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2017年12月30日 (土)

eMAXIS先進国株式インデックスの信託報酬の引き下げは止まらない

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(eMAXIS、先進国株式でいよいよニッセイ追撃か)

インデックス投信に関する大きな話題のひとつには信託報酬の引き下げがあります。なぜなら投資先の選定や手法によって商品の特徴を出すアクティブ投信と異なり、インデックス投信はベンチマークに連動するように商品設計されており、マーケティングの4PでいうところのProduct(商品)面においては、差別化が困難であります。

したがいあとは他の3要素(Price:価格、Place:販路、Promotion:販促)で差別化を図るしかありません。中でも一番インパクトがあるのはPrice:価格です。同じ商品であるならば、顧客としては最も安い値段で買えるものを選ぶ事は明らかなのですから。

さて今年のインデックス投信の信託報酬の引き下げで、これまで一番の話題といえば、WATANKOから見ればeMAXIS Slim新興国株式インデックスの信託報酬引き下げでした。

ところがそれ以上のビックニュースが年の瀬も押し迫ったこの時期に飛び込んできました。

■eMAXIS Slim先進国株式インデックスが信託報引下げへ

先日、SBIアセットマネジメントからEXE-iつみたてシリーズの新商品として、EXE-iつみたて先進国株式ファンド(信託報酬0.1095%、税抜、以降同じ設定が報じられました。

先進国株式(正確にいえば日本を含めた先進国)のインデックス投信としては驚異的に信託報酬が低く、これが発売開始されたらどれくらい売れるのか注目を浴びるところでした。

ところがEXE-iつみたて先進国株式ファンドの話題も三日天下、実はもっと注目を浴びるニュースとしてeMAXIS Slim先進国株式インデックスの信託報引下げが発表されました。(すでに多くの個人投資家ブログで取り上げられていることから注目度の高さがうかがえます。)信託報酬は現行の0.189%から0.1095%、つまりEXE-iつみたて先進国株式ファンドと同率です。

三菱UFJ国際投信

上記サイトの更新情報を参照ください。

eMAXIS Slimシリーズは最安値の信託報酬に追随するのが特徴の商品です。他社が信託報酬の最安値の商品を新規設定してくれば、あるいは既存の商品の信託報酬を引き下げてくれば、eMAXIS Slimシリーズはそのたびごとに、公約通り信託報酬を引き下げて同率1位の最安値をキープし続けてきました。

そこには「〇〇社の商品は連動するインデックスの採用が異なるから、引き下げ対応外である。」といった言い訳はありません。同じアセットクラスの最安値のインデックス投信であれば、三菱UFJ国際投信(以下、三菱)はこれを即座に葬らんとばかりに信託報酬を同率まで引き下げます。

そして今回もまたその公約は果たされることになるのでした。

そうそう、これで三井住友・DC外国株式インデックスファンドS(信託報酬0.16%)の一般販売を待望するWATANKOはじめ個人投資家の声は消えることでしょう。もっとも三井住友アセットマネジメントもeMAXIS Slimが出た段階で、上述のファンドを一般販売しても信託報酬はすぐ追いつかれると判断していたので消極的であったか。

■三菱UFJ国際投信はニッセイを追撃できるか

三菱は2015年からの投信のローコスト革命が起きても、コスト競争にはしばらく距離を置いていました。ところが2017年に入ってeMAXIS Slimシリーズを展開し始めると、気がつけばローコスト競争のセンターポジションにあると言っても過言ではありません。

楽天・バンガード・ファンドやSBIアセットマネジメントがMSCI以外のインデックスを採用した低コストな新商品を設定しても、三菱はこれらに信託報酬をあわせてきます。すでにアセットマネジメントOne(たわらシリーズ)、大和証券投資信託委託(iFreeシリーズ)はこの低コスト競争から脱落気味であり、三菱から見て残っている競合先はニッセイアセットマネジメント(以下、ニッセイ)くらいです。

先進国株式アセットクラスのチャンピオンは現在、ニッセイですが、三菱は今回の引き下げによってニッセイに対して信託報酬で大きく差をつける形となります。三菱は果たしてニッセイを本格的に追撃できるのか。

ここには大いに注目していきたいと思います。

■さて積み立て投資先をどうするか

先進国株式アセットクラスでは、WATANKOはこれまでニッセイの<購入・換金手数料なし>外国株式インデックスファンドを積み立て購入商品として選定してきました。

これからはどうするか。

WATANKOは1年程度、ニッセイの動向を見てから判断をする予定です。ニッセイが三菱を下回る信託報酬を設定すれば積み立て購入商品はそのまま変更しませんし、1年以上たってもニッセイに動きがなければ、eMAXIS Slim先進国株式に切り換える予定です。

現時点で言えるのはここまでです。

■まとめ

それにしてもこの信託報酬0.1095%という水準はつくづくすごいです。日本株式インデックス投信の最安値水準0.15%辺りを一気に下回り、国内ETFの最安値水準と同じところまで到達するのですから。

おそらく三菱はeMAIXS Slim単独では採算が合わないかもしれません。しかしながら色々な販路で売っているeMAXISについて、トータルで収益を出せればよいと考えていることでしょう。

eMAXIS Slimが赤字覚悟であっても多くの個人投資家がeMAXIS Slimを買うことは、すなわち多社の競合商品が軒並み資金流入が伸びず、干上がってしまうことを意味します。

競合先を殲滅させて、あとで生存者利益をゆっくりいただく。

そこに個人投資家の長期投資ならぬ、三菱の長期収益計画を垣間見たといったら言い過ぎでしょうか。

2017年12月23日 (土)

楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド-個人投資家が望むのは高配当か無分配か

【2017/12/25追記】
記事タイトルが長すぎるので、一部変更しました。(旧題:楽天・バンガード・ファンドの次の一手はVYMに投資する楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド-個人投資家が望むのは高配当か無分配か)

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(うーん、どちらを望むか...。)


さて、本日も万年素人個人投資家らしい記事を1本いってみたいと思います。

バンガートと楽天証券が組んで鳴り物入り?で登場した楽天・バンガード・ファンド。

ラインナップは楽天証券で保有残高が大きいバンガードのETF、すなわちVT、VTI、VWOをそれぞれ投資対象とする商品(楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンド、楽天・新興国株式インデックス・ファンド、以降あわせて楽天3ファンドという)です。

これはバンガード&楽天証券からみれば、きわめて当然かつ慎重なアプローチ、実績に裏打ちされて勝算ありとみなした商品であります。

■早速出てきた次の一手

この楽天3ファンドに続く商品もまた、早速登場することがわかりました。

先日のバンガードによるブロガー限定交流会での配布資料によると、上述の3つのETFの次に保有残高が大きいETFは(NISA口座になりますが)VOO、その次にVYMとなっています。

バンガードの説明によるとVOOを投資対象とするファンドを設定しようとすると、連動するインデックスであるS&P500にかかわるライセンスフィーが発生して、コスト増の要因となるのが課題であるとのこと。

そのためかVOOはスキップされて、次に保有座高が大きいVYMを投資対象とする楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(以降、楽天・米国高配当株式)が設定されます。

WATANKOは相互リンクいただいているアウターガイさんのブログ記事で、楽天・米国高配当株式の設定を知りました。

参照記事
バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く
楽天投信投資顧問がVYM(米国高配当株式)相当の超低コストインデックスファンドを新規設定

ところでWATANKOはこの楽天・米国高配当株式の設定を聞いて、ある疑問が湧いてきました。

■楽天・バンガード・ファンドの各商品の分配金はどうなる?

楽天3ファンドについて、分配金は一体どうなるのでしょうか。目論見書を読んでも、(他の多くの投信でも同様の傾向がみられるとおり)はっきりとは書いてありません。

楽天3ファンドが、投資対象となるETFの分配金のスケジュールに沿って、各々もまた分配金を出すとしたならば、そこには国内の投資信託としては残念な一面があります。

長期投資を続ける上での投資信託のメリットに投資の効率性があります。ひとつ具体的にあげるとすれば投資対象とするアセットから配当金が支払われても、それは投資信託の中で再投資に廻されることによって、投資の複利効果が期待できることです。

分配金が必ず支払われるETFに比べて、こうした無分配、再投資が行われるのが投資信託の長期投資を続ける上でのメリットです。
(注:すべての投資信託が、運用期間中ずっと無分配を維持することは保証されていませんし、謳われてもいません。あくまでインデックス投信に多く見られる実態上の傾向とご理解下さい。)

楽天3ファンドがもし無分配(傾向)をとるのであれば、投資の効率性の向上と手間要らずとなり、それこそ0.12%のマージンを支払う価値のひとつもあろうかと考えられます。

■高配当を期待する個人投資家に無分配の投信が支持されるのか

しかしながら、もし楽天・米国高配当株式もまた同様に無分配(傾向)であるとしたら、この投信はそれが高配当狙いのETFを選好する人に果たして支持されるでしょうか。

高配当株式のETFを選好する個人投資家の狙いは、真っ当に考えれば、まさにその高い配当を毎年いただくことであります。NISAの非課税枠を適用すれば、その実入りはますます大きいです。

その高配当が直接もらえないとなれば、たとえ再投資に廻されることが合理的であったとしても高配当株を志向する個人投資家にとって楽天・米国高配当株式がVYMと同様の支持を得られるかどうか疑問であります。

楽天・米国高配当株式は長期投資を続ける上での投資信託のメリット(無分配)を備えるのか、それとも投資対象であるVYMと同様に高配当をただちに保有者に享受させるのか。

WATANKOは後者であるならば、やはり0.12%のマージンは高いと感じざるを得ませんし、また楽天3ファンドも分配金をしっかりと出す方針であれば、同様の感想を持つに至ります。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「貴方の運用資産から出ている分配金を私にもくださいな!」

WATANKO「いや~、アタクシの保有する商品はどれも無分配でございまして...」

妻ミサト「ウソおっしゃい!ブイティーアイってやつから分配金が出るでしょ!」

WATANKO「嗚呼、楽天・全米株式インデックス・ファンドが無分配を続けてくれるなら、乗り換えるか...。」

2017年11月23日 (木)

eMAXIS Slim新興国株式が公言どおり、そして期待を裏切らない信託報酬の引き下げを実施

【11月22日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

129,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

52,545千円

■損益率

40.8%

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

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(またまた、やってくれました。)


信託報酬最安値追随型インデックス投信のeMAXIS Slimシリーズが、またまた他社商品にあわせて信託報酬を引き下げました。この引き下げの動きは以前からありましたが、今回は今までで一番インパクトがあるのでないでしょうか。

三菱UFJ国際投信
(すみません、リンクが上手く張れず、上記サイトよりプレスリリースを辿ってください。)

■eMAXIS Slim新興国株式の戦歴

新興国株式のインデックス投信の信託報酬の引き下げ競争について、以前、iFreeシリーズがMSCIとは異なるインデックス(使用料が安いと想定される)を採用して、MSCIを採用する他社商品を下回る信託報酬にてiFree新興国株式を設定してきました。

