレンジする紳士淑女がいるとすれば、あとは彼らに対してトラブルが最小限ですむよう唯々祈念するだけであります。

 

そしてこのブログにお越しになった御礼として最後にひとつだけアドバイス。

 

ひとつ不動産投資で成功したからといって、人生の全てを不動産投資で埋めてはいけません。不動産投資とは他人の住まいや商売のお世話をすることです。他人のために借金して物件を建てる。時には廉価で貸すこともあるでしょう。他人のために自分の人生を費やすのです。ですから不動産投資はご自身の人生のなかである程度にとどめておき、それ以外のことにもたくさんの人生を費やした方がバランスがとれた生き方であり、総和として充実した人生を送ることができるのではないでしょうか。

 

(あとがきにかえて)

 

妻ミサト「あなた事故物件のことで相当トサカにきて、またぞろ不動産投資の否定記事を連投しているわね・・・。以前も言ったけど投資を否定する荻原博子さんばりに不動産投資を否定しているわ。」

 

WATANKO「ちょっと違います。不動産投資はえてして多額の借金を背負うわけですから、個人投資家には投資のリターンとリスクの実態をよく理解してもらい、慎重な決断をしてもらいたいだけです。」

 

妻ミサト「不動産投資イケイケ派からみれば、その言い回しだけでも十分にネガティブに聞こえるわ。」

 

WATANKO「では君は不動産投資を他人にすすめるかい?」

 

妻ミサト「もちろん!・・・すすめません。貴方が十数年苦労しているさまをみているから。」

 

WATANKO「まあ、終わってみれば、みな楽しい思い出のひとつだよ。不動産投資について自分が本当に心底から後悔と怨嗟にまみれ続けていたとしたら、ブログ記事としてとりあげることすらもないでしょう。」

 

妻ミサト「(最後はうまくまとめているじゃん・・・)」

 

2019年7月23日 (火)

不動産投資の実質利回りの速算公式

個人の不動産投資ブームがここ数年続いてきています。2年前に金融機関が一斉に融資の引き締めを始めた頃から沈静化する向きもあったのですが、引き続き旺盛な一面もまだまだ見られるのかもしれません。

先日もツイッターで個人がマンション投資の契約条件を見る機会がありましたが、そのあまりの低収益性、というか採算性のなさにただただ驚くばかりです。

WATANKOは通常の住居用の不動産投資であれば、表面利回りについて二桁は欲しいと駄ブログ記事で何度か書いてきました。そのくらいの水準でないと、実質利回りの段階でまともな採算性を確保した投資とは言えないからです。

 

具体的に見てみましょう。

 

よくある中古ワンルームの投資では表面利回りが5〜6%と謳われております。

例えば以下。都内にある同一の建物で区分売りと賃貸募集の両方がでている事例をみつけました。

都内のとある区分売り物件は16㎡のワンルームで13,800千円。

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一方で同じ建物で募集されている賃料は管理費込みで60千円です。

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賃料は年間720千円ですから表面利回りは5.2%。他にもいくつか事例をあたってみましたが同じくらいの水準です。

 

■実質利回りを速算

 

さて表面利回りから諸々の費用等が差し引かれた後が実質利回りとなります。どのような項目があるでしょうか。中古ワンルーム投資の場合、表面利回りを5%とすると、各項目が利回りをそれぞれ何ポイントくらい削るインパクトがあるでしょうか。ザックリと表してみます。

 

(1)諸経費込み換算による利回り減

まずもって不動産を取得するためには物件自体の価格に加えて諸費用がかかります。

具体的には仲介手数料、印紙税、司法書士による登記費用、アパートローンの手数料、不動産取得税等々です。(なお左記はすべての項目を網羅したものではありません。為念。)

中古物件では本体価格の10%かかるとみると、つまり表面利回りの約1割、利回り5%なら0.5ポイント引き下げるインパクトがあります。

 

(2)空室、入居者入替の発生に伴う収益減

ワンルームを自分で手に入れたその日から売却する日までの間、入居率が100%をキープすると考えるのんびり屋さんはほとんどいないでしょう。ましてはこの場合、中古物件ですから物件自体の競争力は新築よりも劣後します。また退去が発生したあと次の入居がすぐに決まったとしても通常は最低1カ月程度の入居の空白期間が生じるものです。

この空室室を仮に10%とみた場合、利回り5%なら1.0ポイント引き下げるインパクトがあります。

なおこれがアパート1棟を所有する場合であれば空室率について20%は見ておいた方が無難でありましょう。

 

(3)固定資産税

利回り引き下げインパクトはザックリ0.5ポイントとみました。これは地価が高い場所であれば大きくなることは言うまでもありません。またもし地価が上昇したとしても賃料にはなかなか反映しづらいところではあります。

 

(4)損害保険料

これも利回り引き下げインパクトはザックリ0.5ポイントとみました。付保する場合には合い見積もりをとって少しでも安いところにきめたいです。

 

(5)借入金利

借入金利は金融機関からどれだけ好条件を引き出すか次第ですが、ここでは現在の高すぎず安すぎずの水準として1.5%とおいてみました。

 

