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2018年3月 9日 (金)

(続)赤字の不動産物件で節税とはこれいかに

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(前回からの続きです。)

赤字物件を保有することで、他の所得と合算して課税所得と減らすことにより節税する。
この話はトータルでおいしい話なのか、試算してみました。

するとキャッシュフローの合計は赤字となり、結局は手元の現金を減らしただけに終わりました。

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■なぜこうなってしまうのか

試算内容を見てみますと、赤字となっている構造は賃料収入(キャシュイン)よりも減価償却費の方が大きいところにあります。

つまりこれは毎年の賃料収入を上回るスピードで物件の価値が落ちていることを現しています。

物件の売却の際には購入時と比べて通常、建物の価値が減じた分だけ価格が減額されます。

5年間の賃料収入よりも、5年間で価値が減った分の方が大きければ、結局は手元の現金が流出した結果に終わります。


■どうしたらこれを回避できるのか

赤字、つまりは毎年の賃料収入<減価償却費となるにもかかわらず、保有期間のキャッシュフローの合計を黒字にもっていくためにはどうすればよいか。

それは売却時に、簿価価額<(購入価格)-(保有期間中の減価償却費の合計)>よりも高い金額で取引することです。

試算結果でいえば、37,500千円+4,000千円=41,500千円以上の金額で売却できればキャッシュフローの合計は黒字になります。

しかしことはそう簡単に成就するでしょうか。

当該物件は「賃料収入<減価償却費」となることからわかるとおり毎年の利回りがよい物件とは決して言えません。そのような物件が売却時に簿価を一定額上回る金額で売れるでしょうか。

また保有中に空室率が想定以上に上がってしまい、賃料収入が落ち込むことになれば、それはキャッシュフロー合計にマイナスの影響となります。その場合、キュッシュフロー合計を黒字とするために、売却価格のハードルがさらに高まることになります。

空室率があがっている場合、不動産市場もまた冷え込んでいるか、市場自体はよくても当該物件の魅力が相対的に落ちている状況であると考えらますので、希望する価格での売却には相当に困難が伴うやもしれません。

■それでもあえてやる意義はあるのはどんな場合なのか

考えてみましたが、WATANKOが思い浮かべたのは次の2点でした。

1.他の所得がとても高いことによって高い累進課税率を負っている場合

この場合、不動産収入の赤字をぶつけることによって合計の課税所得が減り、累進課税率を低くできることで節税効果が大きくなることです。

この場合、大きくなった節税効果を取り込んでキャッシュフロー合計がより改善しますが、高い累進課税率を引き下げるためには、それなりの大きな不動産収入の赤字が必要となり、それは一方でキャッシュフロー合計を大きく悪化させる可能性もはらんでいます。

2.土地の値上がりが期待できる場合

建物の価値は減価償却によって減っていくことは明らかですが、土地は減価償却しません。将来、売却時には土地分の価値が上がってその分高く取引できる場合には、キャシュフロー合計は改善します。

しかし土地の値上がりが見込める物件をどれだけ見つけることができるでしょうか。値上がりが見込めたとしても、それはあらかじめ購入時点で織り込まれており、購入価格が割高になっているやもしれません。

■まとめ

不動産取引を斡旋する業者は、物件購入のメリットをいろいろと唱ってきます。しかし冷静になって、保守的な条件、ワーストケースでもって十分な試算をしてみることが大事です。そうしないと利益どころか赤字を押しつけられかねません。業者からババをひかされることがないようにしたいものです。

なお試算では管理費、保険料、修繕維持費等を差し引いた賃料収入が黒字という前提条件でしたが、もしもこの賃料収入の段階で赤字であるような物件の場合は、もう全く検討には値しないことは言うまでもありません。

2018年3月 8日 (木)

赤字の不動産物件で節税とはこれいかに

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(赤字で節税、すなわち儲けるとはこれいかに)


相互リンクいただいているフクリさんのブログから興味深い記事を拝読しました。

参照記事

フクリさんの資産家になろう!
赤字目的の都内マンション投資はおすすめできない。

記事ではフクリさんが読者からの質問に答えているのですが、その読者の説明には、

先日、G◯technologiesという会社の面談を受けてきたのですが、空き室リスクはあるものの、赤字申告することで毎年100万円以上の節税が可能であるという話を聞いてきた

とあります。

この「赤字申告をすることによって節税になる」という宣伝文句は、時折不動産売買の斡旋で聞かれる言葉なのですが、どういう仕組みなのか推察してみました。

不動産物件を購入すると、その物件から得られる収入は赤字となる。不動産収入の赤字と、別の収入の黒字とを合算して総合課税として申告をするので、別の収入のみの場合と比べて、不動産収入の赤字の分だけ課税所得を減らすことができ、支払う所得税も減ることになる。

こんなところでしょうか。

本当にこれは節税となり、トータルでおいしい話なのか。ひとつ試算してみましょう。


■キャッシュフローの合計は赤字

(前提条件)

