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2016年11月13日 (日)

バランスファンド選びを活かしたシンプルなインデックス投資【Refrain 2016】

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(バランスファンドのメリットをとことん活かしましょう)


さてインデックス投資を実践する個人投資家の皆さんの中には単一アセット商品を自分で買いそろえてポートフォリオを構築する方もいれば、リバランスいらずのバランスファンドをメインに据える(+人によっては多少の単一アセット商品で補完する)方もいます。

昔のように低廉なバランスファンドがまだ少ない時代であれば、前者のケースをとる人が多かったかもしれません。しかしながら今現在においては安くて様々なタイプのバランスファンドが揃ってきたことによって、なかには自分の思い描くアセットアロケーションにかなり合致した商品を選ぶことが出来るようになり、後者のケースも増えてきているかもしれません。

そこでこれから始めるバランスファンド選びを活かしたシンプルなインデックス投資を改めて提案してみたいと思います。

1.バランスファンド1本を積み立て投資

まず今後の積み立て投資を行うにあたって、その時点で売られているバランスファンドの中から、現在の自分にとって採択したいアセットアロケーションに一番近い商品を1本だけ選択し、積み立て投資を行います。

2.より理想的な新商品が発売されれば積み立て先を切り替え

積み立て投資を継続する過程で自分にとって、より理想的なアセットアロケーション、あるいは積み立てしている商品に比べて大幅に低廉なバランスファンドが新発売されたら、積み立て投資先を躊躇なくそちらに切り替えます。一方で積み立てしてきた既存バランスファンドはそのまま保有します。

資産取り崩しステージになったら、あるいは途中で資金需要が発生したら、古いバランスファンド(その時点の自分が採択しているアセットアロケーションとの乖離が一番大きい)から売却します。

例えばその昔、セゾン・グローバル・バランスファンドを選び、そのうち世界経済インデックスファンドが発売されると、債券も含め新興国投資を重視してこちらの乗り換えを行う。さらにはREITへの分散を図りSMTインデックスバランス・オープンへ新たに乗り換えるとったイメージです。

この場合は分散投資をより徹底させたいという方針のもと、伝統4資産から新興国やREITへの分散を強めた商品が発売されればそちらに乗り換える指向をもっており、これに沿った積み立て先の切り替えです。

3.年1回の検討結果で切り替えても良い

また新商品のバランスファンドが発売されなくとも、年1回定期的にこの先1年間の自分の望むアセットアロケーションを再確認し、場合によっては別の既存バランスファンドに乗り換えるという手法もあるでしょう。

例えば、若い頃は株式アセットの長期的成長に主眼をおいてeMAXIS全世界株式インデックスを積み立てしてきましたが、壮年期を迎えてリスクを抑えたくなり世界経済インデックスファンド(債券シフト型)に切り替えるといったケースです。

このようにその時々で自分にとってベストなバランスファンドを1本選び、これに積み立て投資する。より自分にマッチした新商品が発売されれば、あるいは年月を経て自分のアセットアロケーションに変更が生じたら、躊躇なく切り替えるとうシンプルなバランスファンドによるインデックス投資です。

ここで強調しておきますが、これ以外の余計なことは一切せずにひたすらバランスファンドの利点を最大限活かすことがキモであります。なにか余計なことをしてしまうともうそれでもってバランスファンドを選んだ意義が薄れてしまいます。

(まとめ)

●今の自分に一番合うバランスファンドを1つ決めて積み立て投資する。
●新商品の発売やアセットアロケーションの考え方の変更に伴い、積み立て先を躊躇なく変更する。
●過去の保有商品はそのまま保有。資金需要があれば古い商品から売却する。

バランスファンドに関心が高い個人投資家の皆様におかれまして、以上のとおりこの駄ブログからバランスファンドを活用したシンプル投資法を謹んで上奏致します。


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もしもWATANKOが子ども達に長期保有を前提として金融商品を進めるとしたら、迷わず低廉なバランスファンドを選びます。どーんと買わせて後はひたすらほったらかしでOK。その間に以下のような図書でも読んで、金融リテラシーを涵養してもらいたいです。


さて、これにて2016年のRefrainはおわりです。次回よりこの駄ブログは平常運転に戻ります。

2016年11月11日 (金)

投資のリターンに対する常識的な理解【Refrain 2016】

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(こつこつ収益をあげて、その一部が還元されます。)

【現実・日常の一コマ】

WATANKOの勤務する部署のお隣の部署では一生懸命、新規ビジネス投資を検討しておりそこの部署では日夜、投資案件の起案と選別にいそしんでいます。わきで見ているまた傍から聞いていると、リスクをおさえて企業がリーズナブルに投資できる案件でIRRを二桁越すものを選定することはかなり大変なようです。

そりゃそうです。金融取引にかかわらず財・サービスの取引における値段にはないがしかの裁定が働きますので、20%や30%ものマージンをずっと安定的にあげられる取引などそうそうありません。

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【こちらブログ】

ビジネスマンであれば会社が稼ぐ売上高に対して最終利益である当期純利益が、一般的にはどれくらいの比率であるか御存じでしょう。

借入金の元本に対する支払利息が通常どれくらいの水準であるか御存じでしょう。それらは平均的なところでは数%の水準であります。

株式であればそこから一部が配当にまわされる、債券の利率は金利の影響を受けるということを踏まえれば株式投信、債券投信のリターン(インカムゲイン)の水準もおのずとわかるというものです。勿論キャピタルゲインもあるでしょうが、特に株式のそれは美人投票といわれるくらい移ろいやすいものであります。

