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2017年2月21日 (火)

長年の賃貸先の退去を契機に市井の不動産投資家がリブート

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(不動産投資家、リブート!)

WATANKOはサラリーマンをやる傍らで、親から引き継いだ家業ともいうべき不動産賃貸業を手がけています。

先日の記事で、WATANKOが所有する物件の1つにて、長年の賃貸先が契約解除して、退去することになった事をとりあげました。

関連記事
2017年不動産投資リスクの発生-賃貸契約解除は突然に


そこで当該物件の今後の活用をこれから考えていかねばなりません。

■不動産投資はビジネス

不動産投資は証券投資とは異なり、ビジネス(事業)とよく言われます。

▼賃貸先の確保のための活動が必要です。

▼賃貸先ほか色々な相手との折衝事がいくつか生じます。

▼資金の調達やキャッシュフロー管理が必要です。取り扱う金額も高額です。

▼不動産業者、金融機関、建築業者などの選定に悩むかもしれません。

▼収支計画を立てつつ、収益リスクをみていきます。

▼不測のトラブルへの対応に追われたり、出口戦略を描いたりと物件保有中も何かと大変です。

etc.

上記にざっとあげたとおり、不動産投資とは利害関係者と契約と資金とが絡み合い、その他にも様々な展開が起こりえるビジネスです。

個人が、企業のノウハウやリソースに頼らずにこれをやり遂げるには時間と手間と情熱が必要であることはいうまでもありません。

■不動産物件のポートフォリオの見直しにも着手

WATANKOは契約解除することになった物件の今後活用にとりかかるわけですが、これが引き金となって、自分が保有する複数の不動産物件のポートフォリオ全体の見直しに波及するでしょう。

なぜなら今回、空くことになる物件の新規活用をするにあたり、多額の資金を要するとなれば、その調達のために他の遊休物件の売却も選択肢に入ってくるからです。

遊休物件の将来活用に見切りをつけて売却するのか、それとも資金借り入れを別途行うのか。遊休物件を売却しないとあれば、そちらの方の活用はどうやって進めていくのか。

WATANKOは、不動産物件のポートフォリオの今回見直しを行うことで、今後10年~20年の不動産賃貸業を今よりもさらに安定的に運営できるようにもっていきたいと考えています。

■まとめ

WATANKOにとっての本格的な不動産投資は、2009年にアパートを建てて以来、8年ぶりです。

8年もブランクがあったのは、WATANKOの不動産投資が、大きな財産を築きあげるための野心的な行動ではなく、受け継いだ物件を対象に手堅く活用して家計の厚みを増すことを目的とした行動であるためです。所有物件をどんどん増やして商いを拡大させる気はなく、遊休物件の収益化についてもその機会を慎重にうかがいながら進めていくスタイルだからです。

今回の新規活用は、無事成立しえるか不安な面もありますが、どんな展開になるか節目節目でブログ記事にて進捗報告する予定です。

不動産投資家WATANKOのリブート(再起動)であります。

妻ミサト「私達夫婦の関係も、いつリブートしてくれるのかしらね.....。」

WATANKO「!!!」

2017年2月 5日 (日)

2017年不動産投資リスクの発生-賃貸契約解除は突然に

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♪何から貸せばいいのかわからないまま時は流れて
♪浮かんでは消えてゆくありふれた物件だけ
♪賃料があんまり高いから
♪ただ素直にやめると言えないで
♪多分もうすぐ店子でていき家主たそがれ
♪あの日あの時あの物件を君に貸さなかったら
♪僕等はいつまでも見知らぬ二人のまま

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WATANKOは30代前半に、半ば家業とも言うべき不動産賃貸業を父から実質的に継承し、以来15年以上、手持ちの不動産物件について投資と賃貸を行っています。

WATANKOが所有する物件のひとつに飲食店の土地・店舗がありますが、その賃貸先から契約を解除して退店したいという連絡を受けました。

この物件は1991年、つまりWATANKOが丁度社会人になった年に父が建てて賃貸を始めた物件であり、2000年頃に年老いた父から管理を引き継いだものです。つまり26年間賃貸を続けた物件でありました。丁度WATANKOが管理を引き継いだ頃に賃貸先が変わり、そこは以来16年間借り続けていました。

長年賃貸を続けていると色々なことが起こるものです。賃料の度重なる値下げ交渉や支払遅延の発生、建物の修繕にかかわるトラブルなどが何度かあり、WATANKOとこの賃貸先との関係もとても友好的なものから、だんだんと疑心的なもの、信頼を維持できにくいものへと変質していきました。また途中から不動産業者を仲介させ管理を委託したこともこの物件にかかわる人間関係を難しくしていく一因となりました。

今回、賃貸先が契約解除を申し入れてきた直接のきっかけが1年前におきた老朽化した電気設備の更新についてのトラブルが発端でした。

関連記事

信頼関係が崩れてしまった賃貸先とのやりとりはスーパードゥライ(2015/12/29)

賃料未払いをやらかしてくれた賃貸先への対応はスーパードゥライ(2016/1/11)

お互いの主張がかみ合わず、というか対策を話し合うためのまともな機会も整わないままに事態は放置されたものの、電気設備が故障するといった実際の損害も発生しませんでした。