1.築2年経過後の木造物件を不動産物件を50,000千円(簿価相当)で購入する。

2.賃料からキャッシュアウトする諸経費(管理費、保険料、修繕維持費)を差し引いた残りの収入が1,500千円/年。利回りは3%。

3.物件の耐用年数期間は22年。築2年経過で簿価が50,000千円なので、残り20年で償却すると減価償却費は2,500千円/年。

4.5年経過時点で、同様にその時の簿価相当で売却する。

この前提条件で節税効果を試算してみます。

収入が1,500千円/年から減価償却費2,500千円/年を引くと、確定申告上の課税所得は▲1,000千円。

これを他の所得と合算すると、税率を20%とおいた場合、▲1,000千円×20%=▲200千円。

つまり年間200千円の節税効果を5年にわたって得る事ができ、その合計は200千円×5年=1,000千円となります。

それではキャッシュフローの合計はどうなるでしょうか。

売却価格37,500千円+5年の賃料収入合計7,500千円+5年の節税効果1,000千円の合計46,000千円から購入価格の50,000千円を差し引くと、

4,000千円の赤字です。5年経ってみて手元の現金はこれだけ減ったことになります。

以上をまとめると次のとおりです。

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節税のために赤字物件を買って運用してみたところ、結局は手元の現金を減らしただけに終わりました。

▼なぜこうなってしまうのか。

▼どうしたらこれを回避できるのか。

▼それでもあえてやる意義はあるのはどんな場合なのか。

(つづく)

2018年2月 3日 (土)

(続)かぼちゃの馬車の事例をクリッピングして多くのことを学ぼう

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(前回からの続きです。)

前回とりあげたWeb記事の続編記事をあげながら、引き続き注目点をみていきます。

参照記事

楽待 不動産投資新聞
700人から1000億円をむしり取った「魔法の言葉」

“「貧困ビジネス的な側面もあって、入居者がいなくても会社は黒字経営できるという説明。社会貢献につながるという仕組みに良い印象を持ち、購入することを決めたんです」”
“比較的高収入のオーナーにとって、『地方から上京してきた若い女の子を救う』という社会貢献のビジネスモデルは魅力的に映る部分があったのも事実。”
“賃料以外にも収益源があって高利回りということ、そして事業の内容も社会貢献度が高いと思って投資を決めたんです”

▼入居者がいなくても黒字経営できるという説明に対して、数字の裏付けをどこまで確認したのでしょうか。

▼そして発言の中に何度も出てくる“社会貢献”という言葉。投資対象の選定や投資理由にこの言葉がでてきた途端に胡散臭くなります。

投資の本来の目的はリスクをとってリターンを得ることです。ここに社会貢献などと言った美しくも空虚な目的を絡めた途端、WATANKOには投資の本来の目的の支障になる、失敗に備えた言い訳にしか聞こえません。

本当に経済面で社会貢献をしたいのであれば、純粋な投資行動とは切り離して、日本赤十字社かユニセフに募金をすればよいです。児童施設にタイガーマスクよろしくランドセルを贈ればよいです。

週末にターミナル駅で子ども達がやっている街頭募金に1万円差し出す方が、自分が社会のためにいくらを費やしたか明快です。

投資の本来の目的を追求することを曇らせてしまう“社会貢献”なる言葉が、今回のスマートデイスのような営利業者から出てきた途端、そこには社会貢献という言葉を被せたくなる理由(ここではビジネススキームの危うさ)が存在すると考えて良いでしょう。

なお一番上の発言でオーナーが使う“貧困ビジネス”という言葉は貧困者から搾取を続け、貧困状態のままにするビジネスを意味するので、発言の主旨からして使い方がおかしいです。

「かぼちゃの馬車」で暴利を貪るスルガ銀行の闇

“飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していたかにみえたスマートデイズ(東京都)。それが一転して破綻への道を歩み始めたのは、ほぼ全ての物件の融資を行うなど積極的な姿勢を示してきたスルガ銀行が、昨年10月に方針を変更したことが契機とみられている。”

上記の記事にはスルガ銀行がスマートデイスを通して、比較的高所得のサラリーマンを中心とした個人を食い物にしたことについて書かれています。

記事から読みとれるように、昨年10月のスルガ銀行の融資方針の変更によってスマートデイスの“かぼちゃの馬車”はそのビジネスモデルが成り立たなくなってしまいました。

いや、もともと金融機関の融資方針に左右されるビジネスモデルなどは、最初からあり得なかったといった方が正しいかもしれません。スマートデイズは、スルガ銀行の走狗でしかなかったと思われも仕方ありません。

(まとめ)

投資信託は、それを欲しがる人であれば、大抵の場合、皆同じものを買うことができます。これに対して不動産物件は同じものは2件としてありません。

そこで不動産は個別物件ごとにキャッシュフローの収支をしっかり見積もることが必要です。

オーナーと関係業者に対して誰がお客なのか(お金を支払ってくれるのか)。そのお金はどこからどこへ流れていくのか。オーナーは収入の減少、費用の増大のリスクをどこまで洗い出せるか。(金額の特定が難しければ、保守的に見積もっておくべきです。)