つまりは株式や債券への投資リターンは振れ幅が大きいキャピタルゲインは横においておき、インカムゲインを中心に考えれば数%の水準と考えるのが妥当です。こんなこと金融リテラシーと称するのは恥ずかしいくらい常識かと思います。

誤解を恐れずに言えば企業が業績予想どおりに配当を支払ってくれる。金融機関が債券のクーポンを支払ってくれる。このようなリターンを市場平均レベルでこつこつ積み重ねるのがインデックス投資だと考えています。

一方で投信でも個別株でもよいですが、アクティブ投資はこれらリターンの水準を一定量超過することを目指しており、それは市場平均を上回る配当やキャピタルゲインの大幅な上昇に期待をかける投資方法でしょうか。

本業に注力してそこから得る所得とそこから節約して貯めた資金をもとにコツコツ投資元本を積上げて増やしていく。

そうやって元本を大きく増やした自己努力に対して、リスクがあるとはいえ、そして数%とはいえ、それでも市場全体に投資するがゆえに比較的堅実なリターンを与えてくれる。インデックス投資とはそのようなものではないでしょうか。

これが市井の個人投資家にはよくマッチしています。

(あとがきにかえて)

「キャピタルゲインが大きく得られる銘柄をみつけることこそが投資における努力なのである」と考える個人投資家もいることでしょう。(「投資」とはむしろこのような行動規範であると一般的には思われているやもしれません。)

しかしながらインデックス投資を選好する個人投資家にとっての投資とは、個別具体的な金脈(銘柄)を選んで鉄火場をはるのではなく、経済成長が期待できる世界全体に大事な手金を預託することです。

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書いてあることは実にとるに足らない内容です。インデックス投資で得られるリターンは市場平均であり、それすらもリスクをはらんだ上でのトライアルです。インデックス投資に過大な期待も、極端な楽観も持ってはいけません。

インデックス投資を長年実践していると、その成果に満足できない時があるかもしれません。そんな時にはそもそも目指している投資スタイルが何であったのか、都度振り返ることが必要かもしれませんね。

2016年11月 9日 (水)

元本取崩しを禁止すれば投資信託は健全化するか【Refrain 2016】

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(預けたけど、早速いただくとしよう←いいのか、それで)

毎月分配型の投資信託はタコ足分配などと揶揄されることがあります。「分配金利回り」などと運用会社の胸三寸でいくらでも操作できるかりそめの利回りの高低でもって、投信信託を購入する人が絶えません。

そこで常々考えるのですが、やはり分配金というものは運用会社がその投資先から得られたインカムゲイン、キャピタルゲインを原資とする形に限定すべきだということです。

分配金の原資について元本取崩しを禁止し、その運用益に限定することで現状の投資信託のかなりの部分が変わるのではないでしょうか。

◆1.運用結果が良好でないと多額の分配金が出せないので運用会社、分配金の多寡でファンドマネージャーの実力がはっきりとわかります。

◆2.タコ足分配金では無いので、多くの顧客が安心して分配金を受け取れます。

◆3.分配金利回りはおそらく下がるであろうから、そこで顧客が販売手数料や信託報酬などコストに着目するケースが増えます。

分配金は設けた範囲の中から支払います、となれば多額の分配金を出せない運用会社、ファンドマネージャーにとってかなりプレッシャーとなるでしょう。

毎月分配金型投信、通貨選択型投信などはコストが高いため、多額の分配金を出すことができず資金流出が続いて淘汰されるかもしれません。

投資信託はすべからく無分配であってほしいですが、お上の指導もありそうはいかないのであれば、上述のとおり運用益を原資に限定した分配金をせめて年1回、平均5%程度の利回りでコンスタントに支払う投資信託が望ましいです。勿論ながら大暴落が発生した年は元本が棄損する一方、インカムゲインも減るので分配金も多額は望めません(分配金が無い年もあるかもしれません)が、その逆の場合もまたあり得ます。

こうして分配金の金額が株式の配当金のように毎回変わることは、一見利便性を損なうかもしれませんが、とりもなおさずそれはファンドのその時々の運用力の高低を表すことになり、保有継続の可否を判断する材料ともなります。

リタイア世代となり、資産取り崩しステージとなった時に、一定の分配金(解約金)が必要なら手動で解約手続きすればよいです。リタイア世代になれば月に1、2回、金融機関で出向く時間はあるでしょう。またネット証券を利用できるならSBI証券の定期売却サービスもあります。

市井の人間が定期預金を積むがごとく1,000千円単位でポンと、とある投資信託を買い、変動があるも毎年分配金をコツコツ受け取る。そんな光景について、タコ足分配をする投資信託であればおちおち見ていられないかもしれませんが、運用益限定の分配であれば元本保証はないもののまずまず合理的な選択かもしれません。

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インデックス投資ブログ界隈では、以前は毎月分配型投信についてそのデメリットを説明する記事が多く書かれていました。グーグル先生に聞けば、たくさんのブログのストック記事が出てくるでしょう。

投資信託はその字がごとく、「リスクを覚悟して信じて託す」金融商品です。それなのに毎月分配型投信とは預けたそばから資金を返す商品です。個々人の事情で資金を引き出すならまだしも、運用する側からそれを提案する商品を売りつけてくるとはマッチポンプもいいところです。

関連記事
毎月分配型投信-お仕着せの分配金のどこが合理的なのか(2015/12/26)

毎月分配型投信についての所感記事まとめ(2013/8/23)

2016年11月 7日 (月)