しかしこれが先方いわく契約を解除するトリガーとなったそうです。16年間、物件を貸した相手でも、別れはあっけないものです。

契約の解除期日は今年の7月末。あと半年先です。その間に次に向けた動きを始めねばなりません。

ただしその前にWATANKOは今回の事態に至ってしまったことについて素直に反省し、原因分析を行って今後の教訓を得る必要があります。そうしてはじめて後年、この状況を笑って語る日々を得ることができるでしょう。

▼賃貸先の飲食店の経営状況の把握は十分であったか。いままで家主として取れる対処はなかったか。

▼途中から仲介としていれた不動産業者を過信していなかったか。そもそも仲介を入れる事は正しかったのか。

▼電気設備の更新トラブルがおきた時の対応は適切であったのか。家主としてもっと動くべきではなかったのか。

などなど、時として家主には単に契約で記した条項を超えた動きをすることが求められたのかもしれません。

不動産賃貸業は、何もトラブルが起きなければ、チャリンチャリンと労せずに賃料がはいってくるビジネスです。ところがひとたびトラブルが起きればその種類は多様ですし、どうやって解決していくか、対応にかかる費用はどれくらいかかるかはその都度で様々です。

トラブルに関わる手間暇と費用の総量が、元々予定している利益(「賃料」-「保険・税金等の費用」)に対して見合っているのか。それは事前予測が不可能です。

投資にとって絶対も永遠もありません。不動産投資もまた同様です。賃貸契約もいつか終わりを迎える時が来ます。不動産投資に取り組む個人投資家は、様々な予測不可能なリスクと向き合い続けねばなりません。

(あとがきにかえて)

妻ミサト「トラブルの割には替え歌なんか載せて呑気ね。」

WATANKO「そうでもない。今回は反省点もあるし、正直へこんでます。しばらく投資のことは忘れたいくらい。」

妻ミサト「!!!(しばらくそっとしておくか...)」

2016年12月23日 (金)

様々な人々との絶え間なきネゴシエーション、それが不動産投資

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(何を貸すかではなく、誰に貸すかが重要です。)

前回記事にて言及した「貸し主とのそりが合わないからといって賃料を一方的に未払いにする借り主」に関するコメントをいだたきました。

頂戴したコメントに対する返信を今回記事としてみました。

「投資勉強中」さんのコメント

賃料不払いの人達はどういった考えを持っているのでしょうか。 借りる側だけでなく貸す側にもお客を選ぶ権利はあり、商売は信頼関係を前提に行うものだと実感しています。

(WATANKOより)

世の中、商いをする者が法律知識や商売上のモラルとかリテラシー、さらにはもっと根源的な常識について、どの程度備えているかはひとりひとり全く異なります。

そんな中から商取引をするにふさわしい相手を常に的確に選別できるとはかぎりません。また当初はふさわしいと判断できた人であっても、年月が経つと変節することもあります。

WATANKOも、例えば「期日までに約束を守らない相手」とこれまで辛抱強く取引を続けてきました。

また不動産投資を行っていると、保有物件の周辺にいる人々とのやりとりが生じます。なかには社会人としての常識や信義、礼儀に欠ける人もいるでしょう。

WATANKOも、例えば近所のおじさんと交わした取り決めを、相手から突然理由もわからずに一方的に破棄されたこともありました。

一時的には契約書無視の感情が通る場合もあるかもしれませんが、長期的に考えると悪評が回って店舗・土地の貸し手がいなくなる気がします(貸す側にも生活があるでしょう)。飲食店の評判にも傷がつきそうですが。

(WATANKOより)

契約当事者である相手がいくら酷い振る舞いをしたといっても、それが多くの第三者の間に広まるかどうかは定かではありませんし、時間もかかるでしょう。

ダメージを被った相手もわざわざ相手の悪評を流布するほどまで暇ではないかもしれません。それよりももう関わりたくない気持ちの方が優先するかもしれません。

WATANKOの住む街にも従業員に重労働させている、賃金未払いなど裏の顔をもつ経営者を何人か知っています。でもそんな経営者の店は昔からずっと繁盛していたりします。

情というものは理屈を基礎として成り立っていると考える僕としては不思議です。そういえばトラブルは得てして理屈通りにはいかないものでした。

人間とはまこと不思議な生き物です。

(WATANKOより)

証券の売買であれば、そこにはルールがしっかりとあり、その上でフェアな取引が成立していることでしょう。

しかし不動産投資は、そこに様々な種類の人間な介在する経済活動であり、彼らとの絶え間なきネゴシエーションに直面します。個人としてこれをこなし続けるには大きなエネルギーを必要とします。

普通のサラリーマンであれば、そのエネルギーは勤務先での仕事に注ぐべきでありましょう。

WATANKOもまた、不動産投資は親から継いだ物件だけ取り扱うパッシブな姿勢でありますし、証券投資もある程度、ほったらかしで対応できるインデックス投資を選んでいます。

そうしてメインの時間とエネルギーは勤務先の仕事、そして家族の幸せのために費やしているのです。

2016年12月22日 (木)

2016年の振り返り(2)不動産投資

【12月21日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

68,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

36,350千円

■損益率

53.5%

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(来年も満員御礼でお願いします。)


