【クルマ記事Refrain2019】運転して面白い車に乗ろう
(ドライバーの皆さん、楽しそうです。)
車が売れない時代といわれます。その理由のひとつとして例えば車を乗りまわして出かけるよりも、色々な情報端末とそこからつながるバーチャルコミュニケーションの方が、費用がかからずずっと楽しいと多くの若者が感じているからだといわれます。こうしてブログを書いたりするものそのひとつでしょう。
ただここではそのようなライフスタイル、余暇の過ごし方へと話が拡散する前に、車の内なる世界に目を向けてみて、車好きとして車が売れない潜在的な原因をひとつあげておきたいです。
1980代末から1990年代初頭において、日本車メーカーはバブル景気を背景に研究開発費をイケイケどんどん掛けて、主に電子制御面とシャシーの技術開発を進めてきた結果、欧州メーカーに追いつき、世界を取ったかにみえました。
しかしバルブ経済崩壊後、1990年代半ばにかけて日本車メーカーの各車はコストダウン一辺倒になり、多くのモデルがFMCでどんどん貧相になっていきました。メジャーな例として当時のカローラを見比べればよくわかります。コストがかかる一体成形パーツや質感が高い樹脂パーツはうんと減らされ、売れ損じることをおそれてスタイルも保守的に交代です。エンジン、シャシーは当然ながらキャリーオーバーの塊です。
一方でバブル景気で虚に浮かれ、はじけた顧客達もまた一転して実利志向に走ります。車も同様で実利的なもの、お買い得なものが選ばれるようになります。全長×全幅が同じなら全高が高く、容積が大きくて値段のわりにはボディが大きい1BOXやミニバンがもてはやされ始めました。
人も荷物もたくさん載るし、ボディの容積の割には値頃感がある1BOX、ミニバンはいかにも実利的でお買い得です。2列目シートは快適至極、AVだってつけられます。3列目とあわせてワイワイ、ガヤガヤな家族とその友人知人達。
しかし一方で、ドライバーズカーとしての魅力は薄れていきます。
1BOX、ミニバンを運転するドライバー(お父さん)の苦行は増えます。バスの運転手がごとくフロントエンドに追いやられた運転席。発進・加速時の反り返り、減速時のノーズダイブからくる不快感。重いボディを非力なエンジンで引っ張る切なさ。カーブでは高い重心高のおかげで千鳥足コーナリング。四隅の見切りがつきにくい大柄で死角が多いボディデザイン。
運転がこうも辛く、面白くない車に乗り続けていては誰だって車を運転することに嫌気がさしてくるでしょう。車は別にいらない、あるいは必要でも最低限のものでよいかという発想に行き着くでしょう。
そこでWATANKOお勧めはセダン、クーペ、ハッチバックといった伝統的なボディスタイルの車のオーナーへと回帰することです。
パワフルでスムーズなエンジンで気持ちよく加速する。軽いボディでキビキビを切り返しができる。適度に締まった足回りと低い重心高でコーナリングが楽しい。剛性感が高く、上品な乗り味がある。こういった運転する楽しみを備えた車を乗り続けていけば、所有する楽しみも含めて車そのものの魅力と価値を再発見することができるのではないでしょうか。
ファッションにたとえるとどうか。
ポケットがたくさんついて、ブカブカでゆったりしたパンツであれば便利でリラックスできるでしょう。実利的であり、そういうパンツに金を払うことは間違いがない金の使い方かもしれません。しかもみんながそんなパンツをはいていたら、パンツのシルエットが不格好でも気にならないかもしれません。
ブカブカでゆったりしたパンツは実利的ですが、そんなパンツばかりずっとはいているといつしかファッションとしてのパンツの価値を忘れ去り、やがてパンツなどどうでもよくなるかもしれません。
しかしファッションとしてのパンツの善し悪しをみるのであれば、シルエットがスタイリッシュにみえるかとか生地の色合いやポケットやステッチなどディテールのデザインがどうかというのが判断基準になるでしょう。ファッショナブルなパンツを選び、履くことはパンツの魅力と価値を再発見させてくれるかもしれません。
翻って車ですが、その魅力の根元はオーナードライブにあります。自分が運転して楽しいと思える車を所有することにあります。WATANKOはカーガイの端くれとして、何年たっても、世の中にどんな流行り廃りがあったとしても車を運転する楽しみを唱え続けていきたいです。
運転の喜びや楽しみを備えていない自動車。そりゃあ売れなくなるのも必然です。
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大枚はたいて車を買うのならば、運転して面白い、楽しい車に乗ろう。そんな車の条件はタイヤがボディの四隅にあり、軽くて重心高が低いこと。
このGWでRefrain記事として取り上げてきたことは所詮その程度のことにすぎません。
ですが家、保険と並んで高額な買い物である車について、みんな間違いのない選択をしてほしいという、ひとりの車好きのおせっかい記事。その中の一片であっても読んでいただいた方に有用であることを願ってやみません。
さて車のRefrain記事は今回で終了です。次回からは投資ブログの平常運転に戻ります。
駄ブログを引き続きご高覧いただければ幸いです。
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