家計のバランスシートをつくる時の悩ましさ-資産評価と将来債務【Refrain 2016】

この駄ブログは2010年3月に開設し、以来6年8か月が経過しました。これまで記事を1,300本UPしてきましたが、その中から自分自身の投資やライフスタイルその他についての考え方を記したものを1年に一度、Refrainと称して何本かとりあげて再度紹介しています。これまでのRefrainはこちらをどうぞ。(なお初回時に対して一部追記・修正してあります。)

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家計のバランスシート(以下、家計B/S)を作成して、自分の財政状態を的確に把握することは資産運用以前に家計診断などの段階でしばしば唱えられている手法です。個人投資家ブログでもこの家計B/Sを作成、公表している事例を時折見かけます。(公表といっても金額ズバリを記載されている方はまずみかけませんが。)

WATANKOもまた家計B/Sの作成を以前、試みたことがありますが、その際には以下の2つの悩ましさに直面しました。

■不動産の資産評価

家計B/Sをつくるとき流動資産、流動負債、固定負債はわりと簡単に算定できるでしょう。

問題は自家用さらには事業用の不動産(固定資産)を所有している場合には、その不動産の資産価値をどうみるかが家計B/Sに大きな影響を与えます。所有する不動産の価値を過大にみれば純資産の厚みは増しますが、家計の実態から乖離するおそれもあります。イメージは以下です。

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さてその固定資産の評価方法についてですが、まずは一般的な評価の方法を紹介しておきます。

SAFTY JAPAN
不況に負けない「お金の管理・運用」は「この手」
「食いもの」にされずに生き残る「賢者の知恵」とは
不動産の価格はどう評価されるのか?――3つの公的指標と3つの価格評価法を理解しておこう

上記によると土地の価格を示す公的な指標としては主に、

(1)公示価格(基準価格)
(2)相続税路線価
(3)固定資産税評価額

の3つがあり、(1)に比して実勢売買価格は地価上昇時には割高に、地価下落時には割安になります。また3つの価額の関係は(2)は(1)の約8割、(3)は(1)の約7割となるとのことです。さらには各々の不動産に対して広さや形状など個別性を反映したプラスまたはマイナス評価を加味することなどが紹介されています。

所有する不動産の価値を公正に測定する場合には、つまるところ不動産鑑定評価を行うべきなのですが家計B/Sを算定するという目的に対しては手間とコスト負担が大げさでしょう。

他に現実的な方法としては地元の不動産業者(できれば複数)に近隣物件の事例を参考に実勢の売買価格を見積もってもらうことでしょう。しかしこれも本気で売る気がなければ不動産業者の協力もおぼつかないでしょう。

そこでWATANKO流に簡易算定を提案するとなれば以下です。

まず元ネタは固定資産税評価額を用います。これは毎年、市役所から評価書が郵送されてきますので参照が簡単です。また上述の引用先でも述べられているとおり公示価格、相続税価格よりも低い水準であり保守的です。

これに近隣土地の需給バランス、土地の細かいマイナス評価の要素、タイムリーに買い手が現れるかどうかという流動性のリスクなどを加味したとして固定資産評価税の50%を実勢売買価格と見なします。

公示価格の約70%が固定資産税評価額、その50%がマーケットプライスでかつ希望する時期に売れる価格と見なすわけです。つまりは70%×50%=35%であり公示価格の約3分の1が見なし売買価格となります。

とにかく売主が希望する時期に売却したいというニーズを満たす可能性を高めるとなれば金額水準的にはここまで下げることを覚悟しています。さすがにここまでの水準であれば売却できる岩盤な価格と言えるのではないでしょうか。


■将来債務の取り込み範囲

「賃貸暮らしで住宅ローンがない我が家は目立った固定負債がない。総資産(流動資産+固定資産)と流動負債のバランスが純資産。流動負債なんてクレジットの月次支払いぐらいであり総資産=ほぼ純資産だ。安泰・安心だ。」

家計B/Sを算定するときにひょっとして上記のように考えているとすれば、ちょっと危ういです。なぜなら住宅ローンがなくとも、それに見合う形で長期に渡り住居の賃貸料を支払うという将来債務が存在しているからです。

同様に考えれば自身の老後の生活費や子どもの教育費用、親の介護費用のための拠出金、所有する建物不動産の修繕積立金など色々と将来債務が浮かび上がってきます。これらを思いつくままにどんどん積み上げていけば多くの家計B/Sは債務超過状態になってしまいます。イメージは以下です。

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そこである程度の見切りが必要ですが、リスクをどこまで見込むかは個人次第なので、多くの人が納得するスタンダードを見極めるのは難しいです。

せめてできることといえば上記にあげた将来債務へのトータル引当金として適当な金額を毎年積み上げておくことが必要でしょう。換言すれば巷でよくいわれる生活防衛資金もこの一部といえます。生活防衛資金として蓄えている現金の貸借(相手勘定)は純資産ではなく将来リスク引当金という負債勘定でみるべきでしょう。

■まとめ

家計B/Sを作成するときには資産評価と将来債務によってB/Sの姿は如何様にも変わります。安全サイドにみれば資産評価は控えめに、将来債務はそこそこに反映しましょう。でも結果出来がったB/Sが債務超過になってしまってはちょっと元気がでないかもしれませんね。

おおっと大事なオフバランス資産をひとつ忘れていました。それは個人という人的資本です。これでなんとか貸借を合わせましょう。でも自分の能力、稼ぐ力の測定は不動産評価よりもはるかに難しいですね。