(6)修繕ほかリスク引当金      

利用期間が長引くと設備等が老朽化するなどして修繕や更新の費用が発生します。またそれ以外にも賃貸人の使いっぷりによっては様々な劣化リスクが発生する可能性もあります。

それらに備えて資金をある程度積み立てしておく必要があります。その水準は何とも試算しがたいですが、WATANKOの過去にかかった修繕費用の記憶をもとに0.5ポイントとしてみます。

 

以上をまとめますと以下のとおりです。

表面利回り

 5.0% 

(1)諸経費込み換算による利回り減

▲0.5%   

(2)空室、入居者入替の発生に伴う収益減

▲0.5%

(3)固定資産税

▲0.5%

(4)損害保険料

▲0.5%

(5)借入金利

▲0.5%

(6)修繕ほかリスク引当金       

▲0.5%

実質利回り(上記合計)           

  1.0%

 

各項目のポイントは実際にはそれぞれ多少の変動はあるにしても、これらを合計すれば利回りを4%前後押し下げる状況に変わりはありません。

つまり表面利回り5.0%でも、実質利回りはわずか1.0%と低い水準に着地することになります・・・。

 

ダメ押ししますと、ここから所得税がかかる場合があります。もっともここまで利回りが低いと減価償却費を控除すれば赤字になる可能性が高いですが。

もひとつダメ押ししますと、ひとたび入居者関連のトラブルにかかる費用、人災・天災による予想外の出費などがおきることを考えればこの実質利回り1.0%は実に心もとないです。

上述の中古ワンルームの事例であれば1.0%とは年間たった138千円にすぎません。あらゆるリスクに対処する費用をここから工面するなど一体現実的といえるでしょうか。

 

■利回り二桁はほしい

 

これが表面利回り10%ではどうでしょうか。この場合、(1)諸経費込み換算による利回り減、(2)空室、入居者入替の発生に伴う収益減は計算上それぞれ0.5ポイント増えて1.0%、(3)~(6)は据え置きで合計3%。(1)~(6)の合計で5%の控除となり、差し引きの実質利回りはこれで5%となります。

つまり表面利回り10%にてようやく株式投資と同等の利回り水準になるわけであります。ここまでの水準にひとまず到達できるのであれば、不動産投資は株式投資よりも手間がかかりますが、一方で入居が続く間は収益の安定性が見込まれるので、これを手掛ける価値はでてくるでしょう。

しかし本記事で事例として説明した通り、表面利回りが一桁半ば以下の場合では、オーナーの手元には実質的な利益がほとんど残らない格好となります。

表面利回り一桁の不動産投資を検討中の紳士淑女の皆様におかれましてはこの実質利回りの速算公式を頭の隅に入れて物件探しをされんことを強くお勧めいたします。

(あとがきにかえて)

不動産業者が語る利回りはいつもたいてい表面利回りです。ここでとりあげた色々な費用等は物件ごとの違い、個人の裁量、将来変動があるのでカチッと定めにくいことを理由に実質利回りについてはあまり触れたがりません。

不動産業者ならば物件を売り込むのに都合の悪い話をするはずはありませんから当然の行動原理ですね。ブラボー!!

 

なお末尾に不動産投資の利回りについて取り上げた記事を紹介して本稿の〆とさせていただきます。

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2019年7月21日 (日)

新規募集、ただし告知事項あります  その3-部屋の清掃・修繕費用にビックリ

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(この事故物件の清掃・修繕費用はいかに?)

 

WATANKOが所有するアパートの募集・管理をお願いしているアパート管理会社から連絡が入るのはきまっていつも週末です。それだけで楽しい余暇の時間が瞬時にビジネスタイムへと振り替わると言ったら言い過ぎでしょうか。

聞けば、管理会社の側もサラリーマン兼業のアパートオーナーを捕まえるには週末の方がやりやすいとのこと。どうりでよほど急ぎの案件でない限り週末にばかり連絡が集中しているわけです。

 

先週の三連休にも不動産業者から連絡が入りました。用件は先日の入居者が室内で病死した部屋について、退去が完了した連絡と室内の清掃と修繕の費用についての相談とのことです。

 

関連記事

新規募集、ただし告知事項あります-店子の不幸は家主の不幸(2019/5/28

(続)新規募集、ただし告知事項あります-他人の不幸は自分の不幸(2019/5/30

 

上記の部屋はいわゆる事故物件となった部屋です。これからしっかりと綺麗に仕上げて、かつ他の部屋よりも賃料を下げて募集を開始しなければなりません。費用はかかるわ、収益は落ちるわで踏んだり蹴ったりです。

ということで連絡があった翌日の午前中に現地で管理会社と打ち合わせることにしました。

 

さて打ち合わせ当日。まずは退去について、当初の予定より時間がかかった件については亡くなった人の身内をあたり、部屋の中の私物を撤去してもらう段取りに時間がかかったと管理会社から説明がありました。

これについては退去日までの賃料を日割りで負担してもらうため、直接的なダメージはありませんでした。

 