その際に、三菱UFJ国際投信(以下、三菱)はインデックスが異なることを言い訳にせず、iFree新興国株式と同率の信託報酬にて、MSCIのインデックスを採用するeMAXIS Slim新興国株式(以下、Slim新興国株式)を設定しました。なおそれによって当時、MSCIを採用する新興国株式インデックス投信の中で単独最安値ともなったわけです。

その後、信託報酬最安値の座にあるニッセイと同率の信託報酬となり、信託報酬引き上げ競争のトップランナーに位置していました。

そこへきて新たに楽天・バンガード・ファンドがバンガードのETFに国内公募投信の利便性を加味する形で更に信託報酬が低い楽天・新興国株式インデックス・ファンド(信託報酬0.26%、税抜き・以降同じ)を設定、さらにネット証券の覇権をかけて(大げさ)SBI証券もやはり楽天・バンガード・ファンドと同じくETFを投資対象とするEXE-i つみたて 新興国株式ファンド(信託報酬0.19%)をそれぞれ設定してきました。

さて三菱はこれらETFに投資する投信勢に対してどう出るか。

その回答は明快かつ初志貫徹でありました。インデックスが異なっていようが、スキームが異なっていようが、信託報酬が最安値となった他社商品に追随してきたわけです。

同じ新興国株式インデックス投信というカテゴリーに括られる商品群の中で、四の五の言い訳せずに信託報酬の同率最安値を今回も実現させてきました。

■新興国株式アセットクラスへの投資のインセンティブ高まる

アセットクラス別の信託報酬を概観すると、従前より先進国株式に対して、新興国株式は信託報酬が0.3ポイント程度高い水準にいつもありました。

このコスト負担を嫌気して新興国株式クラスへの投資を抑制していた個人投資家がいたとしたら、彼らにとって今回のSlim新興国株式は先進国株式インデックス投信とほぼ同じ信託報酬ですから、購入商品としてうってつけです。

またSlim新興国株式は、同クラスのローコストなETFの雄であるVWO(経費率0.14%)に対して、EXE-i つみたて 新興国株式ファンドと同じく、0.5ポイントまで近づきました。(実質コストではなくあくまで信託報酬ではありますが。)

それにしても新興国株式のインデックス投信の信託報酬がここまで下がるとは驚きというほかありません。

2008年にSTAM新興国株式インデックス・オープン(当時)が信託報酬0.83%で設定され、当時のWATANKOは新興国株式インデックス投信が安く買えると喜んだものです。

それが10年経たずに現在は信託報酬7割以上も引き下がっています。この10年間で金融業界に革新的な技術開発が起きたわけでもありません。ひとえに市場・競合環境の変遷に起因する価格体系の変化です。個人投資家と国の動きに挟まれて金融機関も変わってきたというのは言い過ぎでしょうか。

■他社がボヤボヤしている間に、eMAIXS Slimに資金がどんどん流入するか

さてSlim新興国株式のタイムリーな信託報酬の引き下げによって、楽天・新興国株式インデックス・ファンド、EXE-i つみたて 新興国株式ファンドはそれぞれ出鼻をくじかれる格好となり、目論見踊りの資金流入が得られなくなるのか。

さらにはニッセイをはじめとする他社においては、信託報酬の引き下げに追随して真正面から競合するか、それとも別のアセットクラスでチャンピオンを取りに行くか、それとも商品のバリエーションを増やして局地戦を避ける方向に向かうのか。

いずれにしても無策のままにボヤボヤしていると、その間にSlim新興国株式に資金がどんどん流入しかねません。

(あとがきにかえて)

このSlim新興国株式はWATANKOが「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」にて持ち点5点を全て投じた商品です。今回その期待を裏切らない動きをみせてくれたことに安堵し、NISA枠・特定口座枠双方で引き続き積み立て投資先として購入を続ける意を強くしました。

なお、こうなってくると「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017」での得票が楽しみです。この動きが、もしもあと1カ月早かったなら、かなりの得票が期待できたかもしれませんが、それであっても今回の善戦を期待しましょう。

2017年11月20日 (月)

インデックス投信で採用されるインデックスの理解と選択

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(さらば、MSCI!?)

さて、今回も万年素人個人投資家らしい記事をひとつお届け致します。

2015年から始まった投信のローコスト革命は2年経った今でも続いています。ほとんどの皆さんが自身のポートフォリオの中心に据えている株式アセットクラスの信託報酬については、今や日本株式は0.1%半ば、先進国株式は0.1後半、新興国株式は0.3%前半です。これはローコスト革命以前に比べて、ザックリ言って半分近い水準です。先進国株式でいえば、低コストが売りであった海外ETFをも下回っています。

投信のローコスト革命を牽引する主な運用会社としては三井住友DC、アセットマネジメントOne(たわら)、ニッセイ等を核として、大和証券投資信託委託(iFree)、りそな(Smart-i)等の新規組が続きます。一方で古豪ともいえる三菱UFJ国際投信や、三井住友アセットマネジメントも忍耐の限界を超えたのか、今年に入って従来の投信シリーズとは別にローコストなシリーズを立ち上げています。

さて投信のローコスト革命、もっと具体的にいえば信託報酬の引き下げについて、これは信託報酬が販売会社、運用会社、委託会社の三者のマージンで構成されているため、一口に引き下げるといっても容易ではありません。とくに現在は信託報酬の水準が上述のとおり相当に低いところまで下がってきています。