【補記】

典型的な例として住宅ローンを抱える個人の場合、自宅の資産価値はミニマムに見積もり、流動資産とあわせた総資産が住宅ローン(固定負債)とどうバランスしているのか確認すれば家計B/Sの把握としてはほとんどOKです。

ましてや住宅ローンを完済すればあとは自宅の修繕引当金でも積んでおけば、残りの流動資産=純資産となり、賃貸暮らしよりも良好な家計B/Sになるでしょう。問題はそれをいつ達成できるかですが。

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ちょっと会計チックな記載が目立ちましたが、個人の家計も企業の資産もB/Sで見るといろいろと面白いものです。上記記事では触れませんでしたが、さらには資産の回転率に注目してみるのも良い視点と言えるでしょう。

2015年11月12日 (木)

水道光熱費が支払えない親達【Refrain 2015】

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最初にお断りしておきますが、日頃から「とにかくお年寄りは大切にしよう」という強い信念をお持ちの方には、今日の投稿記事はお気に召さないかもしれませんので、とばしていただけるとありがたいです。

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WATANKOが住んでいる地方都市は、他の地域同様それなりに高齢者が住んでおります。なかでも近所に住む高齢者の中には、なかなかつらい経済的な現実に直面しているという話も時折聞きます。

<事例1 近所のBさん家庭>

現在60歳半ばの夫婦二人暮らし。15年くらい前に建てた住宅(結構な大きさ)のローンがまだまだ残っている模様。

夫婦共にいまも一応働いていますが、家計にとってローンの負担が重く、水道光熱費や固定資産税の支払いに廻す資金にも事欠く状態です。

そこで既に結婚してよそで暮らす娘が、この高齢夫婦の家の水道光熱費や固定資産税などを当人達に代わって支払っている始末。息子に至っては風の便りで結婚したというが、一切実家には寄り付かなくなってしまいました。

<事例2 近所のCさん家庭>

現在70歳半ばの夫婦二人暮らし。20年前に親族に建ててもらった小さな一軒家に住んでいます。

この夫婦のうち、夫には年金受給資格がなく、昔働いていた妻に支給される年金+夫婦それぞれのアルバイト代が現在の収入源となっている。収入はそれほど多くなく、生活はギリギリです。

ところがそんなギリギリの生活をしているところで、夫の浪費癖でクレジットローンを抱えてしまう。夫のアルバイト代の大半がローンで消えることになり家計も非常に大変。最近は近所に住む一人息子(既婚、2児あり)がこの親夫婦の家の水道光熱費や医療費を肩代わりしています。

地方都市(というかほぼ田舎)の中には昔から住んでいる集落、隣組の集まりがあり、その内輪の中では上記のような他人の家庭の事情情報まで飛び交っている始末です。なにせこのような地域では普段話題が少ないですから、ちょっとした話でもすぐ茶飲み話として広がってしまいます。(おおっ、怖。)

60歳半ばで住宅ローンを抱えるBさん家庭。

浪費癖がぬけずクレジットローンに苦しむ70歳半ばのCさん家庭。

このBさんやCさんは水道光熱の供給が止められる(=ライフラインを絶たれる)瀬戸際にきているという状況にもかかわらず、自立的な改善の対策がほとんど打てていません。

Bさんは分不相応な家の購入、Cさんは浪費癖とそれぞれ自己責任があるということは明白ですが、気の毒なのはBさん、Cさんの子供たちです。

世間では、子供たちがいつまでたっても自立せず親にパラサイトしている話をときおり聞きますが、これらの事例は逆に、家庭を持ちこれから何かとお金がかかる子供たちが、一方で親を必死に支えている姿といえます。

「子が、自分を育ててもらった親を助けるのはあたりまえ」という伝統的な考え方があるかもしれませんが、このままでは親の家庭と子供の家庭が共倒れになるおそれもあります。(例えば、水道光熱費の負担だけでなく、これらの親が要介護状態になったら...と思うと大変です。)

そして、このような(親のだらしなさを尻拭いしてもらうという)事態に備えて親は子供を産んで育てたとしたら、私にはそれもとても悲しい話に聞こえてきます。

子ども達の経済力は親に対してではなく、子ども達の次の世代、孫に向けられるべきものです。

子どもは親からもらったものを親に返すのではなく、同じか、できれば少し色をつけて自分の子供に与えていく選択肢をとるべきであります。

したがい世の親に対しては、子どもに過度に経済的な負担をかけるなと言いたいです。(現実的には多少は仕方ないかも知れませんが。)

現在の親世代が生きてきた時代は高度成長期とその残光の恩恵を享受できた時代です。一方で現在と未来を生きる子どもや孫世代にとっては、このような右肩あがりの時代とは異なり、仕事面や生活面で不透明で困難な時代が待ち構えているかもしれません。(それを作ってしまったのも親世代の責任でもある。)

そんな子ども達に対して個々の親がこれからできることといえば、そう多くないかもしれません。ですからせめてその一つに「極力、子供の世話にならないこと」を掲げてほしいと思います。そうでなくとも認知症や重い病気・怪我にかかるなどすれば子ども達の負担は不可避なのですが、そのような負担をミニマイズするのは親の責務ではないでしょうか。

妻とこのテーマについて時折話すことがありますが、妻は私以上に子どもの世話にはなりたくないタイプです。妻の両親も妻と全く同じ考えであり、妻は両親からそうした考えを受け継いだのかもしれません。

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この二人の家庭は、かなりシビアな緊縮家計生活にシフトするなどの対策を打つ必要があります。しかし所詮は他人の家庭なので、外野が心配したところで何もできません。

