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2019年7月27日 (土)

賃貸派がアパート経営をするときのひとつの矛盾

【7月26日終値ベース運用状況速報】

 

■投資元本(待機資金含む)

 

150,000千円

 

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

 

63,933千円

 

■損益率

 

42.6%

 

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(賃貸派がアパートオーナーになるとは?)

 

不動産、特にアパート、マンションのオーナーに憧れる個人投資家の方々におかれましては、ひとつよく考えていただきたいことがあります。

 

あなたは自分の住まいについては賃貸派でしょうか。もしも賃貸派の場合、その理由は何でありましょうか。

 

■賃貸のメリット

 

賃貸暮らしのメリットは主なものをあげるとすれば次のとおりでしょうか。

 

★マイホーム購入のために多額のローンを組む必要がないので、将来に渡っての返済の心配がありません。

 

★設備や什器が壊れたらあれこれ煩わしいことはなく、管理会社に連絡一本で直して貰えば良いです。

 

★となりに変な人が引っ越して迷惑を被ったり、地震や水害などの天災で被害にあったらさっさと引っ越せば良いです。

 

★(オーナーが採算性に疎い又はアパートの経営が赤字になっている場合、結果として)賃貸費用は割安となっています。

 

などなどたくさん挙げられることができることでしょう。比較的持ち家派のWATANKOであってもこれら賃貸のメリットを書き上げてみますと羨ましく感じてきたほどです。

 

「やっぱり手間とリスク管理、費用の面からみれば断然、賃貸だよね!」

 

■アパートのオーナーになると逆転する

 

もしもそんな賃貸派の個人がアパートのオーナーになったとしたら何が待ち構えているでしょうか。

 

それは、いままで受けてきた上述の賃貸のメリットはその個人のアパートの賃貸人が享受することになります。そして一方で、そのメリットがデメリットにひっくり返ってアパートオーナーである個人に降りかかってくることになります。

 

▼多額のローンを組んで、変動金利におびえながら長期間にわたって返済義務を負い続けることになります。

 

▼賃貸人から設備や什器が壊れたら都度対応しなければなりません。手間だけでなく賃貸人には多くの場合、かかった費用を直接請求は出来ずに賃料からの持ち出しになります。

 

▼アパートのとなりに変な人が引っ越してきてトラブルを引き起こしたり、また賃貸人自身が問題を抱えて周囲やオーナーに迷惑をかけることがあります。また災害から逃げることは出来ずにダメージを受けて損失を被ります。

 

▼競合が激しい場合、採算が悪化します。空き部屋をうめるために賃料を下げたりする必要が生じます。

 

つまり今度は逆にオーナーとしての債務、苦労、リスク、コスト負担に個人が直面することになります。

 

賃貸こそ自分のライフスタイルにふさわしいと考える人が、その素晴らしいライフスタイルを裏から支えている奉仕者がごとき立場のアパートのオーナーに自らすすんでなっていくことについて、WATANKOは矛盾を感じます。

 

■人生の全てを不動産投資で埋めてはいけない

 

人生は有限です。その限られた時間の中にあってWATANKOは思いっきり仕事をしたいと思った時がこれまで何度かありました。いまも割とそんな毎日を送っています。

 

でも一方で思いっきり不動産投資をしたいとはこれまで一度も思ったことがありませんでした。おそらくこれからも無いと思います。

 

不動産投資がトータルで見るとそれほど素晴らしい投資手法とは思っていませんので、世の中で不動産投資を推奨する意見がある一方で、自分の経験や伝聞から得た実態情報をどんどん駄ブログに挙げてきました。「不動産投資ブラボー」という価値観に対して冷徹なるカウンターをかましています。

 

あとはこの駄ブログをご高覧いただいている個人投資家の皆さんがどう受け止めるかですが、ここまでネガティブな話を聞いてそれでも不動産投資にチャンレンジする紳士淑女がいるとすれば、あとは彼らに対してトラブルが最小限ですむよう唯々祈念するだけであります。

 

そしてこのブログにお越しになった御礼として最後にひとつだけアドバイス。

 

ひとつ不動産投資で成功したからといって、人生の全てを不動産投資で埋めてはいけません。不動産投資とは他人の住まいや商売のお世話をすることです。他人のために借金して物件を建てる。時には廉価で貸すこともあるでしょう。他人のために自分の人生を費やすのです。ですから不動産投資はご自身の人生のなかである程度にとどめておき、それ以外のことにもたくさんの人生を費やした方がバランスがとれた生き方であり、総和として充実した人生を送ることができるのではないでしょうか。

 

(あとがきにかえて)

 

妻ミサト「あなた事故物件のことで相当トサカにきて、またぞろ不動産投資の否定記事を連投しているわね・・・。以前も言ったけど投資を否定する荻原博子さんばりに不動産投資を否定しているわ。」

 

WATANKO「ちょっと違います。不動産投資はえてして多額の借金を背負うわけですから、個人投資家には投資のリターンとリスクの実態をよく理解してもらい、慎重な決断をしてもらいたいだけです。」

 

妻ミサト「不動産投資イケイケ派からみれば、その言い回しだけでも十分にネガティブに聞こえるわ。」

 

WATANKO「では君は不動産投資を他人にすすめるかい?」

 

妻ミサト「もちろん!・・・すすめません。貴方が十数年苦労しているさまをみているから。」

 

WATANKO「まあ、終わってみれば、みな楽しい思い出のひとつだよ。不動産投資について自分が本当に心底から後悔と怨嗟にまみれ続けていたとしたら、ブログ記事としてとりあげることすらもないでしょう。」

 

妻ミサト「(最後はうまくまとめているじゃん・・・)」

 

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不動産投資」カテゴリの記事

コメント

 いつも参考になる記事を読ませて頂き、有難うございます。特に不動産関係については、気付きが色々あり、楽しみにしています。
 私も親の代からの賃貸アパートを相続し、新たに所有地にアパートを建てて賃貸経営をしています。もとより、アパート経営で金儲けが出来るとは思っていませんが、相続した土地を出来るだけ手放したくなく、相続対策としてやっている次第です。
 アパートからの収益は金融資産に投資していますが、何事もなく順調に資産が積み上がっていった場合、さて、相続税対策をどうするか今から思案しています。捕らぬ狸の皮算用ですが、税金を払う位なら更に不動産投資につぎ込むか?などとあれこれ考えています。

higashinakanoyaさん

コメントありがとうございます。

>私も親の代からの賃貸アパートを相続し、新たに所有地にアパートを建てて賃貸経営をしています。

以前のコメントでサブリースでアパートを建築中とありましたが、稼働されたのですね。

>もとより、アパート経営で金儲けが出来るとは思っていませんが、相続した土地を出来るだけ手放したくなく、相続対策としてやっている次第です。

そこまで悲観せずとも手間とリスクをとった分のいくらかはキャッシュインがあっても良いのではないでしょうか。たとえ月10万円であっても。

>さて、相続税対策をどうするか今から思案しています。

不動産について収益を生まない物件は持つだけでリスクなので積極的に処分がよろしいかと。金融資産は・・・なかなかブログ記事で公にできないところもあります・笑。

この記事へのコメントは終了しました。

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