無料ブログはココログ

ブログランキング

にほんブログ村

  • 記事紹介

2017年10月 9日 (月)

eMAXIS Slimへの資金流入はいつまでたってもスリムなままですか

【10月6日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

129,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

48,972千円

■損益率

38.0%

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


eMAXISシリーズにおける投信ローコスト革命への対応商品として一物二価のそしりを覚悟?で設定されたeMAXIS Slimシリーズ。発売から半年以上が過ぎて、さてどれくらいの資金流入となったでしょうか。

そこでシリーズの中でも代表格となるeMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド(以下、Slim先進国株式)の半年間の資金流入状況を主な競合商品と比較してみます。(金額単位は億円です。データ元は投信まとなび、以降同じ。)

201710091

先進国株式アセットクラスのインデックス投信で資金流入がダントツなのは<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)であり、これにかなりの差をつけられながらもなんとか追随しているのがたわらノーロード先進国株式(以下、たわら)です。

ではSlim先進国株式はというと、ニッセイの10分の1、たわらの3分の1以下と資金流入は圧倒的に少ないです。eMAXIS Slimシリーズは、信託報酬はニッセイやたわらがどんなに引き下げても、しっかりついていき同額の信託報酬にて運用しますとアピールしているにもかかわらず、これだけではニッセイやたわらの顧客を引き寄せるには十分とは言えないようです。(他の同種商品すべての資金流入を調べきった訳ではありませんので推察の域ですが。)

■振るわないeMAXIS Slim

かつて廉価なインデックス投信の先駆けであったSMTやeMAXISが出た後、Funds-iや i-mizuhoなどの後発組が同率の信託報酬で登場するも、ごく一部を除いて資金流入はサッパリ伸びませんでした。個人投資家から見れば同率1位ならわざわざ後発商品に乗り換える動機がでてきません。eMAXISシリーズを設定、販売してきた三菱UFJ国際投信(以下、三菱)はこういった歴史を知らないのでしょうか。

それでも本当に売れないインデックス投信は資金流入が月あたり1億円未満ですから、それらと比べればSlim先進国株式は半年間の平均が2.3億円、多い時には4億円以上の資金を集めているからまだ良い方かもしれません。しかし三菱が目論んだ Slim先進国株式の販売目標が果たしてこの水準であったのでしょうか。

さらには旧来のeMAXIS先進国株式インデックス(以下、“FAT”先進国株式)は直近半年間では資金流出が続いています。同じ老舗のSMTシリーズよりも遥かに大きな資金流出です。

まさか“FAT”先進国株式の保有者が、安い(三菱にとっては収益があがらない)Slim先進国株式の方にどんどん乗り換えているのでしょうか。もしそうだとしたら共食いもいいところです。

このままではSlim先進国株式の資金流入は伸びず、元々の安いマージンと相まって三菱の収益貢献はほとんど見込めません。三菱は一体、何がしたかったのでしょうか。

■もっと値付けを考えよう

一方で、eMAXIS Slimシリーズは、8資産均等のバランスファンドにおいてはそれまで最安値であったiFreeシリーズと信託報酬が同一ではなく、0.01ポイント下回るといった同率1位を超える打ち手を講じています。

また新興国株式アセットクラスではではベンチマークが異なる商品であっても、信託報酬を最安値に合わせてきた(結果、同じベンチマークの最安値競合に対しては大きく下回る水準となりました。)など細かい動きの違いが見られます。

これらの結果、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はわずか4カ月合計でおよそ33億円の資金流入となり、Slim先進国株式を超えています。eMAXIS Slim新興国株式インデックスファンドは発売開始の8月だけで5億円の資金流入となり、これまたSlim先進国株式の6カ月平均を超えています。

このあたりを眺めてみると、おそらくは三菱はeMAXIS Slimシリーズのプライシングについて、他社の競合商品の動向や各商品の値付けをにらみつつ、まだその一部を模索中ではないでしょうか。

三菱がeMAXIS Slimシリーズを今後伸ばしていくために、二の矢、三の矢をどのように放っていくのでしょうか。それともこれで終わりであり、あとは放置だとしたら、同シリーズへの資金流入はいつまでたっても文字通りスリムなままです。

個人投資家からみれば、別にeMAXIS Slimシリーズがどのように扱われてもまったく心配ありません。なぜならニッセイやたわら、三井住友DCといったローコストなインデックス投信は他にもたくさんあるのですから。

2017年10月 7日 (土)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2017

Photo

(「あなたの資産運用計画にピッタリハマる!」がイイネ)


ニッセイアセットマネジメント(以下、ニッセイ)は、自社で展開する<購入・換金手数料なし>シリーズについて、その時々の競合状況をにらみながら2015年、2016年と連続して信託報酬を引き下げてきました。

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2015(2015/11/14)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2016(2016/10/22)

そして今年も他社の信託報酬の最安値をみて、これを下回るべく<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬の引き下げを発表しました。

