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2017年10月23日 (月)

アパートの出口戦略の検討-賃貸継続か売却か

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(出口戦略、どうするか?)

WATANKOはサラリーマンをする傍らで、半ば家業ともいうべき不動産賃貸業を営んでいます。所有物件は色々なタイプがありますが、その中には不動産賃貸物件の定番ともいうべきアパートも含まれています。

2009年に新築して賃貸開始したアパートは12部屋あり、これまで順調に収益をあげてきていましたが、ここ1~2年は絶えず空室が1~2部屋発生している状態です。空室が埋まったかと思えば、別の部屋で退去がまた発生するという状態の繰り返しです。

一方でWATANKOは勤務先の仕事が年々忙しくなり、アパートについては、ほとんどろくな対策もとらず放置状態でした。

■借入金の借り換えを契機に売却を検討する

そこでこのまま空室率がズルズルと上がるのを手をこまねいているようではまずいと考え、最近ようやく重い腰をあげて対策に取り組むことにしました。

かといって直ちに空室率を引き下げるような妙案が思いつくはずもありません。これについては別途地道に対策を施すとして、アパートの収益の改善は別のアプローチをとることにしました。

それはつまり収入ではなく費用面の対策、具体的には借入金を低金利先へ借り換えることです。マイナス金利が導入された頃から、とるべき対策として頭に浮かんではいたのですが、ここにきてようやく取り組むことにしました。(なんと杜撰な不動産投資であろうか。世の真剣に収益を追求している不動産投資家の方々から石を投げられそうであります。)

さっそく地元のいくつかの金融機関に引き合いを出して金利条件を提示してもらいます。

ところがアパートの管理会社にこの話をするといっそ売却を検討してはどうかという提案をうけました。管理会社いわく、現在、不動産投資が人気あり、そこそこでもよいから収益力がある物件を求めている人が多い。したがい良い条件で取引ができるかもしれないとのこと。

そこで今後の参考も兼ねて、WATANKOのアパートについて、現在の相場を踏まえた売却価格の査定をしてもらいました。その結果に基づき賃貸を継続した場合と、今回売却した場合とを比べてトータルでどちらが稼ぐことができるか試算してみることにしてみました。


■試算の条件

賃貸継続の場合の試算前提は以下のとおりです。

1.アパートは木造建築なので耐用年数22年、もう少し頑張って25年間を稼働期間として設定。現在8年経過時点であり、あと17年稼働させます。

2.12部屋うち空室数の想定は次の通り。感覚的ではありますが、結構厳しめにみてみました。( )内は空室率です。

・8年目(現在)~10年目 2部屋(17%)
・11年目~13年目     3部屋(25%)
・14年目~17年目     4部屋(33%)
・18年目~25年目     5部屋(42%)

3.費用としては固定資産税、保険料、税金、入居者入れ替えに伴う小規模な修理、建屋全体の大規模な修繕費用を考慮、一方で低金利資金への借り換えによる金利費用の減少も織り込んでいます。

4.17年後の2034年に土地・建物を売却するとして、その売却代金から不動産譲渡税と不動産手数料を控除した手取り額を算定しました。築25年のアパート建屋について売却額は見込めず、売却代金のほとんどは土地代としています。

5.想定の空室率を反映した収入から上記3の支出を差し引いた税後キャッシュフローを平均利回り5%にて運用します。

こうして税後キャシュフローとその運用益、将来の売却価格を全て加算して、トータル手取り利益を試算しました。

一方で、売却の場合の試算ですが、管理会社から受領した現在の査定価格から不動産譲渡税と不動産手数料を控除した手取り額を算定し、それを平均利回り5%にて運用します。売却代金とそれを17年間運用した結果の合計が賃貸継続の場合との比較対象となります。

■比較の結果

賃貸継続と売却を比較すると、17年間の運用でみて賃貸継続の方が売却よりもおよそ1.3倍の利益があがる結果でした。

賃貸継続の方は築18年目以降、空室率を40%強に設定する。最後の売却代金はもっぱら土地代という厳しめの条件で試算し、一方で売却の方が代金の運用の平均利回りを5%と決して低くはない水準で試算しました。

つまり賃貸継続はそれなりに悲観的に、売却は楽観的にみた傾向であったにもかかわらず、賃貸継続の方が利益があがる結果でした。

(つづく)

2017年10月 1日 (日)

(続)初チャリン!-VTIからの2017年3Q分配金

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(前回からの続きです。)

WATANKOは所有する遊休不動産物件について、新たな賃貸先を見つけ収益化していくことを断念し、物件を売却して、その資金でもって証券を保有し分配金収入を得る方針に切り替えました。

証券投資のビークルとして選んだのはバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)であり、先日、購入後はじめての分配金収入がありました。

しかしながら、もし遊休不動産物件を賃貸できたであろうなら得られた賃料収入に比べて、VTIの分配金収入は数分の一、あるいはそれ以下であります。

やっぱり分配金収入では賃料収入には到底代わるものとはなり得ないのか。

■不動産の賃料に潜むリスク

不動産の賃料収入は、以下のリスクに晒されています。

1.希望する賃料を条件とした賃貸先が確保できるか。
2.賃貸先が賃料支払いを順守できるか、減額を要求してこないか。
3.賃貸先が契約を解約しないか。解約した場合⇒1.に戻る。

ファンドを10年間保有すれば、通常なら10年分の分配金収入はまず獲得できるでしょうが、不動産賃料は10年間の間で非稼働の期間があれば、直ちに減収となり、それを後から取り戻すことはできません。

たとえ賃貸先がついたとしても上記2や3のリスクをいつもはらんでいます。同じ賃貸先であっても数年前と現在では経済状況が異なり、与信も変わってくるというのもよくあるケースです。