せめてBさん、Cさんの子ども達が抜本的な対策の必要性に気がつき、自分の親たちの生活管理に関してイニシアティブをとることができることを祈るだけです。

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最近話題の下流老人という言葉で、昔の記事をひとつ思い出しまして再掲しました。

WATANKOの身の回りではもう十数年前から、生活が破綻しそうな高齢者家族をたくさん見かけてきました。上記に事例したBさん、Cさんの他にも身障者の息子を抱えて死ぬに死ねない老親や、父親の年金に頼って仕事も満足にせずフラフラしている40代夫婦など子供が親に負担をかけている結果、生活な破綻しそうな家族の事例もまたウヨウヨあります。

自己責任の範疇と公共の福祉との間の境界線を定めることは難しいですが、少なくとも高齢者が若い世代に大きな負担をかけるような社会にはなってほしくはありません。貧困にあえぐ高齢者を救うには、せめて同じ世代の高齢者が租税公課を通じて支援の手を差し伸べる方がナンボかましではないでしょうか。

この記事を初回投稿した4年前からさらにまた高齢者に近づいたWATANKOですが、強くそう思います。

さて、これで今年のRefrain記事はおわりです。4回のRefrain記事は過去記事の再掲とはいえ、いつもより多くのアクセス数を頂戴しました。来ブログの皆様、ありがとうございます。

駄ブログは次回から通常運転再開です。

ややっ、ニッセイアセットマネジメントに動きあり。

2015年11月10日 (火)

REITがあるのになぜ現物を買うのか【Refrain 2015】

【11月9日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

36,162千円

■損益率

54.8%

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(現物不動産への見果てぬ夢は...。)

現物不動産の賃貸業は何もトラブルが無い時には金融証券商品のバイ&ホールド並みにラクチンな投資手法ですが、ひとたび何か起きればその対応に少なからず手間暇、追加コストが発生する事態を余儀なくされます。また建物や法規にも最低限の理解が必要ですし、建築業者、土地家屋調査士、司法書士、不動産賃貸業者といった相手との関係づくりや効果的な起用も大事です。

サラリーマンWATANKOはたまたま親から不動産賃貸業を継いだに過ぎません。称するならパッシブ不動産投資家とでもいいますでしょうか。また遊休土地の活用も考えていますが、これは土地を保有継続すれば固定資産税の負担が発生、さりとて売れば二束三文の買い手市場が見え見えという背景の中、なんとか賃貸に供して年間1,000~3,000千円規模の収益に繋げられないかと模索する事情があるためです。

▼不動産投資に積極的な個人投資家のリスクテイクに心配

一方、一定の現預金資産をお持ちの個人投資家の方々の中で不動産投資に興味が持って積極的にこれを実行する人達がいますが、彼らに対しては随分とリスクをとるなあと心配してしまいます。

自己資金負担ないし借入金負担、空き室発生、災害による被害、売却価格の下振れ、分散投資どころではない集中投資の形態...これら事業リスクを乗り越えてまで得るリターンといえば、WATANKOが実際に伝聞する限りでは表面利回りでいいとこ10%前後、実質利回りは税引き前で5~6%です。これが実質利回りで10%あたりまで獲得できるならば事業リスクを負ってまで行うメリットもあるかもしれませんが。

それとも不動産投資を積極的に手掛ける個人投資家が獲得する物件とは、立地がよくて築年数も程々な中古物件(=5~6%をかるく超えるリターンをたたき出す物件)ばかりなのでしょうか。でも、そのような誰もが欲しがる物件は通常考えれば購入費用は安くはないでしょう。(個別調査したわけではありません。あしからず。)

また不動産を投資対象として考えるならば、個人投資家自身がよほど物件の情報ネットワークを持ち、物件の目利きができるか、あるいは親族並みに信頼おける不動産業者を抱えていないかぎり現物不動産投資は難易度が高いです。

▼共同出資形態もまたリスクを抱える

いっとき話題になり、今も時折Webのバナー広告でみかける「みんなで大家さん」という匿名組合による共同出資形態の不動産事業があります。
その「みんなで大屋さん」が声高らかに謳う収益分配金は個人の不動産投資と同様5~6%の水準です。個人が現物不動産を単独保有する場合とあまり変わりません。

家主の投資金額は小口でもOKとなり、かつ投資の手間暇は減りますが、特定の不動産物件に集中投資するリスクは依然としてあります。

さらには匿名契約を結びこのシステムを運営している都市綜研インベストファンド株式会社についてはその経営を危ぶむ声があったり、実際に債務超過を指摘され行政処分をうけたりするなどなかなかに危険な香りが漂う会社です。これら運営会社の経営リスクもあることは忘れてはいけないでしょう。

▼海外不動産投資、本当にやるのですか

最近、ごく一部?でブーミングあるいは批判の的に晒されている海外不動産投資ですが、海外の物件に手を出すとなると遠距離ゆえの管理の不安、言語・法制・慣習の違いからトラブルを発生する恐れや収益リスクなどてんこ盛りです。これをヘッジしようとすれば手厚いケアをしてくれる仲介業者を起用するなどして手数料をしっかりとられてコストアップに繋がり、もともと狙っていた高いリターンを削ぐ結果に繋がります。

サラリーマンならわかりやすい例えで表現します。貴方が勤務先の新規事業で海外不動産投資をやれといわれたら、例えば最近変節したといわれる事業家さんが唱えるスキームを採用しますか?失敗すれば貴方の勤務先での評判は大幅に悪化あるいは左遷・更迭になりかねないという条件下でそのスキームを選ぶ勇気がありますか?軽率な選択で勤務先に損害を与えるわけにはいかないと判断するのならば、そのセンスは個人の手金を使った場合にも活かすべきでしょう。