これまで続いてきた投信のローコスト革命は、ここにきて限界に限りなく近づいているとなれば、運用会社は今度は信託報酬の引き下げに新しいアプローチを用いてきました。

その一つは海外ETFを投資対象とする投信の設定です。海外ETFは経費率がとても低く、これに日本の3社がマージンを乗せて売ることによって従来の同種商品よりもさらに信託報酬を引き下げた投信に仕上げています。

そしてこの動向がもたらす傾向として見ておくべきは、連動するインデックスの種類を変えてきたことです。

■採用するインデックスの見直しで更なるコスト引き下げを図る

以前から先進国株式インデックス、新興国株式インデックスとして日本の市井の個人投資家にとってメジャーであったのが、それぞれMSCI-コクサイ・インデックス、同エマージング・マーケット・インデックスでした。信託報酬の引き下げ競争の中心はこれらMSCIのインデックスを採用する投資信託がメインでした。

しかしここにきてこれらMSCIインデックス以外のインデックスを採用した(海外ETF)を投資対象とする商品の新登場が目立ってきています。

海外ETFの経費率がなぜ低いのかというとその主因のひとつに採用しているインデックスの使用料が安いという想定があります。

楽天・全世界株式インデックスファンドはVTに投資していますが、そのVTがベンチマークとしているのがFTSEグローバルオールキャップインデックスです。またそれに対抗すべく設定されるEXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドもまたFTSEグローバルオールキャップインデックスをベンチマークとして海外ETFを複数組み合わせています。

つまりこれらの商品を買うということは、とどのつまり保有ポートフォリオのコストダウンのために、FTSEグローバルオールキャップインデックスに連動する商品を買う事、MSCIからFTSEにインデックスを切り替えるということであります。

■インデックスそのものの理解と選択はどうするか

インデックス投信の選び方というと、我々はこれまでは同じインデックスに連動する商品であれば、まず信託報酬の安いところをおさえて、その次に主に実質コスト、純資産、トラッキングエラーの3つを比較して商品の優劣を判断してきました。

しかしこれからはこれにインデックス自体が異なるというケースが加わってきます。同じアセットクラスであってもインデックスが複数あり、それぞれをベンチマークとする商品が混在する場合、投資マニアではない市井の個人投資家としてはどう選べばよいのでしょうか。

もしも複数のインデックスの間にて、その良し悪しの差が大きいのであればコストや純資産云々以前にインデックスの選択自体が重大な問題です。

一つの意見としては、しかしそういったところで市井の個人投資家にインデックス自体の良し悪しはなかなか判断できません。各インデックスには、それぞれが定義するところの“市場”があり、それに基づく値動きのレコードなのですから。

だから一定の評価が得られ、普及しているインデックスであれば、なんであれ信じるほかなく、あとはひたすら低い信託報酬ほか従前の判断基準でもって商品を選べばよいということが考えられます。

それともやはり別意見としては、同一アセット内に存在する複数のインデックスの違いを十分に理解して、自分なりに商品選択の基準に用いるべきでしょうか。(ただし繰り返しますが、個人投資家が実際にどこまでインデックスの優劣を判別できるかという課題もあります。)

どちらにしても運用会社の今後のローコスト商品の展開における採用インデックスがどこまでの広がりをみせるのか、大いに気になるところであります。


2017年10月 9日 (月)

eMAXIS Slimへの資金流入はいつまでたってもスリムなままですか

【10月6日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

129,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

48,972千円

■損益率

38.0%

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eMAXISシリーズにおける投信ローコスト革命への対応商品として一物二価のそしりを覚悟?で設定されたeMAXIS Slimシリーズ。発売から半年以上が過ぎて、さてどれくらいの資金流入となったでしょうか。

そこでシリーズの中でも代表格となるeMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド(以下、Slim先進国株式)の半年間の資金流入状況を主な競合商品と比較してみます。(金額単位は億円です。データ元は投信まとなび、以降同じ。)

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先進国株式アセットクラスのインデックス投信で資金流入がダントツなのは<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ)であり、これにかなりの差をつけられながらもなんとか追随しているのがたわらノーロード先進国株式(以下、たわら)です。

ではSlim先進国株式はというと、ニッセイの10分の1、たわらの3分の1以下と資金流入は圧倒的に少ないです。eMAXIS Slimシリーズは、信託報酬はニッセイやたわらがどんなに引き下げても、しっかりついていき同額の信託報酬にて運用しますとアピールしているにもかかわらず、これだけではニッセイやたわらの顧客を引き寄せるには十分とは言えないようです。(他の同種商品すべての資金流入を調べきった訳ではありませんので推察の域ですが。)

■振るわないeMAXIS Slim

かつて廉価なインデックス投信の先駆けであったSMTやeMAXISが出た後、Funds-iや i-mizuhoなどの後発組が同率の信託報酬で登場するも、ごく一部を除いて資金流入はサッパリ伸びませんでした。個人投資家から見れば同率1位ならわざわざ後発商品に乗り換える動機がでてきません。eMAXISシリーズを設定、販売してきた三菱UFJ国際投信(以下、三菱)はこういった歴史を知らないのでしょうか。

それでも本当に売れないインデックス投信は資金流入が月あたり1億円未満ですから、それらと比べればSlim先進国株式は半年間の平均が2.3億円、多い時には4億円以上の資金を集めているからまだ良い方かもしれません。しかし三菱が目論んだ Slim先進国株式の販売目標が果たしてこの水準であったのでしょうか。