■清掃・修繕にかかる費用

 

次に清掃・修繕にかかる費用についてです。当人はこの部屋に9年間入居していたのですが、まずバス・トイレが相当汚くなっていました。世の中にはかなり掃除をサボって汚くなった水回りであっても平気な人というのはいるものです。そういえば若い女性の入居者でも部屋を汚部屋にしていただきましたことがありました。

 

関連記事

借りている部屋の汚し方(2018/12/18

(続)借りている部屋の汚し方(2019/12/19

 

不動産投資によってアパート賃貸を夢見る個人投資家におかれましては貸している部屋のバス・トイレが真っ黒に汚されること、そしてその清掃費用についても入居者には大した金額を請求できないことはちょっと覚えていた方が良いかもしれません。

そのほかにも部屋の汚れ具合、痛み具合は9年間入居していたレベルをやや上回る程度とのこと。加えてトイレや廊下に血痕が付着していると聞きました。

WATANKOは、血痕の付着はそれまで聞いていなかったので驚き、現場を見せて欲しいとお願いしましたが、管理会社の担当者曰く「結構な量の血痕が付着しているので直に見ることは絶対お勧めしません。記録用に写真を撮ってありますが、これも見ることを極力お勧めしません。」とのこと。

 

えええーっ、一体どれだけの血痕が残っているのか。WATANKOは追求してみたかったですが、担当者の真顔な表情の前にはそれ以上の言葉は、出ませんでした。

 

こりゃ、やっぱり完璧に事故物件ですよ。トホホのホ。

 

さらに清掃・修繕の見積を見て驚きです。その総額507千円。この部屋の9ヶ月分余りの賃料にまでおよぶ水準です。主なものはビニールクロス張替え126千円、クッションフロア張替え80千円、浴室塗装工事194千円等々。

管理会社によると、まずは総額のうち57%288千円を賃貸人(入居者が勤めていた会社)に請求するとのこと。しかしそれでもオーナーであるWATANKOの自己負担は差し引き賃料の4ヶ月弱程度にまでかかります。通常はこれほどまではかかりません。

 

WATANKOはその明細を見ながら、もっと相手への請求額を増やせないか話し合いました。しかし管理会社いわくこれでも今回は事情が事情だけにいつもよりは相手に多く請求しているとのこと。すでに東京都が定めた退去時精算のガイドラインを超えている部分があり、先方がガイドラインをたてに支払いに難色を示してくることも考えられると説明あり。

それならばと最低でもこの見積レベルの金額を確実に勝ち取るためには、最初の提示額はもっとネゴ代を入れて高く出すことにしました。

 

■まとめ

 

住居について保有と賃貸で大きく異なる点のひとつに住居の所有者があげられます。賃貸人は他人の住居に間借りしているわけですが、それゆえに自身で保有する住居とは異なり、様々な制約があることをよく理解する必要があります。

もちろんながら賃貸人は契約上では賃借人と対等な立場にあります。しかしだからといって自分の所有物ではないものを好きなだけ汚したり壊したりしても構わないというわけではありません。

今回は突然死のケースですが、契約上は経年劣化を超えて部屋を傷めたことに変わりはありません。WATANKOは人情としては心の中でいくらでも鎮魂歌を唱えることはあっても、ビジネスマンとしては相手に対して相応の経済的な負担を冷徹に求めていく所存です。

 

2019年7月16日 (火)

2019年7月の積み立て購入商品

 WATANKOは給与所得と不動産賃貸収入から得た余裕資金をもって日本株式、先進国株式、新興国株式のインデックス投信をSBI証券にて毎月積み立て購入しています。

 

なお2019年から月額積み立てを600千円に設定しております。

 

さて積み立て購入商品のお値段(購入単価)は如何であったか?

 

Notes)表中の金額単位は円です。

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さらに7月の仕入れの結果、6月末と現在とを比較して、平均購入単価はどれくらい変動したのか?以下のとおりです。

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Notes)

*表中の金額単位は円です。

 

さて冒頭にて述べたとおりWATANKOの現在の毎月の投資額は600千円ですが、これはWATANKO自身のの毎月の手取り給与よりも多額な金額です。タネ明かしをすれば、これはサラリーマンとしての月額給与からのみならず、並行して営んでいる家業とも言うべき不動産賃貸業からの収益からも余裕資金を投じているからであります。

 

とはいえ毎月の生活固定費よりも多額な資金を投資にまわしていることになっているわけで、人によってはそんなにリスクをとって大丈夫かいなと心配されるむきもあるかもしれません。

 

でももうすでに丸11年以上も積み立て投資を行ってきているため、現在の資産残高に対して月額の投資額の比率は非常に低いです。ですから現在の毎月投資額が心配になるくらいであれば、そもそもリスク資産の総額からして見直すべきでしょう。

 

(あとがきにかえて)

 

妻ミサト「もう、積み立て投資は十分やってきたじゃない。いいかげんに辞めたら。」

 

