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2017年3月 6日 (月)

春とともにやってくるお隣さん

■投資元本(待機資金含む)

76,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

37,852千円

■損益率

49.8%

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(春とともにやってきます。)


WATANKOが住む自宅の隣地は、一昨年に土地所有者が亡くなり、相続した親族によって売却されました。買い取った不動産業者が戸建て住宅用として土地を3つに区画分けして分譲したところ、田舎であっても大型商業施設に近い立地であったためか、程なく買い手がつきました。すでに3区画のうち2区画で住居が建築中です。

建築中の物件を購入した家族が週末に何度か見学にきています。どちらの家族も若い夫婦で、就学前の幼児を連れています。

若い家族はマイホームが着工する前の頃は敷地内を行ったり来たり、また着工、上棟してから以降は建屋のまわりや中を見てまわっていたりしていました。

彼らのマイホームの完成をとても楽しみに待ちわびている様子が、20m離れた単なるお隣さんであるWATNAKOにも伝わってくるようです。

住居はプレハブ工法であれよあれよという間に建ってしまいました。在来木軸工法で建てた我が家と違うなあと関心ひとしきり。建築工事中の住居をみると南向きには大きな開口部の窓がたくさん取り付けられています。家の中の日当たりが良さそうです。

最近は3月末?の完成引き渡しにむけてなのか、夜も内装工事が進んでいます。

建主である家族にとっては、新年度の子どもの就園・就学に合わせて引っ越ししてくる予定なのかもしれません。

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長らく塩漬けであった空き地が、相続の発生に伴い再活用される。そこに家が建つだけでもまわりの景色がちょっと変わります。大げさにいえば住む人々が若返り、そこに消費が生まれ、交流が育ってくるようです。

とくにここでとりあげた物件は、もう数十年間もの長い間、空き地であった土地なので、変化の印象が大きいです。古い家並みの間に、徐々に新しい家が建ってくると、あたかも街の新陳代謝が少しづつ進んでいくかのようです。

終身雇用が廃れていく中で「住宅ローンは危険だ」「地震など天災のリスクがあるので住まいは賃貸に限る。」といった意見も時折見かけます。

経済生活におけるリスクマネジメントの観点からみればそのような判断は賢いかもしれません。

でもWATANKOはマイホームの完成を待ちわびている若い家族、今、最高に幸せをかみしめているであろう若い家族を見ていると、彼らはこの幸せな日々を一日でも末永く続けることができるように、時はお金のリスクをはねのけながら、努力と思いやりと協調の人生を送るのだろうなと思えてきました。

ああ、若い家族の活気っていいなあ。

彼らをみてWATANKOもまた新しいマイホームに引っ越しして、幼い子ども達との新しい生活を始めた時の幸せな瞬間を今でも覚えています。

春の訪れとともにやってきたお隣の若い家族。

彼らに負けないくらい我が家もまた改めてマイホームの幸せをかみしめていきたいものです。

関連記事

How to build my house ①はじめに

How to build my house ②要望のまとめ

How to build my house ③ハウスメーカーの選定、コンペ、契約

How to build my house ④建築費用


2016年7月 6日 (水)

田舎の平屋暮らしにはタワーマンション、アトリエにお金をかけられません

WATANKOの住環境はズバリ都市部の勤務先から遠く離れた地方都市、それも郊外に平屋の一軒屋をかまえています。庭先には雑草花と緑がふんだんにあり、周囲には動植物ならびに昆虫があふれています。また駐車場代がかからないことをいいことに好きな車を気兼ねなく所有できます。

しかし同じ勤務先で働く知り合いの中にはWAATNKOとは真逆の住環境の中に住む者もいます。

■タワーマンション

最近、仕事で絡むことが多いTさんは、勤務先から徒歩10分のところにあるタワーマンションの26階に住んでいます。そのタワーマンションに先月、Tさんの好意で招かれました。

敷地内にはいると林の中を抜けてモダンなエントランスにたどり着きます。すでにそこは周囲とは隔絶された世界です。さらにTさんの住まいがある26階からの眺めは絶景。(場所が特定されるので写真を掲載できないのが残念です。)そんでもって低層階からテラスに出向けば垣根で囲われたBBQのブースがたくさん並んでいます。WATANKOはTさん他同じ勤務先の知り合いと平日夜のBBQを楽しみました。

そこでは田舎、平屋住まい、正真正銘の自然に囲まれた暮らしをおくるWATANKOは、自分の暮らしとは真逆であるTさんの都心部、タワマン、人工的ですが閑静な暮らしを眺めてみてそのギャップをまざまざと見せつけられました。