さらには旧来のeMAXIS先進国株式インデックス(以下、“FAT”先進国株式)は直近半年間では資金流出が続いています。同じ老舗のSMTシリーズよりも遥かに大きな資金流出です。

まさか“FAT”先進国株式の保有者が、安い(三菱にとっては収益があがらない)Slim先進国株式の方にどんどん乗り換えているのでしょうか。もしそうだとしたら共食いもいいところです。

このままではSlim先進国株式の資金流入は伸びず、元々の安いマージンと相まって三菱の収益貢献はほとんど見込めません。三菱は一体、何がしたかったのでしょうか。

■もっと値付けを考えよう

一方で、eMAXIS Slimシリーズは、8資産均等のバランスファンドにおいてはそれまで最安値であったiFreeシリーズと信託報酬が同一ではなく、0.01ポイント下回るといった同率1位を超える打ち手を講じています。

また新興国株式アセットクラスではではベンチマークが異なる商品であっても、信託報酬を最安値に合わせてきた(結果、同じベンチマークの最安値競合に対しては大きく下回る水準となりました。)など細かい動きの違いが見られます。

これらの結果、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はわずか4カ月合計でおよそ33億円の資金流入となり、Slim先進国株式を超えています。eMAXIS Slim新興国株式インデックスファンドは発売開始の8月だけで5億円の資金流入となり、これまたSlim先進国株式の6カ月平均を超えています。

このあたりを眺めてみると、おそらくは三菱はeMAXIS Slimシリーズのプライシングについて、他社の競合商品の動向や各商品の値付けをにらみつつ、まだその一部を模索中ではないでしょうか。

三菱がeMAXIS Slimシリーズを今後伸ばしていくために、二の矢、三の矢をどのように放っていくのでしょうか。それともこれで終わりであり、あとは放置だとしたら、同シリーズへの資金流入はいつまでたっても文字通りスリムなままです。

個人投資家からみれば、別にeMAXIS Slimシリーズがどのように扱われてもまったく心配ありません。なぜならニッセイやたわら、三井住友DCといったローコストなインデックス投信は他にもたくさんあるのですから。

2017年10月 7日 (土)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2017

Photo

(「あなたの資産運用計画にピッタリハマる!」がイイネ)


ニッセイアセットマネジメント(以下、ニッセイ)は、自社で展開する<購入・換金手数料なし>シリーズについて、その時々の競合状況をにらみながら2015年、2016年と連続して信託報酬を引き下げてきました。

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2015(2015/11/14)

ニッセイ、信託報酬最安値の座 2016(2016/10/22)

そして今年も他社の信託報酬の最安値をみて、これを下回るべく<購入・換金手数料なし>シリーズの信託報酬の引き下げを発表しました。

ニッセイアセットマネジメント株式会社
<購入・換金手数料なし>シリーズ5商品の 信託報酬率引下げ(投資信託約款変更)について

今回引き下げされる商品の中で、個人投資家の注目が高いものは以下の株式アセットクラスでしょう。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
信託報酬(税抜、以降同じ)変更前0.200%⇒変更後0.189%

<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
信託報酬(税抜、以降同じ)変更前0.180%⇒変更後0.159%


(余談その1)
上記をみると外国株式(先進国株式)とTOPIXの信託報酬の差は、わずか0.03ポイントしかありません。2015年の投信ローコスト革命は起こる以前は外国株式が0.5%、TOPIXが0.3%という水準であり、その差は0.2ポイントもあったのに対して、今般はこれほどに縮みました。ここからいかに外国株式の低コスト化が進んだのかがうかがえます。

■ギリギリの攻防だが、リードは保てる

過去2回にも増して今回の信託報酬引き下げは、ニッセイにとってギリギリの攻防であります。なぜなら引き下げ後に最安値となるニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズですが、2番手となる競合商品との信託報酬の差はわずか0.001%です。以前の引き下げ時は、2番手に対してもう1桁大きな差を築いていましたが、今回は本当にミニマムの下回りです。

また1年前とくらべて安穏とはしていられません。なぜならニッセイからみれば、競り合う商品としては、以前はたわらノーロードと三井住友DCくらいでしたが、現在は加えてiFreeやeMAXIS Slimも現れて、その動向が気になります。

特にeMAXIS Slimは信託報酬最安値追随型なので、ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズの今回の引き下げ後の信託報酬に早晩、並んでくることでしょう。

しかしながらeMAXIS Slim、さらにはたわらや三井住友DC、iFreeが信託報酬で並んできたとしても、そこ止まりであるならばニッセイの牙城は揺るがないでしょう。

ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズを積み立て購入商品として選んできた個人投資家にとっては、たとえ一時的に信託報酬を更に下回る他社商品が出てきたとしても、ニッセイは必ずこれを下回ってくれるという過去実績があるため安心です。

またあとから他社が同じ信託報酬に引き下げてきたとしても。同率にすぎないので他社の商品にわざわざ積み立て先を変更する動機がでてきません。

ニッセイは今後最低でも信託報酬の同率1位の座さえ維持できれば、純資産において他社との差が縮まる可能性は少ないとWATANKOはみています。ニッセイが他社に対してこれまで築いてきたリードはとても大きく、これを維持するだけでインデックス投信の販売をエンジョイできるでしょう。

一方の他社は現状の信託報酬引き下げの競争下では、ニッセイに追いつくのは容易ではありません。

(余談その2)
ニッセイの<購入・換金手数料なし>シリーズのサイトには過去からの純資産の推移が載っています。

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半期ごとの純資産残高が載っていますが、よく見るとなぜか2016年9月末時点の実績がスキップされています。2016年3月末に比べて伸び悩んだのでしょうか。それとも他に都合の悪い真実が隠されているでしょうか?(大げさ)ささいなことですがちょっとだけ気になりました。