前回のインデックス投資に引き続いて、不動産投資に関する2016年の振り返りです。

不動産投資については新規投資を特段検討することなく今年も終わろうとしています。

その一方で現在保有する事業用不動産の利用状況についてのトラブルはほぼゼロでした。

「ほぼ」ゼロと書きましたのは、昨年末に発生した次のトラブルについては、その後の進展がなかったためであります。これは進展ゼロで手間はかからなかったのですが、懸案としては残っています。

■修繕トラブルで一方的な賃料不払いを喰わされた件は継続中

ちょうど1年前に、店舗・土地を賃貸している飲食店経営会社から電気関連の修繕工事について依頼を受けました。しかしその経緯に不透明な点あり話がそり合わない状態となったところ、飲食店経営会社は一方的に賃料1ヶ月を未払いにしています。

仲介をお願いしている不動産業者経由にて毎月督促状を送っていますが、進展なしのまま1年が過ぎました。

法的な手段に訴えたいところですが、未払い賃料に対して、訴訟にかかる費用と手間が割にあわず腹立たしい限りです。今後も回収の機会をうかがう長期戦の様相です。

関連記事
信頼関係が崩れてしまった賃貸先とのやりとりはスーパードゥライ

賃料未払いをやらかしてくれた賃貸先への対応はスーパードゥライ

■世間でみかける不動産投資の勧誘と悲劇は相変わらず

巷では今も個人に対して不動産投資を勧める雑誌記事やセミナーがお盛んなようです。またそれらを喧伝する広告類もよくみかけます。

WATANKOのところにも「●●のリハウス」や過日の業者(以下関連記事参照)等からのDMが頻繁に送られてきます。

関連記事
トンデモ不動産投資のダイレクトメールにご用心

とてもよくみかけるのは中古ワンルーム賃貸のお話。でも見かける事例に載っている収支情報をよく見ると、全然採算があわないものばかりです。

そこには損失リスクを一身に背負い、不動産業者、建築業者、金融機関の儲けのために一生懸命にお金をただ左から右へまわしてその結果、利益が手元に残らない個人投資家の姿ばかりが浮かんできます。

あげくのはてにこのような悲劇も伝聞されてきます。

参照記事
夢見る父さんのコツコツ投資日記
不動産投資で自己破産する金持ちが増加

 不動産投資が成功している人もいますが、やはり、基本的な勉強のうえ、個別物件をきちんと調べて、契約書も精査する必要があるでしょう。セミナーへいったり、有名人が勧めているからといって、いわれるままに借金までして突っ込むのはいかがなものかと思いますね。

ブログの管理人の夢見る父さんが記事にて上記に書かれているとおり、安易な気持ちでもって、多額の資金が動く不動産投資に手を出すことは危険です。

また家計の破綻とまではいかないまでも、日常様々なトラブルがおきる可能性もあります。具体的な事例としてはこの駄ブログの不動産投資カテゴリーをご参照いただければ幸いです。(←ブログ記事のさりげない宣伝)

不動産投資に関しては、来年もトラブルなく賃料収入が積み上がる事。正にこれだけを祈念して新年を迎えたいと思います。

2016年11月 7日 (月)

家計のバランスシートをつくる時の悩ましさ-資産評価と将来債務【Refrain 2016】

この駄ブログは2010年3月に開設し、以来6年8か月が経過しました。これまで記事を1,300本UPしてきましたが、その中から自分自身の投資やライフスタイルその他についての考え方を記したものを1年に一度、Refrainと称して何本かとりあげて再度紹介しています。これまでのRefrainはこちらをどうぞ。(なお初回時に対して一部追記・修正してあります。)

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家計のバランスシート(以下、家計B/S)を作成して、自分の財政状態を的確に把握することは資産運用以前に家計診断などの段階でしばしば唱えられている手法です。個人投資家ブログでもこの家計B/Sを作成、公表している事例を時折見かけます。(公表といっても金額ズバリを記載されている方はまずみかけませんが。)

WATANKOもまた家計B/Sの作成を以前、試みたことがありますが、その際には以下の2つの悩ましさに直面しました。

■不動産の資産評価

家計B/Sをつくるとき流動資産、流動負債、固定負債はわりと簡単に算定できるでしょう。

問題は自家用さらには事業用の不動産(固定資産)を所有している場合には、その不動産の資産価値をどうみるかが家計B/Sに大きな影響を与えます。所有する不動産の価値を過大にみれば純資産の厚みは増しますが、家計の実態から乖離するおそれもあります。イメージは以下です。

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さてその固定資産の評価方法についてですが、まずは一般的な評価の方法を紹介しておきます。

SAFTY JAPAN
不況に負けない「お金の管理・運用」は「この手」
「食いもの」にされずに生き残る「賢者の知恵」とは
不動産の価格はどう評価されるのか?――3つの公的指標と3つの価格評価法を理解しておこう

上記によると土地の価格を示す公的な指標としては主に、

(1)公示価格(基準価格)
(2)相続税路線価
(3)固定資産税評価額

の3つがあり、(1)に比して実勢売買価格は地価上昇時には割高に、地価下落時には割安になります。また3つの価額の関係は(2)は(1)の約8割、(3)は(1)の約7割となるとのことです。さらには各々の不動産に対して広さや形状など個別性を反映したプラスまたはマイナス評価を加味することなどが紹介されています。