ニッセイアセットマネジメント株式会社
<購入・換金手数料なし>シリーズ5商品の 信託報酬率引下げ(投資信託約款変更)について

今回引き下げされる商品の中で、個人投資家の注目が高いものは以下の株式アセットクラスでしょう。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
信託報酬(税抜、以降同じ)変更前0.200%⇒変更後0.189%

<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
信託報酬(税抜、以降同じ)変更前0.180%⇒変更後0.159%


(余談その1)
上記をみると外国株式(先進国株式)とTOPIXの信託報酬の差は、わずか0.03ポイントしかありません。2015年の投信ローコスト革命は起こる以前は外国株式が0.5%、TOPIXが0.3%という水準であり、その差は0.2ポイントもあったのに対して、今般はこれほどに縮みました。ここからいかに外国株式の低コスト化が進んだのかがうかがえます。

■ギリギリの攻防だが、リードは保てる

過去2回にも増して今回の信託報酬引き下げは、ニッセイにとってギリギリの攻防であります。なぜなら引き下げ後に最安値となるニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズですが、2番手となる競合商品との信託報酬の差はわずか0.001%です。以前の引き下げ時は、2番手に対してもう1桁大きな差を築いていましたが、今回は本当にミニマムの下回りです。

また1年前とくらべて安穏とはしていられません。なぜならニッセイからみれば、競り合う商品としては、以前はたわらノーロードと三井住友DCくらいでしたが、現在は加えてiFreeやeMAXIS Slimも現れて、その動向が気になります。

特にeMAXIS Slimは信託報酬最安値追随型なので、ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズの今回の引き下げ後の信託報酬に早晩、並んでくることでしょう。

しかしながらeMAXIS Slim、さらにはたわらや三井住友DC、iFreeが信託報酬で並んできたとしても、そこ止まりであるならばニッセイの牙城は揺るがないでしょう。

ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズを積み立て購入商品として選んできた個人投資家にとっては、たとえ一時的に信託報酬を更に下回る他社商品が出てきたとしても、ニッセイは必ずこれを下回ってくれるという過去実績があるため安心です。

またあとから他社が同じ信託報酬に引き下げてきたとしても。同率にすぎないので他社の商品にわざわざ積み立て先を変更する動機がでてきません。

ニッセイは今後最低でも信託報酬の同率1位の座さえ維持できれば、純資産において他社との差が縮まる可能性は少ないとWATANKOはみています。ニッセイが他社に対してこれまで築いてきたリードはとても大きく、これを維持するだけでインデックス投信の販売をエンジョイできるでしょう。

一方の他社は現状の信託報酬引き下げの競争下では、ニッセイに追いつくのは容易ではありません。

(余談その2)
ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズのサイトには過去からの純資産の推移が載っています。

Photo_2

半期ごとの純資産残高が載っていますが、よく見るとなぜか2016年9月末時点の実績がスキップされています。2016年3月末に比べて伸び悩んだのでしょうか。それとも他に都合の悪い真実が隠されているでしょうか?(大げさ)ささいなことですがちょっとだけ気になりました。

■まとめ

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of The Year」にて<購入・換金手数料なし>外国株式インデックスファンドが3年連続で第1位を獲得していることからわかるように、ニッセイへの個人投資家の支持は相当に厚いです。

その期待に応えてニッセイは今回も信託報酬を引き下げました。これで前述のイベントにおける次回の第1位の座も極めて高くなったでしょう。

ニッセイのチャンピオンの座が途切れる兆しはいまのところ見当たりません。

(あとがきにかえて)

WATANKOはここまで書いて、ふと他社のことも気になりました。たわらノーロードについては、アーリーリタイアされたどこかの男爵がよくブログ記事にしているので、この駄ブログとしてはeMAXIS Slimを次回取り上げてみます。

2017年9月28日 (木)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンドが登場するも戦いは厳しい

Logo_sitename1

(新興国株式インデックス投信、ようやく登場)

インデックス投信のローコスト競争における新商品がまたひとつ登場します。相互リンクいただいているアウターガイさんのブログ情報によると、ニッセイアセットマネジメント(以下ニッセイAM)が、<購入・換金手数料なし>シリーズに新たに新興国株式を加えることになるとのことです。

参照記事
バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く
ニッセイAMが<購入・換金手数料なし>シリーズに新興国株式と6資産均等型の2本を追加

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ新興国株式)は信託報酬が0.339%(税抜、以降同じ)です。

これは現存する競合商品であるeMAXIS Slim 新興国株式インデックス(以降、eMAXIS Slim)やたわらノーロード新興国株式(以降、たわら)の0.34%を意識して、これらを0.001ポイントだけながら下回る低水準です。

eMAXIS Slimが既発表どおりの方針ならば、早晩、信託報酬を同率に揃えてくるでしょうが、それでもニッセイ新興国株式は同率1位の低コストとなります。

また、たわらも先日、eMAXIS Slimにあわせて信託報酬を引き下げましたが、こちらは新興国株式インデックス投信におけるローコスト先行者であり、一定の人気を得ていたため、純資産が30億にとどきそうな水準です。その点では固定客もそこそこ築いており、勢いがあります。