■まとめ

「投信ブロガーが選ぶ!Fund of The Year」にて<購入・換金手数料なし>外国株式インデックスファンドが3年連続で第1位を獲得していることからわかるように、ニッセイへの個人投資家の支持は相当に厚いです。

その期待に応えてニッセイは今回も信託報酬を引き下げました。これで前述のイベントにおける次回の第1位の座も極めて高くなったでしょう。

ニッセイのチャンピオンの座が途切れる兆しはいまのところ見当たりません。

(あとがきにかえて)

WATANKOはここまで書いて、ふと他社のことも気になりました。たわらノーロードについては、アーリーリタイアされたどこかの男爵がよくブログ記事にしているので、この駄ブログとしてはeMAXIS Slimを次回取り上げてみます。

2017年9月28日 (木)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンドが登場するも戦いは厳しい

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(新興国株式インデックス投信、ようやく登場)

インデックス投信のローコスト競争における新商品がまたひとつ登場します。相互リンクいただいているアウターガイさんのブログ情報によると、ニッセイアセットマネジメント(以下ニッセイAM)が、<購入・換金手数料なし>シリーズに新たに新興国株式を加えることになるとのことです。

参照記事
バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く
ニッセイAMが<購入・換金手数料なし>シリーズに新興国株式と6資産均等型の2本を追加

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド(以下、ニッセイ新興国株式)は信託報酬が0.339%(税抜、以降同じ)です。

これは現存する競合商品であるeMAXIS Slim 新興国株式インデックス(以降、eMAXIS Slim)やたわらノーロード新興国株式(以降、たわら)の0.34%を意識して、これらを0.001ポイントだけながら下回る低水準です。

eMAXIS Slimが既発表どおりの方針ならば、早晩、信託報酬を同率に揃えてくるでしょうが、それでもニッセイ新興国株式は同率1位の低コストとなります。

また、たわらも先日、eMAXIS Slimにあわせて信託報酬を引き下げましたが、こちらは新興国株式インデックス投信におけるローコスト先行者であり、一定の人気を得ていたため、純資産が30億にとどきそうな水準です。その点では固定客もそこそこ築いており、勢いがあります。

これからは先行してきたたわらに、eMAXIS Slim、さらにはニッセイ新興国株式が追撃を開始して新興国株式アセットクラスのインデックス投信の頂上決戦がこの3社で展開されそうな様相であります。

■ニッセイ新興国株式を待つ平場の戦い

これまでニッセイAMは新興国株式アセットクラスにおいてはローコスト競争にはのってこず、それどころか商品ラインナップに同種商品を揃えてすらもいませんでした。

したがってニッセイAMは「基本4資産だけの商品展開」と思い込んでいたところに、新興国株式アセットクラスの商品投入でしたので、ちょっとした驚きでありました。

しかしながらWATANKOから見た観測は「ニッセイAMよ、新興国株式インデックスを出すのが遅い。先進国株式のように大きな勝ちを得ることは今からではまず無理だろう。」であります。

せめて2年前にニッセイ新興国株式をこの信託報酬で設定していたのならばどんな展開であったでしょうか。WATANKOが想像するに当時の既存の新興国株式インデックス投信を全て駆逐して、先進国株式と同様に大きな純資産と顧客数を築いたことでしょう。一度ついたニッセイ新興国株式の勢いを止めるためには、他社はニッセイ新興国株式をかなり下回る信託報酬の同種商品をくり出すほかありません。

このようにニッセイAMがもっと早くに新興国株式アセットクラスに商品展開をしていたならば、かなりのアドバンテージを築けたのですが、実際にはその機会を失いました。今からではニッセイ新興国株式はeMAXIS Slimやたわらと平場の戦いをするほかありません。

■遅れてきたニッセイ

なぜ新興国株式の商品展開がここまで遅れたのでしょうか。2年前にはできなかったことがなぜ今になってできたのでしょうか。低廉な信託報酬でも利益が出やすいようにニッセイAMは従業員の給与をカットする等固定費の削減でも行ったのかというと、そのようなことは考えにくいです。

つまりは今回のニッセイ新興国株式の設定は、やろうと思えば2年前でも現在であってもできたのではないか。それをしてこなかったのは最近の他社の動きと、その実績が揃うまで様子見であったのではないかと推察します。

金融機関の行動原理は、前例がなく自社が一番先に乗り出すことについては慎重なるも、ひとたび他社が事例を作り繁盛してくれば、早速これに追髄するというものであります。新商品の稟議書においては他社にはない斬新なアイデアよりも、他社における実績を添える方が決済をもらう近道であります。

■まとめ

さてニッセイ新興国株式は、インデックス投資を実践する個人投資家からどれだけの支持を集めることができるでしょうか。

eMAXIS Slimの信託報酬追随の方針やたわらの勢いがある中で、ニッセイ新興国株式はかなりの苦戦を強いられるかもしれません。

また新興国アセットクラスは信託報酬以外の諸費用が高くつくケースが多いので、実質コストの結果待ちとみる個人投資家が多い場合、それも苦戦を強いられる理由のひとつになるでしょう。

これまで多くの個人投資家の支持を集めてきたニッセイAMが、この商品でどこまで新興国株式インデックス投信のシェアを伸ばせるか、要注目であります。


2017年9月15日 (金)

商品そのものの御代にくらべて付帯サービスが高い楽天投信投資顧問の新商品

Logorim

(さっそくSBI証券も追随しますか?)