Photo

帰宅後、その物件をWebで調べてみると分譲がまだあり、価格帯はなんと75百万円~95百万円。加えて管理組合費用や固定資産税も高いことは容易に想像がつきます。

最寄駅から徒歩5分、勤務先から同10分という素晴らしすぎる立地、26階という高層からの眺望、そして75百万円~95百万円という価格帯。いやはや何もかもすごいモンを見せてもらいました。

■アトリエ

さてさらに数日後、同じ部署で働いていたYさんがこの度、異動することになり、これを機に彼のアトリエに招かれて、訪ねることになりました。

そのアトリエは世田谷区の環八沿いに住むYさんが数年前に、自宅から数百メートルのところに新築し、所有しているという物件です。

WATANKOからみれば、同じ勤務先(要するに同水準の収入と家計)の人が、ただでさえ世田谷区の環八沿いという好立地に住んでいながら、さらに自宅とは別にアトリエまでかまえていることに驚きました。

そのアトリエは専門のデザイナーに設計を発注したコンクリ打ちっぱなしのモダンな外観で2階建てです。

中に入れば趣味のアウトドアやスポーツグッズのストックヤードにもなっており、さらにキッチンや寝床はもちろん、書斎やAV、暖炉までも揃っています。

またガレージも兼ねており室内に車を入れて整備もできるようになっています。まさに男の趣味のかたまりのような別宅です。

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あとで土地代と建築費用をきけば合計で80百万円ほどかかったとのこと。そりゃあ世田谷の環八沿いに専門のデザインに発注すればそれくらいはかかることでしょう。

それにしても自宅とは別に趣味の権化ともいうべきアトリエにそれほどのお金をかけるとは、いやはや豪奢な住環境であるとWATANKOはひたすら感嘆するだけでした。

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Tさんにしろ、Yさんにしろ、住環境にここまで徹底的にお金をかけるとなれば、その甲斐あって素晴らしく充実したライフスタイルが送れるかもしれません。

一方でこれらについて通常の分譲マンションの倍以上の取得費用を掛けることの妥当性をどう見出だせばいいのか、WATANKOにはちょっと思い浮かびませんでした。WATANKOはというと住環境にこれほどの費用をかける気には到底なれません。

さらには果たしてこれほどの住環境にお金をかけることが生涯の家計収支においてバランスがとれていることなのか、ちょっと疑問にも思いました。WATANKOならあと20百万円費用を抑えて、その分ポルシェでも買うという方向に発想が向いてしまいます。(結局、お金を使うことにかわりはないといわれればそれまでですが。)

素晴らしい住環境を手に入れた彼らに対して、全く羨ましくないといえばそんなこともないですが、同じように自分もそのような住環境を手に入れたいとは素直には思えませんでした。

住環境にこれほどのお金をかける彼らは、果たして充実したライフスタイルに対して意欲的な人々なのか、それとも家計生活における蛮勇なる人々なのか。

彼らが定年を迎える15~20年後あたりの姿を見て、それを確かめてみたいものです。

2016年4月 5日 (火)

子ども部屋の仕立て方-部屋の広さと配置

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当ブログのプラットフォームであるココログの解析機能によると、当ブログへ来訪される方々の約6割は30歳代以下の模様です。

WATANKO自身もそうでしたが、30歳代が抱えるテーマの一つとしてマイホームがあげられることでしょう。

そんな折、先日Twitterで相互フォローいただいている@ayame_indexさんの以下ツイートを拝見しました。



結婚して子どもを持つようになった家庭において、親はマイホームにおける子ども部屋をどう仕立てるべきか。

もちろんながらここには唯一絶対の正解はありません。両親のライフスタイルや子どもの教育方針、そして家計など家庭ごとの事情が影響することでしょう。

それを承知の上ですが、僭越ながらWATANKOが12年前に自宅を建てる際に考えた子ども部屋の仕立て方について紹介いたします。


◆子ども部屋で何をやらせるか

親からみて子どもには子ども部屋で何をやってもらいたいでしょうか。

WATANKOが突き詰めて出した答えは次のとおりでした。

①一人で寝起きする。

②自分の持ち物を管理させる。


これに付け加えるとすれば、せいぜい③勉強を集中してやってもらうくらいです。

上記以外の例えば読書をするとかおやつを食べるというのは家族が集うリビングでやってもらって構いません。③ですらダイニングテーブルの上でも当人がOKなら(当座は)子ども部屋でやらなくても構いません。