WATANKO「とても面白くて、見たことによって大変満足している映画があったとしたら、君はその映画を是が非でもラストシーンまでみたいとは思わないかい。」

 

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インデックス投資をはじめて満11年-終着駅までたどり着いてみたい(2019/2/28

 

2019年7月14日 (日)

BNDからの2019年7月分分配金

【7月12日終値ベース運用状況速報】

 

■投資元本(待機資金含む)

150,000千円

 

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

63,037千円

 

■損益率

42.0%

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WATANKOは外国債券のETFであり、自身のポートフォリオに組み込む価値があると判断しているBNDのバイ&ホールドを実行中です。

 

さてBNDから2019年7月分の分配金が支払われました。税引き後で475.52ドルです。

加えて遡りまして6月27日に外国源泉税にかかわる還付金も414.42ドル入金しました。

これは米国の QII (Qualified Interest Income)という税率調整の制度に基づく還付支払いであります。

 

これまでの推移は以下のとおりです。

201907311

 

さて、債券に関する雑感です。

 

先週末開催されたインデックス投資ナイト2019ではジョン・C・ボーグル氏を追悼し、その功績を振り返るプログラムがありました。

同氏が設立したバンガードのETFにはたくさんのローコスト商品があります。少なくとも米国の個人投資家であれば、これらのローコストな商品を為替リスクなしで購入できるわけであります。かれらとて日々の消費生活において、日本とは段違いのインフレと金利にさらされている面がありますが、一方でバンガードのような資産運用面で有用な商品が揃っている環境は、節約と資産形成をアクティブに考える個人にとって恵まれています。

 

こなた日本ではインフレも少ないけれど金利も低く、節約と資産形成を一生懸命に考える機運がなかなか高まりません。「銀行にお金も預けても全く増えないけれども、どうせモノの値段はあまり変わらないからたいした気にならない。」とこんなところでしょうか。

 

このパラダイムが変わり始める日が来るとしたら、その時個人にとって必要な金融商品は何でしょうか。投資対象に分散を効かせた株式ファンドが一つの選択肢かもしれませんが、値動きが穏やかでかつ分配金がでる債券ファンドの方がより多くの人に勧められる商品ではないでしょうか。

 

株式ファンドだけでなく、債券ファンドにおいても日本の金融機関にはバンガードに負けない品揃えを期待したいものです。

 

(あとがきにかえて)

妻ミサト「あら今月はたくさん分配金がでたわね。それではこの三連休はアウトレットに出動しようかしら。」

WATANKO「いや~、運用はトータルリターンが大事なので分配金でウハウハするわけにはいきませんよ。特に債券ファンドはキャピタルゲインはあまり望めないし。」

妻ミサト「それならそのゲインが望める株式ファンドの分配金なら使っても良いわよね。ちょうどブイティーアイからも6月に分配金がでたじゃない。」

 

分配金大好き妻

 

 

2019年7月11日 (木)

確定拠出年金-2019年6月末運用状況

WATANKOの勤務先では確定拠出年金(DC)を導入しており、当ブログでは半年毎にその運用状況を紹介しています。

 

■確定拠出年金のポートフォリオ

 

勤務先では一昨年よりマッチング拠出が導入されましたので、WATANKOは当然ながらこれも採用しています。月額で会社からの拠出額16,200円+本人拠出額11,000円=27,200円、法定の拠出額目一杯を運用に投じています。

 

さてそのポートフォリオですが制度開始当初はメガバンクの3年定期預金を選んでおり、その後、余裕資金でインデックス投資を開始したことにあわせて、DCでもインデックスファンドを組み合わせたポートフォリオでもって運用開始しました。

現在は積み立て購入を先進国株式インデックス(野村外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI)投信1本に絞り、その他は売却して3年定期預金にてストックしています。

 

そのシンプルなポートフォリオの現在の運用状況は以下のとおりです。

Notes

◆商品名は略称です。

◆金額単位は千円です。

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201906309

さて運用状況ですが勤務先が加入しているDCのサポートサイトから運用状況の詳細を知ることができ、そのサイトによると設定来の運用利回りは5.7%(前回記事1812月末時点で4.7%)とのこと。3年定期預金分は利回りには影響しておらず、前回からの変動はもっぱら先進国株式インデックス投信の基準価額の変動によるものです。

 

一方で、このポートフォリオについて「my INDEX」で過去平均リターン、リスク、シャープレシオを測ってみると以下です。(カッコ内は1812月末時点)

 

●過去平均リターン

 4.1%3.8%

●リスク

 13.9%11.4%

●シャープレシオ

 0.300.33

 

■今年1月にスポット買い増し

 

前回(半年前)の記事で

 

「相場の下落が起きれば、先進国株式インデックス投信に振り替えますし、たとえそれが起きなかったとしても、それはそれで良しとします。」

と宣言しておりましたが、ここへきて相場の下落が起きて投信の基準価額が低下しているので、この機をとらえて3年定期預金分を先進国株式インデックス投信に振り替えることにします。

週明けにでも早速実行に移す予定です。

 