楽天投信投資顧問(以下、楽天)から海外ETFに投資する投資信託が2本設定されます。相互リンクさせていただいているアウターガイさんのブログ記事を拝見させていただきました。

参照記事
バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く
楽天投信投資顧問がVT(全世界株式)・VTI(全米株式)相当の超低コストインデックスファンド2本を新規設定

●楽天・全世界株式インデックス・ファンド 信託報酬0.222%
投資対象:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)

●楽天・全米株式インデックス・ファンド 信託報酬0.157%
投資対象:バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)

海外ETF、なかでもバンガードのそれは経費率がとても低くて、もうそれだけでいつも投資対象の最右翼にあがってくる商品です。

しかしながら、海外ETFは、現行のネット証券サービス上では以下の制約があります。

1.自動で定期購入するサービスがない。
2.定額購入ができない。または大変面倒。
3.配当金支払いに伴う課税分だけ複利効果が薄れる。
4.配当金を自動再投資できるサービスがない。配当金を満額きっちり再投資できない。

よって資金の投入において非効率な面が生じる面が、低い経費率というメリットを相殺してしまうところが悩ましいです。

こういった海外ETFの非効率な面を解消する手立てとして、これに投資する国内公募の投資信託を設定する。すなわち国内公募投資信託という皮をかぶせることによって一般の個人投資家からみた海外ETFの煩わしさ、面倒臭さを解消するというアプローチがあります。

世の中タダ飯はありませんから、この場合、信託報酬は当然ながら海外ETFよりも高くなるわけです。元々の海外ETFとの差分については上記1~4の非効率な面を解消するための手間賃と捉えるほかありません。

そこで皆さんにおかれましては、この手間賃に対して、どれだけの信託報酬の上乗せを許容できるでしょうか。

WATANKOから見れば、許容できる信託報酬の上乗せは、投資対象のETFよりも低い水準が妥当であります。

考えてもみてください。大元の海外ETFの経費率、つまり商品そのものの御代よりも、それを提供するにあたっての付帯サービスにかかる対価の方が高いことに違和感がありませんでしょうか。WATANKOは2者間のコストバランスの悪さを感じせずにはいられません。

さて今回公表された楽天の2つの商品は、それぞれ信託報酬から投資対象となるETFの経費率を控除した差分、つまり付帯サービス代はおよそ0.11%程度であります。もとのETFの経費率がVTは0.11%、VTIが0.04%ですから、付帯サービスは同等か、あるいは遥かに高いコストを掛けることになります。

もしもWATANKOと同様のセンスをお持ちの紳士淑女の方であれば、この楽天の2商品は購入商品としてはちょっと躊躇してしまうのではないでしょうか。
 
さて、この種の新商品について他社も追随する傾向が出てくるものか。それはひとえに楽天の2商品を販売動向いかんによるかもしれません。

しかしそれよりも海外ETFの購入や換金における利便性を、もっと国内公募の投資信託に近づけてもらう方をWATANKOは望みます。

関連記事
ETFをラップしてインデックス投信として売り出すのはどうか(2014/9/3)

2017年9月 9日 (土)

あなたが自分の子どもにすすめるインデックスファンドは何ですか

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(僕の余裕資金で買うファンドを教えてよ)

先日、長男がインデックス投資に興味を持ち始めたことを紹介しました。当人とは追々、インデックス投資の詳しい説明と、実践することになった場合の色々なアドバイスを行う予定です。

関連記事

長男が資産運用を、インデックス投資を学び始めたよ(2017/9/4)

さて、お子さんをお持ちで、かつインデックス投資を実践されている世の中のお父さん、お母さんの皆様へ、もしも自分の子どもが成人して、インデックス投資を始めたいといった場合、どのようなインデックスファンドをおすすめしますか?

■大前提と選定すべき商品の特性

WATANKOの場合、自分自身ではなく、子どもにすすめるという視点に立った時に考えは次のとおりです。

まず当人が将来に渡って投資にどれだけ深く関心をもつかどうかわからないので、長期にわたって資産運用を続けてもらうためには手間がかかる方法は採らないこと。これが大前提です。そうなるとETFは選びにくく、投資信託が対象となるでしょう。その前提のもとに選定すべき商品の特性を考えると次のとおりです。

1.シンプルでわかりやすい内容の商品であること

これはインデックス投信であれば大半はクリアしている条件といえます。なおWATANKOの場合、この視点からいえば例えば為替ヘッジすら不要と考えます。海外資産とはそもそも為替の影響をうけるものであります。

2.複数の商品をまとめるスタイルはすすめない

また単一に商品であっても他の商品と組み合わせる必要度が高いものは避けます。例えばREITアセットクラスの商品は、これのみを資産運用のビークルとするのはちょっと亜流な気がしますし、何か他のクラスと組み合わせたくなるでしょう。

3.トレンドものではない定番商品であること

長期投資なので流行り廃りにとらわれず定番・鉄板の選択でいきたいものです。よってテーマものの投信を選ぶことなどはあり得ません。なおひょっとしたら今般話題になっている「米国株式に集中投資」というのもトレンドのひとつかもしれません。(米国株投資家の皆さん、定着したらゴメンナサイ、です。)