これからは先行してきたたわらに、eMAXIS Slim、さらにはニッセイ新興国株式が追撃を開始して新興国株式アセットクラスのインデックス投信の頂上決戦がこの3社で展開されそうな様相であります。

■ニッセイ新興国株式を待つ平場の戦い

これまでニッセイAMは新興国株式アセットクラスにおいてはローコスト競争にはのってこず、それどころか商品ラインナップに同種商品を揃えてすらもいませんでした。

したがってニッセイAMは「基本4資産だけの商品展開」と思い込んでいたところに、新興国株式アセットクラスの商品投入でしたので、ちょっとした驚きでありました。

しかしながらWATANKOから見た観測は「ニッセイAMよ、新興国株式インデックスを出すのが遅い。先進国株式のように大きな勝ちを得ることは今からではまず無理だろう。」であります。

せめて2年前にニッセイ新興国株式をこの信託報酬で設定していたのならばどんな展開であったでしょうか。WATANKOが想像するに当時の既存の新興国株式インデックス投信を全て駆逐して、先進国株式と同様に大きな純資産と顧客数を築いたことでしょう。一度ついたニッセイ新興国株式の勢いを止めるためには、他社はニッセイ新興国株式をかなり下回る信託報酬の同種商品をくり出すほかありません。

このようにニッセイAMがもっと早くに新興国株式アセットクラスに商品展開をしていたならば、かなりのアドバンテージを築けたのですが、実際にはその機会を失いました。今からではニッセイ新興国株式はeMAXIS Slimやたわらと平場の戦いをするほかありません。

■遅れてきたニッセイ

なぜ新興国株式の商品展開がここまで遅れたのでしょうか。2年前にはできなかったことがなぜ今になってできたのでしょうか。低廉な信託報酬でも利益が出やすいようにニッセイAMは従業員の給与をカットする等固定費の削減でも行ったのかというと、そのようなことは考えにくいです。

つまりは今回のニッセイ新興国株式の設定は、やろうと思えば2年前でも現在であってもできたのではないか。それをしてこなかったのは最近の他社の動きと、その実績が揃うまで様子見であったのではないかと推察します。

金融機関の行動原理は、前例がなく自社が一番先に乗り出すことについては慎重なるも、ひとたび他社が事例を作り繁盛してくれば、早速これに追髄するというものであります。新商品の稟議書においては他社にはない斬新なアイデアよりも、他社における実績を添える方が決済をもらう近道であります。

■まとめ

さてニッセイ新興国株式は、インデックス投資を実践する個人投資家からどれだけの支持を集めることができるでしょうか。

eMAXIS Slimの信託報酬追随の方針やたわらの勢いがある中で、ニッセイ新興国株式はかなりの苦戦を強いられるかもしれません。

また新興国アセットクラスは信託報酬以外の諸費用が高くつくケースが多いので、実質コストの結果待ちとみる個人投資家が多い場合、それも苦戦を強いられる理由のひとつになるでしょう。

これまで多くの個人投資家の支持を集めてきたニッセイAMが、この商品でどこまで新興国株式インデックス投信のシェアを伸ばせるか、要注目であります。


2017年9月15日 (金)

商品そのものの御代にくらべて付帯サービスが高い楽天投信投資顧問の新商品

Logorim

(さっそくSBI証券も追随しますか?)

楽天投信投資顧問(以下、楽天)から海外ETFに投資する投資信託が2本設定されます。相互リンクさせていただいているアウターガイさんのブログ記事を拝見させていただきました。

参照記事
バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く
楽天投信投資顧問がVT(全世界株式)・VTI(全米株式)相当の超低コストインデックスファンド2本を新規設定

●楽天・全世界株式インデックス・ファンド 信託報酬0.222%
投資対象:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)

●楽天・全米株式インデックス・ファンド 信託報酬0.157%
投資対象:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)

海外ETF、なかでもバンガードのそれは経費率がとても低くて、もうそれだけでいつも投資対象の最右翼にあがってくる商品です。

しかしながら、海外ETFは、現行のネット証券サービス上では以下の制約があります。

1.自動で定期購入するサービスがない。
2.定額購入ができない。または大変面倒。
3.配当金支払いに伴う課税分だけ複利効果が薄れる。
4.配当金を自動再投資できるサービスがない。配当金を満額きっちり再投資できない。

よって資金の投入において非効率な面が生じる面が、低い経費率というメリットを相殺してしまうところが悩ましいです。

こういった海外ETFの非効率な面を解消する手立てとして、これに投資する国内公募の投資信託を設定する。すなわち国内公募投資信託という皮をかぶせることによって一般の個人投資家からみた海外ETFの煩わしさ、面倒臭さを解消するというアプローチがあります。