そして事態が悪化した場合は、どう手仕舞いするか。これらのことをできるだけ定量的に捉えておくことが必要です。

「そのようなこと、あたりまえだろう」と言う貴方。貴方は正しい。でも今回、かぼちゃの馬車を買った700人のオーナーもまた貴方と同じセリフを言っていたかもしれません。

2~3年経って、かぼちゃの馬車の話が風化した頃に、また同じような不動産投資の話がでてきて、貴方がそれに引っかからないことをお祈り致します。

そのためにも、このかぼちゃの馬車の事例を、ご自身の不動産投資のマニュアルにクリッピングしておくことをお勧めします。

(あとがきにかえて)

おとぎ話を連想させる「かぼちゃの馬車」。なんとも甘いネーミングです。しかしそれはスルガ銀行という魔法使いが仕立てた、時間が経てば消えてしまう空虚な投資ビークルでした。

誠実で正直な者は、おとぎ話の世界では幸せになれるのかもしれませんが、現実の世界では大いに注意が必要であります。

2018年2月 1日 (木)

「かぼちゃの馬車」の事例をクリッピングして多くのことを学ぼう

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(かぼちゃの馬車・・・)

「女性専用のシェアハウスをサブリースで賃貸する」という、もうこの22文字だけで危険な香りがプンプンしてくる「かぼちゃの馬車」の運営会社がサブリースの支払い停止をしたことにより、シェアハウスのオーナーが窮地に陥っているそうです。

不動産投資に興味がある人は、この反面教師満載の事例から多くのことを学ぶべきでありましょう。以下のWeb記事をクリッピングして、1年に1回は読み直してみることをお勧めします。

参照記事

楽待 不動産投資新聞
「かぼちゃの馬車」終焉で自己破産者続出か


上記の記事から数字の記載を中心に着目点を挙げてみます。

“大手企業に勤務するAさん(45)は2016年夏、杉並区にあるかぼちゃの馬車を購入した。全18室で、物件価格は約2億円。スルガ銀行から金利3.5%、30年のフルローンで融資を受けた。”


▼18室で2億円ですから、1室あたり1千万円以上となりますが、シェアハウスの形態をとることから1室あたりの専有面積はかなり狭く、ワンルームマンション以下と想像されます。そうなるとこの金額は相当に割高であると考えられます。

▼金利3.5%というのも今どき鼻血がでそうな高金利です。購入したオーナーはマイナス金利という言葉を知らないのでしょうか。

▼30年のフルローンもすごいです。なぜならこのシェアハウスはおそらくは木造建てであり、耐用年数は22年。30年とは耐用年数を遥かに超える年数のローン期間であるからです。償却が終わってもまだ借金が残る有様なのです。

“渡されたシミュレーションによると利回りは7.8%となっていた。”

▼この利回りはおそらく表面利回り。通常、表面利回りは10%は欲しいところですがなかなかに厳しい水準です。ここから諸経費や税金を控除した手残りは一体どれほどのものか。

“保証賃料は月122万円で、管理費を引いた113万円が入金される。月々の返済は約100万円で、13万円から諸費用を引いた額が手残り。“

▼13万円×12ヶ月=156万円。ここから固定資産税を数十万円支払うとなると、案の定、相当な薄利であることがうかがえます。

“実はAさんは2億円・金利3.5%の融資のほかに、1000万円の「諸経費ローン」を7.5%という高金利で借り入れた形になっていたのだ。”

▼とどめはこのローン。上述の156万円から固定資産税に加えてこのローンの返済原資を差っ引くと、もうほとんど手元に残らないのではないでしょうか。

“「実はそれまで、スマートデイズからは家賃がいくらで、どういう人が住んでいて、入居率がどれぐらいかということも一切知らされていなかったんです」”

▼杜撰な話です。一括借り上げだからといって実際の入居が滞れば、賃料の維持に影響が及びます。また将来の賃料の改定交渉における重要な情報が欠落していることになります。

“「不動産投資で成功している同僚から紹介された営業マンだったから、話を聞いて信頼してしまった。あとは『契約書は絶対』という考えが幻想にすぎないということ。『5年間は約束した賃料を支払う』なんていう言葉は、手紙一つで反故にされる。”

▼まさに書かれているとおり、契約書は絶対ではありません。契約相手が経済的に破綻すれば、無い袖は振れない状態です。正しくて信頼できるのは“お金”だけです。サブリース契約では難しいのかもしれませんが、最初に保証金をガッツリ入れてもらうくらいのことが必要です。

“2014年4月から女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開。「30年一括借り上げ」を謳い、「自己資金ゼロ」「サブリースで空室の心配がない」といったセールストーク”

▼そんなに旨い話ならば、今回問題となったスマートデイス自身が、自らの資金でどんどん手掛ければよいでしょう。オーナーは低収益物件をサブリースで運用するリスクを、結局のところ自分自身で丸かぶりしている構造に気がつくべきでした。