と、このように考えていました。

したがい上記①②③のためのスペースがあれば十分と考えて、子ども部屋の広さは広すぎず、狭すぎずにて検討しました。

その結果、机、造作の収納棚、衣類タンスのスペースをとり、かつ布団を敷いて寝るスペースを確保して5.4帖にて設計しました。

これはWATANKO自身の子ども部屋が6帖だった経験をふまえて、もう少し狭くて丁度良いという視点もありました。

子ども部屋をあまり広く快適にすると、子どもは部屋にこもりがちになると考えて必要十分な広さにしたわけです。

また上記②の観点から見て、狭い部屋は散らかるとすぐに不便になりますし、収納も限られるので子どもに整理整頓と断捨離を促す狙いもありました。

なおWATANKOの自宅建築の設計検討当時、子どもは長男のみでした。WATANKO夫婦としては2人目を待望していましたが、できるどうかわからない状態。仮にできたとしてしても長男とは少なくとも6歳は離れていること、そして性別は長男と同じか異なるかわかりません。

そのような状況下でしたので、独立した子ども部屋をそれぞれにあつらえる事情がありましたことを付記しておきます。


◆子ども部屋の配置にも配慮


子ども部屋は部屋自体だけでなく、家の中における配置にも親と子どもがそれぞれの在拠を自然と意識できるよう配慮しました。

以下は実際のWATANKO家の図面です。

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室内の配置を玄関から順にリビング、子ども部屋、親の書斎・寝室と配置したわけです。

これなら子どもが玄関から自室に入るためにはリビングを必ず通ります。これによってリビングにいる親からみて、子どもが家に出入りする様子が自然とわかります。

また親がリビングから書斎・寝室に移動するときには必ず子ども部屋の前を通ります。これによって子どもの様子をうかがったり、会話がしやすくなります。

なおWATANKOは注文住宅でしたので、上記のように自由な配置を計画できましたが、建売の場合、間取りによってはここまで徹底できないかもしれません。

しかしなるべく親と子どもの動線が交わるように部屋の割り当てることが、家族間の普段の会話を促しますので検討をお勧めします。


(あとがきにかえて)

子ども部屋は、そこで自律的な生活を促す一方で、家族との生活の接点が希薄にならないような仕立て方にすべく、部屋の広さと配置を決めました。


実際に出来た子ども部屋はやはりちょっと狭かったかなとも思いましたが、その分リビングを広くとったので、そこで家族みんなでくつろぐ場面は確保できたかなと回顧しています。

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2014年12月20日 (土)

(続)分譲マンションのオーナー達は運命共同体

【12月18日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

59,930千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

31,869千円

■損益率

53.2%

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(同じマンションのオーナーとチームビルディングしましょう。)

(前回からの続きです。)

前回、勤務先の同期Bさんの分譲マンションのエピソードを紹介しました。

マンションを保有し、長年維持管理していけば、Bさんのような施工不良といった深刻な内容でなくとも様々な人的・物的なトラブルに出くわすこともあるでしょう。

トラブルについて国土交通省のマンションの統計・データ等によると平成25年度の調査結果では「特にトラブルがないマンション」は26.9%あるも、一方で65.6%のマンションが何らかのトラブルを抱えている模様です。

トラブルを大別すると居住者間のマナーをめぐるトラブルが55.9%と最も多く、次いで建物の不具合が31.0%、費用負担が28.0%となっており、さらにそれぞれの項目の主要内訳は以下のとおりです。

「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」の具体的内容
⇒「生活音」34.3%、「違法駐車」24.7%、「ペット飼育」22.7%

「建物の不具合に係るもの」の具体的内容
⇒「水漏れ」18.8%、「雨漏り」12.2%

「費用負担に係るもの」の具体的内容
⇒「管理費等の滞納」27.2%

なお団地型は、単棟型に比べ各トラブルの発生率が高くなっています。

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こうした様々なトラブルの中だけでなく大規模修繕や立替・売却といった大きなイベントや検討を行う際には、オーナー達は自らの総意をまとめて対処していかなければなりませんが、総意をまとめあげるだけでなく時には多くのオーナーに迷惑が生じる事態が生じたり、大きな費用がかかる事柄、所有権が阻害される事象がおきたときに、マンションのオーナー達はその解決にあたってどれだけ共同して心血を注げるものでしょうか。

分譲マンションへの入居当初はオーナー間では良好な関係を維持できたり、建物にも問題が発生せず恙無い日々がつづくかもしれません。しかし将来にわたってはどうなるのか。おおげさかもしれませんがマンションの数だけ、オーナーの人生の数だけリスクがあるかもしれません。

他人に気兼ねなく暮らす都会のマンション生活をおくるつもりで購入した御仁におかれましては、実際にはそこには他人との少なくないかかわりや他人の生活の影響を間接的に受けかねない暮らしがまっていることは頭の片隅にていれておくべきでしょう。これまた大げさな言い方かもしれませんが、同じマンションに住むオーナーは運命共同体である一面をもっているかもしれません。

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「自分はあくまでそんな煩わしは御免だ、面倒な環境・事態に陥ったならば売却してしまえば良い。」とスマートに考える方もいるやもしれません。