と述べておりましたとおり、今年1月に相場が少し下落した際に3年定期の残高から500千円ほど先進国株式インデックス投信をスポット購入しました。

さらにまた下落が起きれば第2弾の買い増しを実行するつもりでしたが、元来ほったらかしなのでつい忘れてしまい、現在に至っています。

 

DCの運用状況は半年おきに損益状況をチェックするのみですが、前回1812月末に比べてリターンは改善しました。改善には前述した1月のスポット買いした分の寄与もありました。

 

また60歳を迎えるまで引き出しはできませんので、リスク資産分についてはとにかく放置であります。

 

■商品ラインナップに米国株式インデックスがあってもよい

 

WATANKOが加入している企業型確定拠出年金の商品ラインナップにはインデックス投信のアセットクラスとしては日本株式、先進国株式、新興国株式、日本債券、先進国債券、バランス型と一応揃ってはいます。しかしここで時流をとらえたラインナップの拡充を図るとすれば米国株式のインデックスの投信があっても良いです。

 

米国株式のリターンはこれまでのところ他のアセットクラスに比べて優れていると思われるので、3年定期に張り付いた個人の年金資金をリスク資産に振り替えさせるための良いアピールになるでしょう。

 

アクティブ投信を増やすことには熱心なようですが、インデックス投信の充実もお忘れなく、●●●●●信託銀行殿。

2019年7月 8日 (月)

インデックス投資ナイト2019に参加しました-若者も女子もたくさん参加

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(個性あふれんばかりの登壇者の皆様方)

インデックス投資家にとって恒例の夏フェス、チケットの入手困難さは嵐のコンサート並み?といわれるインデックス投資ナイト2019に参加してきました。

 

WATANKOはこれで5年連続5回目の参加となります。会場は2年前から渋谷に移りましたのでそれ以前よりも断然行きやすくなりました。渋谷開催は今年で3回目になるので場所もすっかり覚えました。

以前は迷って遅れるといけないので時間に余裕をもって早めについたため、近くにあったラーメン日高屋(チェーン店はどんな一等地に立っていても値段は変わらないのがメリット)で軽く腹ごしらえをしたことは内緒のエピソード1です。

 

さて今年のプログラムとWATANKOが各々について印象に残ったことをあげてみます。

 

■第1部 「インデックス投資の生みの親 John C. Bogle氏追悼」

 

今年1月に逝去されたインデックスファンドの父でありバンガードの創設者の一人、ジョン・C・ボーグル氏の生涯を振り返り、個人の資産運用にもたらした変革などを登壇者が語ります。

 

<登壇者>

・塚本俊太郎氏(バンガード・インベストメンツ・ジャパン 投資戦略部長)

・今井利友氏(総務企画局 政策課 総合政策室 金融税制調整官)

・田村正之氏(日本経済新聞社 編集委員兼紙面解説委員)

・水瀬ケンイチ氏(インデックス投資ブロガー)

・司会 イーノ・ジュンイチ氏

 

ボーグル氏の生涯の振り返りの中で、同氏の数々の名言が紹介されました。中には低コストで広く分散されたインデックスファンドをバイ&ホールドすることの意義を唱えたものがあります。半世紀近く前からインデックス投資の価値を唱え続け、今でもそれは生きた教えとなっています。おそらく数十年後においてもボーグル氏が残した名言は廃れることはなく個人投資家にとって意義あるものであり続けるでしょう。

 

また積み立てNISAの対象商品が準拠するインデックスの中には「FTSE Global All Cap Index」「CRSP U.S. Total Market Index」が含まれています。当初は対象インデックスの中にはありませんでしたが、今井氏がインデックス・ファンドを初めてつくり、これを広めたボーグルの功績を尊重し、この2つの指数を追加採用したとのこと。

日本の積み立てNISAにそのような米国の魂が宿っていることにWATANKOはちょっと驚きました。

 

■第2部 投資ブロガー座談会「若手投資ブロガーさん、集まれ!!」

 

若手投資ブロガー4名が投資やブログについて語る座談会です。

 

<登壇者>

・シオイ氏(投資ブロガー)

・青井ノボル氏(投資ブロガー)

・柴崎シュンスケ氏(投資ブロガー)

・ザリガニ氏(投資ブロガー)

・司会 カン・チュンド氏(しんようFPオフィス)

 

壇上はさながら仮面舞踏会。数は少年隊よりも1人多いけれども、皆さんまず外見からしてなかなかに個性を出していました。

皆さんのお話を聞くと、どなたもWATANKOが投資(=インデックス投資)を始めた40歳よりもずっと若いうちから家計管理をしっかりと行い、堅実な投資に着手している方々ばかりです。

 

来年もまた新しい投資ブロガーが登壇されると、このイベントも新味が保てて良いのではないかと思います。

 

■第3部 ゲスト座談会「なぜインデックス投資は広まらないのか?日本のインデックス投資の未来

 

税制優遇や低コスト商品が登場しつつも、インデックス投資の広がりは大勢とはいえず。インデックス投資はなぜ広まらないのか。これをテーマとした各人による討論会です。

 