(つづく)

2018年1月25日 (木)

ご近所の不動産投資家列伝

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WATANKOはサラリーマンをする傍らで、半ば家業ともいうべき不動産賃貸業を営んでいます。しかしながら営むといっても、主に週末ベースで出来る範囲でやっています。したがい活動範囲もそれほど広範でもありません。

ところでWATANKOの近所には、同じように不動産賃貸業を営む個人(または法人成り)の知り合いが何人かいます。かれらは親が所有していた不動産を活用して不動産投資を行っています。彼らのアグレッシブな不動産投資を紹介します。

■吉田拓郎さん(仮名)の場合

交通量が多い幹線道路沿いに広い土地をもっている吉田さんは、中規模の商業施設を運営する会社に賃貸していました。しかし商業施設は近隣の競合店に押されて営業不振になり、閉店。やがて契約解除になり施設は取り壊されました。

すると今度はその跡地を分割して、回転寿司店、和風のファミレス、コンビニと次々に新規出店を開始します。そこはもともと交通量が多い立地でしたので集客を見事回復し、今はどれも大繁盛です。

いずれの店舗も吉田さん自身が自ら経営するわけではなく、他者に運営させているようです。店舗の中には自己保有物件があるかもしれませんし、そうであれば資金借り入れも相当なものでありましょう。

吉田さんは最初の商業施設の失敗にもめげずに保有土地を再度開発して、見事、不動産賃貸業で成功を得ました。WATANKOがもしも吉田さんと同じような広い土地をもっていたとしても同じような決断ができたとは思えません。

■山下達郎さん(仮名)の場合

WATANKO家と遠縁にあたる山下さん。WATANAKOがその昔、就職活動でお世話になったこともありました。長年、県内のマスコミで仕事をしたのち定年退職後、所有土地を利用して不動産投資を行います。

先ずは2階建ての商業テナント施設を立て、飲食業や美容室、服飾店などを店子にしてちょっとした賑わいスポットにしています。その中の一つには自分の娘にラーメンン店を経営させています。

それから次に老人介護施設を建設して介護のデイサービスを始めます。近隣には既に競合がたくさんあるというのになんと積極的な事業展開。

一方で幹線道路から離れた所有土地は、商業向きではないと判断して売却するなど思い切りもよいです。売却代金で十分な老後生活が送れるとおもいますが、どうやら次の不動産投資も検討しているようです。

■桜井和寿さん(仮名)の場合

桜井さんは薬剤師の資格をとり、よその薬局で修行を積んだあとに、親か所有、経営していた薬局を複数店舗引継ぎました。

しかしそれにあきたらず、近隣の後継者がいない他の個人経営の薬局をいくつか買い取り、自分の薬局の支店に仕立て上げています。そうやって地元の薬局のちょっとしたチェーン展開を行っています。

なにせ買い取った薬局には近隣のお客がもともとついており、売上が見込めます。店舗自体も前の所有者があつらえていたものを居抜きで利用するので、改装コストも抑えられます。

複数の店舗は市内に点在するので毎日見てまわることができ、不在時はアルバイトでカバーするので人の雇い入れをおさえて人件費もあまりかけません。

そして次の一手として、居抜きの改装店だけでなく、薬局の新規出店を計画しているようです。

■アグレッシブに不動産投資をする人達

不動産投資の積極派3人を紹介しました。皆さんはもともと不動産を所有していたという利点はあるも、そこから更に果敢にリスクをとっている人達です。彼らは普通のサラリーマンではありません。専業の不動産投資家であったり、事業者として不動産投資を行っています。

WATANKOは彼らを見ているとすごいなあと思う一方、自分には彼らほどの活発な不動産投資はできないとつくづく感じます。

証券投資、その中でも無難な手法としてのインデックス投資を併用した形にて、不動産投資の過度なリスクはとらないようにしていきます。

2017年12月26日 (火)

待望のラーメン店、ようやく開店

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(ラーメンは国民食。ゆえに手堅い飲食店です。)

WATANKOは今年、ラーメン店のフランチャイジーW社と新たに賃貸契約を結び、用地を貸し出しました。W社はそこへ店舗を建てて11月下旬にはオープンする予定でしたが、時期がきて店舗が予定通り完成するも、なんと人が集まらず開店できないとのこと。

開店は当面、延期となりました。

関連記事

待望のラーメン店、しかし開店せず(2017/12/6)

W社とは賃貸契約期間がスタートしているので、開店の有無にかかわらず賃料はWATANKO宛に支払われるのですが、このままW社が店を開くことが出来ず収益を上げられない期間が続けば、賃貸契約に暗雲が立ち込めてきます。

12月に入ってからWATANKOはW社からの連絡を待ちました。せっかく関係の悪化した前の賃貸先との契約を終了させて、再スタートを切ろうとした矢先にこの状態では困ったものです。

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12月も半ばをすぎようとした頃、W社から連絡を入りました。どうにかスタッフを手当てすることができて開店の目途が立った、ついてはオープンニングセレモニーとして関係者の方々をご招待したいとのことです。