上記にて引用した国土交通省の統計では購入したマンションに永住するつもりとする世帯の割合は52.4%とのことですが、言い換えれば半分近くの人が売却・転居もありと考えているというわけです。

しかしその時に果たして収益面で満足する条件で売却できればよいですが、そうでない場合、後々長年に渡る家計においてダメージを残すことになるでしょう。(マンションを売却してローンを繰上げ返済しても、残債がまた残ってしまう等)

また別の分譲マンションを購入して転居しても、生活環境の変化は少なからずストレスになりますし、そこでもまた新たなトラブル等のリスクを潜在的に抱えることになります。

そして何より最初から上述のように売却もありき(マンションを買ったけれども一時的な住まいにおわる)ならば、そもそも最初から賃貸にすればすれば良かったという発想にたどり着きませんでしょうか。

(あとがきにかえて)

共同住宅オーナーは自分の住まいのあり方を自分で100%自在にマネジメントできない構造的な問題を抱えています。これに向き合い他のオーナーと緩やかながらもしれませんがチームビルディングする気持ちを大なり小なりもつことがマンションのオーナーの隠れた要件かもしれません。

2014年12月19日 (金)

分譲マンションのオーナー達は運命共同体

【12月17日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

59,930千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

30,455千円

■損益率

50.8%

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(同じマンションに住む他人は、遠くに住む親せきよりも重要かもしれません。)

WATANKOは実家の敷地内に自宅を新築して以来10年が経ちましたので、10年目のメンテナンスということで今年秋に防蟻・防腐工事と塗装の工事を行いました。

その結果、外壁については高圧洗浄の後にサイディングはクリア塗装、加えて雨樋・軒天・破風板・幕板そしてエアコンのホースカバーを塗装してかなり綺麗に仕上がりました。また玄関ドアの一部破損も修理する一方で、長男がサッカーボールをぶつけて破損させたウッドデッキの一部は軽微でしたので補修せずに済ませました。

合計で1,600千円ほどかかったわけですが、10年分の保守修繕と解釈すれば単純計算でひと月あたり13,000円程度の費用負担であったというわけです。

自宅は戸建てということで保守修繕の内容も時期も自分で好きに決めることができます。予算をケチって褪せた外観のままに済ませることも、しっかりと費用をかけて綺麗にリニューアルすることも自分次第です。今回はトラブルがなかったので見送りましたが、空調や給排水設備などの更新も自在に判断できます。

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勤務先の親しい同期のBさんに、「自宅の塗装工事やなんやかんやで1,600千円もかかってもうた。今夜はBのおごりで飲ませておくれ~。安っすい店でええから。な、な?」とからむと、逆にBさんのため息交じりの愚痴を聞く羽目になりました。

なんでもWATANKOと同時期に分譲マンションを購入したところ、施工不良が見つかり販売店と施工業者を相手どってかれこれ3年も係争してきたとのことです。

かいつまんで言うと以下のとおりです。

◆施工不良問題を乗り越えるためBさん含めオーナーたちが一致団結。建築コンサルタントに依頼して、建物診断を行うところから始めるなど積極的な行動を展開しました。そして3年にもわたる交渉の結果、相手方に一定の瑕疵を認めさせて補修工事させるところまでこぎ着けるに至りました。

◆上記問題に取り組み続けた中で管理組合の運営も強化してきました。維持修繕についてもコストマインドを徹底させて費用低減に努めるなど積極的な運営をすすめてきました。

◆Bさんのマンションの世帯数は30世帯と比較的少なく、かつ年代や似通っていたため大半のオーナーとはかと合意形成がしやすかったのが幸いしました。一方で中には組合の意向に異を唱えるオーナーも存在しましたが、粘り強く交渉を続けることなどによってひとつひとつそうした障害を乗り越えてきました。

そして何よりBさん自身がマンションオーナーの中でリーダー格として旗振り役となってきたおかげで、他のオーナー達と広く良好な関係を築き上げることができたという副産物もありました。

「・・・うわ、焼き鳥5本で350円とはホントに安っすいわ、ここ。日本酒も焼酎も銘柄わからないけれどとにかく安いから許す。」

WATANKOはBさんに連れてこられた安酒場で半分酔いながら、Bさんの苦労と大団円を迎えつつある3年間の話を聞くのでした。

Bさんいわく「住んでいるマンションのこうした自治活動はもうほとんど副業のようなものだった。」とのことでした。

(つづく)

2014年10月13日 (月)

相続税対策の大基本-現金から不動産への資産転換

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(最上階からの眺めをいっぺんだけ見せて欲しい。それで十分です。)

来年の相続税の改正をひかえて新聞・雑誌等で節税の記事がチラホラ見られる昨今、先日の日経新聞の記事にてタワーマンションを用いた相続税の節税テクニックが紹介されていました。