そこに加えて費用面からみると、

1.固定資産税や仲介手数料
2.(建屋所有の場合)損害保険料、募集・管理費、修繕維持費等

といった発生がほぼ不可避であり、収入-費用の結果、手元に残る賃料手取り分となれば、それは分配金収入との差が何割かは縮んでいることでしょう。

■資産自体についての価値比較は容易ではない

では分配金VS賃料というインカムゲインの比較の次に、キャピタルゲインの比較としてみますと、これまた不動産物件のほうは良く見えません。

不動産物件の現時点の金額換算した価値は簡単には把握できません。なぜなら買い手があってはじめて金額換算した価値が測定できるので、定期的に把握するためには買い手探しをして値段条件を提示してもらう必要があります。

一方のファンドの場合は、言うまでもありませんが、不動産物件に比べればすぐにわかります。

まとめますと、

インカムゲインでは、表面上は不動産賃料>分配金収入でありますが、賃料の減収リスクや色々な諸費用の負担を考慮すると、両者の差は縮まります。

キャピタルゲインでは、そもそも不動産の金額価値の測定は簡単にはいかないので、どちらが値上がりするかという比較自体が困難です。


■WATANKOが証券保有に切り替えた理由

さてここまでの内容は一般論ですが、WATANKOがなぜ遊休物件に対して、賃貸収入をあきらめて、これを処分して証券保有(VTI購入)に切り替えたのか。

①遊休物件に対する賃貸先の確保が難しいと判断したから。条件を引き下げれば確保できるかもしれませんが、今度は手間のわりには儲からない事態となり、証券保有との差が縮まります。もしも両者のインカムゲインの水準が近くなれば、楽ちんな証券保有の方を選びたくなります。

②昔のような土地神話がすでに期待できない日本の地方都市における不動産物件の今後の値上がりと、世界経済(WATANKOの場合は米国経済)の成長と、どちらの上昇率が高いかと考えた時に、後者を選択しました。

また将来、子ども達に相続する事態を想定した場合、不動産よりも証券の方が事後も含めて容易だと判断しました点もあります。

(あとがきにかえて)

VTIのバイ&ホールドはまだ始めて2か月であり、長い航海はこれから始まります。思い起こせばインデックス投資自体を始めたきっかけのひとつが、自分の資産ポートフォリオにおいて、手間のかかる不動産投資のシェアを引き下げたいという願望がありました。

今回のVTI購入は、それをまたひとつ促進させるかたちとなっております。

2017年9月26日 (火)

妻は我が家のリスクコントローラー

【9月22日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

129,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

44,022千円

■損益率

34.1%

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(貴方のパートナーは投資のドライバー?それともストッパー?)

前回とりあげたWATANKOのアパートは、木造なので耐用年数は22年。現在、9年目となり物件のライフサイクルとしては中盤期にあたります。このアパートの賃貸にあたっては結構な金額の借入を行っており、まだまだ借入残高は当初の借入総額の6割強も残っています。

さて先日、アパートの収益性について低下傾向が見られ始めた件を記事にしました。現在は合計12部屋のうち、2部屋が空いている状態が長く続いており、周辺の競合物件も増えてきたことから、今後は満室を目指すのは容易ではありません。修繕の発生も不可避でしょう。

関連記事

築年数がすすんだアパートが直面する収益力の低下(2017/9/23)

アパートは妻の名義ですので、現在の入居状況、競合物件及び今後の修繕の発生について当人に説明を行いました。

すると妻から「金融資産が十分に積み上がってきているのだから、借入金を返済しましょう。」と提案を受けました。

これに対してWATANKOは、アパートの資産価値残高と、低下したとはいえ今後見込める収益を勘案すれば、急いで売却する必要はまだない旨を説明すると、妻の方もややエスカレートしてきて、「とにかく早いとこ借金がある状態から脱却したい。」と頑な態度を見せはじめました。さらには「元本割れするリスクをもつ金融資産も早くやめてほしい。」とまで言い出す始末。

WATANKOも自分の不動産投資や金融資産のポートフォリオを説明しつつ、リスク対策をとっている旨を説明するも、話は平行線であります。

仕方なく、今後の総資産の積み上がり状況をみて、借入金については、一部繰上げ返済をすることで決着となりました。

実際のところは繰上げ返済の時期も金額も明確にコミットしてはおりませんので、WATANKOは妻の要求を事実上かわした格好となっています。

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数日後、妻とのこのやりとりをふと思い出して、これは妻によるWATANKO家のリスクコントロールのひとつかと思うようになりました。

WATANKOの不動産投資は、他の不動産投資を手掛けている方に比べれば、リスクを抑えたつもりです。またインデックス投資においても分散投資をはじめとしたリスク管理をしているつもりです。

しかし妻からみれば、これでもWATANKO家としては、かなりのリスクをとっているようにみえたのかもしれません。

ここはあらためて妻の声を思い出しまして、せめてアパートの借入の一部繰上げ返済については真剣に検討してみるかと考えるようになりました。

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また、このエピソードをきっかけに昔のことを思い出しました。

WATANKOが手掛けている不動産投資は、現状の手持ち物件の収益性の維持・向上を念頭においたスタイルです。あらたに物件を仕入れて、貸し出し、頃合いをみて売却するという積極性は打ち出してはいません。なぜならサラリーマンと兼業している身としては現状が精一杯であるからです。

それであっても6年前には、今回のアパートの順調な運営に気をよくして、遊休土地に2棟目のアパート建築を検討していました。当時は東日本大震災の発生により、東北から避難してきた人達の賃貸需要が、WATANKOの街にもなだれ込んできており、需給がタイトになっていた頃でした。

しかし妻は、2棟目のアパート建築にあたり、更なる借り入れを行うことで借入残高が合計1億円を超える水準となることからこれに強く反対しました。

WATANKOは当初、妻の反対に反発するも、2棟目の建設候補地が、もと田んぼであったため、盛り土と地盤改良のコストがかなりかかり採算性がよくないことから冷静に検討し直した結果、2棟目の建築を断念することにしました。