WATANKOは安堵し、開店のご祝儀をもって家族と一緒にセレモニーに出向きました。
店につくと様々な取引先や縁故とおぼしき人達がやってきています。W社の社長が来客を出迎えます。

このセレモニーはお店のスタッフの営業トレーニングの場でもあります。来客数もあらかじめ読めますし、余裕をもって店の運営の練習ができる機会であります。

スタッフの接客対応はまずまず。注文や配膳のミスもみられずラーメンや餃子や飲料を美味しくいただきました。

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セレモニーから数日後、当初の開店予定日からほぼ1カ月遅れにて、このラーメン店が正式にオープンしました。週末に車で通りかかってみると駐車場は満杯で、誘導員が案内をしている様子が見えました。ひとまずは安心といったところです。

このW社の店の繁盛は、WATANKOの不動産賃料収入の安泰に繋がります。まさにWin-Win。近所に目立ったラーメン店はありません。以前は近くに幸楽苑がありましたが、閉店しました。その他には丸亀製麺はありますが、むこうはうどん屋なので直接の競合は避けられると想像します。競合状況もいまのところ厳しくはなさそうです。

ようやく開店した新規賃貸先。以前と異なり土地だけの賃貸なので、賃料は7割程度に減りましたが、一方で建物に係わる損害保険料や固定資産税が不要となりました。また何より嬉しいのが建物を保有していないので管理リスクが各段に減ることです。以前の建物含めた賃貸契約はまさにトラブルのデパートでしたから。

これでハッピーリタイアにむけた不動産投資物件のリストラ(再構築)がまたひとつ完了しました。

(あとがきにかえて)

オープニングセレモニーにて

妻ミサト「またアナタ、ラーメンのスープをたくさん飲んでいるわね。塩分たっぷりで体に毒よ。」

WATANKO「うーん、昔と違って胃袋が縮んであまり食べられないから、ついスープを味わってしまいました。こだわりのラーメン店にいくほど、つい飲んでしまいます。」

妻ミサト「まあ貴方が早く亡くなっても、イーティーエフとやらで儲けたお金は私がキッチリと使ってさしあげるわ。ささ、安心して存分に飲んで頂戴な。」

WATANKO「!!!」

2017年12月21日 (木)

2017年の振り返り(2)不動産投資

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(今年は例年になく忙しかったです。)

2017年の振り返り、今回は不動産投資についてです。

2017年はこのブログ開設以来、もっとも大きな動きが2つありました。1件は保有する遊休土地のひとつを売却したこと、もうひとつは長年続けてきた飲食店舗の賃貸を終了させ、建物を解体撤去、更地にして新たな賃貸をスタートさせたことです。

■遊休土地を売却

以前、大型商業施設向けに駐車場として貸し出していたり、小さな飲食店舗を建てて賃貸していた土地があったのですが4年前から完全に遊休土地となっており、新しい賃貸を探していました。

しかしながら隣地所有者との関係や、斡旋を依頼していた不動産業者の動きの悪さ等色々と事情があり、なかなか新しい賃貸先を見つけることができませんでした。

これから先、賃貸先が果たしてみつかるのかという懸念、そして子ども達への将来の資産継承を考えた時に、土地よりもお金に換えておく方が良いと判断し、思い切って売却することにしました。

これにより土地を賃貸に供して収益をえるスタイルから、土地の売却代金で証券投資を行いそこからのリターンで収益を得るスタイルに切り替えたのです。

不動産投資に代わって証券投資のビークルとして選んだのは、海外ETFのバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)でした。

日本の土地から米国の株式へ切り替えたこの資産運用、果たして成功するか。

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■新しい賃貸をスタート

WATANKOは父から不動産賃貸業を受け継いで18年経ちますが、賃貸物件の中で現在、もっとも古いものが1つ残っていました。それは26年前に父が保有する土地に建てた飲食店舗です。

当初イタリアンレストランとして飲食店経営会社に賃貸しましたが、その後、別の経営会社に切り替えました。それから店の種類をいろいろ変えて現在に至ります。

この経営会社とは当初友好な関係でありましたが、様々なエピソードを経て関係は芳しくない状態に変わります。やがて設備更新をめぐるトラブルをきっかけにこの経営会社との契約を終了させることにしました。

店舗は当初、居抜きで次の賃貸に供しようと試みましたが、次の賃貸先候補と協議する中で断念し、解体撤去して土地のみの賃貸に切り替えることにしました。

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父が遺した最後の賃貸契約の終焉①-父が開いたお店(2017/6/5)

父が遺した最後の賃貸契約の終焉②-経営会社の破綻と次の担い手(2017/6/7)

父が遺した最後の賃貸契約の終焉③-退去に至る道(2017/6/9)

父が遺した最後の賃貸契約の終焉④-新しい賃貸先みつかる(2017/6/11)

■まとめ

遊休土地の賃貸先が見つからないこと。とある賃貸先との関係がうまくいっていなかったこと。ともにWATANKOにとって懸案でありました。それらが整理できた2017年は不動産投資にとって良い進展がみられた年でありました。