★まともに考えればREIT一択

現物不動産の直接保有、小口共同出資+運営委託形態、海外不動産などといろいろ上げましたが、世の中にはREITという金融商品があるのでこちらに投資する方がよっぽど楽です。手間暇は格段に少ない。流動性もある。多額の投資金額を必要としない。物件の分散投資も可能。それでいてREITの利回りは5~6%と現物不動産と比べて遜色ありません。

もし世の中にREITが無かりせば、現物不動産を選択肢も少しは意義があろうかと思いますが、REITがある以上、これに投資する方がどうみても費用対効果、リスク管理の面からみて優れています。分散投資についても日本だけでなく海外先進国の不動産にも分散投資が可能です。

なぜにREITではなく現物不動産投資という茨の道を選ぶのか。その動機づけが今ひとつWATANKOには掴めません。

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証券投資でもアムウェイ商法でも華々しく喧伝されるのはもっぱら成功者です。その裏にある敗者の質と量を推し量る事は必要でしょう。

現物不動産投資でも10%を大きく超える高い利回り、うまく売り抜けられた事例、いつも満室御礼などオイシイ話の陰にある四苦八苦、死屍累々の存在を忘れてはなりません。

またはそこまでいわずとも、リスクをとったわりには全然儲からないケースもあります。

関連記事
不動産投資に安直に手を出さないこと

(続)不動産投資に安直に手を出さないこと

(続々)不動産投資に安直に手を出さないこと


え、「私なら大丈夫。うまくできる。」ですか?

うーん、その意気込みは本業の方で発揮された方がなんぼか良いのではないでしょうか。


2015年11月 8日 (日)

投資のリターンがでるには時間がかかる【Refrain 2015】

【11月6日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

35,374千円

■損益率

53.6%

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(投資での焦りは失敗のもとです。時間がかかるものなのです。)

いろいろなメディアでNISAというアルファベット4文字をみかける日が増えている昨今ですが、NISAを活用すればそれ以外の従前の口座に比べて100%有利というわけではないことをしっかりと宣伝してほしいです。

もっともNISA口座をひとつでも多く獲得したい金融機関とそこがスポンサーとなっている各メディアがそんなことをアピールすることはありません。せいぜいNISAを紹介するパンフレットの隅に小さく(6フォントぐらいで)「ほかの一般口座と損益通算できません。」とか「制度終了時にはその際の時価が取得価額と見なされます。」と書かれているくらいです。
(注:これはNISAのデメリットを注意喚起するためのアイロニーです。実際の各種説明資料における記載とは必ずしも一致しません。←いちいち書いておかないとコメントがきそうなので。)

さてそのNISAの喧伝についてですが、メディアにはひとつ大きく訴えてほしいことがあります。それは投資なんてものは1年やそこいらの期間で結果が出るものではなく、最低数年間は腰を据えてあわてずに待ちましょうということです。

●リターンがでるには時間がかかる

資本主義経済社会では企業に投融資した結果、その資金が事業に投じられ収益が拡大し、配当の増加やその将来性を見込んだ企業価値の上昇に繋がり、当該企業の各証券価額の市場での上昇(リターン)に結び付きます。

企業は事業を発展させ収益をあげるには時間がかかります。1年や2年どころではないケースは少なくありません。WATANKOの周囲では「新規事業は3年目で単年度黒字、5年目で累損一掃が目標」などと言われるケースも散見します。

右から左へ商材をまわして手数料を稼ぐトレーディング業ならばともかく、まともな企業であれば、自社が生み出す付加価値の大きさに裏打ちされて利益をあげていきます。企業は自社の付加価値を拡大するために昼夜、研究開発や事業開発のトライ&エラーを続けています。

企業が、資本主義が結果を出すには時間がかかるのです。

個別株や投資信託の市場におけるランダムウォークにつきあってデイトレで利益を上げるのではなく、企業の利益成長とそれを市場が認知することを期待して投資するのであれば、投資家は結果が出るまで信じて待つ必要があります。


●あきらめずホールド続けましょう

NISAを用いたからといって金融商品で儲けることが出きる確率が上がるわけではありません。心配なのは「付き合いのある金融機関から勧められたからNISA口座を設けて投資を始めたけど、半年たったら(評価)損が出たよ。どうしてくれる。」と投資初心者がお門違いな不満をもち、投資そのものをポイとやめてしまうことです。

もしも金融商品を買って半年で儲けることができたら誰も苦労はしません。投資はリターンが出るまで(でることを信じて)あせらずじっくり取り組むものです。投資に対する忍耐は、身近な例をあげれば定期預金のそれに似ているかもしれません。定期預金は3年物なら3年、5年物なら5年、通常なら誰もがホールドしますよね。それと同じように投資したお金のことはしばらく忘れてもいいくらいの気持ちでホールドしましょう。

もしNISA口座から一般の口座に移管する時、損失がでていたとしても、その後の10年、15年とホールドした結果、すばらしい企業成長を成し遂げ、証券価額が大きく上昇した結果、多額の利益を得ることができるとなれば、その時には税金を多少余計に払うことなど、ささいなアクシデントにすぎないことかもしれません。


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上記の初回掲載時はNISAスタート前夜、盛んに宣伝され始めた頃です。そのNISAですが来年で導入3年目を迎えます。年間の非課税枠が1,200千円に拡大する、子どもNISAが創設されるなど制度拡充が進みますが、ここでNISAに絡めて投資の心構えを書いた記事に再掲載してみました。