所有する不動産の価値を公正に測定する場合には、つまるところ不動産鑑定評価を行うべきなのですが家計B/Sを算定するという目的に対しては手間とコスト負担が大げさでしょう。

他に現実的な方法としては地元の不動産業者(できれば複数)に近隣物件の事例を参考に実勢の売買価格を見積もってもらうことでしょう。しかしこれも本気で売る気がなければ不動産業者の協力もおぼつかないでしょう。

そこでWATANKO流に簡易算定を提案するとなれば以下です。

まず元ネタは固定資産税評価額を用います。これは毎年、市役所から評価書が郵送されてきますので参照が簡単です。また上述の引用先でも述べられているとおり公示価格、相続税価格よりも低い水準であり保守的です。

これに近隣土地の需給バランス、土地の細かいマイナス評価の要素、タイムリーに買い手が現れるかどうかという流動性のリスクなどを加味したとして固定資産評価税の50%を実勢売買価格と見なします。

公示価格の約70%が固定資産税評価額、その50%がマーケットプライスでかつ希望する時期に売れる価格と見なすわけです。つまりは70%×50%=35%であり公示価格の約3分の1が見なし売買価格となります。

とにかく売主が希望する時期に売却したいというニーズを満たす可能性を高めるとなれば金額水準的にはここまで下げることを覚悟しています。さすがにここまでの水準であれば売却できる岩盤な価格と言えるのではないでしょうか。


■将来債務の取り込み範囲

「賃貸暮らしで住宅ローンがない我が家は目立った固定負債がない。総資産(流動資産+固定資産)と流動負債のバランスが純資産。流動負債なんてクレジットの月次支払いぐらいであり総資産=ほぼ純資産だ。安泰・安心だ。」

家計B/Sを算定するときにひょっとして上記のように考えているとすれば、ちょっと危ういです。なぜなら住宅ローンがなくとも、それに見合う形で長期に渡り住居の賃貸料を支払うという将来債務が存在しているからです。

同様に考えれば自身の老後の生活費や子どもの教育費用、親の介護費用のための拠出金、所有する建物不動産の修繕積立金など色々と将来債務が浮かび上がってきます。これらを思いつくままにどんどん積み上げていけば多くの家計B/Sは債務超過状態になってしまいます。イメージは以下です。

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そこである程度の見切りが必要ですが、リスクをどこまで見込むかは個人次第なので、多くの人が納得するスタンダードを見極めるのは難しいです。

せめてできることといえば上記にあげた将来債務へのトータル引当金として適当な金額を毎年積み上げておくことが必要でしょう。換言すれば巷でよくいわれる生活防衛資金もこの一部といえます。生活防衛資金として蓄えている現金の貸借(相手勘定)は純資産ではなく将来リスク引当金という負債勘定でみるべきでしょう。

■まとめ

家計B/Sを作成するときには資産評価と将来債務によってB/Sの姿は如何様にも変わります。安全サイドにみれば資産評価は控えめに、将来債務はそこそこに反映しましょう。でも結果出来がったB/Sが債務超過になってしまってはちょっと元気がでないかもしれませんね。

おおっと大事なオフバランス資産をひとつ忘れていました。それは個人という人的資本です。これでなんとか貸借を合わせましょう。でも自分の能力、稼ぐ力の測定は不動産評価よりもはるかに難しいですね。

【補記】

典型的な例として住宅ローンを抱える個人の場合、自宅の資産価値はミニマムに見積もり、流動資産とあわせた総資産が住宅ローン(固定負債)とどうバランスしているのか確認すれば家計B/Sの把握としてはほとんどOKです。

ましてや住宅ローンを完済すればあとは自宅の修繕引当金でも積んでおけば、残りの流動資産=純資産となり、賃貸暮らしよりも良好な家計B/Sになるでしょう。問題はそれをいつ達成できるかですが。

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ちょっと会計チックな記載が目立ちましたが、個人の家計も企業の資産もB/Sで見るといろいろと面白いものです。上記記事では触れませんでしたが、さらには資産の回転率に注目してみるのも良い視点と言えるでしょう。

2016年10月29日 (土)

【補稿】乱立するアパート、新築でも全室空室なアパート

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(記事で取り上げた物件の実際の写真です。物件特定につながるので建物全景は写しませんが、写真のとおり駐車場をみれば全室空室であることがわかるでしょう。)

WATANKO家の近所にある「新築」+「全室空室」コンボの通常のアパート経営ならありえないともいえるホラーな物件の話を前々回、前回と記事に書きました。

前回、ひょっとしたらこれは最近話題の「長期一括借り上げ契約」(サブリース契約)の物件ではないかと勘繰って記事で言及しました。通常の部屋ごとの入居者募集の形態にしてはとても不自然であったからです。

でも「まあ他人がこれ以上、勘ぐってもせんなきことよ」と思っていたところ、タイムリーに情報が飛び込んできました。

■やはり

田舎に住んでいる人達の間では昔から地縁が強いケースがあり、時にそれは他人の家のプライベートについて色々と噂されたり、当人が話したちょっとした内容が近所に筒抜けになったりします。