思い起こせばWATANKOが父から不動産賃貸業を引きついだばかりの頃は、問題を抱えた物件が少なくありませんでした。

それらに対してWATANKOは、長年をかけてひとつひとつ整理と再活用を続けてきました。また整理と再活用だけでなく他の継続賃貸物件ではトラブルもしばしばおきました。

整理と再活用、トラブルで手間と苦労を背負うたびに心身が疲れて、「もうこれ以上、不動産投資はこりごり。」となるのですが、それでも人間、タフにできているものでして、2年くらい経てば心身の疲れも癒えて、次の懸案に取り組む活力が湧いてきます。

2018年は果たして何が待っているのか。今年は結構忙しかったので、できれば穏やかに過ごしたいものです。

2017年12月10日 (日)

(続)あの境界線を確かめろ

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(もう、いいのさ。)


<関係者>
斉藤氏:WATANKOが造成工事を行った土地の北側の隣地所有者。故人。
大林:斉藤氏の義弟。造成工事にあたって斉藤氏の代理人としてクレームをつけてきた。
斉藤Jr:斉藤氏の長男。斉藤氏の死後、所有地を相続する。

晩秋の寒空の朝、斎藤Jrの依頼に応じて、WATANKO含む4名が同氏の所有地に隣接する土地の所有者ということで集まりました。

そこにはかつてのクレーマーの大林の姿はありません。もっともその者がいなくとも境界線の確認には一向に支障はありませんが。

■境界線の確認

斎藤Jrの所有地と接する土地の所有者が順番に斉藤Jrと境界線の確認を行います。やがてWATANKOの番になりました。

WATANKOの所有地と、斎藤Jrの所有地は以前のトラブルが起きる前から明確であります。境界線には曲がりがあるごとに杭がしっかりと打ち込まれており、お互いが杭にピタリと接する形にて斎藤Jr.側は擁壁を作り、WATANKO側はブロックを積んであります。境界の位置は疑いの余地がありません。

もしもここで斎藤Jrが少しでも何か異を唱えてきたならば、WATANKOは積年の感情を抑えきれなかったかもしれません。

しかし斎藤Jr.からは特に異論も出ず、確認は淡々と進み、終わりました。

全ての境界線の確認は1時間ほどで終わり、土地家屋調査士を交えて、所有者たちはしばらく雑談をした後に解散となりました。

田舎の土地所有者ばかりなので皆、そこそこ顔見知りです。中にはWATANKO家の代替わりを知らない人もいて、WATANKOに「お父さんは元気かね?」と近況を聞く始末です。

WATANKOとしても自分の所有地の近隣の土地の現在の所有者の顔ぶれがわかり参考になりました。

■相手から聞いたその一言

解散の際になってWATANKOは、意を決して斎藤Jrに、以前WATANKOが所有地を造成した時に出てきた大林は今どうしてるかと尋ねました。

斎藤Jrは聞かれたくないことを聞かれてしまったような嫌な表情を一瞬見せながら、一言だけ返答しました。

「もうあそことはつきあいはない。」

斎藤Jrが嫌な顔をしたのは、WATANKOに聞かれたくはないことを聞かれたからでありましょう。そしてその表情はWATANKOに対して向けられたのか、それとも斉藤Jrと大林との間に起きた何かを思い出し、それに対して向けられたのか。

そもそも10年前のトラブルの時に、斎藤側から出て来たのは大林一人でした。斎藤氏当人や、斎藤Jr.は一切出てきませんでした。こちらも胸糞が悪くなる相手を増やす気にもなれず、そのままでした。

あのクレームはひょっとして大林の独断だったのか。それとも斎藤氏の指示のもとに動いていたのか。そして斎藤Jrはどこまでそれを承知していたのか。

当時を思い起こして気になるところもでてはきましたが、誰が一番の悪党であったかを今更詮索してもあの時の苦痛は忘れられないし、癒されることもありません。

ただ一つ言えることは、あの斎藤Jrの態度からみて、現在の斎藤家は大林との交流を絶っていることがうかがえました。おそらくはもうWATANKOの所有地に関して文句を言ってくることはないでしょう。そもそも大林とておそらくはかなりの高齢となっており、どんな生活を送っていることやら‥‥。

それと今回、昔のことを荒立てなかったのはもう一つ理由がありました。WATANKOが所有する土地の中には斎藤家の所有地と接しているところが他にもあるのです。そこは遊休地なので将来の活用ないし処分を考えていかねばなりません。その時には斉藤Jrとの間でまた境界線の確認が必要になります。

将来のその時に備えて、斉藤Jrと険悪な関係に陥ってしまうわけにはいきませんでした。そして隣接している斎藤Jrの土地もまた遊休土地なので、向こうからみても同様の事情があります。