しかしながら当時のWATANKOは住居用不動産を増やすことにかなり前向きであったため、たとえコスト高の面があったとはいえ、妻の反対がなければ2棟目の建築に踏み切っていたことでしょう。

もし2棟目を建てていたとしたら、現在の供給過剰な状態を迎えて、コスト高の中で建てた採算性の悪い2棟目の収益確保は1棟目よりも苦戦していたことでしょう。

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世間一般的な不動産投資のスタイルはというと、最初は小さめのワンルームあたりの購入から始まり、慣れてきて、かつリターンが貯まってきたら、所有物件をさらに買い増していく。そのプロセスをスピードアップするために借り入れを行います。いわゆるレバレッジを効かせて自分の家計におけるバランスシートをどんどん厚くしていきます。物件の妙味が薄れてくれば機動的に売却も行い、手持ちの物件の投資効率を上げていきます。

WATANKOは不動産投資家としては、上述のタイプに比べて、おとなしい部類にあると自己分析しています。しかし時折、過度なリスクをとってしまうことや、事業環境が悪化しているにもかかわらずリスクの低減におろそかになる面があります。

そんな時には妻の「借金をしたくない、リスクをとりたくない」という保守的な姿勢が、リスク取り過ぎのWATANKOにとってブレーキの役目を果たすことがあります。

妻のそんなリスクコントローラーとしての役割に、感謝する一面があるWATANKOでありました。


2017年9月23日 (土)

築年数がすすんだアパートが直面する収益力の低下

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(築年数がすすんだアパートに、再び満員御礼となる日はやってくるのだろうか)

WATANKOはサラリーマンの傍らで、半ば家業ともいうべき不動産賃貸業を営んでいます。親から受け継いだいくつかの物件に対して十数年かけて自分自身でリストラクチャリングして収益性を確保・維持しています。

さてWATANKOは母親が存命中に同人名義の資産の相続を視野にいれた対策として、2009年にアパートを新築して、以降賃貸に供しています。

WATANKOが住む街は、近隣の市町村に比べて人口の流入が大きく、その受け皿としてこれまでアパートがどんどん建てられてきました。とくに近年は相続税制の改正をうけて実質的な課税対象者が増える中、WATANKO同様にその対策としてアパートを建てる方が増えてきており、アパートの供給戸数の伸びはどんどん加速しています。

どの程度かというと、WATANKOが所有するアパートの近隣だけでも、ここ1~2年で6棟も新築されています。前述のとおり、WATANKOが住む街が人口の流入が多いといってもこれはあきらかに供給過剰な状態であります。

■築年数がすすむと生じる収入減と費用増

新築されたアパートの年数が経過していくと収益力の低下に直面します。その事由としてはWATANKOの事例で述べた「需要に対する供給が過剰であること」以外にも、次のような点があげられます。

<収入面>

▼アパートが所在する地域における間取りの需要が、そのアパートの新築当時から変わってきた場合、古くなったアパートは最新の需要から外れてしまい、とたんに内見率が下がります。

▼アパートのオーナーは入居率をあげようと値下げ競争に走った結果、賃料の相場がどんどん崩れてしまいます。そうなればたとえ満室であっても賃料収入総額が減額となる事態を引き起こします。そして一度引き下げた賃料相場はよほどの需給バランスの変化が生じないかぎり、再度上昇する(させる)ことは困難でありましょう。

▼たとえオーナーが賃料を維持しようとしても、借り主の方から契約更新の際に賃料の値下げを要求してきて、これを飲まざるをえない展開もありえます。借り主は自分が借りている物件と同等の物件の最新の相場を調べて、自分が支払っている賃料が高ければ値下げを求めてくるというわけです。

そもそもアパートの入居は、例えばホテルの部屋の稼働と同様に、一度空いてしまった部屋から得られたはずの収益を、後から手に入れることはできません。(サービス業は“在庫”が持てません。)

したがい賃料相場を意識しつつも、ともかく空き部屋がたったひと月分であっても発生することを避けなければなりません。

その意味からすれば物件としての競争力が一番高い新築の時期に空き室が発生するなど、まったくもってあってはならない事態です。

関連記事

乱立するアパート、新築でも全室空室なアパート(2016/10/25)

<費用面>

▼一方で、アパートの築年数が経過することによって大小様々な補修費がオーナーの負担として発生してきます。とりわけ借り主が退去するときには、原状回復のための補修がかかりますが、全て借り主負担というわけにはいかず、一定のオーナー負担がまずもって発生します。

▼必要な補修とは別に、古くなってきたアパートのバリューアップのために内外装のリフレッシュや付帯設備の追加などを実施するとなれば、それら費用も相当な金額となります。

これらの費用増は毎月の賃料に反映させていきたいところですが、一方で近隣相場を上回る賃料を設定するわけにもいきません。(賃料をあげれば入居率の低下を招きかねません。)

そして更に悩ましいことは、アパートにバリューアップを施しても、それが入居率の向上、賃料水準の維持に必ずつながるという保証はどこにもないということです。

以上の収入減+費用増のダブルパンチによってアパートの収益力は低下し、オーナーの手残りとなるキャッシュは減る一方であります。

■WATANKOのアパートもまた築9年目を迎え、これからが正念場

WATANKOのアパートは築年数でいえば、本年秋でちょうど満8年が過ぎて9年目を迎えます。以前は満室を維持できていましたが、近年はいつも1部屋、多い時には2部屋が空室となっている状態が続いています。

1部屋、2部屋という一見大したことはなさそうに聞こえますが、売上高が8.3%あるいは16.6%も減っているわけであります。個人にとって収入が2割近く減る事態というのは決して安穏とはしていられないでしょう。

築9年目を迎えると、もはや築浅物件とも呼べずどこにでもある中古アパートの一つになります。古くなってきたために前述の収入減+費用増のダブルパンチに見舞われはじめました。

多くのアパートオーナーと同様に、WATANKOもまたアパートの建築に当たっては資金の借入をしています。このまま空室が3部屋、4部屋と進行すると損益はともかく、キャッシュフローが赤字に陥ります。