そういえば子どもNISAをどうするか、考えていませんでした。方針が決まったら記事にしたいと思います。

2015年11月 6日 (金)

コア・サテライト戦略-市井の個人投資家にはサテライト投資にまわすお金など1円もありません【Refrain 2015】

【11月4日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

34,994千円

■損益率

53.0%

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この駄ブログは2010年3月に開設し、以来5年8か月が経過しました。そこで過去の投稿記事から、自分自身の投資やライフスタイルその他についての考え方を記したものを1年に一度、Refrainと称して何本かとりあげて再度紹介しています。これまでのRefrainはこちらをどうぞ。(なお初回時に対して追記・修正してあります。)

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(節約+コア投資で十分)


いつもながら今回もまた素人個人投資家丸出しの自論を記事にします。

★コア・サテライト戦略とは

資産運用の手法のひとつとしてコア・サテライト戦略がしばしば紹介されます。当ブログにお越しの聡明なる個人投資家の方々には既にご存じの戦略かと思いますが、以下で一応紹介致します。

All About マネー
投資信託/投資信託の運用はここがポイント
投信の攻めと守りのコア・サテライト戦略

コア・サテライト戦略とは、安定的に運用する「コア」部分と、積極的に運用する「サテライト」部分に分けて考えるもの。コアで中長期的な安定収益を期待し、サテライトではリスクをとって大きなリターンを狙います。(以上、記事より抜粋)

コア投資とサテライト投資のミックス。カッコ良いです。投資のプロのようなその手法に酔ってしまうかもしれません。でもちょっと考えてみましょう。

▼サテライト投資にまわすお金はあるのか

上記の引用記事ふくめコア・サテライト戦略を紹介した巷の記事によると、コア投資についてはインデックス・ファンド等の購入・保有にあてるパッシブ運用とする。一方、サテライト投資にまわす資金は各種金融商品でアクティブ運用を行い、ハイリスクながらハイリターンを目指すとあります。

しかしハイリスクをとるということは最悪、価値がゼロになっても良い、あるいはそこまでいかずとも価値が元本を大きく棄損することもあり得ます。誤解を恐れず言えばサテライト投資にまわす資金は捨て金、投機にあてる金と同じです。

でも市井の個人投資家にそんな資金が果たしてどれだけあるのでしょうか。

●仕事場でお茶代を節約すべく、毎日自宅から水筒をもっていくあなた

●手数料がかかる時間帯にはATMから絶対にお金を引き出さないあなた

●各種カードを駆使して少しでもポイントをためようとしているあなた

●少しでも利率のよい定期預金を探してインデックス投資日記@川崎1億円を貯めてみよう!Chapter2を毎日チェックしているあなた

そうして節約と手堅い運用を心掛けているあなたには、はたしてサテライト投資に投じるお金がどれだけあるのでしょうか。

コア部分で投資対象を分散してそれなりにリスクコントロールしている。少しでも期待リターンに寄与するように僅差であってもローコストな商品を選んでいる。そのようなコア投資を一気に台無しにするおそれをサテライト投資ははらんでいるかもしれません。


▼サテライト投資に時間がとれるのか

コア投資はインデックス運用でほったらかしでもOKかもしれませんが、サテライト投資はハイリスクであればほったらかしにはいかないでしょう。

こまめに相場をチェックし、売買を繰り返してポジションを調整、損失を回避する。そんなほったらかし投資ならぬ「いそがし投資」が仕事と家族と趣味に忙しい市井の個人投資家にどこまでできるのでしょうか。

ちなみにサテライト投資でリターンを得ても、投入資金は一部に限られているため、コア・サテライトの資産運用全体で見た時にはサテライト投資があげたリターンは希薄化されます。

ならばコア・サテライトの資産運用全体で満足のいくリターンを得るためには、いきおいサテライト投資ではなるだけハイリターンを狙う必要があります。結果、ハイリターン狙い=ハイリスク晒しとなるわけです。

ああ、これではますますほったらかしできず「いそがし投資」となるでしょう。

●コア投資だけで十分

WATANKOはそのようなハイリスクな投資いや投機には、たとえ10万円でも投入する気にはなれません。コアと併せた投資で運用全体の目標リターンを目指すといっても捨て金の犠牲を伴う目標リターンの獲得は選好できません。コアがあろうが、無かろうがサテライト自体の投資は価値が大きく棄損するリスクは変わりませんし、自分の能力でそれを回避できない商品になぜ資金を投入する気になれるのでしょうか。

分かりやすく例えればサテライト投資で競馬を選んだ場合を想像してください。コア投資分よりははるかに少ない投資額かもしませんが、みすみす全額スッてしまうような手法を、たとえ元本が少しであっても投じる気になれますでしょうか。

それと一方でWATANKOはコア投資に該当するインデックス投資においても、既にそれなりのリスク(リーマンショック級で最悪、元本が3割くらい目減りするリスク)をとっています。無リスク資産とこのコア投資とのバランスとりだけでリスク管理はお腹一杯です。

投資マニアかつ捨てても良い資金をお持ちの方以外、WATANKO含めた市井の個人投資家の大半にとってはコア投資のみで十分です。

ちなみにですがハイリスク投資で勝つ見込みがあると考えているタフな個人投資家におかれましては、どうぞサテライト投資といわずにそこにコア投資の資金をあてて誰もが羨む多額なハイリターンをたたき出されてはいかがでしょうか。

2015年3月14日 (土)

(続)分配金発生で損なわれる複利効果とは一体いくらの話なのか@Refain2015

(前回からのつづきです)