2014/10/9「タワマン」が秘める節税効果 富裕層が注目 
(大人の事情でリンクは省略でございます。)

記事の要旨をざっくりといえば、

1.資産は現金で持たず、不動産に換える。

2.持ち家よりもマンションの方が専有面積の広さに対して、敷地の持ち分が小さくなり、課税対象額が下がる。

3.特にタワーマンションは2の傾向が大きくなり、しかも購入価格と評価額のギャップが大きい。

4.賃貸に供することにより賃貸人の借地権・借家権の割合に応じて評価が下がる。

これらの条件の一部または全部を満たすことにより、相続税の課税対象としての資産の評価額が軽減されていき、大きな節税を得ることができるというものです。

タワーマンションを買うとなれば、そもそも相当高額な資金が必要になります。そのよう資金を用意できる人はお金持ちであり、そのような人であれば相続税の節税対策をとる意義は大きいです。

新聞記事で紹介された事例だけでなく、親の現預金等を不動産に換えることにより相続税における課税対象資産としての評価額を引き下げるテクニックはよく用いられます。

現金から不動産への資産転換は相続税対策への大基本でしょう。

かくいうWATANKOも10年前に自宅を新築する際には資金を母と折半して、共同名義にしました。自宅の価値が目減りした8年後の時点で母の持ち分を相続したわけです。さらに言えば母が拠出した資金は当時、認知症がすすみ入院していましたが、まだ存命だった父からの母への住居にかかわる非課税贈与の制度を使いました。

他の相続税対策の事例としてはアパートを建てる例をWATANKOの周辺だけでも非常によく聞きます。トータルの収支や現物不動産が抱えるリスクをどこまで把握・理解しているのか、他人事ながら心配に思えてきますが。

なお新聞記事のような事例について、多少注意点を補足するとなれば以下でしょうか。

◆タワーマンションに限らずマンションなど住居用不動産を取得した場合、取得時の諸経費や不動産取得税だけでなく、毎年の固定資産税や修繕積立金などの負担も発生するので親子トータルでみてどれだけ節税になるのか十分な試算が必要。

◆子供へ賃貸している事実を客観的に証明するためには契約書など必要書類の具備はもちろんのこと、銀行口座の履歴など賃借人/賃貸人の間での賃料の入出金を証明できるものを用意すること。

◆賃貸期間が長くなると賃貸側に賃料収入が貯まってくる。賃貸した親が亡くなり相続が発生した場合、相続課税対象としての賃料(の累計額)の存在が追求されるかもしれない。

などなど。WATANKOは税理士ではないので、あまりこれ以上踏み込んだ言及は避けますが、節税対策が当初の目論見どおり実現できるようにしっかりとした事前チェックと準備は必要でしょう。そうそう先ずは親がお世話になっている税理士と十分相談すべきです。

(あとがきにかえて)

しかしそんなにタワーマンションってよいのでしょうか?眺望以外のメリットがあるとは思えず、デメリットばかりが気になってしまいます。特に大規模災害時におきそうな事態を色々と想像するとゾっとすらします。(以上翻訳「買えない者のヒガミ」)

所詮田舎者のWATANKOには自然に囲まれた一軒家が性に合っているか。大好きな車も何台でも停め放題ですし。

ビバ!地面!

2014年8月15日 (金)

新築住宅数を制限しても、それならばと築30年の住宅に住みたいと考えるだろうか

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(新築住宅を減らせば、みんな空き家に住むようになる?)


日本経済新聞のWeb版にて、空き家の原因は新築住宅の「造りすぎ」という記事が掲載されています。

さて件の記事で空き家の原因は「必要以上に新築を造りすぎ」という指摘がなされていますが、これを聞いてなんだか数字合わせだけの統計屋じみた解説だなと感じたのはWATANKOだけでしょうか。

空き家が増えてきたから新築住宅をこれ以上建てるのをやめて、これから家が欲しい人は古い空き家をリフォームして住んでください、と言ってみたところで単身含めた核家族たちがハイそうしますとなびくでしょうか。

例えば築年数30年以上経って空き家になったような家は造りが古いため、地震で即倒壊とはならないまでも耐震性能には不安が伴います。間取りが古くて今どきの若手・中年層の生活スタイルに合いません。建具や設備が現在のそれに比べて機能が不十分です。大幅なリノベーションをしたとしても新築に比べれば実現できることに制限があるでしょう。

さらには立地にしても駅から離れており、バス通勤・通学を強いられる。中心市街地にあっても空洞化が進んでいるため買い物等の利便性が悪いといった条件を抱えているかもしれません。