今迄は管理会社に色々とお任せして、なかばほったらかしにしてきましたが、これからは定期的なモニタリングを忘れずに、かつ空室対策を怠らないようにしなければなりません。

対策と言っても、「それなりの効果が期待できるが、少なくない費用を伴う手段」から「やらないよりはやった方がまだマシという程度の手段」まで様々な内容があげられます。

ホンネを言えば管理会社には手数料を支払っているのだから、こういった対策は全て押し付けてしまいたいところですが、オーナーが負担となる支出が生じることや賃料設定に関する慎重な判断を伴うものもあるため、オーナー自身が出張って「収入の維持」と「費用の抑制」にむけて管理会社と共同で頑張るほかありません。

遊休物件の売却、新規の賃貸契約の締結がそれぞれ事務手続き含めて完了した矢先に、今度はアパートの管理の強化が舞い込んできました。

不動産投資はサラリーマンの副業の中でメジャーなひとつかもしれませんが、この副業においても決してタダ飯はありません。

不動産投資を手掛ける方々におかれましては、その支払った労苦と費用に見合ったリターンがもたらされんことを祈念致します。

(あとがきにかえて)

WATANKO「というわけで、これから管理会社と週末打ち合わせを重ねて、対策を考えていきます。」

妻ミサト「管理会社の担当のBさんだけど、なにかとても頼りなさげなのよね...」

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センセイ、アパートの契約更新料を支払ってください(2017/7/22)

(続)センセイ、アパートの契約更新料を支払ってください(2017/7/24)

WATANKO「おっしゃるとおりです。パフォーマンスは大いに不安であります。」

妻ミサト「いっそ長男を不動産管理の継承のためのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)として手伝わせてみてはどうかしら?」

WATANKO「長男よりもOJTが必要な人物がおります。」

妻ミサト「まあ、一体、誰かしら?次男はまだ中学生だし...(ワクワク)」

WATANKO「それは...アナタです!ダ----ン!!(喪黒福造ばりに)」

妻ミサト「!!!」

2017年7月28日 (金)

地中に眠るもの 2017

先日の記事で紹介したとおり、WATANKOは26年間にわたって飲食店を保有、賃貸してきましたが、この度、店舗を解体撤去して新たに更地として貸し出すことにしました。

その店舗の解体工事ですが7月の暑い中、順調に進んで予定通り7月末には完了する予定です。

■杭が埋まっています

その解体工事を請け負った業者から、先日連絡があり、建屋を撤去したあと基礎を掘削、撤去してみたところ、地中に大きな杭が入っているのを見つけたとのこと。

連絡をうけてから数日後の週末に、現場に出向いてみました。業者が呼んだのか、新しい借り主も丁度やってきて一緒に現場を確認することになりました。

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これは、解体現場の一角にて基礎が撤去され深く掘り下げられた後です。写真ではわかりにくいですが4~5mの深さになっています。

電話によると、ここに埋められていたのは杭との連絡でしたが、実際に見てみると直径90cmくらいの土管が埋められていました。詳しく述べると長さ60cmの土管があり、さらにその下に90cmの土管がもう一本埋められていました。つまり2本の土管が縦に並んで埋められていたというわけです。

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これが取り出した杭、いや土管です。

業者の見立てによると横に間隔をあけて5本、縦に同じく4本、合計20本程度の土管が上下2本埋められているとのこと。


■土管の撤去をどうするか

この土管の撤去をどうするか。選択肢は2つです。

(A)借り主側によると土管を残したままでもその上に、新しい店舗を建築するのは支障ないとのこと。したがって撤去せずそのままとする。

(B)将来、賃貸契約が完了し、今度は土地を売却するとなった場合、このような埋設物が残ったままであると買い主から瑕疵担保責任を問われかねないので撤去する。

なお(B)であれば、当初想定していなかった撤去が追加工事となるので費用が余分にかかります。(A)なら追加費用はかかりません。

WATANKOは考えた結果、(B)を選びました。撤去しないと後年、問題に起こしかねない種を残すことになるためです。

撤去にかかる追加費用は、リスク除去費用としてみれば致し方ありません。当初400千円と提示されましたが、交渉した結果、200千円にまけてもらいました。

それにしても建屋の地盤の強度を高めるために杭(つまり鉄骨)が打たれることがよく聞きますが、今回杭ではなく、なぜ土管であったのか。解体業者も杭のかわりに土管を埋めるという話は聞いたことがないそうです。

店舗を建築した時期は1990年頃、当時はバブル時期であり工事業者も引っ張りだこの中にあって、工期短縮、コスト削減のために杭ではなく、代わりに土管を埋めて地盤を補強したということなのでしょうか。

なかなかにいい加減さが漂う工事方式であります。

ただ幸いというか解体業者いわく、ただ埋められていた土管の撤去ではなく、もっとしっかりと深く打ち込まれていた杭であれば、撤去費用はもっと掛かっていたとのことです。


■地面を掘れば何かがでてくる

建物を撤去すると、その下には何か埋まっていたという話をWATANKOは何度か伝聞したことがあります。それは今回のように杭など地盤を補強することを目的として埋められていた場合があれば、または解体撤去した廃材を、処置費用をケチってその現場に埋め戻してしまい、後年掘り起こしたところ、発見されるという場合もあります。


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地中に眠るもの(2013/12/3)

(続)地中に眠るもの(2013/12/4)


建物の解体撤去が何度か行われて、土地の利用が進んでいくと、このようなトラブルに出くわすこともあるかもしれません。

貴方のマイホームが建っているその土地の地下には、なにか埋まってはいませんでしょうか。

お近くの法務局に出向いて、土地の過去の利用歴を調べてみると、何か埋まっている可能性を探ることができるかもしれません。

ご心配な方は、この夏休みにでもどうぞお調べください。

2017年7月24日 (月)