長期投資を実践する個人投資家であるならば、投資元本の運用途上で得たリターンは再投資に廻して複利効果で雪だるま式にふやしてほしいものです。さてところで分配金の発生によって複利効果は一体どれくらい損なわれてしまうものなのか、前回試算してみました。

(金額単位:千円 以降同じ)

201503141_2

なお、もちろんながらこの試算は順調に右肩あがりで運用が進んだ場合のケースにすぎず、実際の運用は相場の騰落に晒され続けていくこでしょう。いつも3%、5%のリターンが出るわけではありません。したがい分配無し投信を選んだからといって、複利効果の金額インパクトが今回試算の水準どおりになるかは未知数なのが現実であります。

さて次にファンドのコストを絡めて見てみます。

ファンドの年間コストについては、先日の記事とそれに触発された他のブロガーの皆さんの独自試算の結果を踏まえて、以下の水準を設定してみます。

1.インデックス投信を中心とした場合:0.5%
2.ETFを中心とした場合      :0.2%

分配金無し/分配金有り・再投資に対してリターン3%、5%ごとにそれぞれ上記2ケースの年間コストパターンを試算してみました。

201503142

分配金無しの方が、複利効果を活かして資産残高を増やしているため、それに連動して20年間のトータルコストが分配金有り・再投資よりも増えているのは致し方ないところです。

むしろここで浮き彫りにあがったことは商品選びにおいて、分配金無しと分配金有り・再投資の選択よりも、コスト差の方がトータルリターンに与える影響が大きいという事実です。

試算には加えませんでしたが、もし年間コストがアクティブ投信のように1.5%の水準であったとしたらどうでしょう。0.5%のケースの3倍程度かかるとみなせば20年間トータルで4,000千円前後かかることになります。年間1,000千円を積み立て投資を行い、20年間で20,000千円を運用します。元本の平均残高は単純計算で10,000千円です。この運用規模に比して4,000千円前後かかるわけです。コンパクトカークラスの普通車を20年間で3回買うことができます。

やはりコストはリターンを大きく左右する要因であります。リターンを劣後させないためにローコストな商品選びが必要であり、それは概ねの場合、事前に把握できます。

日本で公募販売されている投信のうち、ローコストな商品を選べば高い確率でインデックス投信にたどり着きます。そしてインデックス投信を選べば大抵の商品は無分配ないし分配回数がミニマムなものにあたり、投資の効率面からみてもこれまた良好とあいなるわけです。

2015年3月12日 (木)

分配金発生で損なわれる複利効果とは一体いくらの話なのか@Refrain 2015

【3月10日終値ベース運用状況速報】

■投資元本(待機資金含む)

66,000千円

■評価損益(分配金・確定損益・税還付込み)

36,328千円

■損益率

55.0%

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投資信託の分配金とは資産運用の考え方によって善悪が入れ替わるものであり、とても興味深いです。

通常は金利や配当と同様に定期的なリターンとして、これが払い出されることは保有者にとってとても喜ばしいことであるように金融機関の窓口、マネー雑誌、さらにはネット証券によって喧伝されています。(注:特別分配金については論外であることは言うまでもありません。)

しかしながら長期投資を実践する個人投資家であるならば、余裕資金を用いて時間をかけてじっくり増やそうとしているのに、せっかく得たリターンを運用の途上でわざわざ払い出されても困ります。投資対象からのリタ―ンがあれば即、再投資に廻して複利効果で雪だるま式にふやしてほしいものです。

・・・ところでそもそも複利効果とよくいわれますが、それは分配金の発生で一体どれくらいその効果が減ってしまうものなのでしょうか。

無分配のファンドと、分配金が支払われてこれを再投資に廻した場合とを比較して、分配金(相当分)への課税が都度発生することによるトータルリターンに違いを簡単ながら試算してみます。

<設定条件>

1.初年度に元金1,000千円を投資してスタート。2年目以降同じく1,000千円/年を投資します。合計20年間で累計20,000千円を運用します。

2.分配金無しコースでは1年後から20年後にかけて各年度で全額売却した場合の元本+税控除後リターンの金額を表しています。

3.分配金有り・再投資ケースでは分配金は年1回、当期のリターン全額を払い出し対象とします。同じく元本+税控除後リターンの金額を表します。

4.税率は20%。売買手数料、信託報酬など各種コストは考慮しません。

5.リターンは年間平均3%、同5%を想定します。

(金額単位:千円)

201305191

このスケールでは分配金無しと分配金有り・再投資とではほとんど違いがわかりませんので、15年目~20年目をクローズアップしてみます。

201305192


20年後の累計リターンを比較しますと以下の通りです。

<3%リターンの場合>

201503111

○分配金無しケース
 6,141千円

●分配金有り・再投資ケース
 5,896千円

分配金無しに比して分配金有り・再投資は20年間累計リターンが▲245千円、▲4.0%です。金額を20年間で均等割りすると1年あたり12千円少ない計算です。

<5%リターンの場合>

201503112

○分配金無しケース
 11,775千円

●分配金有り・再投資ケース
 10,969千円

分配金無しに比して分配金有り・再投資は20年間累計リターンが▲806千円、▲6.8%です。金額を20年間で均等割りすると1年あたり40千円少ない計算です。

さて、皆さんはこの差をどう捉えるでしょうか?

分配金分無しと分配金有り・再投資を比べると、その差は無視できない金額ともいえますし、許容できる程度の話ともいえます。

ここは人によって見方が分かれる金額水準ではないでしょうか。

(つづく)

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