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2019年9月21日 (土)

古いインデックス投信の目立たない儲かり

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(こっちの方が儲かっているわよ。)

妻ミサト「皆さま、日頃より『資産運用でスーパーカーを手に入れよう!』をご覧いただきましてありがとうございます。夫のWATANKOはこの駄ブログにて何かというと『コストが重要。ほれほれ、〇〇インデックス・ファンドは信託報酬を下げないのかあ?』と泡沫ブロガーのくせに運用会社様向けに値下げを要求する記事を時々書いています。」

「でも運用会社は自社商品の信託報酬を引き下げた結果として資金流入を伸ばすことが叶ったとしても、果たしてどれだけ儲けをふやすことができたのでしょうか。ローコスト投信のチャンピオンクラスの投信と、値下げもせずに化石のように存在し続けている投信とを比べると、実のところどちらが儲かっているのでしょうか。」

 

■話題とローコスト投信と古豪の投信の比較

 

それではみんなが大好き!な先進国株式インデックス投信からいくつかをPICK UPして比較してみます。

まずは信託報酬最安値を突っ走る話題の<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(以下、Slim。ローコスト投信のチャンピオンですね。

一方でかつてローコスト投信として人気があったSMTグローバル株式インデックス・オープン(以下、SMT)eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(以下、eMAXIS、そしてさらにこの2商品の以前から設定されているステート・ストリート外国株式インデックス・オープン(以下、SS)三菱UFJ外国株式インデックス(以下、三菱)を取り上げてみました。

 

以上6商品のインデックス投信について直近6ヶ月平均の資金流入額が多い順にならべ、そこに純資産額、信託報酬、そして純資産×信託報酬にて簡易算出される金融機関のマージンを付記しました。

 

Notes)

1.データは2019913日時点

2.金額単位は億円

201909211

まず資金流入ですが、インデックス投信では当代一の人気を誇るとSlimとニッセイが他に対して圧勝しています。多額の資金流入が続いてきた結果として、純資産もだいぶ積み上がってきました。

 

そんなことわざわざ表で示さなくたって分かっているって?はい、そうですね。でも一方で他の古い投信たちはというとeMAXISはそこそこ集金できており、さらにSMT、SS、三菱も大幅な流出とまでなっていません。純資産も投資対象の値上がり分を除けば、大きな減少とはなっていないでしょう。

 

では次に実際の実入りとなるマージン(純資産×信託報酬にて簡易に試算)を比べるとどうでしょうか。

ニッセイやeMAXISは年々、薄利多売の傾向が強まってくるため、純資産のわりにはマージンはそれほど多くはありません。

一方の古い投信たちについて、eMAXIS、SMT、SSは純資産は少ないものの信託報酬が高いため、マージンはSlim、ニッセイを上回っています。

Slim、ニッセイは経費を詰めに詰めて信託報酬の引き下げに懸命となり、またパブリシティやプロモーションを積極的に行っているのに対して、他の古い投信にはそれほどの販促が行われている様子は見られません。金融機関もこれら投信については今やもう放置プレイに等しい扱いをしています。

それでも例えばSMTはニッセイに対して純資産は半分程度でも、マージンは逆に2倍を超えています。

ニッセイはSSの8倍の純資産があるにもかかわらず、マージンはSSを下回っています。

またSlimは三菱の9倍の純資産となってようやく三菱を超過したマージンを得られています。

 

■ローコスト投信は資金流入を加速化し続けるほかなし

 

ローコスト投信は、コスト競争力を維持することを生命線としつつ、販促もしっかりと継続しなければなりません。もしも信託報酬が最安値から脱落となれば、資金流入が鈍ってくるでしょう。そうなれば薄利多売に頼る商品としては窮地に追い込まれます。

ローコスト投信は流入した資金の、その積み上げのスピードが命なのです。

 

一方で今回取り上げた古い商品群について、おそらくはもう金融機関も大きな販促は仕掛けてこないでしょう。そんなコストも手間も掛けずに放置であっても、大幅な資金流出さえ起きなければそこそこのマージンがチャリン、チャリンと懐に入ってくるわけであります。

 

もしも現在の条件のままでSlimが薄利多売を地道に続けた場合、SlimのマージンがSMTを超過するためには、今後8年4ヶ月かけて純資産を現在の約6.2倍の3,617億円にまで増やさねばなりません。

絶対不可能とまでは言いませんが、インデックス投信のコスト競争が続き、かつ相場変動によって市場にながれるリスクマネーが増減する中にあって、今後8年以上もSlimが毎月30億円以上を集金し続けることができるでしょうか。

 

ともかくもSlimやニッセイはマージンを伸ばすためには遮二無二になって資金を集めるほかなりません。資金が止まったら、それがこれら商品もまた“止まる”時であります。

一方、古いインデックス投信はもはや値下げされる様子も見えないので存在価値は無し、と一刀両断する個人投資家がいるかもしれません。このブログを運営している個人投資家もまたそんな一人です。

しかし金融機関からみれば、あまり儲かるとは思えないインデックス投信を早くから設定、提供し続けてきたわけですから、その先行者利益ともいえる分は、多少細ったとしても獲得し続けていくというのは、それもまた商品戦略のひとつでありましょう。

 

(あとがきにかえて)

WATANKO「果たして”商品戦略”なんて格好のよい判断がとられているものですかね。もう旬がすぎた商品のテコ入れ策を考えるよりも、新商品を企画した方が金融機関の担当者としては点数が上がる話。それだけじゃあないのですか?」

 

妻ミサト「そんな中の本当の事情までは知り得ないわよ。でもSMTやeMAIXSが未だに何気に儲けていることは記憶しておいてもいいんじゃない?」

 

WATANKO「そうだね、・・・それと忘れないうちに妻のお買い物もよく記憶しておくことにするよ。」

 

妻ミサト「!!!」

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