(続)センセイ、アパートの契約更新料を支払ってください

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(前回からの続きです。)

さてアパートの契約更新料を未払いしている学校のセンセイに対して、WATANKOはアパート管理会社の担当のBさんに対して、当人の連絡保証人や勤務先(学校)に連絡して、当人に契約更新料を支払うようにプレッシャーをかけることを提案します。(というか半ば指示です。)

その後、数週間経ってもBさんから音沙汰がありませんでしたでの、やれやれと思いながらWATANKOが連絡を入れると、Bさんいわく

「ある日突然、センセイがアパート管理会社にやってきて契約更新料を支払っていった」

とのこと。

なぜ突然、センセイは支払いに応じたのか。

■家賃補助ほしさに契約更新料を支払う

種明かしをしますと、センセイは勤務先(学校)に住居費に対する補助制度を申請するために、賃貸契約を証明する書類に賃貸者の記名・捺印が必要となりました。それをもらうべくアパート管理会社を訪れたのです。アパート管理会社の記名・捺印をもらうのに、一方で契約更新料を未払いのままとするわけにはいかず、センセイは書類と一緒に契約更新料を持参してきたというわけです。

WATANKOとしては、これは大変、運が良い展開でありました。

しかしセンセイは勤務先の家賃補助の制度をそもそも元から知っていた可能性もあります。そのうえで補助制度の申請を滞らせることになりかねない契約更新料の未払いをなぜ起こしていたのか。もともと家賃補助の申請を出すときに契約更新料を支払うつもりであったのか。

センセイがアパート管理会社を訪れた日には、担当のBさんはお休みであり、別のスタッフが応対したため、このあたりの事情は知らずじまいでありました。

WATANKOがもしもその場に居合わせたなら、なぜ契約更新料を未払いしたのか、その理由を是非とも聞いてみたかったです。


■今後に向けた対策

この結末に対して、アパート管理会社のBさんは「いやー、支払いがあって本当に良かったですね。WATANKOさん」といかにも脳天気な返事を添えてくれちゃっています。

WATANKOはここで再びBさんに対して、「たまたま相手の都合で支払いがなされただけ。アパート管理会社のノウハウや努力があって、それが実った訳ではない。センセイが支払いにこなかったら一体どうするつもりであったのだ。だいたい打ち合わせたとおりの連帯保証人や学校への連絡はどうなっていたのか。それに支払いがなされた後も連絡をよこさず、こちらから問い合わせる始末ではないか。」という主旨のハードクレームを再びBさんにかましました。(ここで具体的に述べますと、ブログの品位を著しく落とすので詳しくは割愛します...。)

それに今回はセンセイに家賃補助を申請したいという弱みがあったからこそ、支払ってもらえましたが、センセイはまたいつ未払いを再発させるかもしれません。そういった事態に対して、現在のアパート管理会社の対策は脆弱そのものです。

そこでWATANKOはBさんに対して、

今回の我々の最大の収穫は、センセイが家賃補助を受けているという情報を入手したことです。今後、同種のトラブルが発生した際には、この情報を武器に交渉してください。具体的には、例えば何らかの未払いが起きたときに、以下の主旨を書いた督促状を差し入れてください。

『家賃補助を受けているのに対して、補助の対象となる賃貸契約の履行を怠っていることは、学校から家賃補助を不当に得ている、学校に対して虚偽の申請としていることになりますので、支払いが行われない場合には、学校に告発させていただきます。』

とインプットしました。これで以前よりも督促状の効き目があがりそうです。

しかし、実際に未払いが再発した際にBさんがきちんと行動するか、怪しい面もあります。いざとなればWATANKOが一緒になって行動をおこすほかないかもしれません。

やれやれ、委託手数料を返してください。

■賃借人のモラル低下が心配

もともと賃借人の99.9%は契約に基づき、きちんと賃料を支払っている人達であることはいうまでもありません。

それであっても過去にWATANKOは所有物件の賃料につき、賃借人から未払いをくらうことがしばしばありました。未払いが繰り返されると、賃借人は、ひょっとしたらガストで無銭飲食をしたり、ローソンで万引きすることに比べて、賃料の未払いに対する罪悪感は薄いのかとすら思えてきます。

電気代を支払わなければ電気を止められるから、契約者は電気代の支払いを滞らせません。でも賃料は支払わなくても、すぐに追い出されない。ひょっとしたら踏み倒せる可能性があるなんて思っているか、とすら思えてきます。

元来、住居の賃貸契約とは賃借人にとってなにかと有利になっています。貸し主は、賃借人に一度貸してしまえば、賃料未払いがあったからといって直ちにサービス提供を停止する(住居から追い出す)手段をとるわけにはいきません。要件を満たし、手続きを踏むことで法的手段はとれますが、その場合、たいていは手間と費用倒れに終わります。賃貸人はそんな事情を知ってか不法・不当な手段をとろうとするのでしょうか。

WATANKOは賃料未払いに出くわす度に、上記のように賃借人のモラルの低下がどんどん広まりはしないかと懸念します。

不動産賃貸業とは他人に商売や生活の場を貸し出すビジネス。そのビジネスを通して様々な人間の素性や性格、そして人生に嫌がおうにでも触れることになります。

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不動産投資に取り組もうとする個人投資家の皆さんにおかれまして、上記のことを頭のほんの片隅にでも覚えておいてもらえたなら、この記事を書いた甲斐があったと言えるでしょう。

2017年7月22日 (土)

センセイ、アパートの契約更新料を支払ってください

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(やれやれ、空室率だけでも頭が痛いのに...)