いくら空き家だからといっても、(大幅なリノベーションのコストを織り込んでもなお)破格のコストメリットでもない限り、上記のような立地と仕様の住宅にすき好んで住みたいと思う人がどれだけいるでしょうか。

豊洲や武蔵小杉に代表される都市住宅の開発、交通網の発達によって増えてきた新しくて便利な街、最新の仕様の住宅に住みたい気持ちは自分と家族の幸せな未来を夢見る人なら持って当然のメンタリティです。

それを住宅が空いているからといって高度成長期に建てられ、その役目を終えたかのような郊外の○○ニュータウンのようなところに誰が住みたいと思うのでしょうか。

築年数がかなり経ち入居者がいなくなった空き家が増えているというのであれば、そのような空き家の解体撤去を促進させることで、当然ながら空き家率は改善します。そこに社会経済的なメリットが見いだせれば、その範囲内で国や自治体が空き家の解体撤去を促進する施策を税金を投じてでも進めればよいだけです。

一方で住宅を探す人達は、これまで述べてきたとおり、もともとそのような空き家とは無縁です。よって空き家が残ろうが取り壊されようが新築住宅市場における需給バランスにはあまり影響がないと思われます。

建てられた当時の役目を終えて残った空き家は、今後住宅を持ちたいと考える人達のニーズにマッチしません。誤解を恐れずに言えば産業廃棄物と言われても仕方がないかもしれません。そのような空き家の増加と新築住宅の増加を数字の上で結びつけて同列に語るのは、現実から乖離している違和感をぬぐえません。

2014年8月 7日 (木)

住まいの沙汰も金次第-高齢者でも賃貸住宅は借りられるのか

【8月5日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

59,930千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

23,667千円

■損益率

39.5%

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(家がなくても桜の木の下でずっと余生を過ごせれば...)

自分の住まいについて賃貸派の方々の中には、「高齢になったら賃貸住宅が借りられなくなるのではないか」と懸念される方もいるやと思います。高度成長期のその昔、住宅事情においては需要が旺盛な一方、供給は不足気味であったため、家主は与信がより大きい人に貸したがりました。その中でとくに昔の高齢者は、現在にくらべて所得、貯蓄も乏しかったと思われ、家主からは冷遇されたかもしれません。

しかしながら、前回の記事にあるような実情を見知った人であれば、

『いやいや、心配する必要はないよ。だって全国で空き家は増えている。賃貸の需給バランスは昔とは逆転している。家主からみれば空き家率を上げないためには借主の年齢になぞこだわっていられなくなるよ。少子高齢化なのだから、逆に借主の方から借主のボリュームゾーンである高齢者をターゲットに入居をすすめてくるよ。』

と考えても不思議はないでしょう。そこでWATANKOが取引がある大手アパート賃貸業者に高齢者への賃貸について簡単に問い合わせてみました。

賃貸業者いわく、高齢者に賃貸する場合の留意点は以下のとおりです。

1.収入源がしっかりと確保されているか。特に高齢者は勤労所得がないため、年金も含めてどこからの収入が充てこめるのか、慎重なチェックが必要です。

2.将来にわたっての賃料支払いを担保できる保証人が付けられるか。特に高齢者の場合、高齢ゆえに周りに頼れる親族がいないケースが多いです。

3.賃料を担保する保証人だけでなく、借主が高齢からくる病気、怪我などの突然のトラブルに見舞われた場合、面倒をみてくれる人が近くにいるかどうか。

上記について、家主からみれば確かに高齢者に関しては不安がありますが、そもそも1、2は高齢者に限った話ではありません。

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さてここで上記2の保証人についてクローズアップします。

いっぱしのアパート賃貸業者であれば、賃貸を申し込みしてきた人についてそれなりの審査を行います。その際、収入の有無・程度の確認は勿論のこと、保証人の有無も大事な確認事項です。

しかしながら今や世知辛い世の中、親以外に保証人になってくれると人を捜すのは難しいかもしれません。そんな人たちのためにアパート賃貸業者は借主に対して保証会社と契約し、同社に法人として保証人になってもらう方法を提案しています。(この保証会社ですが、アパート賃貸業者の系列会社であるケースもあり、その場合まさに賃貸にかかわるワンストップサービスを提供しているわけです。)

勿論ながらこの保証サービスを受けるためには保証会社の審査を通る必要がありますし、保証料を取られます。しかしながら保証人がなかなか見つからない場合であっても、保証会社が保証を引き受けてくれれば賃貸契約を結ぶことができます。

更に言えば、アパート賃貸業者いわく今やリアルな保証人を立てるよりも、先ず保証会社との契約を勧めているのが現状とのこと。リアルな保証人を立てても、今度はその人が「保証人として保証できるのか」という問題が出てくるからです。実際には保証人に連絡をとってみると転居して連絡がつかなくなっていたり、死去していたりというケースがあるそうです。