世の中タダ飯はありませんから、この場合、信託報酬は当然ながら海外ETFよりも高くなるわけです。元々の海外ETFとの差分については上記1~4の非効率な面を解消するための手間賃と捉えるほかありません。

そこで皆さんにおかれましては、この手間賃に対して、どれだけの信託報酬の上乗せを許容できるでしょうか。

WATANKOから見れば、許容できる信託報酬の上乗せは、投資対象のETFよりも低い水準が妥当であります。

考えてもみてください。大元の海外ETFの経費率、つまり商品そのものの御代よりも、それを提供するにあたっての付帯サービスにかかる対価の方が高いことに違和感がありませんでしょうか。WATANKOは2者間のコストバランスの悪さを感じせずにはいられません。

さて今回公表された楽天の2つの商品は、それぞれ信託報酬から投資対象となるETFの経費率を控除した差分、つまり付帯サービス代はおよそ0.11%程度であります。もとのETFの経費率がVTは0.11%、VTIが0.04%ですから、付帯サービスは同等か、あるいは遥かに高いコストを掛けることになります。

もしもWATANKOと同様のセンスをお持ちの紳士淑女の方であれば、この楽天の2商品は購入商品としてはちょっと躊躇してしまうのではないでしょうか。
 
さて、この種の新商品について他社も追随する傾向が出てくるものか。それはひとえに楽天の2商品を販売動向いかんによるかもしれません。

しかしそれよりも海外ETFの購入や換金における利便性を、もっと国内公募の投資信託に近づけてもらう方をWATANKOは望みます。

関連記事
ETFをラップしてインデックス投信として売り出すのはどうか(2014/9/3)

2017年9月 9日 (土)

あなたが自分の子どもにすすめるインデックスファンドは何ですか

Fax1889049_960_7201

(僕の余裕資金で買うファンドを教えてよ)

先日、長男がインデックス投資に興味を持ち始めたことを紹介しました。当人とは追々、インデックス投資の詳しい説明と、実践することになった場合の色々なアドバイスを行う予定です。

関連記事

長男が資産運用を、インデックス投資を学び始めたよ(2017/9/4)

さて、お子さんをお持ちで、かつインデックス投資を実践されている世の中のお父さん、お母さんの皆様へ、もしも自分の子どもが成人して、インデックス投資を始めたいといった場合、どのようなインデックスファンドをおすすめしますか?

■大前提と選定すべき商品の特性

WATANKOの場合、自分自身ではなく、子どもにすすめるという視点に立った時に考えは次のとおりです。

まず当人が将来に渡って投資にどれだけ深く関心をもつかどうかわからないので、長期にわたって資産運用を続けてもらうためには手間がかかる方法は採らないこと。これが大前提です。そうなるとETFは選びにくく、投資信託が対象となるでしょう。その前提のもとに選定すべき商品の特性を考えると次のとおりです。

1.シンプルでわかりやすい内容の商品であること

これはインデックス投信であれば大半はクリアしている条件といえます。なおWATANKOの場合、この視点からいえば例えば為替ヘッジすら不要と考えます。海外資産とはそもそも為替の影響をうけるものであります。

2.複数の商品をまとめるスタイルはすすめない

また単一に商品であっても他の商品と組み合わせる必要度が高いものは避けます。例えばREITアセットクラスの商品は、これのみを資産運用のビークルとするのはちょっと亜流な気がしますし、何か他のクラスと組み合わせたくなるでしょう。

3.トレンドものではない定番商品であること

長期投資なので流行り廃りにとらわれず定番・鉄板の選択でいきたいものです。よってテーマものの投信を選ぶことなどはあり得ません。なおひょっとしたら今般話題になっている「米国株式に集中投資」というのもトレンドのひとつかもしれません。(米国株投資家の皆さん、定着したらゴメンナサイ、です。)

■今現在購入できる商品からのおすすめ

前述に従い、今現在購入できる商品からおすすめを選ぶとなると、大きく2つのカテゴリーのもとに挙げられます。

1.先進国株式インデックス投信

世界の株式時価総額の半分以上を占める先進国22か国の株式に分散投資するインデックス投信。単一のアセットクラスの商品のみを選ぶとすればこれしかありません。

一般的に考えれば子ども当人が働いて稼ぐ場が日本国内である可能性が高い事、定期預金や不動産など他に日本の資産を持つことを想定すれば、余裕資金を投じる金融商品は海外資産であることがバランスをとれた資産形成と言えるでしょう。

さらには将来、当人が資産運用にそれなりの興味を持ち、自分でポートフォリオを組んでみたいとした時に、おそらく欠かせないであろうアセットクラスでもあり、ハズレとならないものです。

それでは具体的な商品はなにかというと純資産、信託報酬からみて<購入・換金手数料無し>ニッセイ外国株式インデックスファンドが最有力候補です。あとは次点候補としては信託報酬の最安値追従型のeMAXIS Slim先進国株式インデックスですが、純資産の積み上がり具合が気になります。マザーファンドが十分な規模にあるため無用な心配かもしれませんが。