WATANKOもかつて古い賃貸家屋を5軒まとめて解体撤去して更地にした時は、近所から影で「あそこには何が建つんだろか」と噂されていたものです。

さてそんな近所の話が出回るところですから、今回の新築+全室空室のアパートについても噂となり、アパートのオーナー本人がこぼしたとされる情報が流れてきました。

やはりこのアパートはアパート業者による一括借り上げ物件とのことです...。

■長期一括借り上げ契約がアパート投資の判断を鈍らせるか

通常の部屋ごとの入居者募集でも、長期一括借り上げ契約でも、入居者が負担する費用が同じであれば、不動産市場における当該物件の競争力には変わりはありません。長期一括借り上げ契約の有無にかかわらず魅力的な物件の賃料は高く、空室率は低いのです。

もしもアパートのオーナーが長期一括借り上げ契約だからといって、空室リスクを回避できたと思い込んだとしても、それは前回指摘したとおりお金の流れが異なるだけであり、やはりオーナーが空室リスクを負っていることに変わりはないのです。

全ての投資方法には、投じたお金を失うリスクがすべからくあります。特に不動産投資は1件あたりの投入金額が多額になること、そして流動性が低い投資方法なので、十分な検討が必要です。

その際にオーナーは、長期一括借り上げ契約がアパート投資の判断を鈍らせる(甘くさせる)要因とならないように注意しなければなりません。

2016年10月27日 (木)

(続)乱立するアパート、新築でも全室空室なアパート

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(なぜこんな不気味な写真を載せているのかは、本文をお読みください。)


さて前回はWATANKOが以前、アパートを新築した際の客付けについてのエピソードを紹介しました。

あれ以来も新築アパートといえば即満室が当たり前。それくらいでないとアパート経営もたちまち前途多難となることでしょう。

■新築でも入居者ゼロなアパートを発見

ところが最近、その前途多難な事例を目の当たりにしました。そこは静かな住宅街の一角にある土地で、以前は古い戸建ての賃貸物件が数軒ありました。土地建物の所有者は近所に住んでいる者で、WATANKO家の遠縁でもありました。とはいえ普段は交流がなく、今の当主も知りません。

ただ古い賃貸家屋を取り壊してアパート建築が始まった時には、「ああ、またシニアな土地オーナーが老後対策か相続税対策で業者に勧められてアパートを立て始めたか。自己資金はどれくらい投入しているのかなあ。」と呑気にみていました。

ところが9月末に完成したそのアパートは3週間を経過しても入居者がいる様子は見られません。他人事ながら心配に思えてきました。

もしもオーナーがしっかりと収益をあげることを専らの目的として、このアパートを建てたとしたら大誤算ですし、アパート業者の責任も重大です。なにせこの先、半年も経たないうちに年度末の大きな需要を狙って更に新しい競合物件が立ち上がってくるのです。オーナーからみれば、おちおちしていられないことでしょう。

さらに通常であれば、このアパートのために一定の借入金が発生し、アパートの完成と同時に返済がスタートしているはずです。つまり当面は資金的にも持ち出しとなること必至であります。

■アパート業者の言いなりになっていないか

このアパートが気になったWATANKOは、賃貸情報サイトで調べてみると、間取りは全て1Kで賃料は47千円~52千円です。どうやら単身者だけをターゲットにした物件です。

1部屋を小さくすると部屋数を多く設定できる=賃料総額が増えるというメリットがあります。

しかしアパートの入居者を単身に絞ってしまうことは一方で、非単身者の入居の機会をあきらめてしまう事になります。

また(実物の写真を載せるわけにいきませんが)アパートの外観デザインも業者が用意したとおもわれる規格モノであり、道路側から見て真横を向けているというレイアウトであります。WATANKOなら外観イメージや日照の点からみると感心できません。

このアパートのオーナーはアパートのデザインにあたって、どれくらいの検討を重ねたのでしょうか。アパート業者のいいなりだったのでしょうか。

■長期一括借り上げ契約にご注意

あるいはひょっとしたら。このアパートのオーナーは長期一括借り上げ契約(サブリース契約)を締結しており、「賃料の心配は無用」と考えているかもしれません。

長期一括借り上げ契約にまつわるトラブルは最近の不動産関連の記事、ニュースでもよく取り上げられていますので、ご存知の方も多いでしょう。このブログでも何度か訴えてきましたが、以下の点に注意すべきです。

▼「家賃保証」は「賃料保証」ではありません。たいていは新築から一定期間を経過すれば、賃料の見直しを余儀なくされる契約になっています。

日本の土地神話(土地は値上がりする)などとうの昔に消失しており、同一の賃貸契約期間中において、賃料が値上がりするケースなどは聞いたためしがありません。(都心部の大型の商業ビルのケースなどは除く)したがいここではごく特集なケースを除いて見直し=100%減額となります。

賃料が10%下がったら、それは空室率が10%上がったと等しい計算です。「5,000円くらいの値下げは仕方ない」と安易にどんどん受け入れていたら、アパートの収支計画は大きく狂っていくことでしょう。

▼長期一括借り上げ契約の場合、「契約の保証料としてスタートから3カ月分の賃料はいただきます。」「2年後ごとの契約更新料として1か月分の賃料をいただきます。」「X年後ごとに物件のリニューアル費用をいただきます。」など等が付帯条件となっていることがあります。