■今の幸せの前には些細なトラブルにすぎず

WATANKOは10年前、経験がまだ浅く、慣れない不動産投資に四苦八苦していました。流動資産は乏しく、現預金もそれほど持っていない状態です。サラリーマンとしても中堅層になり、いよいよ忙しくなっていました。そのような状況でW田畑のトラブルは本当に辛かったです。

翻って今はインデックス投資というリーズナブルな投資法を続けて来た結果、不動産投資のみの場合と比べて1.5倍の資産額を築くことができました。両親の介護と相続も済みました。仕事の忙しさは相変わらずですが、それ以外はほとんど順調な日々を送っています。

物心共に満たされたこの幸せの前には、斎藤家とのトラブルもいまや路上の小石のような些細な出来事であったと言えるでしょう。こんな矮小なトラブルについての怨嗟を持ち続けることに意味はありません。

いつか斎藤Jrの真意を確かめることができる日が来るのかわかりませんが、たとえそのような日が来なくともWATANKOと子どもたちの未来にはいささかの支障もないことを強く信じています。

WATANKOが遺すエンディングノートにはそう綴っておくことにします。

以上、「あの土地を埋め立てろ」の後日談でした。

2017年12月 9日 (土)

あの境界線を確かめろ

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(あれから10年が経ちました。)

WATANKOの不動産投資は、もともと所有している物件の収益化をすすめる観点から実施してきました。所有物件の中には田畑であったところもあり、これについては賃貸に供する前に土地の造成を行い更地にする必要があります。

WATANKOは2005年~2007年にかけて所有する田畑を造成して隣接する自動車ディーラーに駐車場として貸し出すことにしました。

当該田畑(農地)を他の用途に転用するにあたっては、開発行為として許可申請手続きが必要となり費用や手間が色々とかかりました。さらには隣地所有者とのやりとりも発生しました。

その中には悪意をもつ者がおり、WATANKOはそのような輩と対峙していかねばならず、物理的、心理的、金銭的な負担が生じました。とくに時間に余裕がないサラリーマン兼業不動産投資家にとっては大変でありました。

以下はその経緯を綴った過去ブログ記事です。合計12回にわたる長編記事であり、それだけ色々なことが起きたことを現しています。

関連記事

あの土地を埋め立てろ-(その1)田畑の再活用(2014/9/9)

あの土地を埋め立てろ-(その2)隣地の所有者との協議の日々(2014/9/10)

あの土地を埋め立てろ-(その3)排水不良で田畑が水浸しに(2014/9/11)

あの土地を埋め立てろ-(その4)いろいろと忙しい日々、そしてやっと着工(2014/9/12)

あの土地を埋め立てろ-(その5)悪意をもつクレーマーの登場(2014/9/13)

あの土地を埋め立てろ-(その6)悪意をもつクレーマーが引き起こす騒動(2014/9/14)

あの土地を埋め立てろ-(その7)悪意をもつクレーマーへの対策(2014/9/15)

あの土地を埋め立てろ-(その8)悪意をもつクレーマーとは交渉せず(2014/9/16)

あの土地を埋め立てろ-(その9)工事再開に向けた日々(2014/9/17)

あの土地を埋め立てろ-(その10)帰国、そして(2014/9/18)

あの土地を埋め立てろ-(その11)御礼、そして次の資産運用へ(2014/9/19)

Intermission 2014/9/19-「あの土地を埋め立てろ」あとがきにかえて(2014/9/19)

■その後の経過

本件で出てくるWATANKOが所有するW田畑(上記記事参照)と隣接してトラブルを引き起こした土地のオーナーである斉藤氏(仮名 以降同じ)は、WATANKO家の近くに住んでいるのですが、その後ほとんど見かけなくなりました。

やがて高齢なので認知症が進み、隣り街の病院への長期入院を経て今年5月に亡くなりました。現在は斉藤氏の息子(50歳代後半、仮称 斉藤Jr)が家を継いでいる模様です。そして当時クレーマーとして出張ってきた大林(斉藤氏の義理の弟)は上記エピソードの後、近所では全く見かけなくなりました。

斉藤氏の死後、息子の斉藤Jrは父の資産相続を行い、それまで長らく遊休地であった所有物件について色々と処分や活用を行っている模様です。

関連記事

葬式があると、3年後にはアパートが建っている(2016/3/21)

■境界線の確認願いが届く

おそらくその一環と思われますが先日、斉藤Jrからこの度自身が相続した土地と、隣地であるWATANKOが造成したW田畑(現在は自動車ディーラーの駐車場)との間の境界線について、立ち会い確認の依頼の通知が届けられてきました。

その通知に添付された公図を見つめていると、かつてWATANKOが大林からうけた惨いクレームの記憶がふつふつとこみ上げてきます。

かつては矛を収めたWATANKOですが大林、そして斉藤氏に対する怨嗟、そして復讐というブラックな執念を今回どこかでぶつけてやろうか。そんなダークサイドに陥りそうな気持ちをかろうじてこらえつつ、指定された日時に現地へ赴くのでした。

(つづく)

2017年12月 8日 (金)

不動産を貸す覚悟

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(不動産賃貸とはお金の貸し付けにも等しいです。)