<登壇者>

・山崎元氏(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)

・柴山和久氏(ウェルスナビ代表取締役)

・虫とり小僧氏(投資ブロガー)

・司会 ASK

 

当日の対話内容については当初のテーマは割と置き去りにされ(笑)、登壇者の個性を緩やかにぶつけあう流れでありました。山崎氏はいつもどおり安定のアクティブダメ節。虫とり小僧さんはいつものツッコミをやりつつバランス取りの役目も担っていました。

そして今回初登壇であったウェルスナビの柴山氏がやはり印象的でした。WATANKOは柴山氏の話を聞くのは初めてでしたが、同氏のスタンスを一言で言えば長期分散投資、インデックス投資の慈愛に満ちた印象です。商品は何でもよいからとにかくインデックス投資を続けてほしいし、これを広めたいとあらゆるインデック投資家のタイプを包み込む温かい言葉で語る方でした。

 

やはり若手同様に新登壇者はこのイベントの大いなる魅力であります。

 

■まとめ

 

WATANKOは今年1月の「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2018」の表彰式ならびに懇親会を、開催日直前になってインフルエンザに罹患したため欠席してしまいました。ですから今年のインデックス投資ナイト2019は是非参加したかったです。

 

今年の参加者については、また一段と若者と女子が増えた印象でした。WATANKOがご挨拶をさせていただきました方々の中には学生の方もいました。皆さん、若い時から実に賢くて偉い方々です。素晴らしい。

加えて女子の人数もかなり多く見かけました。5年前にWATANKOが初めて参加した時はカップルで参加している男女をみかけるのが精々であった記憶ですが、近年は女子がみるみる増えた感があります。

 

会場に集まった個人投資家の方々の中には、WATANKOが知っている方だけでも数十人はお見かけしました。限られた時間内で全ての方々に挨拶してまわるには限界があります。それでも皆さん、とても元気な様子である(このイベントに来ているくらいだから、おそらく投資も続けているであろう)ことにちょっと安堵しました。長期投資は退屈な旅です。こうした刺激が年1回くらいあっても良いですね。

さらには普段ツイッターでやり取りをしていたり、ブログを拝見している方々に対して新たにお会いしてご挨拶ができたことも嬉しかったです。とりわけ首都圏以外の地域から来られた方々とお会いできるのは貴重でありました。

ちなみに普段ツイッターでやりとりをやっていると、いざ対面した時でも(WATANKOは)距離感ゼロで会話できる感じします。これぞSNSとオフ会の正にシナジー効果であります。

 

結局、数十枚もってきたブロガー名刺が尽きてしまうほど新しいご挨拶をさせてもらうことができました。皆様、ありがとうございます。

 

(あとがきにかえて)

さて、今年の本イベント参加にてWATANKO個人にとって特筆すべき事態がありました。WATANKOが会場入りした後、檀上の方を向いて座ることができる席はないものかとウロウロしていたところ、知り合いの素敵女子ブロガーに声を掛けていただきまして隣に座らせてもらいました。するとそこはみると左右対面ほぼすべて素敵女子ばかり。マジか。参加5年目にしてこの快挙!といそいそと素敵女子たちに愛嬌を振り撒く駄ブロガーでありました。

当日、ご一緒させていただきました素敵女子の方々をヘタ絵ですが以下に描いてみました。皆さま、ありがとうございました!!

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妻ミサト「・・・・・随分と楽しかったようね・・・。」

 

WATANKO「!!!」

2019年7月 6日 (土)

VTIからの2019年2Q分配金

【7月5日終値ベース運用状況速報】

 

■投資元本(待機資金含む)

150,000千円

 

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

61,479千円

 

■損益率

41.0%

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

WATANKOは所有する不動産物件のなかにある遊休物件について、これを処分して、「不動産を賃貸して得る収入」から、「証券をバイ&ホールドして得る分配金収入」に運用方法を切り替えています。

そのビークルとして採用した証券はバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)。購入元本は1株127.49ドル×3,960株=504,862.40ドルです。購入時の平均換算レート(110.54/$)で55,806千円です。

■分配金収入

さてVTIの分配金は年4回、四半期ごとの支払いであり、WATANKOはVTIを購入して以来、8回目となる2019年第2半期(2Q)の分配金を受領しました。税引き後で1,550.30ドルです。分配時の為替レート(106.79/$)にて166,197円になります。

これまでの分配金収入は次のとおりです。

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■トータルリターン

元本投資額の評価額について、3月末に比べると為替が円高にふれるも、外貨建てで基準価額は上昇した結果、円建て評価額は63,994千円と上昇しました。結果、元本対比で評価損益は+8,189千円、+14.7%となりました。

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分配金収入合計とあわせて24か月でのトータルリターンは+9,407千円、+16.9%となりました。

■VTIをバイ&ホールドしてもうすぐ2年

さて7月に入ってから、米国にてS&P500が最高値を更新したなどという景気の良い話が飛んできており、その影響をうけてWATANKOの運用資産残高も6月末から数日でググっと伸びました。