つまりはアパート業者は何かと口実をつけて、オーナーから資金を徴収して、それを一括借り上げを行った際の空き室リスクへの備えにしているわけです。なんのことはありません、結局はアパート業者は長期一括借り上げを謳っておきながら、その実態は自らはリスクを負わず、形を変えてオーナーに転嫁しているわけです。

長期一括借り上げ契約には、よくよくご注意下さい。


■まとめ

WATANKOが目の当たりにした今回の事例は、所詮WATANKOの生活圏でみかけたミクロな事例に過ぎません。「WATANKOの主張は統計的にみて有意なのか、証明せよ。」と言われても有効な返事はできません。

ただ訴えたいのは、今まさにアパートを新築しようと動き始めている方々が、どうか周到なる検討を進めてもらえるよう、リアリティをもってトンデモ事例を紹介させていただいている次第です。

貴方のご近所にも一棟くらいはありませんか?新築でも空室だらけのアパートが。

それはもうホラーです。



(あとがきにかえて)

妻ミサト「私もね、トンデモ事例をひとつ知っているの。」

WATANKO「ほほう、何ですか?」

妻ミサト「リタイアしたら、スーパーカーを買ってブイブイいわしたいっていう人のこと。ブログも書いているみたい。」

WATANKO「それって、」

妻ミサト「それはもうホラーです。」

2016年10月25日 (火)

乱立するアパート、新築でも全室空室なアパート

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(近所にアパートがドンドン建っています。大丈夫?)

WATANAKOは不動産賃貸業を家業にしているため、世間に出回る不動産投資の記事や広告について時折注目しています。

さて、最近は不動産投資が増えたといわれます。背景としては以下が考えられるでしょう。

▼雇用や年金、老後の家計への不安の高まり

▼低金利・マイナス金利で資産運用がさえない状況にある。

つまりはお金に対する不安が増えている一方で、それに対する有効な打ち手がなかなか見えないわけです。そんな中で不動産投資が着目されているわけです。

さらには土地オーナー側の事情、すなわち、

▼主なオーナーである団塊の世代が高齢となって、家計や相続の関心が高まってきたこと

▼相続税が改正され税負担が増えたこと

といった事情もあるでしょう。

こうしたシニア土地オーナーを狙って、不動産業者、建築業者(+賃貸・管理会社)、金融機関が三位一体となって不動産投資、平たくいえばアパート建築を斡旋してくるわけです。

■WATANKOが住む街でもアパート急増中

ミクロな話をすれば、WATANKOがすむ街中、さらにはWATANKOの自宅から半径2km圏内だけ目を向けてみても10棟近いアパート新築が今現在、確認できます。

中にはWATANKOが子どもの頃からずっと見かけていた住宅が取り壊わされる。長年、田畑や遊休地であった土地が造成される。こうしてどんどんアパートが建ってきています。

世代交代がすすみ土地の所有者が変わる。そのことによって土地の利用が見直しされ、所有者は新しい活用を考えて実行に移す。大げさにいけばひとつの経済活動のサイクルが発生する。この事自体は忌むべき展開ではなく、地域の活性化にもつながることが期待されるため、むしろ好ましいといえるでしょう。

関連記事
葬式があると、3年後にはアパートが建っている

しかし土地の所有者はアパート経営のリスクを十分理解し、慎重な収支計画をもってあたることを忘れてはなりません。

■新築アパート=満員御礼スタート!?

WATANKOは今から7年前の2009年にアパート1棟を建てたのですが、建設にあたってはアパート業者に当時の新築物件をなるべく沢山見せてもらいました。デザインはオーソドックスなものからオーナーの趣味でデザインに凝ったものまであったり、部屋数も6から10部屋、敷地内のレイアウトも様々でした。

しかし共通していたのは、見せてもらった物件はみな新築と同時に入居者がほぼ決まっており、空室はあっても1~2部屋という物件ばかりでした。

アパート業者はひょっとしたらそのような物件ばかりに絞ってWATANKOに紹介したのかもしれませんが、多くの新築物件をみせてもらい入居状況を確認したので、当時のWATANKOは安心し、「新築アパート=即、満員御礼スタート」と頭にインプットしたものです。

■新築アパートが全室埋まらず

ところが実際にWATANKOがアパートを建てると、新築時点では全12部屋のうち、3分の1程度が空き部屋となってしまいました。

年間においてアパートの需要が最も高まるのは、皆さんの想像のとおり年度末です。アパート業者いわく、具体的には年明け1月からもう動き(需要)が出てくるそうです。そしてこの1~3月の次に需要が出てくるのが9月だそうです。

WATANKOのアパートはこの9月の需要にあわせて新築し、満室御礼でスタートさせることを狙いとしていました。

ところが需要の高まりが不足していたのか、希望者の条件に合致しないケースが多発したのか、はたまた他のアパートとの競合が厳しかったのか、WATANKOのアパート賃貸はスタート時点から予想外のつまづきを受けてしまいました。

非常に焦ったWATANOは毎週、アパート建築業者の関連会社である募集・賃貸管理会社と連絡をとり、店頭広告によるアピールなど積極的に行ってもらいました。

その結果、年が明けて年度末にはどうにか全室が埋まり無事満室御礼となりました。その後7年は細かく確認はしていませんが空室率は10%以内に収まっている模様です。

(↑自分のアパートの空室率の実績くらいきちんとデータ管理していないといけませんね。ブログであれこれ書き立てても、WATANKOは所詮この程度のズボラな不動産投資家です。)