WATANKOは原則サラリーマンですが、半ば家業ともいえる不動産賃貸業も営んでおります。その所有物件の中にはアパートが含まれており、大手のアパート管理会社に募集と管理を委託しています。

今回はそのアパートの入居者のうちのひとりが、賃貸契約の更新料を支払ってくれないというお話であります。

■アパートの契約更新料の未払いが発生

WATANKOが保有するアパートは今年で築9年目を迎え、最近は空室率が徐々に上がる傾向がでてきました。そんな中にあって手取り収入の下振れを抑えるべく、賃料の他に入居者に支払ってもらう各種費用の確保や、退去時の修繕費用の自己負担の抑制には注意を払っています。

そんな折、アパート管理会社の担当のBさんから、入居者のひとりが契約更新料を未払いとしている旨の連絡を受けました。Bさんによると、これまで何度か支払督促の手紙を差し入れるも相手からの返事は無し、何度か訪ねて行っても居留守を使っている様子だそうです。

その連絡をうけたWATANKOは「じゃあ、管理会社としてこれからどうやって契約更新料を回収するの?」と問えば、「法定更新という扱いにして、あきらめるオーナーのケースもありますが...。」とさっさと白旗を上げ、オーナーにあきらめろという提案です。

全く持って情けない返答に当然ながらWATANKOとしてはBさんにハードクレーム(ここで具体的に述べますと、ブログの品位を著しく落とすので詳しくは割愛します...。)したうえで、「これからどう対処するのだ?」と再度問えば、「入居者に支払いをお願いし続けるほかありません。」と、およそ専門業者らしからぬ、債権回収ノウハウのかけらもない返答です。

Bさん(アパート管理会社)のあまりの情けなさに対して、WATANKOはクレームを通り越して落胆すら覚えました。

■対策を練る

今回の契約更新料の未払い者は、聞けば若い女性、学校の教師とのこと。公務員というと一般的に順法精神があり、契約厳守なイメージを持ちますがなかなかに厚顔な御方です。

WATANKOは気を取り直して、Bさんと今後の作戦を練ります。具体的に動いてもらうのはBさんの役割ですが、このままでは埒があかないので、WATANKOから以下のとおりアイデアを出しました。

(1)先ず連帯保証人に連絡して、当人に契約更新料を支払うよう促してもらう。あわせて当人が支払わなければ連帯保証人に請求させてもらう可能性も伝える。

(2)(1)でも支払わない場合には、当人の職場(学校)に連絡して、監督する者から当人に支払いを促してもらう。

「契約事を守らない、コンプラアンス精神に欠けた者が、教育の現場に携わり続けてよいものでしょうか?学年主任!そして教頭先生!!もしも貴方がたが当人に指導してくれなければ、この次は市の教育委員会に連絡させてもらいますがよろしいでしょうか?」

特に(2)は当人の勤務先が学校ということを踏まえると、かなり対面を重んじると思われるので効果が期待できそうです。また当人に対しては(2)を実行する前に、予告する方法もありかもしれません。職場に連絡がまわると知れば、事前に支払いを申し出てくることも期待できます。こちらとしては当人にダメージを与えることが目的ではありませんので、穏便に済めばよしであります。

ともかく時間が経ってしまうと、当人に対して「未払いでも構わないんだ。管理会社は督促するばかりでそれ以上は踏み込んでこない。」と思わせてしまう事になります。早急に上記の手を打ち、当人に支払いさせるようにもっていかねばなりません。

WATANKOは最後に「こちらは(休日出勤や、金融庁のミーティングやインデックス投資ナイトへの参加など)平日も休日も忙しいので、くれぐれも打ち合わせどおり連帯保証人や学校への連絡を行って下さいね。こんな時のために平素から管理委託料を支払っているのですから、何卒よろしくお願いしますよ。」とBさんに念押ししました。

■膠着状態のまま数週間が過ぎる。そして

その後、WATANKOは仕事が忙しくて、この件を半ば忘れており数週間が経ちました。その間、Bさんからは何も連絡がありません。

想像するにBさんは連帯保証人や学校への連絡を果たして行ったのか怪しいです。あるいは上司に停められているのかもしれません。

Bさんが打ち合わせ通りの対策をとらず、放置する展開は予想していたので、いよいよWATANKO自身が管理会社に乗り込んで、目の前でBさんに連帯保証人や学校へ電話を掛けさせようかと思案しました。

しかしその後、事態は急変しました。

契約更新料を未払いしていた学校のセンセイは、先日、アパート管理会社に突然やって来て契約更新料を支払っていったそうです。

センセイに一体何が起こったのか?

(つづく)

2017年6月28日 (水)

またひとり、不動産投資+インデックス投資を実践した個人投資家ブロガーを発見

【6月27日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

76,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

41,475千円

■損益率

54.6%

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(おっ、WATANKOによく似た個人投資家を発見なり。)

個人投資家の間で米国株投資と並んでいま熱いのが不動産投資、と勝手に分析する駄ブロガーWATANKOですが、先日、とある個人投資家ブロガーの方からお願いを受けて相互リンクを貼らせていただきました。

ご紹介ブログ

予告されない投資の記録

管理人のぴいとさんは、株式投資、不動産投資と経て今はインデックス投資を行っている方です。

WATANKOは不動産投資をやっているといってもその実態は、もともと手持ちの不動産を活用する範囲にとどまるパッシプ、はたまた成り行き不動産投資家であります。本格的な不動産投資家にくらぶれば、亜流・傍流もいいところであります。(不動産投資の苦労面では、結構負けない自信がございますが。)

それに比して上記ブログのぴいとさんは、王道の不動産投資の経験の持ち主です。かといって華々しい成果だけでなく、少額訴訟を起こされた等苦悩した面もあり、そのあたりは等身大、身近な印象を覚えます。

もし若い方々でこれから不動産投資に乗り出そう、または乗り出し始めたという方々にとっては経験者の事例として参考になるやもしれません。

また上述のとおり株式投資の経験もお持ちであり、株式投資と不動産投資のわかりやすい比較記事も書かれています。

参照記事

株式投資と不動産投資

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なおWATANKOは不動産投資を手放しで勧めているわけではありません。資産形成の方法は色々ありますが、それぞれの仕組みやメリット、デメリットをよく理解して選択の有無を決めるべきと考えています。