こうして家主にとっての賃貸のリスクは、最終的には人(保証人)ではなく保証会社、つまりは金でヘッジするということです。

しかし換言すれば、高齢者であっても金があれば住居だけでなく、賃貸の保証も受けることができます。

結局は若者だろうが高齢者だろうが、住まいの沙汰もすべて金次第、というわけです。

2014年7月23日 (水)

How to build my house ④建築費用

【7月22日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

59,930千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

23,474千円

■損益率

39.2%

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(毎日、この家に仕事から帰ってくるのが楽しみです。)

WATANKOの注文住宅建築、最終4回目は建築費用についてです。

WATANKOの注文住宅の場合、建築費用総額を延床面積(坪)で割った坪単価は800千円でした。しかしこれには敷地内にあった既設建物の解体撤去工事や、敷地の軟弱地盤の強化として行った柱状改良の工事費用も含まれています。これらの費用がかからない、つまり更地でかつ地盤改良が不要な敷地で同じものを建てた場合であれば坪単価は640千円となります。

なお坪単価というには単位面積あたりの建築費用が安い居室部分の比率が大きい(相対的に延床面積が広い住居)であれば割安になります。

さてWATANKOの事例をベースに土地代込みで田舎で家を建てるといくらかかるか試算してみます。前提条件を以下のとおりです。

1.土地価格:坪250千円(WATANAKOが居住する都心から50km、最寄駅から2km離れた地方都市の郊外の土地取引価格。データ元は土地総合情報システムより)

2.建ぺい率:60%

3.建築坪単価:640千円(WATANKO自宅の事例から既設建物の解体撤去工事、地盤改良工事費用を除く。)

4.建物仕様:2階建て。建築面積は延べ床面積の1/2とする。


(試算1)延床面積70㎡(核家族にとってのミニマム規模と想定)

①建築面積:35㎡(70㎡×0.5)
②土地面積:58㎡(①÷60%)
③土地価格:4,400千円(②÷3.3×250千円)
④建築費用:14,900千円(70㎡÷3.3×640千円+諸費用10%)
⑤総費用 :19,300千円(③+④)

(試算2)延床面積120㎡(4LDK)

①建築面積:60㎡(120㎡×0.5)
②土地面積:100㎡(①÷60%)
③土地価格:7,600千円(②÷3.3×250千円)
④建築費用:25,600千円(120㎡÷3.3×640千円+諸費用10%)
⑤総費用 :33,200千円(③+④)

<いずれも数値は端数調整済み>

上記試算では土地付き一戸建ての総費用はおよそ20百万円~33百万円の水準です。田舎ではこの金額水準で賃貸や建売りにある標準的な間取りや仕様とは異なる、自分の要望を随所に反映した土地付き一戸建てが手に入ります。金額自体はWebで調べればわかる話ではありますが、実例としてここに紹介したいと思います。

なお坪単価はハウスメーカーによっても様々ですし、同じハウスメーカーであっても発注主の要求によってもかなり変わります。(出窓、ビルトイン空調、全室床暖房、お風呂が規格外であったりジェットバスがついたりなど等建具・設備の点数とグレードを上げれば坪単価はどんどん上がります。)ご注意願います。

それを承知であえて言えばWATANKOの体験ではハウスメーカーでトップシェアの積水ホームや以前取りあげた住友林業の見積は高かったし、都内の住宅展示場で見比べた中でデザインが一番おしゃれだった三井ホームも高かった記憶あります。(もちろんモノの良さも感じましたけど。)

かといって一方で安さで押す○○○○ーホームや○○ホームなどでは「安かろう悪かろう」という懸念もあります。さらにコストをもっとも重視するならば、以前、記事にも書きましたが最初から明確に賃貸物件仕様にてハウスメーカー(いやこの場合はアパート建築業者の方が適任か)に発注した方が確実です。

さてここで評判を含めた坪単価の比較情報をのせたサイトをいくつか紹介します。

参照サイト:

ハウジングサービス 家づくりを応援する情報サイト 
ハウスメーカー比較(評判と坪単価)

住宅の道しるべ 住宅評判ナビ

ただしこれらサイトの内容は参考、判断の糸口程度にとどめて、あくまでハウスメーカーの選定は自己責任でお願いします。

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利便がよく一定以上の広さの敷地にそれなりのグレードの家を建てたいというならば、建築費用は35,000千円は下らない、上を見れば青天井にお金がかかるでしょう。しかし予算に限りがあり、いろいろな要望を全て満たすことが無理であれば取捨選択ややり方を考えることが必要です。

たとえば都心の利便性が最優先であれば費用を抑えるために狭小土地や変形土地、接道が悪い土地を安く購入し、デザイン力にすぐれた設計事務所を起用して設計・施工分離発注にて個性的な家づくりをする方法も十分ありえます。