NIKIKEI STYLE マネー研究所に興味深い記事が載っていました。

参照記事

NIKKEI STYLE マネー研究所
眠れぬ人の法律クリニック
土地は貸すと戻ってこない? 地主の「死角」こんなに

一言でいえば土地オーナーは一度他人に土地を貸すと、その賃借人には賃貸を続けることができる強固な権利が備わることがあり、オーナーが賃借人を退去させようとしても時間と労力がかかるケースがあることを警告しています。

不動産を借りた当人わはそこに資金を投じて私有財産を構築ないし保有するのですから、それを簡単に棄損させるようなことはオーナーと言えど簡単にはできません。

昔は土地を持つ者が強く、その土地を借りて生計を立てる者は立場が弱かったでしょう。そういった歴史的背景を踏まえて不動産の借り手に対する賃借権を保護する動きが、遥か明治の時代から続いてきて今日の法制が成り立っています。

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WATANKOはこの駄ブログにて、サラリーマン兼業の不動産投資活動のエピソードを語ってきましたが、その多くはトラブルや苦労話、失敗例であります。

そんなWATANKOの不動産ヘタレ物語を読んで「これは事業用不動産物件の特殊なケースであり、一般的な居住用不動産物件ではこんなことは起きない」と捉える方も少なくないかもしれません。

しかしながら事業用でも居住用でも、一般個人が不動産投資に手を出す際には留意すべきことは共通であります。

WATANKOがこれまで語ってきた不動産投資の注意点を煎じつめて述べるとすれば以下になります。

1.情報の偏在、交渉はいつも不利

一般個人は不動産業者よりも物件や取引についての情報に乏しいです。特に取引する価格となるとその割安/割高の判断が難しいです。一方で不動産業者はたくさんの取引情報やノウハウを持っていますので、交渉の際にはそれを活かすことができるでしょう。

建築業者や設備業者が出してくる見積もその高低の判断が難しいです。いつも相見積もりがそろえばまだ良いですが、それでも比較は簡単ではありません。

2.脆弱な債権回収力、強固な賃借権

不動産オーナーは賃借者が賃料未払い他の債務不履行をおこしても打つ手が限られています。訴訟しても時間と費用倒れになる可能性が多分にあります。対策として一番有効なのは敷金や保証金をあらかじめタップリもらっておくことですが、そのような条件が通るケースは多くはありません。

一方、借り手は賃料未払いでも直ちに追い出されることはまれです。やっていることは万引き、無銭飲食と同じか、もっと多額という意味では重罪ですが、居住権は保護されています。

3.賃借者の事業・生活の影響を大きく被る

事業用物件の賃借者が事業に失敗して破産したり、火事で物件を損失させた。入居者が乱暴で室内を壊したり、事故事件を引き起こした。これらの事業や生活においてトンデモ事態が引き起こされると、あなたの所有する不動産は、普段の賃料の累積ではとうていカバーしきれないほどの損耗を受ける場合があります。

貴方の不動産がもたらす収益は、縁故のない第三者の事業の才覚や、生活態度から大きな影響をうけることになります。

4.対策に時間がとれないため利益減に引き起こす

以上3つあげた留意点への対策は、それぞれないわけではありませんが、一般個人、それもサラリーマンと兼業で不動産投資を行う者であればこれらへの対処に時間をかけられません。

その結果、対策が遅れによる費用の発生や増加、妥協やあきらめ、手間かけない手段や短期解決を図ってしまうがために費用が嵩む、収益をあきらめるという事態を招いてしまいがちです。

■まとめ

脅すわけではありませんが、多額な資産価値がある私有財産を他人の支配下におく不動産投資とは、それ相応の覚悟が必要な投資であります。

1千万円の価値がある不動産を賃貸に供するということは、他人に1千万円をあずけて、そこから毎月お金をもらうことと同義なのです。

不動産投資について、上述のようなデメリットがあるにもかかわらず取り組むのであれば、全ての収益減、費用増のリスクを織り込んでなお株式と同等以上のリターンがでる物件であれば、そのような物件は投資する価値があるでしょう。

そのような物件を探し求める不動産投資、そこに飽くなき夢とロマンを求める者に幸あれ!

(あとがきにかえて)

妻ミサト「よく飽きもせず不動産投資について心配する記事ばかり書くわね。」

WATANKO「世の中、書籍・雑誌でもセミナーでもブログでも不動産投資を推奨する内容が大半です。でも不動産投資のリスクを語る者はまだまだ少ない。不動産投資で不幸になる人を減らすためにも、せめてこの世界の片隅にある駄ブログでアンチテーゼを唱え続けているんです。」

妻ミサト「zzz・・・」

WATANKO「寝るなーっ!」

妻ミサト「あ、そういえばご近所から、なにやら書類が届いているわよ。『境界線の確認願い』ですって。」

ガサガサッ。

WATANKO「これは・・・! この土地は・・・!!」


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甦る10年前の記憶、・・・いや悪夢か。

(つづく)

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