2.バランスファンド

2つ目の案はバランスファンドです。これ1本でおよそ4~8種類のアセットクラスに分散投資ができてリバランスいらず。信託報酬は単一のアセットクラスの商品にくらべてやや高い傾向がありますが、なかには単一の商品と同等水準の商品もあります。

ポートフォリオがオーダーメイドでないことと、固定されているために将来、変更したいと思った時に扱いづらい面がありますが、複数アセットクラスへの分散投資について手間いらずの点では非常に優れています。

具体的な商品となれば、純資産から見ればバランスファンド御三家であるセゾン・グローバル・バランスファンド、世界経済インデックスファンド、eMAXISバランス(8資産均等型)がお勧めです。おっとeMAXISであれば、同種商品で信託報酬の最安値追随型であるeMAXIS Slimバランスの方を選ぶべきでしょう。

3.その他(1と2の折衷)

先進国株式に特化する選択と、あくまで最初から幅広い対象に分散投資するスタイルと、どちらが良いか答えはまだ出ませんが、その中間的な存在として株式クラスを対象として地域分散する選択肢も注目に値します。

20代から長期投資をスタートさせるのであれば、長期的な成長を期待する株式クラスに特化した選択をすれば良い。その中にあって分散投資を徹底するとなれば、先進国以外の株式にも投資すべきという考え方です。

具体的には、先進国に加えて新興国にも分散投資する三井住友・DC全海外株式インデックスファンド(信託報酬0.25%<税抜、以降同じ>)や、さらに日本も対象に加えた商品としてステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが新規設定する全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬0.48%)が挙げられます。

ただこれらの商品は純資産の伸長が気になりますし、特に後者はこれまで続いてきたローコスト革命からみれば、さらに信託報酬が低い同種商品が発売される可能性も予見されますので様子見といったところです。

■まとめ

将来、投資にどれだけ関心を持つか見えない自分の子どもに対して勧める資産運用のビークルは、手間がかからない、シンプルな商品、1本で済ませる、トレンドに流されないなどを条件とした場合、先進国株式インデックス投信かバランスファンドもしくはその折衷といった選択肢にたどり着きました。

WATANKOは今後、長男との対話を通じて、当人と二人三脚で納得ある投資信託選びを進めていく予定です。

2017年9月 7日 (木)

インデックス投信の信託報酬の引き下げが相次ぐ

Money2696219_960_7201

つみたてNISAのスタートが近づく中、対象商品としてアピールすべくiFreeシリーズやたわらシリーズが相次いで信託報酬を引き下げています。また、りそなアセットマネジメントもSmart-iという新しいインデックス投信シリーズを展開するなど新規参入組の動きもみられます。

その他にも様々な外国株式インデックスファドやバランスファンドが新規設定されるなど、インデックス投資業界?の動きはここ2カ月くらいで非常に活発化しました。

毎日のように信託報酬引き下げや新商品登場のニュースが飛び交っており、WATANKOもブログ記事を逐次UPしてフォローする暇もございません。

気が付けばMSCI-KOKUSAIに連動する先進国株式インデックス投信の信託報酬は0.2%(税抜、以降同じ)を下回るところ(iFree外国株式インデックス 信託報酬0.19%)も出てきました。

三井住友アセットマネジメント殿、三井住友・DC外国株式インデックスファンドS(信託報酬0.16%)をはやいとこ一般販売開始しないと、純資産拡大のチャンスを逃しますよ。

ニッセイアセットマネジメントはおそらく現在、「購入・換金手数料なしシリーズ」の信託報酬の引き下げの有無を検討中でしょうか。過去の事例に沿ってみれば10月頃にドーンと信託報酬を引き下げて、”投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017”でV4を狙うつもりなのか。

さらには三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズの信託報酬引き下げ追随も気になります。

インデックス投信のローコスト化は2010~2013年頃に一度停滞しましたが、今や多くの運用会社がローコストなインデックス投信を揃える時代となりました。各社シリーズの同種商品間での信託報酬の差はわずかであり、どれを選んでも他商品との大きなコスト差はありません。

インデックス投信の購入を誘因する要素のひとつには商品の低コスト化がありましたが、これについてはもうかなり充実したといえるのではないでしょうか。次なる低コスト化としては税制優遇の充実による税金費用の低減をWATANKOはあげておきたいです。

つみたてNISAもそのひとつでしょう。そういえば週末はつみたてNISAフェスティバル2017!WATANKOも出席します。多くの個人投資家の皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。

2017年7月15日 (土)

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス登場-eMAXISは再び新興国株式アセットで輝けるだろうか

Logo_emaxis_slim1

(逆襲のeMAXIS)

2015年夏から翌年にかけて始まった“投信ローコスト革命”を引き金に、その後も各社から信託報酬の最安値を更新するインデックス投信やバランスファンドが度々発売開始されてきました。

そんな中にあって、今回発売されるeMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、とても注目しています。