VTIについていえばバイ&ホールドを始めてもうすぐ2年になろうとしています。その間に2度ほど買い増しを行いました。買い増しを行った時点で既に米国の好景気をうけてVTIの基準価額は上昇しており、高値掴みになりやしまいかという声も聞こえてきそうでしたが、結果としてWATANKOが買い増しを実行した時点から今や更に基準価額は上昇しています。

 

読めない未来を読もうとする空しい努力よりも、失っても構わない覚悟をもってバイ&ホールドを続ける努力の方が個人がコントロールできるし、行うに値する努力です。

 

(あとがきにかえて)

WATANKO「さあ、これでインデックス投資ナイトも気持ちよく参加できるというものです。レッツラゴー」

妻ミサト「・・・昭和」

 

2019年7月 3日 (水)

2019年6月末運用状況

6月にはいってから運用成績はやや持ち直してきました。そうなると成績が振るわなかった投資対象のダメージが緩和したタイミングを狙って「損切り」や「やれやれ売り」、はたまたかねてから狙っていた投資先を買いに走るなど、色々な売買行動に走る方もでてくるであろうと想像できます。

しかしながら金融商品の売買を繰り返すだけが投資行動とは限りません。バイ&ホールドもまた価値ある投資行動です。同じ個人のなかでもアクティブ投資とインデックス投資とをくらべた場合、勝率や利回りが高いのは果たしてどちらか。

梅雨空で不安定な天気が続くので、外出は控えてここは自分の投資行動別の苦労と成績のバランスを一点一点ずつ振り返ってみるとよいのかもしれません。

そのうち梅雨が明けて夏休みシーズンがはじまれば余暇の過ごし方が忙しくなって、いよいよ投資どころではなくなるという人もたくさんいることでしょうから。

 

ということでインデックス投資を始めてちょうど11年4カ月、136月が経ちました。2019年6月末の運用状況です。

 

Notes

◆商品名は略称です。

◆アセット毎に、購入順に並んでいます。

◆表中の金額単位は千円です。

◆ETFはこれまでの分配金込みの実績です。

◆海外ETFの円換算レートは107.67円/ドルです。

◆NISA枠にて購入した商品も含みます。

◆投資待機資金には以下が含まれます。

①購入元本:インデックスファンドの売却により回収した元本、年度ごとに新たに投資に廻す資金

②評価額及び評価損益:インデックスファンドの売却により確定した損益結果及び税還付額等。

 

表中の投資待機資金における①購入元本と②評価損益の差額については、過去に保有商品を売却した際の税引き後の売却益、SBIポイントの還元分、SBI証券のキャンペーン現金還元分等が含まれています。

 

 

◆評価記号の内容は以下です。

(投資期間の長期化に伴い、201712月から評価基準を引き上げました。)

◎:+50.0%

○:+35.0%+50.0%

△:+20.0%+ 35.0%

▲:+5.0%~ +20.0%

×:+5.5%

201906304

続いてバランスファンドに関して、その構成するアセット別に評価額を切り分け、個別アセットの投信、ETFとあわせたポートフォリオは以下のとおりです。

201906305  

さらに「わたしのインデックス(my INDEX)」サイトを使って、当月末ポートフォリオをもとに過去平均リターン、リスク、シャープレシオを算定した結果は次のとおりです。(カッコ内は先月数値)

 

●過去平均リターン

4.9%5.1%

 

●リスク

14.9%14.7%

 

●シャープレシオ

0.330.35

 

それと利回り実績は以下のとおりです。(カッコ内は先月末数値)

 

●購入元本+投資待機預金元本分

150,000千円(150,000千円)

 

●評価損益+確定損益分

59.275千円(51,751千円)

 

●運用期間

136ヶ月(135月)

 

●元本平均残高

66,156千円(65,535千円)

 

●平均年間利回り

7.9%7.0%

 

<概況>

 

6月末時点の運用成績は前月末比でトータルリターンが5ポイントも上昇しました。アセットクラス別にみても日本株式4.8ポイント、先進国株式6.5ポイント、新興国株式6.0ポイントと軒並み上昇しております。

これは一見、ヨッシャヨッシャといいたいところですが、一方で複雑な気持ちも隠せません。各クラスの運用成績の動きは同調しており、それは相関性が高いことを表しています。

リスクコントロールの観点からは、むしろアセットクラスの間の相関はもう少し低くなってほしいです。

「とにかく成績は良いのだから素直に喜んでおけばいいじゃあないか」という楽観な人もいるかもしれませんが、そんな人達の中にはいざ相場が下落した際、保有するアセットクラスのほとんどが同時に沈んでも耐えられる人がどれだけいるでしょうか。

好調な相場が長続きすると、そんな声もかき消されそうですが、少しでも注意喚起をしておきたいものです。

2019年7月 1日 (月)

最後のキャリアをはじめて1年が経ちましたー好きにやらせてもらいます

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(仲間にアドバイスするWATANKOのイメージかもしれません)

WATANKO50代になって以降、心身を労わりながら最長ケースなら定年まであと10年、出世など気にせず(気にしても今更遅いですが)マイペースで仕事をやっていきたいと思っていました。