新築時に満室にならないようでは先行き不安

アパートの建物自体の競争力というか、資産価値は新築時点がピークであります。その後物件ごとのペースの違いがありますが、徐々に下降していきます。

したがいアパート賃貸業の収支を考える際には、最も競争力が高い新築時点では満室でスタートさせたいものです。

新築から時間がたてば空室率が上昇するおそれがあるというのに、新築時点ですら満室にならない物件の将来収支について、どれだけ明るい見通しが立てられるというのでしょうか。

ところが先日、WATANKOの自宅から200mほど歩いた場所に建てられた新築アパートで驚くべき光景を目にしました。それは新築から3週間以上も経つというのに、入居者ゼロの状態が続いているアパートなのです。

(つづく)

2016年8月 5日 (金)

そこの中学生よ、うちの空き地に自転車を捨てていくんじゃあああない

【8月4日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

68,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

23,236千円

■損益率

34.2%

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(自転車なんて、よくある日常の廃棄物?)

空き地を所有するオーナーの夏の風物詩といえば定期的な“草刈”です。

風物詩なんていうとなんだか涼しげな印象もないではありませんが、草刈りとは実際にはうだるような暑さのもと、草刈り機をウイーン、ウイーンと使って汗だくになりながら雑草を駆り込んでいく作業です。そこにあるのは都心のオフィス街で働くスマートなサラリーマンとは程遠い、作業着を着こなしたオジサンの姿。

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夏草や、兵どもが駐車場の跡(2015/8/1)

しかしながら上記記事でも触れていますが、草刈り作業もなにかとメリットがあり、立派な休日の余暇のひとつというのは言い過ぎでしょうか。また最近は混合燃料を用いた草刈り機の他に、電動の生垣バリカンや除草剤の噴霧器など。除草する対象に応じて機器も使い分けて効率よく、また少しは快適に作業を進めています。

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さて先日もWATANKOは所有するとある遊休の空き地の除草作業をしていました。そこはスギナを中心として柔らかく背丈の低い雑草ばかりが生えている土地でしたので、除草剤を噴霧器を用いて散布していました。

一度、除草剤の散布を終え、タンクが空になったので空き地の物陰にある水道で洗っていたところ、子どもが空き地内にやってきて何かやらかしている様子。WATANKOは物陰からチラッと除いただけなので良く見えず、中学生が立ち去ったあとに、近づくとそこには自転車とお菓子と小銭が散乱していました。それらはどう見ても捨て去られた様子です。

「なんじゃあ、こりゃあ。さて、どうしたものか。」と10秒間考えた結果、その自転車を運転して、子どもの後を追いかけることにしました。その子どもはやってきた際に遠目でしたが、地元の中学校のジャージを着てバックをもっていたことが確認できたので、それを頼りに子どもが走り去ったとおぼしき道をその自転車をキコキコこいで追いかけました。

田舎の道で分岐が少ないことが幸いして、300mくらい進んだところでその子どもとおぼしき人物を発見しました。ちょうど母親らしき人物をなにやら話している様子。

母親らしき人物がいる前でその子どもに声をかけました。

「この自転車とお菓子、お金はきみのものかね?」

WATANAKOの問いかけに、その子どもは自分のものであるとあっさりと認めました。

いや、正確には自転車はゲームセンターの駐輪場から盗んできたものであることを白状しました。

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その子どもの説明によると、当人は部活動の帰りに親から禁止されていたゲームセンターにこっそりと通い、遊んだ後に駐輪場に停めてあった自転車を盗んで乗り回していた。そこをたまたま通りかかった母親に発見されてあわてて逃げた。盗難した自転車を隠すべく、とりいそぎWATANKOの空き地に自転車を捨てたあと、更に逃げるも、後を追いかけてきた母親につかまり、追求をうけていたとのことです。

WATANKOはその子ども、母親と一緒に現場(空き地)にもどり、自転車が捨てられた様子を母親に説明しました。母親は謝罪し、事態の収拾のため自宅にいた父親を呼び出す展開です。

やがて父親までが車でやってきて、母親から説明を受けたあと子どもを叱りつつ事情聴取スタート。父母間にてやれ警察に届け出よう。自転車を交番にもっていくか、警察に通報して現場にきてもらうかなどを話し始めました。

その子どもをよく見れば、WATANKOの次男が通う中学校のジャージを着ており、まだ幼さが残る素直そうな子です。

WATANKOはこれ以上、この自転車盗難をやらかした子どもとその両親による事後対応の話し合いにつきあう気にもなれず、両親の目の前で一人の大人として、自転車盗難と他人の土地に断りなく廃棄することは犯罪であるとしっかりと戒めて引き揚げました。

特に母親は終始、平身低頭でWATANKOに対して謝罪一辺倒でした。父親も同じく謝るも、一方で自分の子どもに対して呆れ、失望し、なじる言動が目立ちました。

そういった父親の言動にちょっと違和感を覚えつつも、そこはよその家族のコミュニケーションの話なのでWATANKOはスルーして、除草剤の散布作業を再開させました。

やがて親子は盗んだ自転車を父親が乗ってきた車に積んで、立ち去って行きました。

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一定のスペースである空き地には、時折ゴミが捨てられたり、無断に使用されたりとトラブルを被ることがあります。