■MSCIエマージング・マーケット・インデックスを採用して信託報酬0.34%

なぜならベンチマークとしてMSCIエマージング・マーケット・インデックスを採用する新興国株式インデックス投信の中にあって従来商品と比較して、信託報酬の低さが抜きんでており、これは新興国株式アセットクラスのインデックス投信としては最低レベルにかなり使づいてきたのではないかと判断できるからです。

参照サイト
三菱UFJ国際投信株式会社
『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』募集・設定について

上記によるとeMAXIS Slim 新興国株式インデックス(以降、Slim新興国株式)の信託報酬は0.34%(税抜き、以降同じ)。それまで同種商品で最安値であったたわらノーロード新興国株式(信託報酬0.49%)のおよそ3分の2の水準です。

同じ信託報酬であるiFree 新興国株式インデックスが先に発売されておりますが、この投信は、eMAXISシリーズやたわらシリーズほか多くの新興国株式インデックス投信で採用されているMSCIエマージング・マーケット・インデックスとは異なるFTSE RAFIエマージングインデックスをベンチマークに用いています。

それが原因なのかiFree 新興国株式インデックスは、MSCIエマージング・マーケット・インデックスを採用する新興国株式のインデックス投信よりも実質コストが高く、パフォーマンスもまた劣るのではないかという見方があります。

以下のブログ記事がとても参考になります。

参照サイト
しんたろうのお金のはなし
大和投資信託「iFree 新興国株式インデックス」ってベンチマークが違うけど、どうなの? 


■新興国株式インデックス投信のコスト競争もまた大詰めを迎えるか

インデックス投資を実践する多くの個人投資家にとって、株式アセットクラスは自身のポートフォリオのメインを占めていることでしょう。そのため新商品の登場や信託報酬の引き下げについては大いに注目が集まります。

したがい株式アセットクラスについて、これまでの投信コスト革命によってインデックス投信の信託報酬の最安値水準は以下のとおりとなっています。

日本株式(日経225、TOPIX) 0.18%
先進国株式(MSCIコクサイインデックス) 0.2%

日本株式ですと、ベンチマークが同じ国内ETFの中で信託報酬最安値はMAXISトピックス0.078%、次いで上場インデックスファンドTOPIX0.088%があります。投信はETFと異なり、信託報酬の中に販売会社分が含まれているため高くなってしまいがちですが、国内ETFの水準にあと一歩近づけるかどうかというところまで来ました。

先進国株式では、MSCIコクサイインデックスをベンチマークとする国内・海外のETFは信託報酬0.25%となっており、こちらはインデックス投信の方が信託報酬が低いという逆転現象がすでに起きています。

もうこれで十分な気もしますが、DC専用の商品ですが信託報酬0.16%の三井住友・DC外国株式インデックスファンドSという、さらに頭一つ安価な国内のインデックス投信、そして先進国だけでなく新興国まで広範に投資してなお経費率0.11%と低廉なバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)をみるにつけ、あと一段安価にならないものかと思えます。

これらに対して新興国株式は、信託報酬の低減ペースがいまひとつ進んできませんでした。たわらノーロード新興国株式(信託報酬0.495%)は、WATANKOが積み立て投資している野村インデックスファンド・新興国株式(Funds-i)(信託報酬0.6%)よりも確かに安価ですが、保有商品を増やしてまで乗り換えて積み立て投資先に採用するほどのコスト差かというと、やや微妙でした。

そこへきて今回のSlim 新興国株式の登場です。信託報酬は0.34%と、野村インデックスファンド・新興国株式(Funds-i)に対して半分近くという低水準です。

またSlim新興国株式の信託報酬0.34%は、国内ETFの上場インデックスファンド海外新興国株式(1681)0.25%にかなり近づき、あと一歩というところまで来ています。

しかもこのeMAXIS Slimシリーズは他にもっと信託報酬が安い同種商品が出れば、その水準に追随して信託報酬を引き下げる方針であります。

となれば新興国株式アセットクラスの積み立て投資商品としてSlim 新興国株式に死角は見当たりません。

他社が新興国株式アセットクラスのインデックス投信でシェアを伸ばしたいと考えるのならば、早急に同じ信託報酬の同種商品を出さねばなりません。遅くなれば遅れるほどSlim新興国株式への資金流入が続き、気がつけば他社からみて追いつけない程にその差が開いてしまっているかもしれません。

(あとがきにかえて)

そういえば2009年にeMAXISシリースが登場した際には、ラインナップの中で信託報酬0.6%の新興国株式インデックスがとても魅力的でした。他の多くの個人投資家も同様に捉えていたのか、当時の“投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year”でも上位にランクインしていました。

しかしその後の投信コスト革命において、eMAXIS新興国株式インデックスは取り残されてすっかりオールドファッションな商品になってしまいました。

それが今回eMAIXS Slimシリーズとして見事復活、再登板です。同シリーズの信託報酬最安値水準を維持する方針のもと、eMAXIS新興国株式インデックスは往年の人気を再び取り戻すことができるでしょうか。

