まだVT、そして楽天VTを買うのか
【9月18日終値ベース運用状況速報】
■投資元本(待機資金含む)
150,000千円
■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)
62,359千円
■損益率
41.6%
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(VTだけが全世界株式じゃあありません。)
毎年秋になると「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 20XX」の投票を意識しているのか、運用会社各社がインデックス投信の信託報酬の引き下げムーブメントを引き起こします。
・・・といつも勝手に理解しているのですが、案の定、今年もアセットマネジメントOneが「たわらノーロードシリーズも忘れないでくれ」と言わんばかりに先進国株式とバランス(8資産均等型)の信託報酬を引き下げてきました。ただし引き下げたとはいっても単独最安値にとどいたわけではないので、この発表だけでは記事1本を起こす気にもなれません。
(コスト競争においては完全に周回遅れになっているたわらノーロードシリーズに対して、WATANKOはほとんど関心ありません。)
またさらにSBIアセットマネジメントがSBI・全世界株式インデックス・ファンドの信託報酬を0.104%(税抜、以降同じ)に引き下げてきました。
プレスリリース
運用管理費用(信託報酬)の引き下げについて SBI・全世界株式インデックス・ファンド/愛称:雪だるま(全世界株式)
おそらくコスト面で主に競合するのはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)(信託報酬0.12%)、たわらノーロード全世界株式(信託報酬0.12%)あたりでしょう。
とくに前者は信託報酬最安値追随型なので早晩、SBI・全世界株式インデックス・ファンドの今回の引き下げに追随してくるのではないでしょうか。(WATANKOはSlim全世界株式を持ってはいませんがワクワク。)
■VTホルダーは切り替えてもよい?
全世界の株式を投資対象とするファンドとはいえば、ご存じバンガード・トータル・ストックETF(VT)が頭に浮かぶ人は多いことでしょう。日本を含む先進国+新興国に低廉で分散投資でき、これ1本あれば他いらずな商品であります。
その経費率は0.09%と投資対象の広範さを考えれば安いことこの上ありません。
しかしここにきて上述のとおり、同じく全世界株式を投資対象としている国内公募投信の信託報酬が0.10%に近づいてきている状況になってきました。
信託報酬と実質コストの乖離の程度が気になるものの、投資信託の利便性も考慮すれば、面倒な海外ETFであるVTから上記の投信にせめて今後の投資分は切り替えても良いのではないでしょうか。
■楽天VTはどうするのか
本家VTですら、コスト競争力においては、すぐ背後に投資対象が同種である国内の投信が迫ってきている一方で、そのVTにさらに0.12%のマージンをのせて売るだけの楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)はその実質の信託報酬の高さ(0.09%+0.12%=0.21%)からしてもうまったく劣後してしまいました。
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なお楽天VTのみならず、米国株式を投資対象とする楽天VTIについても同様の懸念があります。米国株式クラスは只今現在、最も人気が高いアセットクラスですから、他社はコスト競争力に優れた商品を投入してきています。
楽天投信投資顧問は今後、楽天・バンガードシリーズのコスト競争に関して、はたして打ち手を講じてくるのでしょうか。
WATANKOは別に“楽天・バンガードシリーズ推し”ではありませんが、このままでは過去、コスト競争力が明らかに劣後してしまった商品が廃れていく事例をいくつも見てきましたので、まだ楽天VTに月次での資金流入が多いうちに、楽天投信投資顧問は顧客をつなぎ留めておく打ち手を講じるべきであることをここで書き留めておきたいと思います。
(あとがきにかえて)
妻ミサト「打ち手って何をすることなのかしら?」
WATANKO「君の背中に指で文字を綴ってあげます。」
妻ミサト「えっ!?・・・・“お・か・い・も・の”」
WATANKO「全然違う答えを創作するなー!」
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コメント
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おいおい、お兄さん!
VTの経費率はもはや0.09%ですぜ😃
投稿: ミサトの妹 | 2019年9月20日 (金) 06時49分
ミサトの妹さん
ご指摘ありがとうございました。
修正しました。
投稿: WATANKO | 2019年9月20日 (金) 12時43分