 

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ところが1年前、突然の異動によりかつて30歳前後で出向していた経験のある子会社C社に再び出向することになりました。最初の出向から戻って16年。その間に培った経験を全て注ぎ込んでC社を立て直すのがWATANKOのミッションです

 

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■紆余曲折ありのキャリア

 

WATANKOのサラリーマン人生は決して順風満帆ではなく、社内で王道のキャリアを踏んだわけではありませんでした。むしろ傍流もいいところであり、紆余曲折のキャリアでありました。

 

▼入社して最初に配属された部署は希望とは全く異なる部署、そこで我慢がならず3年目になって人事部長に異動希望の手紙を直接送りつけ、部署の上にはかなり睨まれつつも異動を実現させました。

なお振り返ってみればこの最初の所属部署での経験はのちのキャリアで大いに役立つ面があり、感謝の気持ちも後年湧いてきたので、20年後に再び配属された時には自分なりに恩返しをしています。

 

▼念願叶って異動した次の部署では頑張るも、勤務先が業績不振に陥り、WATANKOはリストラにあって前述のC社に出向。この時の出向元の部署に対しては自分を戦力外扱いしたことに憤りを感じていたため、出向が解けた時にはこの部署には二度と戻るまいと固く決意しました。

でも今では当時の上の人達は皆いなくなり、わだかまりは消えています。

 

▼出向からなんとか復帰したあと、とある専門部門の関連部署を3か所、そして海外の子会社への出向も経験し、国内外の子会社の清算や合併にかかわってきたほか勤務先で4年ごとに行われる大イベントについても2回ほど取りまとめ役をこなしました。

この16年間、とりわけ2013年からの5年間は平日の長時間残業と休日の出勤が多くて本当にきつかったです。一時期は鬱になりかけたことさえありました。

 

こうして自分から脱藩したり、会社から三下り半を突き付けられたり、なぜか知らないうちにあれやこれやのタスクに組み込まれたりの会社人生。

27年間で主要な異動だけで9回(うち出向3回)を数えます。平均して3年に1回の異動。会社によっては使えない人材をたらいまわしにしている、あるいは欠員ができた部署に傍流の要員をパッチあてのようにはめ込んでいるかのように見えますね。ハハハハ。

 

■同じ戦場なら有利に戦えるところを選んだ

 

振り返ってみればWATANKOが自分の仕事に対して真剣に向き合いはじめたのは結婚して子ども生まれる一方、C社に出向する羽目になった30歳の頃からです。なんていーちゃらポンなことでしょうか。

キャリアの足しにでもなればと思い中小企業診断士の資格を取りつつも、今の職場でこのまま働き続けるか、思い切って転職するか迷っていた時代。様々な機会を通じて色々な社外の人達と出会ったのもこの頃でした。それはよくある異業種交流会などといった薄っぺらい場ではなく、同じタスクのもとに集い、今後のキャリアを真剣に考えている集団ばかりでした。

 

こうして迷いの時期を経た結果、WATANKOが行き着いた答えは「ビジネスマンである以上、働く場所をいくら変えたとしても、それはどこであっても他社との競争、社内での競争はなくならず戦場であることにかわりはない。ならばこれまでの経験を活かして少しでも有利にゲームを進めることができる今の職場でいきつくところまでやってみるか。」でした。

 

ただし一方で、今の働いている会社が今後も栄えるのか廃れるのかは個人の予測の及ぶ範囲ではありません。かといって転職した先が必ず安泰かという保証もありません。

ですからどこで働こうとも給与所得だけに依存する家計からの脱却を図っておくことが重要です。なにせ勤務先の業績不振時は給与・賞与のカットで家計は大変な目に遭いましたから。

 

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ちなみにこの頃から将来の家計維持にかかわるプランBとして、年老いた父に代わって実家の不動産賃貸業を徐々に継承することを考え始めたわけであります。

 

■最後くらいは好きにやらせてもらいます

 

勤務先は業績不振時のリストラの結果、多くの社員が去っていきました。やがて業績が回復すると今度は慢性的な人手不足が起きました。そんな背景もあってかWATANKOはそれなりに重宝がられ、色々な経験を積んできました。

 

最後のキャリアになるかもしれないこのC社では、WATANKOはこれまでの経験を活かして最後くらいは好きに仕事をさせてもらうつもりです。自分の流儀に合わないことは極力やりません。

勿論ながら長年サラリーマンをやってきた経験から社内、組織の中で自分の我の通し方くらいは学んでいるので、無鉄砲で勝算のない仕事の進め方はなるべく選びません。自分の狙いを着実に実現させてこその仕事です。

 

そのためにはC社の仲間達から共感と協力を得ることが欠かせません。仲間達にはいろいろな仕事のレイヤーでできるだけのアドバイスをしていきます。

WATANKOはここでは「死んだふり」も「出し惜しみ」もしません。ここではそんなことをやっている残り時間はありません。

 

今日からC社での仕事の2年目が始まります。いってまいります。

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