不動産投資もまたやる、やらないを明確に判断するために、十分な情報が必要です。

情報は書店で平積みされている書籍や、業者や有識者が開くセミナーから得られるかもしれませんが、時として美麗字句を並べて、いいことばかりを謳うなど推奨一辺倒のケースがあるでしょう。情報を提供する側はそれで儲けたいからです。

それらだけでなく、実際に不動産投資を手がけたことがある個人から聞くことができる成功も失敗も織り交ぜたストーリーもまた重要な情報であります。

なおぴいとさんのインデックス投資は国内の定番ともいえるインデックス投信の他、VTやBND等海外ETFをいくつかバイ&ホールドするなど、WATANKOとしても参考になる商品構成であります。

今後の資産運用が目標達成できるよう祈念しております。

2017年6月11日 (日)

父が遺した最後の賃貸契約の終焉④-新しい賃貸先みつかる

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(前回からの続きです。今回で完結です。)

長年、店舗を賃貸してきたJ社が今年になって退去することが決まりました。そこでWATANKOは次の賃貸先を探さねばなりません。

■新しい賃貸先

今回空き物件となる飲食店舗位は鉄骨造りであり、まだまだ利用が可能といえる物件でした。

したがいWATANKOはJ社の退去について詳細を含めて最終決定する前から、いくつかの不動産業者や店舗開発業者に声をかけて、居抜き(店舗の内外装をある程度をそのまま転用する形)による利用を条件とした賃貸先の斡旋をお願いするつもりでした。

「つもりでした」と称しましたのは、実際にはこちらから動かなくとも、どこからか話を聞きつけて来たのか、いくつかの業者から早速当方へアプローチがあったので、WATANKOとしては労せずに斡旋を依頼することができました。

これは実はJ社による働きもありました。J社は退去を急ぎたいがために自身が知っている店舗開発業者にWATANKOの店舗を紹介していた模様でした。

こうやっていくつかの業者と面談し、斡旋をお願いすると早速、そのひとつから話が飛び込んできました。ほどなくWATANKOは店舗の2階にある事務所で先方と面談することになりました。

そこへやってきたのは不動産業者、FCチェーン展開を行う飲食店経営会社の担当、実際に店舗の賃貸先となるフランチャイジー、解体業者、建築業者の面々です。

■新しい店舗はラーメン店

出店したい店舗の種類はラーメン店。詳しくは書けませんが、XX味を売りとしており、同じ県内にある別の店舗を見学にいくと、かなり郊外であるにもかからず繁盛している模様です。

ただし彼らはWATANKOの既存店舗の居抜き利用という条件に対して、店舗を解体して、更地として賃借したという提案を出してきました。解体費用はWATANKO側にて負担、その後にフランチャイジーの負担にて店舗を建てて営業するとのことです。

現存の店舗はラーメン店としては規模が大きく、また店内のレイアウトも使いにくいとのこと。たしかに店舗はバブル末期に設計され、店内外とも意匠に凝ったつくりとなっていました。なにせもともとはお洒落なイタリアンレストランとして建てられていましたから。そのためにいまどきのラーメン店には不向きである様子は否めませんでした。

先方からの賃料の提案は、現在の賃料の3分の2です。また保証金もおよそ賃料の12ヶ月分を預託するとのこと。現在は土地と店舗の両方を賃貸していましたが、これが土地だけになるので減額は仕方がありませんが、それでも土地だけで3分の2の賃料を確保できたのでまずまずであります。(一方で、築年数が相当経過した店舗には賃貸する価値が低いとの見方もでき、その点はちょっと残念ではありますが。)

というわけでWATANKOは先方の提案を受諾して、フランチャイジーと諸条件を詰めたのちに仮契約を交わしまた。これから既設の店舗解体、測量をおこなった上で、定期借地権契約を取り交わすという段取りが待っています。

■土地のみの賃貸契約は歓迎すべき展開

店舗を解体撤去して、土地のみの賃貸という形態に切り替えることになりましたが、これは上物が無い分、リタ―ンは減りますが、同時に店舗維持に関わる様々なトラブルが起きることはなくなるため、リスクもまた格段に減ることになります。

サラリーマンを兼業するWATANKOは不動産賃貸業に多くの時間を割けません。また将来のリタイア後においても悠々自適な生活を満喫するために、不動産賃貸業のトラブルにつきあわされる可能性は減らしておきたいものです。

したがい賃貸物件がトラブルフリーの方向に向かうことはWATANKOにとっても歓迎すべき展開でありました。

さてその後ですが、現在、不動産業者のアレンジのもとに各契約の手続きや解体工事が手際よく進められています。

特にフランチャイジーは、早く新店舗を立ち上げて商売をスタートさせていきたいという意気込みに満ちていました。WATANKOとしても賃料収入が途絶える期間をミニマムにできて助かりますし、フランチャイジーの意欲に大いに期待したいところです。

新店舗のオープンが今から楽しみになってきました。

ところで以下は余談です。

仮契約がすみ、J社社長が一足先に立ち去ると、面々とWATANKOは誰ともなく、J社について語り始めました。

するとJ社のかなり大変な内情について、WATANKOが説明するまでもなく、皆の間ではとうに十分知れわたっていることがわかりました。もちろん誰もがJ社に対して信用しておらず、今後は一切の取引を避けたいという意見で一致しました。

ウラではみんな知っている。あな恐ろしや。


(あとがきにかえて)

WATANKO「先日の“バスの食堂”跡地の売却といい、今回の賃貸先の切り替えといい、なんとか目論見に近い内容でまとまってよかったよ。」

妻ミサト「お疲れ様。想像していたより早く決着がついてよかったわね。」

WATANKO「ああ、懸案の不動産物件について条件にほぼ合致した買い主や賃貸先が見つかってよかった。こういうことはタイミングがとても大事。同じ相手であっても1年前や1年後には果たして話がまとまったかどうかわかりませんわ。」