WATANKOは大いに注目しています。


2017年4月22日 (土)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)に今後注目

【4月21日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

76,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

34,863千円

■損益率

45.8%

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

Logo_emaxis_slim1

(どんどん”Slim”になっていくeMAXIS)

eMAXISシリーズと同種商品を、より安く提供する一物二価ファンド、eMAXIS Slimから基本4資産に続く第二弾として、8資産均等型のバランスファンドが設定されます。

三菱UFJ国際投信プレスリリース
『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』募集・設定について

eMAXIS Slim バランス(以下、Slimバランス)は従来のeMAXIS8資産均等型(以下、従来バランス)と同じ内容ながら、信託報酬は従来バランスの0.5%(税抜、以降同じ)に対して半分以下である0.22%です。これは同種商品のiFree8資産バランスの0.23%をさらに下回り、同種商品の中では信託報酬が単独最安値となります。

もともとeMAXIS Slimシリーズは、他社の同種商品の中で最安値の信託報酬が出れば、それと同水準を維持することを商品コンセプトとして掲げていました。他社商品が信託報酬をX%まで引き下げれば、eMAXIS Slimmも同様に引き下げるということです。

ところが今回登場するSlimバランスでは同種の再安値であるiFreeの信託報酬をさらに0.01%下回るところまで引き下げてきました。これはちょっと意外でした。たしかにeMAXIS Slimのコンセプトは他社商品と「同等水準」となっており、同額とはしてはいません。他社の最安値をさらに下回ることは、「同等水準」の定義からはずれるものではなく、個人投資家からみれば歓迎であります。

これもWATANKOが駄ブログにて、他社を下回らなければ意味がないと訴えた成果でしょうか。(そんなはずはありませんね。)

さて、いまのところ複数のアセットクラスのインデックス連動を組み合わせたバランスファンドとしては8資産が最多であります。つまりSlimバランスは現在望み得るもっとも分散がなされているファンドであり、その中にあって信託報酬最安値の座につこうとしているわけであります。


昨年、大和証券投資信託委託からiFree8資産バランスが設定されたときには、ローコストなバランスファンドの決定版が出たかと話題にあがり、事実、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016」ではトップ10入りを果たしました。

しかしながらiFree8資産バランスが設定されてから1年も経たないうちに、Slimバランスが発売されることでバランスファンドの勢力図がさらに塗り替えられそうです。まず従来バランスを積み立て購入していた個人投資家は、5月からはSlimバランスに積み立て先を変更するでしょう。世界経済バランスファンドをはじめとする他のバランスファンドの資金流入はどうなるでしょうか。果たして駆逐されてしまうでしょうか。

WATANKOは6カ月後に主要なバランスファンドについて資金流出量を比較する予定です。

(あとがきにかえて)

WATANKOはリタイアと同時に、自分のお金の一部を時間をかけて子ども達に贈与する予定です。さらにそのお金をつかい子どもには投資の経験を積ませたいです。その際に子ども達はどのような商品を選ぶべきか。

WATANKOの推奨は、当然ながらインデックスファンドなのですが、子ども達が投資にあまり興味をもたない展開を想定して、リバランスいらずのバランスファンドを特に勧める予定です。

WATANKOが投資を始めた頃には、その最有力候補はセゾン・バンガード・バランスファンドでありました。純資産の規模だけでみれば、その地位は今も揺るぎません。

しかし一方でこれだけローコストで分散が効いたバランスファンドがひしめくようになると大いに迷ってしまいます。

これからしばらく時間をかけて、色々な面からみて総合的に判断したいものです。


関連記事
eMAXIS Slim登場-業界へのインパクトはいかに(2016/2/11)

2017年4月 1日 (土)

<追記あり>【速報】個人投資家による分散運用ファンド(愛称:とうしフレンズ)新規設定のお知らせ

Photo

(わー、まーってたよー)

新規設定されたファンド情報といえば、相互リンクさせていただいていますアウターガイさんのブログから入手することが多いWATANKOですが、新年度を向かえて新規一転、この駄ブログからも速報性あるファンド情報記事をお届けします。

その第一弾として、複数の大手運用会社が共同してひそかに企画中の新規ファンド情報を入手しました。

そのファンドとは複数の個人投資家に分散して運用・販売を委託する斬新なファンドです。

名づけて「個人投資家分散運用ファンド(愛称:とうしフレンズ)」です。

■「個人投資家分散運用ファンド(愛称:とうしフレンズ)」

1)設定日:2017年4月1日

2)投資対象:制限なし

3)運用期間:無制限

4)運用方針:様々な投資手法を採用する個人投資家複数をファンドマネージャーとして起用する。日本および海外のアセットクラスに対して、各々が得意とする投資方法により、トータルとしてベンチマークを上回る運用を目指す。

5)ベンチマーク:国内資産分:ひぷみ投信、海外資産分:バークジャー・ハサウェイ

6)信託報酬:0.10%

7)販売手数料:なし

8)申込み方法:各個人投資家のブログにあるリンク先から

いよいよ個人投資家にとって本当に有益となるファンドが、個人投資家自身の手によって運用される時代が来たわけです。今後の展開に大いに注目です。

なお、今回とりいそぎ入手した情報は以上ですが、引き続き情報が入り次第、お知らせする予定です。

わー、たーのしー!