■今現在購入できる商品からのおすすめ

前述に従い、今現在購入できる商品からおすすめを選ぶとなると、大きく2つのカテゴリーのもとに挙げられます。

1.先進国株式インデックス投信

世界の株式時価総額の半分以上を占める先進国22か国の株式に分散投資するインデックス投信。単一のアセットクラスの商品のみを選ぶとすればこれしかありません。

一般的に考えれば子ども当人が働いて稼ぐ場が日本国内である可能性が高い事、定期預金や不動産など他に日本の資産を持つことを想定すれば、余裕資金を投じる金融商品は海外資産であることがバランスをとれた資産形成と言えるでしょう。

さらには将来、当人が資産運用にそれなりの興味を持ち、自分でポートフォリオを組んでみたいとした時に、おそらく欠かせないであろうアセットクラスでもあり、ハズレとならないものです。

それでは具体的な商品はなにかというと純資産、信託報酬からみて<購入・換金手数料無し>ニッセイ外国株式インデックスファンドが最有力候補です。あとは次点候補としては信託報酬の最安値追従型のeMAXIS Slim先進国株式インデックスですが、純資産の積み上がり具合が気になります。マザーファンドが十分な規模にあるため無用な心配かもしれませんが。

2.バランスファンド

2つ目の案はバランスファンドです。これ1本でおよそ4~8種類のアセットクラスに分散投資ができてリバランスいらず。信託報酬は単一のアセットクラスの商品にくらべてやや高い傾向がありますが、なかには単一の商品と同等水準の商品もあります。

ポートフォリオがオーダーメイドでないことと、固定されているために将来、変更したいと思った時に扱いづらい面がありますが、複数アセットクラスへの分散投資について手間いらずの点では非常に優れています。

具体的な商品となれば、純資産から見ればバランスファンド御三家であるセゾン・グローバル・バランスファンド、世界経済インデックスファンド、eMAXISバランス(8資産均等型)がお勧めです。おっとeMAXISであれば、同種商品で信託報酬の最安値追随型であるeMAXIS Slimバランスの方を選ぶべきでしょう。

3.その他(1と2の折衷)

先進国株式に特化する選択と、あくまで最初から幅広い対象に分散投資するスタイルと、どちらが良いか答えはまだ出ませんが、その中間的な存在として株式クラスを対象として地域分散する選択肢も注目に値します。

20代から長期投資をスタートさせるのであれば、長期的な成長を期待する株式クラスに特化した選択をすれば良い。その中にあって分散投資を徹底するとなれば、先進国以外の株式にも投資すべきという考え方です。

具体的には、先進国に加えて新興国にも分散投資する三井住友・DC全海外株式インデックスファンド(信託報酬0.25%<税抜、以降同じ>)や、さらに日本も対象に加えた商品としてステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが新規設定する全世界株式インデックス・ファンド(信託報酬0.48%)が挙げられます。

ただこれらの商品は純資産の伸長が気になりますし、特に後者はこれまで続いてきたローコスト革命からみれば、さらに信託報酬が低い同種商品が発売される可能性も予見されますので様子見といったところです。

■まとめ

将来、投資にどれだけ関心を持つか見えない自分の子どもに対して勧める資産運用のビークルは、手間がかからない、シンプルな商品、1本で済ませる、トレンドに流されないなどを条件とした場合、先進国株式インデックス投信かバランスファンドもしくはその折衷といった選択肢にたどり着きました。

WATANKOは今後、長男との対話を通じて、当人と二人三脚で納得ある投資信託選びを進めていく予定です。

2017年9月 7日 (木)

インデックス投信の信託報酬の引き下げが相次ぐ

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つみたてNISAのスタートが近づく中、対象商品としてアピールすべくiFreeシリーズやたわらシリーズが相次いで信託報酬を引き下げています。また、りそなアセットマネジメントもSmart-iという新しいインデックス投信シリーズを展開するなど新規参入組の動きもみられます。

その他にも様々な外国株式インデックスファドやバランスファンドが新規設定されるなど、インデックス投資業界?の動きはここ2カ月くらいで非常に活発化しました。

毎日のように信託報酬引き下げや新商品登場のニュースが飛び交っており、WATANKOもブログ記事を逐次UPしてフォローする暇もございません。

気が付けばMSCI-KOKUSAIに連動する先進国株式インデックス投信の信託報酬は0.2%(税抜、以降同じ)を下回るところ(iFree外国株式インデックス 信託報酬0.19%)も出てきました。

三井住友アセットマネジメント殿、三井住友・DC外国株式インデックスファンドS(信託報酬0.16%)をはやいとこ一般販売開始しないと、純資産拡大のチャンスを逃しますよ。

ニッセイアセットマネジメントはおそらく現在、「購入・換金手数料なしシリーズ」の信託報酬の引き下げの有無を検討中でしょうか。過去の事例に沿ってみれば10月頃にドーンと信託報酬を引き下げて、”投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2017”でV4を狙うつもりなのか。

さらには三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズの信託報酬引き下げ追随も気になります。

インデックス投信のローコスト化は2010~2013年頃に一度停滞しましたが、今や多くの運用会社がローコストなインデックス投信を揃える時代となりました。各社シリーズの同種商品間での信託報酬の差はわずかであり、どれを選んでも他商品との大きなコスト差はありません。

インデックス投信の購入を誘因する要素のひとつには商品の低コスト化がありましたが、これについてはもうかなり充実したといえるのではないでしょうか。次なる低コスト化としては税制優遇の充実による税金費用の低減をWATANKOはあげておきたいです。

つみたてNISAもそのひとつでしょう。そういえば週末はつみたてNISAフェスティバル2017!WATANKOも出席します。多くの個人投資家の皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。

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