妻ミサト「私との・・・」

WATANKO「妻の次のセリフは『私との出会いと結婚のタイミングもとても大事だったでしょう?』という、だ。」

妻ミサト「!!!」

2017年6月 9日 (金)

父が遺した最後の賃貸契約の終焉③-退去に至る道

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(前回からの続きです。)

東日本大震災にて被害をうけたJ社は経営危機に陥り、賃借先の店舗オーナー達に対して賃料の支払いの遅延を引き起こしました。WATANKOはこの事態がどこまで深刻になるか読めず、その収拾と今後の管理マンパワーの削減のために不動産業者K社に管理を委託することにしました。

■悪化する関係、そして退去へ

K社は地元で古くからある不動産業者であり、現在は若社長(といっても40代)が2代目として、老舗ならではのネットワークを駆使して営業しています。そのスタイルは当事者間の契約にキッチリ基づき、オーナー側の利益を第一に、相手に対して義務の履行を徹底的に要求し、法的手段もいとわないタイプです。年輩の業者にありがちな「何事も話し合いで円満に解決」というスタイルとは180度正反対です。

WATANKOは「K社に賃料の回収を含めた管理業務の一切を委託したため、今後の連絡は先ずK社を通す」旨をJ社に連絡しました。その後のK社はJ社と打ち合わせを行い、その毅然とした姿勢と交渉によって、数か月後には遅延していた賃料が支払われることになりました。

しかしJ社の社長は腹の底ではK社の存在を認めておらず、何かあるたびにWATANKOに直接連絡をよこしてきます。その都度WATANKOはK社を通して連絡・交渉する旨を伝えますが、J社とK社と間には連絡が全くやりとりされません。トラブルが起きてもJ社とK社との間は没交渉な関係が続きます。

やがて店舗の電気設備の更新をめぐるトラブルが起きると、J社の社長は賃料の未払いを起こす始末となりました。さらにはWATANKOの店舗との契約を終了させて出ていくことを腹に決め、今年の年明けになってWATANKOに連絡してきました。

関連記事

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■ボヤの発生、そして退去へ

J社との契約終了にあたっては、管理を委託しているK社にWATANKOの要望を伝えて一切を取り仕切らせるのが本来のやり方です。しかし上述のとおりJ社とK社は没交渉の状態にあり、このままでは退去の段取りの打ち合わせが進むとは思えません。そこでやむなくWATANKO自身が退去について、J社と直接協議することにしました。

震災以降、K社に管理を委託するも当初遅延していた賃料の回収以外はK社はJ社に対してほとんどまったく管理会社として機能していませんでした。これについては2社の態度や行動にそれぞれ問題があった面もありますが、一方でWATANKOはやはり不動産賃貸のトラブルはオーナーが自ら動くことが必要であると今更ながら痛感することになりました。

またここにきて更にトラブルが発生しました。J社はWATANKOに年初の時点で半年後の退去を連絡してきたのですが、春先になって店舗にてボヤ騒ぎがおきて消防車が出動する羽目となりました。

ボヤの被害は結局ごく小規模でありましたが、J社としては今更修繕して営業再開する気もなく、ボヤの翌日時点で直ちに閉店せざるを得ない事態となったわけです。

こうなるとJ社からみれば退去の予定期間まで売上もたたない、ボヤでJ社自身にも損害が出る事態となり、退去をできれば前倒しにしたい、退去にあたって復旧費用などの出費を抑えたいという願望がでてきました。

そこでWATANKOはJ社の社長と何度か打ち合わせを重ねて、退去にあたっての条件につき協議してきました。なかでも賃貸契約書に書かれている「原状復帰」の定義や保証金の取り扱い等について、双方の意見は食い違いことが多々あり、J社社長はE社から店舗の営業を譲りうけた時の条件等WATANKOがあずかり知らないことまで持ち出して自己の主張を通そうと必死です。

結局、J社にある程度譲歩する形にて退去の条件を決めて、当初の予定より1ヶ月早く賃貸契約を終了させることになりました。

こうしてWATANKOはJ社との間に合意解約書を取り交わし、16年間続いてきた賃貸契約は終焉を迎えることになりました。

■J社について

WATANKOにとっては、これを機会にJ社と手を切ることができたことは幸いでありました。J社はE社の破綻から成り行きで賃貸先として付き合う関係になりましたが、J社の飲食店経営のリスクにWATANKOの店舗はよく巻き添えをくっていました。

それであってもWATANKOとしては賃貸を継続してくれることを第一優先として、トラブルが起きても穏便に済ませてきたり、賃貸を開始した初期の頃はJ社の好き勝手な振舞いを随分と黙認してきました。

J社は上場を狙った無理な店舗展開やその後の震災から受けたダメージから、この先の経営はまだまだ大変であろうと予想していました。J社の社長はプライベートでは数億円かけて豪邸を建てたり、数千万円もする英国の超高級車を乗り回していますが、会社の内情はかなり大変であることは調べがついていました。(会社名を伏せているとはいえこれ以上はちょっと書けず...。)

もしもJ社がE社と同じように経営が破綻すれば、WATANKOの賃貸契約にも悪影響を及ぼしかねず、WATANKOはかねてからそういったJ社とは関係を絶ちたいという意向を年々強く持つようになっていたわけでありました。

しかしこちらかは契約解除を申し入れれば、J社からはどのような条件をふっかけられるかわかりませんので、K社と相談しつつ、J社の情報を収集しながらここ数年は手を切る機会をずっと探っていたというのが実情でした。

それがこの度、J社からの申し入れを契機に契約終了、退去が成立したことは丁度よい展開でありました。

気がつけば、この賃貸契約がWATANKOが父から引き継いだ契約の中で、最後に残ったものでありました。この契約を終了させたことで、父から受け継いだ賃貸はごく小規模の駐車場物件を除いて一切がなくなりました。

さあ次はこの店舗の再活用であります。

(つづく)

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