今回もまたそんな一例でしたが、たまたまWATANKOが自転車を廃棄する場面に出くわしたから直ちに解決できたものの、通常はこんなラッキーなことはむしろ少ないです。

もしもこの空き地に住居が建ち並んでいたら、その子どもも人の目を気にして自転車を捨てようとなどと考えなかったでしょう。

やはり空き地を持ち続けていても良いことはあまりなく、何かとトラブルが舞い降りでくるものだなと今更ながら思うのでした。

関連記事

土地を所有すると面倒なこと十選(その1:ゴミ・廃棄物、雑草の除去)(2014/4/15)

2016年8月 3日 (水)

【不動産投資DEAD OR ALIVE 第7話】不動産投資にはリスク引当金をお忘れなく

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取引のある不動産業者からしばしば聞く話として、以下があります。

「アパートを新築して不動産賃貸業を始めたシニアに対して、『将来、修繕維持費や何やらお金が必要になりますので、収入の一部はとっておいてくださいよ。』を教えても、いざその時になると『お金がない、修繕できない。』と反応するシニアに出くわすことがある。あげくのはては、外観が傷んできても『お金がないから修理する必要ない』と開き直るケースもある。」

外観をリニューアルすれば、入居率の向上にもプラスに働くのに、それも行わずにいるとますます店子が入らなくなるし、収入も低下する一方です。それがまた修繕費を手当できなくなるという負のスパイラルを引き起こします。

不動産投資ではこうした予想できる支出への対策は当然ながら、それに加えて予想外の支出への対策もまた必要になってきます。

■事業リスクに対する引当金

不動産投資、ひいては不動産賃貸業には当初予想していなかった収益の悪化につながる色々な事業リスクがあることは皆さん、ご存じのことかと思います。

修繕維持費の不意の発生や想定よりも多額になること、第三者に対して与えてしまった損害の補償などが代表例です。

そんな費用の発生はめったに起こらないと楽観視する方もいるかもしれません。しかし事業リスクは費用サイドだけでなく、入居率の低下、賃料の減額など収入サイドでも想定されます。またそもそも物件の目利きが甘く、割高な物件を掴んでしまうなども起こりえます。むしろこれらの方が発生する蓋然性が高いかもしれません。

このような事業リスクへの対策としては日頃の不動産賃貸業より得られた収入から費用を差し引いた手取りの利益の一部を、事業リスクに対する引当金として積んでおくことです。

例えば不動産賃貸業でひとたびトラブルが発生すれば、トラブル自体の解決に少なくない時間と労力が割かれることがあります。トラブルの規模と期間、解決までの手間暇は事前に読むことが難しいケースもあるでしょう。

そのようなトラブルに出くわした際に、手元にある程度の資金を用意しておくことは円滑な解決に向けてプラスになるでしょう。該当する物件が大規模であるほど、必要な資金は大きくなりがちです。

もちろんトラブルの対応のために費用がかかれば、その中には保険で求償できる部分もあるでしょう。しかし中には例えば追加の設備投資や店子の退去関連費用など保険ではカバーできない種類の出費もあり得ます。

■サラリーマン兼業の不動産投資家はとくに必要か

また不動産投資を専業とする個人投資家とサラリーマンを兼業している個人投資家とではトラブルへの対応力、コスト負担も変わってくるかもしれません。

不動産投資を専業とする投資家の場合、

-比較的、不動産投資の経験を積んでいることからリスクに対してある程度の知見あり。
-予防のために適切なタイミングで事前対策をとる時間的な余裕がある。
-いざトラブルが発生しても対応策に専念できる。

これらを事由に発生リスクに対するコスト負担を抑えることができる可能性が高いかもしれません。

しかし、サラリーマンを兼業している投資家の場合、

-経験も限られておりリスク対応のノウハウも限られている。
-予防のための事前対策やトラブル対応に割ける時間やタイミングに制約がある。
-またそれゆえに不動産業者など他者に頼らざるを得なくなる。

といったことから発生リスクに対するコスト負担は専業者よりもかかることがあるかもしれません。

■まとめ

不動産投資はひとつの事業に等しい経済活動です。そのように捉えれば常に一定の資金を手元において投資を行うことは自然な成り行きでありましょう。WATANKOは年間の税金や保険など支払不可避な支出にあてる運転資金に加えて今回取りあげたリスク引当金として合計数百万円の資金をいつも手元においてあります。また第1話でとりあげたように賃貸先から預かっている保証金もまたその原資となりえるでしょう。

これらは“生活防衛資金”ならぬ“不動産投資防衛資金”とでもいいましょうか。

こうしたリスク引当金を実際に使うことなく取り崩すことができるのは、該当する物件を予定通り無事売却できたときです。しかしその際に目標金額を下回る売却であったならば、その穴埋めとしてリスク引当金が用いられることはいうまでもありません。

もしも物件の取得~賃貸~売却といった不動産投資の一連のサイクルの中で、リスク引当金を使わずに済ませることができれば、その不動産投資はそれだけで十分に成功といえるかもしれません。

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