【追記】

もうお察しのとおりかと思いますが、本記事は4月1日恒例のエイプリール・フールネタであります。

タイトルロゴの元ネタである「けものフレンズ」は、WATANKOは今のところ観たことはありませんが、この冬にとても話題になったアニメ番組だそうです。

けものフレンズ プロジェクト 公式サイト

直接観たことがない番組でもSNSでその人気ぶりがよくわかりましたので、今回パクらせていただきました。

ありがとう!ジャパリパーク!

2017年2月15日 (水)

投信のコストの見える化がすすむというお話

Cent1907265_960_7201

(その投信、おいくら万円?)

その昔、そうですね30年くらい前です。自動車のセールスポイントといえば、エンジンの馬力、豪華な装備、斬新なデザインなどでした。その一方で安全性能はセールスポイントとしては弱く、安全性能でもって自動車のモデルを選ぶ人はあまりいませんでした。

ところが海外の自動車市場における安全意識の高まりの影響を受けて、自動車輸出大国である日本でも1990年代になると安全を高めるための装備や仕様を備えたモデルが増えてきました。

時は流れて今や、安全は環境とならんで立派なセールスポイントとなっています。

今まで見向きもされなかった商品特性が、時代の潮流とともに注目され、立派なセールポイントに変わる。

投資信託のそれは“コスト”でありましょうか。

日本経済新聞2017/2/15付け
投信に「見える化」の波 ネット証券、手数料と成績を一目で

(閲覧には会員登録が必要です。)

カブドットコム証券は2月下旬から、投信の残高に応じた管理手数料(信託報酬)が運用成績をどれだけ押し下げているかを自社のサイトで開示する。SBI証券も同様の開示を検討中で、昨年10月の保険手数料の開示を皮切りに、金融商品の「見える化」の波が投信にも押し寄せてきた。

投信の損益をみるには分配金と投信価格の変動から算出される通算損益(トータルリターン)という指標が使われることが多い。ただ、同指標は金融機関が受け取る管理手数料をあらかじめ差し引いて表記される。投資家にとっては手数料が運用成績に与える影響が把握しづらいとの指摘があった。

 カブコムは販売している約1000本の投信について、手数料によってどれだけ運用成績が変化するかをグラフで示し運用コストが一目で分かるようにする。投資家が資産形成に適した商品を選ぶには「購入前に正確なコストを把握することが欠かせない」(斎藤正勝社長)との考えからだ。


金融商品はお金を増やすために売買・保有されるものです。したがい売買や保有にかかるコストの存在は本来の目的を損なうものですが、世の中にタダの商品・サービスはあり得ません。ならば金融商品については、その目的とは真逆の存在であるコストについて他の消費財よりも遥かに敏感になる必要があります。

とここまで書いて、駄ブログの関連記事を思い出しました。

関連記事
自分の資産運用のコストを「みえる化」してみる(2015/3/7)

上記記事の後半にてWATANKOはこう書いています。

●投資信託のコストは通常、日々において天引きされており、保有者は自分の保有商品についてコスト控除後の資産残高を眺めている状態です。それゆえにコストのインパクトがピンとこないでしょう。

●投信のコストについて基準価額からの天引きではなく、別途月々(あるいは半年ごと、1年ごと)に運用会社から請求される仕組みになっていれば、保有者もその投信の保有にあたって一体どれだけのコストを負担しているのかを実感できるのではないでしょうか。

金融商品にかかるコストを別途請求される形になれば、購入・保有者はコストにもっと敏感になるといういかにも万年素人個人投資家らしい提案でした。

この提案に対して、上述の日経新聞の記事ではコストの別途請求とはいかないまでも、ネット証券がコストをいかにわかりやすく可視化(見える化)しようとする取り組みを始めているかが伝わってきます。

以前までなら投信を評価する指標の代表格としては利回りが用いられてきました。今でもそれは変わっておらず、中には「分配金利回り」という利回りなどとは到底呼ぶに値しないまやかしの指標までもが用いられるくらいです。

しかし新聞記事からは、ここにきて「コスト」が投信選びにおける重要な商品特性として徐々に認識されてきているという世の流れが見えてくるようです。


「安全」はかつて自動車の売り物にはなりませんでしたが、今では立派なセールスポイントです。それと同じように投資信託においては「コスト」が段々と注目されてきました。

あと数年もしたら、投信のコストの見える化は一体どこまで進むのか。そして個人投資家の投信選びはどう変わっていくのか。

その進化のスピードは測り知れませんが、まちがいなく将来の個人投資家にとってプラスに働くことでしょう。

より以前の記事一覧

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

応援クリックいただけるとありがたく

参考ブログ&サイト