または90年代前半に建てられた築20年程度となり安くなった中古物件(それでも新耐震基準は当然ながらクリア)を買って、自分好みにリノベーションして住むという手もあります。(なお改装工事の値段の高低は判断が難しいので、コンペのよるコストダウンは必須でしょう。)

いずれにしてもマイホーム作りは自分のライフスタイル、家に対する価値観、住環境に対する様々な要望を叶える唯一無二の機会です。

WATANKOは毎朝、家の周りの木々によってくる鳥達のさえずりで目が覚めます。夏は蝉の鳴き声のもとで自宅の庭で子供と水遊びに興じ、秋の夜になれば鈴虫が奏でる音を聞いてブログを書きます。思い通りの家に住みプチ自然に囲まれて暮らす。かけた費用に対して得られたこの住環境は満足度大です。

2014年7月22日 (火)

How to build my house ③ハウスメーカーの選定、コンペ、契約

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(要望を具現化してくれるハウスメーカー選びは重要です。)

WATANKOの注文住宅建築、3回目はハウスメーカーの選定、コンペ、契約となる一連の流れです。

基礎知識と要望をある程度固めたうえで、ハウスメーカーの選定を行います。ただ漫然と住宅展示場やモデルルームを見て廻るだけでは時間ばかりかかってしまうので、事前にある程度の絞り込みはやっておくべきでしょう。

まず自分が選んだ工法をメインに採用しているハウスメーカーを確認します。この際に工法をひとつに絞り込めなければ複数でも構わないでしょう。

またハウスメーカーを比較評価した書籍に目を通しておき、各ハウスメーカーの特徴や商品のグレード感を把握したり、またちょっと不安に思うところは避けた方が良いでしょう。

WATANKOが当時参考とした書籍は以下です。

なお本書を参照される場合は最新版を選んだ方がよいでしょう。

上述の視点からハウスメーカーをある程度絞り込み、住宅展示場を見て廻った結果、WATANKOが候補として選んだのは在来工法(木造軸組工法)を採用する住友林業、H社、地元2社の4社でした。なかでも住友林業は在来工法のトップメーカー?らしくグレードも高そう、当時宣伝にイチローを起用してバンバン広告をだすなど経費がかかっていそうなハウスメーカーのイメージがプンプンしました(笑)

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さてハウスメーカーの候補がそろうと今度はコンペ(レイアウトプランと概算見積の競作)です。前回の記事で掲載した要望資料と敷地に関する情報を渡してプランを検討してもらいました。

この結果、住友林業と地元2社は建物の中央に玄関を配置し、左右でゾーニングを分けるプランでした。よくみかけるレイアウトです。建物内の廊下も結構な長さがあり、なまじっか敷地面積がそこそこある(約120坪)ことから、悪く言えば締りのない、スペース効率をあまり追求していないように思える内容でした。これなら建売りを買ったのと変わりがなさそうです。

一方でH社だけは玄関を建物の端にオフセットして、中に入ると先ず来客ゾーンとリビングゾーンにそれぞれ直結、リビングの奥に水廻りエリア、そしてその先に各居室へとゾーニングをはっきりと区分し、各部屋をシンプルな動線で結んだプランでした。廊下もミニマムに抑えており無駄を抑えています。

このほかにコンペの最中の質疑応答や追加検討依頼などへの応対もH社は他社よりも好印象であり、これらを勘案した結果、同社と契約することにしました。

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家づくりの進め方としてはWATANKOのようなハウスメーカーに設計・施工を一括発注するケースの他に、設計事務所に設計・監理を、建築会社に建築工事をそれぞれ分けて発注する設計・施工分離発注のケースもあります。これであればハウスメーカーにはない優れたデザインを期待できたりします。また同一図面でもって建築会社のコンペを掛けることにより建築コストの比較もしやすく、コストダウンを図ることも可能です。

しかし設計・施工分離発注で家づくりを進める場合にはハウスメーカーと同等以上に設計事務所選びが重要になってきます。建築会社はただ図面通りに施工するだけなので、家づくりのキモは設計事務所が全て握っています。また設計と施工が別なので住宅に瑕疵があった時の責任が曖昧になるリスクもはらんでいます。定評ある設計事務所に依頼すると報酬が高く、結果としてハウスメーカーに設計・施工を一括発注するよりもトータルコストが高くつくことにもなりかねません。

でもマイホームづくりに大変な情熱とこだわりを持っている方、コストダウンを徹底的に追求したいという方であれば、設計・施工分離発注はチャレンジし甲斐はあるでしょう。

おっとあくまで投資と同様、発注方式選びも自己責任でお願いします。

(つづく、次回で完結です。)

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